2023/09/10(日) - 17:30
夏の終わりを締めくくる山梨フルーツライド。勝沼をスタートし、甲府盆地をぐるりと一周。エイドでは収穫時期を迎えたブドウを中心に、山梨の「おいしい!」と「綺麗!」を集めた70kmの濃厚ロングライドをレポートしよう。

甲府盆地を巡る山梨フルーツライドが今年も開催された
意外に涼しいぞ……?今年のフルーツライドへ訪れた方の多くが最初に抱いた感想は、こうだったんじゃないかと、僕は思う。40℃に迫る猛暑の甲府盆地を走り、辿り着いたエイドで頂く瑞々しいフルーツといったら、まさに甘露と呼ぶに相応しい。そんなイメージがフルーツライドにはあったのだ。
暑さが予想される分、距離も短めだったり、各エイドには冷たい掛け水が用意されていたりと、熱中症対策も万全の大会なので、安心して走ることが出来る夏の〆に相応しいイベントである。

意外なほど涼しい朝。多くのサポートライダーが集った 
チームジャージで揃えたと思いきや、実は普通のジャージなのだという仲良しな皆さん

MCのおちょね&いたりあ〜のさん(中央、左)と大会の仕掛け人、久保田さん(右)

ゲストライダーとなる今田イマオさんたち 
山梨を拠点とするアヴニールサイクリングの選手たちも登場
そんな偏見(笑)を持っていたので、今年のフルーツライドは不意打ちを食らったような気分に。エアコンの効いた車から降りても、全く違和感を感じないくらいの気温で、汗をかきそうな気配はゼロ。大会の仕掛け人である久保田さんも「今年は走りやすいですよ!」と太鼓判を押すような絶好の天候に恵まれてフルーツライドは幕を開けたのだった。
スタート会場となる勝沼中学校には、多くの参加者に加えてたくさんのスタッフも集合。赤いビブスをつけているのは、山梨のコースを知り尽くした地元サイクリストの皆さん。参加者10名に対して1~2名くらいの割合でサポートライダーが共に走ってくれるというのは、全国見渡してもかなり手厚い体制だ。

多くのサイクリストが勝沼中学校へと集った

ゲストの皆さんがスタートを見送ってくれる 
E-MTBで参加する方も

サポートライダーに先導され、スタートしていく
SNSで活躍するインフルエンサー達や山梨を拠点に活動するアヴニールサイクリング山梨の選手らがゲストとして登壇した開会式が終われば、いざスタート。一面の青空が広がる一方、8月とは思えない過ごしやすい気温の中、甲府盆地の東側をぐるりとめぐる70kmの旅へと飛び出した。
大まかにフルーツライドのコースを説明すると、甲府盆地のほぼ東端に位置する勝沼をスタートし、時計回りにぐるりと一周するというもの。なので、スタートしてまず向かうのは南側の御坂山地方面となる。

辺り一面果樹園。まさにフルーツ王国だ

走れるサポートライダーがたくさんいるのも山梨フルーツライドの魅力 
みやさか道へと入りました

谷合には朝もやが掛かる区間も
いくつものブドウ園や桃畑、ワイナリーといったフルーツ王国ならではのスポットを通過していき、細かなアップダウンを繰り返しつつ段々と標高を上げていく。
広域農道であるみやさか道へと入ると交通量も一気に減り、格段に走りやすくなる。みやさか道は御坂山地の山裾を繋ぐようなルートでもあり、景色も抜群。つまり、それだけ登るということでもあるのだけれど、走りやすい気温も相まって皆さん良いペース。

一面の桃畑の間を登っていきます

桃源郷菜の花畑で記念撮影!
桃畑を貫く登りでぐんぐん標高を上げていき、甲府と富士吉田を繋ぐ御坂みちとの交差点を過ぎると、最初の絶景ポイントとなる桃源郷菜の花畑が登場。勝沼の街並みを見下ろせるこのポイントは、春先には桃の花と菜の花が咲き乱れる人気スポットでもある。
この先はダイナミックに登りと下りが交互に登場するアップダウン区間となる。下りはかなり速度が乗るものの、見通しも良く道幅も広いので怖い思いをすることは少ないだろう。ただ交差点にはお気を付けて。

空へと登っていくような斜度の花鳥山展望台へのヒルクライム 
一気に標高を上げていく

リニア実験線と甲府盆地の街並みを一望できる花鳥山展望台へ到着!
下って、登ってを繰り返しながら最初のエイドステーションを目指していくのだけれど、その途中で外せないのが「花鳥山展望台」だ。斜度10%を余裕で越える激坂で、下から見ると、空に上っていくような斜度の区間も。
脚にも強いダメージを残してくる坂だけれども、登り切った先には苦労が十分に報われる絶景が。リニア実験線を前景に、甲府の街並みを一望できる大パノラマは強く記憶に残るだろう。そしてこの大SNS時代、もちろん記録にも残すべくみなさんこぞって記念写真を撮影するのでありました。

リニア実験線をバックに上っていく
そしてここまで来ればファーストエイドの八代ふるさと公園はすぐそこだ。南アルプスの山々や甲府盆地を一望するロケーション、そしてその中央に鎮座する大きな古墳がアイコニックに存在感を主張するこの公園では、早速フルーツライドらしい振舞いが待っていた。
カップ一杯に盛られたシャインマスカットに、山梨県産桃果汁100%ジュースの「ノももン」、そして信玄餅味のカントリーマアムと最初のエイドながら盛りだくさん。瑞々しいシャインマスカットは口の中で弾けると、甘い果汁が口の中一杯に広がる。序盤とはいえ、パンチの効いた激坂をこなした身体にエネルギーが染みわたっていくのを実感する。

大粒のシャインマスカットがずらーっと

キンキンに冷やされたモモジュース 
シャインマスカットにノももン、信玄餅味のクッキーが振舞われた

逃げ恥のロケ地ともなった八代ふるさと公園がファーストエイドとなる
更に桃ジュースで喉を潤し、個舗装のクッキーはその場で頂くも良し、補給食として持っていくも良し。甲府盆地を見下ろす絶景を楽しみながら、甲州の旬の果物に舌鼓を打つ。そんな贅沢な時間を楽しめるのは、このフルーツライドならではだ。
だんだんと日も高くなってきたこともあり、日陰で涼みつつ整備された芝生の上に座って休んでいると、ついつい長っちりになってしまいそうなところ。とはいえ、ここは全行程の1/3ほど。まだまだ先は長いとあって、あまりゆっくりもしていられない。次なるエイドに向けて、再び出発するのであった。

古墳の上から見下ろす景色は格別

甲府盆地にむかってダイブ!
text&photo:Naoki Yasuoka

意外に涼しいぞ……?今年のフルーツライドへ訪れた方の多くが最初に抱いた感想は、こうだったんじゃないかと、僕は思う。40℃に迫る猛暑の甲府盆地を走り、辿り着いたエイドで頂く瑞々しいフルーツといったら、まさに甘露と呼ぶに相応しい。そんなイメージがフルーツライドにはあったのだ。
暑さが予想される分、距離も短めだったり、各エイドには冷たい掛け水が用意されていたりと、熱中症対策も万全の大会なので、安心して走ることが出来る夏の〆に相応しいイベントである。





そんな偏見(笑)を持っていたので、今年のフルーツライドは不意打ちを食らったような気分に。エアコンの効いた車から降りても、全く違和感を感じないくらいの気温で、汗をかきそうな気配はゼロ。大会の仕掛け人である久保田さんも「今年は走りやすいですよ!」と太鼓判を押すような絶好の天候に恵まれてフルーツライドは幕を開けたのだった。
スタート会場となる勝沼中学校には、多くの参加者に加えてたくさんのスタッフも集合。赤いビブスをつけているのは、山梨のコースを知り尽くした地元サイクリストの皆さん。参加者10名に対して1~2名くらいの割合でサポートライダーが共に走ってくれるというのは、全国見渡してもかなり手厚い体制だ。




SNSで活躍するインフルエンサー達や山梨を拠点に活動するアヴニールサイクリング山梨の選手らがゲストとして登壇した開会式が終われば、いざスタート。一面の青空が広がる一方、8月とは思えない過ごしやすい気温の中、甲府盆地の東側をぐるりとめぐる70kmの旅へと飛び出した。
大まかにフルーツライドのコースを説明すると、甲府盆地のほぼ東端に位置する勝沼をスタートし、時計回りにぐるりと一周するというもの。なので、スタートしてまず向かうのは南側の御坂山地方面となる。




いくつものブドウ園や桃畑、ワイナリーといったフルーツ王国ならではのスポットを通過していき、細かなアップダウンを繰り返しつつ段々と標高を上げていく。
広域農道であるみやさか道へと入ると交通量も一気に減り、格段に走りやすくなる。みやさか道は御坂山地の山裾を繋ぐようなルートでもあり、景色も抜群。つまり、それだけ登るということでもあるのだけれど、走りやすい気温も相まって皆さん良いペース。


桃畑を貫く登りでぐんぐん標高を上げていき、甲府と富士吉田を繋ぐ御坂みちとの交差点を過ぎると、最初の絶景ポイントとなる桃源郷菜の花畑が登場。勝沼の街並みを見下ろせるこのポイントは、春先には桃の花と菜の花が咲き乱れる人気スポットでもある。
この先はダイナミックに登りと下りが交互に登場するアップダウン区間となる。下りはかなり速度が乗るものの、見通しも良く道幅も広いので怖い思いをすることは少ないだろう。ただ交差点にはお気を付けて。



下って、登ってを繰り返しながら最初のエイドステーションを目指していくのだけれど、その途中で外せないのが「花鳥山展望台」だ。斜度10%を余裕で越える激坂で、下から見ると、空に上っていくような斜度の区間も。
脚にも強いダメージを残してくる坂だけれども、登り切った先には苦労が十分に報われる絶景が。リニア実験線を前景に、甲府の街並みを一望できる大パノラマは強く記憶に残るだろう。そしてこの大SNS時代、もちろん記録にも残すべくみなさんこぞって記念写真を撮影するのでありました。

そしてここまで来ればファーストエイドの八代ふるさと公園はすぐそこだ。南アルプスの山々や甲府盆地を一望するロケーション、そしてその中央に鎮座する大きな古墳がアイコニックに存在感を主張するこの公園では、早速フルーツライドらしい振舞いが待っていた。
カップ一杯に盛られたシャインマスカットに、山梨県産桃果汁100%ジュースの「ノももン」、そして信玄餅味のカントリーマアムと最初のエイドながら盛りだくさん。瑞々しいシャインマスカットは口の中で弾けると、甘い果汁が口の中一杯に広がる。序盤とはいえ、パンチの効いた激坂をこなした身体にエネルギーが染みわたっていくのを実感する。




更に桃ジュースで喉を潤し、個舗装のクッキーはその場で頂くも良し、補給食として持っていくも良し。甲府盆地を見下ろす絶景を楽しみながら、甲州の旬の果物に舌鼓を打つ。そんな贅沢な時間を楽しめるのは、このフルーツライドならではだ。
だんだんと日も高くなってきたこともあり、日陰で涼みつつ整備された芝生の上に座って休んでいると、ついつい長っちりになってしまいそうなところ。とはいえ、ここは全行程の1/3ほど。まだまだ先は長いとあって、あまりゆっくりもしていられない。次なるエイドに向けて、再び出発するのであった。


text&photo:Naoki Yasuoka
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