現役最後のツール・ド・フランスに出場していたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザフスタン)が第8ステージの残り62km地点で落車。右の鎖骨を骨折し、第1週目にしてレースを去った。



落車し、右肩を押さえながら倒れ込むマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザフスタン) photo:CorVos

マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザフスタン)が落車したのは、リブルヌからリモージュに向かうツール・ド・フランス第8ステージの残り62km地点。道幅が狭くなる坂をメイン集団の中で登っていたカヴェンディッシュは、ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)らと共に地面に叩きつけられた。

チームメイトが見守るなか地面から起き上がることができないカヴェンディッシュは、右肩に触れながらうずくまり、駆けつけた医療スタッフと共に医療バスに乗り込んだ。レース直後、アスタナ・カザフスタンはSNSで「マーク・カヴェンディッシュは右鎖骨を骨折した。更にその影響で(2017年ツールの落車後に)骨接合術によって取り付けた肩鎖関節のボルトが緩んでしまった」と現状を伝えている。

カヴェンディッシュ本人からのコメントはいまだないものの、チームのスプリント&リードアウトコンサルタントを務めるマーク・レンショー氏は「正直、この事実に涙を流した。ここでの成功に向けて皆努力してきたこともあり、チームの全員が心を痛めている。アレクサンドル・ヴィノクロフGMが彼にチャンスを与え、ステージ2位になった翌日に落車の不運。彼の無事を祈っていると共に、彼について報道をしてくれてありがとう。マークもきっと感謝していることだろう」と、コメントを残した。

現在38歳のカヴェンディッシュは5月のジロ・デ・イタリア期間中に今シーズン限りでの現役引退を発表。最後のツールで最多区間優勝タイ記録である34勝の更新が期待され、前日の第7ステージではヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)に次ぐ区間2位に入っていた。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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