2023/06/26(月) - 18:30
山本大喜とワンツーフィニッシュを決めた岡篤志(JCL TEAM UKYO)は「強いメンバーが揃うチームで”勝てなければ恥ずかしい”とさえ思っていた」と語り、8位の新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)は「あと何回あるか分からない日本でのレースを楽しめた」と振り返った。
2位 岡篤志(JCL TEAM UKYO)
序盤から逃げに乗り、レースを厳しくしていくプランでした。良い逃げが生まれ、そこに(山本)大喜が入ったのは想定外でしたが「だったら最後まで牽き切ってやろう」とガンガン踏み込みました。最後は大喜が飛び出して自分も2位と、チームとして完璧なレースだったと思います。
実はレース後半に自分は脚が無くなってきていて、正直ギリギリの状態でした。最後は大喜が千切った元喜さんはオールアウトしているだろうから、一定ペースで行けば追いつくと思っていました。だから付き位置で、最後は申し訳ない気持ちもありながら貪欲に2位を獲らせてもらいました。
JCL TEAM UKYOは強いメンバーを揃えているので、逆にこれで負けたら恥ずかしいぐらいの気持ちで臨んでいました。小石さんが(パンクの)トラブルがあり、前で勝負するしかないと聞いていたので、良い結果となって嬉しいです。
3位 山本元喜(キナンレーシングチーム)
いくつかプランがあった中で、逃げに乗るのが最も勝機が高いと思っていました。またコース的にも、逃げがある程度リードを得ることができればメイン集団が追い上げにくいと分かっていたので。結果的に色々なチームから選手が均等に入る理想的な逃げ集団となりました。
逃げ切りを確信したのはラスト3周ぐらい。後ろがどういう脚の状態で追ってきているのかが分からなかったので、1分/10km(でタイム差が縮まる)と計算していました。(4名逃げから例え)自分が単独で飛び出しても、右京に後ろで(差を)コントロールされて泳がされる心配がありました。それだと自分だけ沈む可能性があったので、できればそれが間に合わないラスト1周から狙っていました。
だけど石上選手が予想よりも早く動き、少し虚を突かれました。ただそれよりもカウンターで飛び出した大喜への反応が遅れてしまい…でも、反応できていたとしても脚の差は明らかでした。なので、ラスト1周(でアタックする)という考えが自体が失敗だったのだと思います。脚とチーム力の差がそのまま結果に出た形となり、もし自分が勝っていれば大どんでん返しと言われる状況でしたからね。
4位 石上優大(愛三工業レーシングチーム)
どうやって自分の勝ちパターンに持ち込むか。それしか考えていませんでした。アタックする前までは皆がキツそうにしていたので、「可能性あるじゃん」と思っていました。その後残り2周でオールアウトしてぶっ千切れたことも、後悔はしていません。ただ、皆が(アタックを)意識する1周前(残り3周)で行ってもよかったのかな、とは思います。
(敗因は)こういうレースをサボっていたから。ここ最近は平均点を取るような走りばかりで、今日のようなキツいレースのやり方を忘れていた。僕が(過去に)勝ったレースってこういう厳しいレースばかりなんですよ。逃げて、捉まって、もう一度逃げてみたいな。そういうレースをここ2年ほどできていなかったので、それが一番の敗因だと思います。
この後のシーズンも、今日みたく”池に飛び込む”ようなレースをやっていこうと思います。今日は自分本来というか、”いつも”の走りができたので。
5位 門田祐輔(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム)
単純に悔しいです。優勝しに来ていたので。コースも自分向きで、調子も良かった。僕たちは明確にエースとアシストを決めておらず、最後まで残った選手で話し合うという感じでした。後ろのペースが上がらなかったのは、幸也さんや金子さん、僕らしか追走が回らなかったのが原因だと思います。最後は幸也さんと草場さんもいて、僕は飛び出さなきゃいけない選手なのでオール・オア・ナッシングでアタックしました。
6位 金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)
JCL TEAM UKYOがチームで動いてくることは想定していたので、自分としては単騎の新城選手や人数の少ない小林海選手と共に走りたいと思っていました。展開としては考えていた通りになり自分も想定通りには動きましたが、後半の逃げを追う段階で追走がうまく回りませんでした。昨年の全日本選手権が念頭にあったので、前半は少し安心しすぎてしまいました。逃げを捕まえられないと判断してからは、追走の先頭を狙う走りに切り替えました。今年はタイムトライアルで失敗してしまったので、来年はタイムトライアルのチャンピオンを狙いたいと思います。
8位 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)
勇気を持って最初から行った選手たちが優勝したので、称賛に値する勝利ですよね。ただブリッツェンが頑張って差を詰めた以外は牽引せず、僕一人では難しかったですね。去年の全日本はフレッシュな状態で臨んだのですが、今年はジロ・デ・イタリアとアジア選手権を走った後だったので、それがなかった。特に過酷なジロからの回復が終わらないままアジア選で無理をして、2回目の無理は難しかったですね。
今日は観客も多く、パンデミック前に戻ったような感じでした。もう何度日本で走れるか分からないので、今日は楽しむことができましたよ。
14位 留目夕陽(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム)
メイン集団に調子の良さそうな門田さんがいたので、良い展開を持ち込むべくアタックしました。捨て身というか、イチかバチかで仕掛けました(笑)。まだ僕自身アンダーですし、勝利はもちろん動けることのアピールという意図もありました。なので個人的な結果は良いものだと思っています。
昨年の骨盤骨折から実戦復帰した増田成幸(JCL TEAM UKYO)
思ったよりも走れたなという印象です。頼もしいチームメイトに感慨深いものもありました。この後レースまで間隔は空くのですが、今日のレースで感じたことをトレーニングに落とし込んで、地道に積み重ねていきたいと思います。
text:Sotaro.Arakawa
photo:Satoru Kato, Yuichiro Hosoda, Gakuto Fujiwara
2位 岡篤志(JCL TEAM UKYO)
序盤から逃げに乗り、レースを厳しくしていくプランでした。良い逃げが生まれ、そこに(山本)大喜が入ったのは想定外でしたが「だったら最後まで牽き切ってやろう」とガンガン踏み込みました。最後は大喜が飛び出して自分も2位と、チームとして完璧なレースだったと思います。
実はレース後半に自分は脚が無くなってきていて、正直ギリギリの状態でした。最後は大喜が千切った元喜さんはオールアウトしているだろうから、一定ペースで行けば追いつくと思っていました。だから付き位置で、最後は申し訳ない気持ちもありながら貪欲に2位を獲らせてもらいました。
JCL TEAM UKYOは強いメンバーを揃えているので、逆にこれで負けたら恥ずかしいぐらいの気持ちで臨んでいました。小石さんが(パンクの)トラブルがあり、前で勝負するしかないと聞いていたので、良い結果となって嬉しいです。
3位 山本元喜(キナンレーシングチーム)
いくつかプランがあった中で、逃げに乗るのが最も勝機が高いと思っていました。またコース的にも、逃げがある程度リードを得ることができればメイン集団が追い上げにくいと分かっていたので。結果的に色々なチームから選手が均等に入る理想的な逃げ集団となりました。
逃げ切りを確信したのはラスト3周ぐらい。後ろがどういう脚の状態で追ってきているのかが分からなかったので、1分/10km(でタイム差が縮まる)と計算していました。(4名逃げから例え)自分が単独で飛び出しても、右京に後ろで(差を)コントロールされて泳がされる心配がありました。それだと自分だけ沈む可能性があったので、できればそれが間に合わないラスト1周から狙っていました。
だけど石上選手が予想よりも早く動き、少し虚を突かれました。ただそれよりもカウンターで飛び出した大喜への反応が遅れてしまい…でも、反応できていたとしても脚の差は明らかでした。なので、ラスト1周(でアタックする)という考えが自体が失敗だったのだと思います。脚とチーム力の差がそのまま結果に出た形となり、もし自分が勝っていれば大どんでん返しと言われる状況でしたからね。
4位 石上優大(愛三工業レーシングチーム)
どうやって自分の勝ちパターンに持ち込むか。それしか考えていませんでした。アタックする前までは皆がキツそうにしていたので、「可能性あるじゃん」と思っていました。その後残り2周でオールアウトしてぶっ千切れたことも、後悔はしていません。ただ、皆が(アタックを)意識する1周前(残り3周)で行ってもよかったのかな、とは思います。
(敗因は)こういうレースをサボっていたから。ここ最近は平均点を取るような走りばかりで、今日のようなキツいレースのやり方を忘れていた。僕が(過去に)勝ったレースってこういう厳しいレースばかりなんですよ。逃げて、捉まって、もう一度逃げてみたいな。そういうレースをここ2年ほどできていなかったので、それが一番の敗因だと思います。
この後のシーズンも、今日みたく”池に飛び込む”ようなレースをやっていこうと思います。今日は自分本来というか、”いつも”の走りができたので。
5位 門田祐輔(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム)
単純に悔しいです。優勝しに来ていたので。コースも自分向きで、調子も良かった。僕たちは明確にエースとアシストを決めておらず、最後まで残った選手で話し合うという感じでした。後ろのペースが上がらなかったのは、幸也さんや金子さん、僕らしか追走が回らなかったのが原因だと思います。最後は幸也さんと草場さんもいて、僕は飛び出さなきゃいけない選手なのでオール・オア・ナッシングでアタックしました。
6位 金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)
JCL TEAM UKYOがチームで動いてくることは想定していたので、自分としては単騎の新城選手や人数の少ない小林海選手と共に走りたいと思っていました。展開としては考えていた通りになり自分も想定通りには動きましたが、後半の逃げを追う段階で追走がうまく回りませんでした。昨年の全日本選手権が念頭にあったので、前半は少し安心しすぎてしまいました。逃げを捕まえられないと判断してからは、追走の先頭を狙う走りに切り替えました。今年はタイムトライアルで失敗してしまったので、来年はタイムトライアルのチャンピオンを狙いたいと思います。
8位 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)
勇気を持って最初から行った選手たちが優勝したので、称賛に値する勝利ですよね。ただブリッツェンが頑張って差を詰めた以外は牽引せず、僕一人では難しかったですね。去年の全日本はフレッシュな状態で臨んだのですが、今年はジロ・デ・イタリアとアジア選手権を走った後だったので、それがなかった。特に過酷なジロからの回復が終わらないままアジア選で無理をして、2回目の無理は難しかったですね。
今日は観客も多く、パンデミック前に戻ったような感じでした。もう何度日本で走れるか分からないので、今日は楽しむことができましたよ。
14位 留目夕陽(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム)
メイン集団に調子の良さそうな門田さんがいたので、良い展開を持ち込むべくアタックしました。捨て身というか、イチかバチかで仕掛けました(笑)。まだ僕自身アンダーですし、勝利はもちろん動けることのアピールという意図もありました。なので個人的な結果は良いものだと思っています。
昨年の骨盤骨折から実戦復帰した増田成幸(JCL TEAM UKYO)
思ったよりも走れたなという印象です。頼もしいチームメイトに感慨深いものもありました。この後レースまで間隔は空くのですが、今日のレースで感じたことをトレーニングに落とし込んで、地道に積み重ねていきたいと思います。
text:Sotaro.Arakawa
photo:Satoru Kato, Yuichiro Hosoda, Gakuto Fujiwara
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