ツール・ド・フランスに臨むユアンやヤコブセン、クリストフら豪華スプリンターが集結したベルギーツアーが開幕。「普段の練習コース」でヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)が幸先良い初日勝利を収めている。

共にツール出場を控えるファンデルプールとフィリプセン photo:CorVos
開催中のツール・ド・スイス、そしてツアー・オブ・スロベニアと時を同じくして、ベルギーを舞台にバロワーズ・ベルギーツアー(UCI2.Pro)が開幕した。ベルギー北部フランドル地域を舞台にした5日間レースは、初開催が1908年という歴史深い一戦(ツール・ド・フランスに次ぐ世界で2番目に古いステージレース)だ。
3日目に総合成績を左右する個人タイムトライアルが用意されており、全スケジュールに渡って山岳が一切登場しない。そのためツール・ド・フランスを見据えるファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ)やカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・デスティニー)、アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム)といったピュアスプリンターが出場。マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)も長いトレーニング期間明けの復帰2戦目として出走した。

プロトンから2名のチームメイトを引き連れ先頭集団に合流したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos

フランドルの石畳を進む選手たち photo:CorVos
初日はスケルペンフーフェル・ジヘムを発着地点とする164.9kmで、急坂や未舗装路、石畳区間など春のクラシックレースを彷彿とさせるレイアウト。レースは序盤にマティアス・ヴァチェク(チェコ、トレック・セガフレード)がプロチームらと7名の逃げ集団を形成し、容認してリラックスモードに移行したメイン集団からアルペシン・ドゥクーニンクが早くも仕掛けた。
フィニッシュまで90kmを残してファンデルプールとジャンニ・フェルミールス(ベルギー)、そしてここが練習コースと言うヤスペル・フィリプセン(ベルギー)のアルペシン・ドゥクーニンクコンビがアタック。この3名は10km足らずで先頭集団に合流を果たし、虚を突く攻勢にスーダル・クイックステップとロット・デスティニーが慌てて追走を強いられた。
牽引にイスラエル・プレミアテックも加わったためメイン集団は逃げグループを捉え、レースは69km地点で振り出しに戻る。その後積極的な走りが光ったファンデルプールやヤスペル・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)が仕掛けたものの決め手に欠き、集団ひと塊のまま勝負はスプリントへ。

ヤコブセンを退け、ホームコースで勝利したヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos

初日勝者に輝いたヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos
ファンデルプールの強烈なリードアウトを受けたフィリプセンが残り100mからスプリントを開始。そのトップスピードには欧州王者であるヤコブセンも敵わず、フィリプセンがレースを動かし続けたアルペシンに勝利をもたらした。
「自宅が近く、トレーニングコースを走るレースでモチベーションは高かった。ベルギー人選手としてベルギーツアーで挙げる勝利は特別だ」とフィリプセンは喜び、地元ファンの熱い声援を受けながらリーダージャージに袖を通した。

熱烈な地元ファンに祝福されるヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:Baloise Belgium Tour

開催中のツール・ド・スイス、そしてツアー・オブ・スロベニアと時を同じくして、ベルギーを舞台にバロワーズ・ベルギーツアー(UCI2.Pro)が開幕した。ベルギー北部フランドル地域を舞台にした5日間レースは、初開催が1908年という歴史深い一戦(ツール・ド・フランスに次ぐ世界で2番目に古いステージレース)だ。
3日目に総合成績を左右する個人タイムトライアルが用意されており、全スケジュールに渡って山岳が一切登場しない。そのためツール・ド・フランスを見据えるファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ)やカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・デスティニー)、アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム)といったピュアスプリンターが出場。マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)も長いトレーニング期間明けの復帰2戦目として出走した。


初日はスケルペンフーフェル・ジヘムを発着地点とする164.9kmで、急坂や未舗装路、石畳区間など春のクラシックレースを彷彿とさせるレイアウト。レースは序盤にマティアス・ヴァチェク(チェコ、トレック・セガフレード)がプロチームらと7名の逃げ集団を形成し、容認してリラックスモードに移行したメイン集団からアルペシン・ドゥクーニンクが早くも仕掛けた。
フィニッシュまで90kmを残してファンデルプールとジャンニ・フェルミールス(ベルギー)、そしてここが練習コースと言うヤスペル・フィリプセン(ベルギー)のアルペシン・ドゥクーニンクコンビがアタック。この3名は10km足らずで先頭集団に合流を果たし、虚を突く攻勢にスーダル・クイックステップとロット・デスティニーが慌てて追走を強いられた。
牽引にイスラエル・プレミアテックも加わったためメイン集団は逃げグループを捉え、レースは69km地点で振り出しに戻る。その後積極的な走りが光ったファンデルプールやヤスペル・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)が仕掛けたものの決め手に欠き、集団ひと塊のまま勝負はスプリントへ。


ファンデルプールの強烈なリードアウトを受けたフィリプセンが残り100mからスプリントを開始。そのトップスピードには欧州王者であるヤコブセンも敵わず、フィリプセンがレースを動かし続けたアルペシンに勝利をもたらした。
「自宅が近く、トレーニングコースを走るレースでモチベーションは高かった。ベルギー人選手としてベルギーツアーで挙げる勝利は特別だ」とフィリプセンは喜び、地元ファンの熱い声援を受けながらリーダージャージに袖を通した。

バロワーズ・ベルギーツアー2023第1ステージ結果
1位 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | 3:38:14 |
2位 | ファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ) | |
3位 | ティモシー・デュポン(ベルギー、タルティレット・イソレックス) | |
4位 | アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | |
5位 | ダビド・マルティン(スペイン、エオーロ・コメタ) |
個人総合成績
1位 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | 3:38:04 |
2位 | マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:02 |
3位 | ファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ) | +0:04 |
4位 | カスパー・ピーダスン(デンマーク、スーダル・クイックステップ) | |
5位 | ティモシー・デュポン(ベルギー、タルティレット・イソレックス) |
その他の特別賞
ポイント賞 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) |
ヤングライダー賞 | オデッド・コガット(イスラエル、イスラエル・プレミアテック) |
チーム総合成績 | エオーロ・コメタ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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