2023/05/08(月) - 18:25
東京ビッグサイトにて開催されたサイクルモードTOKYO2023。多くのブランドが集結した中から、ダイアテック、ハドラス、エイト、E-BIKEのブースをピックアップしよう。
ダイアテック:マックオフのケミカルやノグの新作ライトに注目!
ジロやアソス、エンヴィ、マックオフ、ノグ、そしてムーツにレザインといった、高性能かつハイセンスなブランドを扱うダイアテック。その製品たちの持つ魅力を最大限に引き出すような、おしゃれなブース展開が毎年楽しみな一角である。
昨年に続き、今年もABUSのヘルメットを前面に出した展開。自転車の安全を守るロックブランドとして定番の存在であったアブスだが、ここ数年はライダーの安全を守るヘルメットブランドとしても頭角を現してきた。ワールドチームもサポートし、マチュー・ファンデルプールらの活躍によって認知度もうなぎ上り。堅牢なロックの設計に通ずる安全性を重視した質実剛健さと、現代的なデザインが融合したヘルメットは注目の存在だ。
アバンギャルドなピンクとブラックのカラーリングで目を惹くのがケミカルブランドのマックオフ。昨年は世界最速を謳うルブリカント、ルディクラスを発表し注目を集めていたマックオフだが、今シーズンはクリーニング系グッズをプッシュ。
定番品であるコーポレートカラーのピンクのクリーナーだが、その成分を顆粒にしたセットがイチオシ製品。コンパクトに保管でき、漏れたりする心配も少ないのは嬉しいポイント。1パックを溶かせば1リットル程度のクリーナーを製作できる。ボトルの詰め替え用として、環境に優しいプロダクトだ。
独自のデザインを活かしたライトやベルなどを手掛けるノグは、新作のフロントライトを発表。BLINDERシリーズの最新作となるライトは、バッテリー一体型と別体型の2モデルを展開。
バッテリー一体型モデルは、アルミ鍛造ボディによる堅牢性を有しつつ、対向者を眩惑しないカインドビーム(つまり、親切な配光ということ)レンズを採用。600、900、1300ルーメンの3モデルが用意されている。バッテリーにはテスラの21700バッテリーと同様のテクノロジーを持つモデルを採用し、同クラスのライトと比較して35%ほど長いランタイムを有しているという。
バッテリ―別体式のライトは、よりコンパクトなデザインに。バッテリーは専用品ではなく、モバイルバッテリ―やE-BIKEに組み合わせて使用する、いわゆる"BYOB"(Bring Your Own Battery)モデルとなっている。1,300、1,800、2,300ルーメンの3モデル展開が予定されているとのことだ。
ハドラス:バイクだけでなく、ヘルメットやシューズにも施工可能なガラスコート
極薄のガラス膜を形成するハドラスコートがサイクルモードTOKYOに初出展。保護機能や防汚機能を有しつつ、非常にしなやかで対象に密着する性質を持つことから、フレームや各種パーツだけでなく、シリコンバンドやシューズなど、従来ガラスコートを施すことが不可能だった柔軟性のあるものにも施工可能な画期的なコーティングだ。
ブースでは、キナンレーシングの花田選手が製品の説明を担当。実際に洗車や清掃時の手間を大幅に削減してくれるため、トップレベルのレーサーにとっても大きなメリットがあるサービスとのことだった。
エイト:高品質の六角レンチ専業メーカーが新開発のフォールディングツールを発表
高品質はヘックスレンチで高い評価を得る工具メーカー、エイト。メカニックにも愛用者の多いエイトから新たに発表されたのが、新型のフォールディングツール"KPH-1"だ。
エイトの従来製品は、作業時の剛性を保つために金属板を仕込んでいたのに対し、KPH-1はH型ボディを採用することで剛性を保ちつつフル樹脂ボディにすることに成功。100g以上の軽量化を達成しつつ、トルクを掛けても一切たわむことのない堅牢性を両立している。
1.5mm~6mmという構成で、ペダル周り以外ほぼすべての作業に対応可能。一般的な携帯工具に比べると大振りではあるが、その分レンチ部分も長いため作業性は圧倒的に上だろう。輪行などでブレーキブラケットを曲げてしまったりしても、フードの奥にあるボルトにもアクセスしやすい長さとなっている。転ばぬ先の杖として、ツールボトルやサドルバッグに忍ばせても苦にならない重量に仕上げられた新作、これから愛用者が増えそうだ。
スマートバイク化の進むE-BIKE
南ホールの半分ほどを占めたスポーツE-BIKEエリア。パナソニックやファンティックなど、サイクリストにもなじみのあるブランドが展開する一方で、近年街中でも見かけるMATEのようなファットバイクとハブモーターを組み合わせ、従来のペダルバイクでは実用するにはハードルが高かったようなモトのような雰囲気を纏うデザイン重視のブランドまで多くのブランドが出展。
特にオンロードを主眼に置くバイクではハブモーターを採用するブランドが増加。スマートなルックスでロードバイクなどと組み合わせても違和感の無いデザインに仕上がるモデルも多く見受けられた。
一方、MTBなどバイクのバランスが重要となるカテゴリーではミッドシップのユニットが主流。用途によってフィットする設計が煮詰められてきており、各社洗練されてきている印象だ。
その中でも目を惹いたのが、BESVが発表した新作"SMALO"。AIを搭載したスマートバイクとして、様々な機能を有した未来的な一台だ。もっともアイコニックなのがスマートモードによる自動制御。走行時のトルクや回転数といったパラメーターから自動的に算出されたアシストを提供してくれるという。
さらに、クロスバイクモデルのLX2では、内装変速ハブと組み合わせられた自動変速システム"E-Shift"を搭載。スピード、トルク、ケイデンスから最適なギアにオートマチックで変速してくれるという。
GPSを利用した位置確認システムやスマホで開錠可能なE-LOCK、施錠時に振動や移動を感知すると警報とスマホへの通知を発信するアンチシーフアラートなど、セキュリティ面でも様々な機能を搭載。まさに未来を感じさせるバイクだ。
text&photo:Naoki Yasuoka
ダイアテック:マックオフのケミカルやノグの新作ライトに注目!
ジロやアソス、エンヴィ、マックオフ、ノグ、そしてムーツにレザインといった、高性能かつハイセンスなブランドを扱うダイアテック。その製品たちの持つ魅力を最大限に引き出すような、おしゃれなブース展開が毎年楽しみな一角である。
昨年に続き、今年もABUSのヘルメットを前面に出した展開。自転車の安全を守るロックブランドとして定番の存在であったアブスだが、ここ数年はライダーの安全を守るヘルメットブランドとしても頭角を現してきた。ワールドチームもサポートし、マチュー・ファンデルプールらの活躍によって認知度もうなぎ上り。堅牢なロックの設計に通ずる安全性を重視した質実剛健さと、現代的なデザインが融合したヘルメットは注目の存在だ。
アバンギャルドなピンクとブラックのカラーリングで目を惹くのがケミカルブランドのマックオフ。昨年は世界最速を謳うルブリカント、ルディクラスを発表し注目を集めていたマックオフだが、今シーズンはクリーニング系グッズをプッシュ。
定番品であるコーポレートカラーのピンクのクリーナーだが、その成分を顆粒にしたセットがイチオシ製品。コンパクトに保管でき、漏れたりする心配も少ないのは嬉しいポイント。1パックを溶かせば1リットル程度のクリーナーを製作できる。ボトルの詰め替え用として、環境に優しいプロダクトだ。
独自のデザインを活かしたライトやベルなどを手掛けるノグは、新作のフロントライトを発表。BLINDERシリーズの最新作となるライトは、バッテリー一体型と別体型の2モデルを展開。
バッテリー一体型モデルは、アルミ鍛造ボディによる堅牢性を有しつつ、対向者を眩惑しないカインドビーム(つまり、親切な配光ということ)レンズを採用。600、900、1300ルーメンの3モデルが用意されている。バッテリーにはテスラの21700バッテリーと同様のテクノロジーを持つモデルを採用し、同クラスのライトと比較して35%ほど長いランタイムを有しているという。
バッテリ―別体式のライトは、よりコンパクトなデザインに。バッテリーは専用品ではなく、モバイルバッテリ―やE-BIKEに組み合わせて使用する、いわゆる"BYOB"(Bring Your Own Battery)モデルとなっている。1,300、1,800、2,300ルーメンの3モデル展開が予定されているとのことだ。
ハドラス:バイクだけでなく、ヘルメットやシューズにも施工可能なガラスコート
極薄のガラス膜を形成するハドラスコートがサイクルモードTOKYOに初出展。保護機能や防汚機能を有しつつ、非常にしなやかで対象に密着する性質を持つことから、フレームや各種パーツだけでなく、シリコンバンドやシューズなど、従来ガラスコートを施すことが不可能だった柔軟性のあるものにも施工可能な画期的なコーティングだ。
ブースでは、キナンレーシングの花田選手が製品の説明を担当。実際に洗車や清掃時の手間を大幅に削減してくれるため、トップレベルのレーサーにとっても大きなメリットがあるサービスとのことだった。
エイト:高品質の六角レンチ専業メーカーが新開発のフォールディングツールを発表
高品質はヘックスレンチで高い評価を得る工具メーカー、エイト。メカニックにも愛用者の多いエイトから新たに発表されたのが、新型のフォールディングツール"KPH-1"だ。
エイトの従来製品は、作業時の剛性を保つために金属板を仕込んでいたのに対し、KPH-1はH型ボディを採用することで剛性を保ちつつフル樹脂ボディにすることに成功。100g以上の軽量化を達成しつつ、トルクを掛けても一切たわむことのない堅牢性を両立している。
1.5mm~6mmという構成で、ペダル周り以外ほぼすべての作業に対応可能。一般的な携帯工具に比べると大振りではあるが、その分レンチ部分も長いため作業性は圧倒的に上だろう。輪行などでブレーキブラケットを曲げてしまったりしても、フードの奥にあるボルトにもアクセスしやすい長さとなっている。転ばぬ先の杖として、ツールボトルやサドルバッグに忍ばせても苦にならない重量に仕上げられた新作、これから愛用者が増えそうだ。
スマートバイク化の進むE-BIKE
南ホールの半分ほどを占めたスポーツE-BIKEエリア。パナソニックやファンティックなど、サイクリストにもなじみのあるブランドが展開する一方で、近年街中でも見かけるMATEのようなファットバイクとハブモーターを組み合わせ、従来のペダルバイクでは実用するにはハードルが高かったようなモトのような雰囲気を纏うデザイン重視のブランドまで多くのブランドが出展。
特にオンロードを主眼に置くバイクではハブモーターを採用するブランドが増加。スマートなルックスでロードバイクなどと組み合わせても違和感の無いデザインに仕上がるモデルも多く見受けられた。
一方、MTBなどバイクのバランスが重要となるカテゴリーではミッドシップのユニットが主流。用途によってフィットする設計が煮詰められてきており、各社洗練されてきている印象だ。
その中でも目を惹いたのが、BESVが発表した新作"SMALO"。AIを搭載したスマートバイクとして、様々な機能を有した未来的な一台だ。もっともアイコニックなのがスマートモードによる自動制御。走行時のトルクや回転数といったパラメーターから自動的に算出されたアシストを提供してくれるという。
さらに、クロスバイクモデルのLX2では、内装変速ハブと組み合わせられた自動変速システム"E-Shift"を搭載。スピード、トルク、ケイデンスから最適なギアにオートマチックで変速してくれるという。
GPSを利用した位置確認システムやスマホで開錠可能なE-LOCK、施錠時に振動や移動を感知すると警報とスマホへの通知を発信するアンチシーフアラートなど、セキュリティ面でも様々な機能を搭載。まさに未来を感じさせるバイクだ。
text&photo:Naoki Yasuoka
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