2023/02/12(日) - 09:15
名物峠ジュベルハフィートに駆け上がるUAEツアー・ウィメン3日目。大会唯一の登りフィニッシュをエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)が勝利し、総合優勝を大きく引き寄せた。
男子レースに先立ち、アラブ首長国連邦で開催中のUAEツアー・ウィメンも後半戦の3日目を迎えた。総合優勝の行方がほぼ決定するこの日は、サッカースタジアムであるハッザーア・ビン・ザーイド・スタジアムを出発し、ジュベルハフィートの頂上を目指す107km。UAEツアーの前身であるアブダビツアーの頃からお馴染みのこの岩山は、勾配6.6%の登りが10.8kmにわたって続いていく。
終盤の登坂までひたすら平坦路が続くコースで逃げたのは5名。アラブ首長国連邦大学を通過する中間スプリントで形成されたこの逃げは、残り50km地点で捉まり、再びひと塊となったプロトンでエシュロン(横風分断)が発生した。
選手たちを連日襲う風にグレース・ブラウン(オーストラリア)とマルタ・カヴァッリ(イタリア)を擁するFDJ・スエズが遅れる。2人の優勝候補の脱落にプロトンは活気づき、トレック・セガフレードやチームDSMが牽引したプロトンは最終山岳ジュベルハフィートを目指した。
東に進路を取る選手たちに北から吹きつける風に、今度はリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)が遅れを喫する。FDJと同じくモビスターは全員を下げて追走を試みたものの届くことはなく、再び優勝候補が脱落したプロトンが最終登坂に突入した。
麓からペースを作ったのはトレック・セガフレードだった。ガイア・レアリーニ(イタリア)がエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)のため軽快なリズムでライバルたちを振り下ろし、2人は残り5km地点で最後まで粘ったエスミー・ペイパーカンプ(オランダ、チームDSM)をも引き離す。
今年チームに加入した21歳のレアリーニの活躍もあり、笑顔を見せたロンゴボルギーニと手を繋いだ2人がフィニッシュラインを通過。先着したロンゴボルギーニが今年初勝利を飾り、最終日を前に総合首位に立った。
「チームメイトと共にフィニッシュラインを通過するのは、私がいつも夢見ていたこと。今日の勝利はガイア・レアリーニのおかげ。彼女は間違いなく今日のMVPであり、本当に素晴らしい走りを見せてくれた」と喜ぶロンゴボルギーニ。また、「本当は彼女に勝利を、私がリーダージャージを獲得したかった。しかし監督から区間優勝者が総合首位に立つと伝えられ、判断を私たちに委ねてくれた。そしてガイアが先んじて私に勝利を譲ってくれた。次の機会では私が彼女に勝利を譲りたい」とレアリーニへの感謝を語った。
3位にはシルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ)が1分11秒差で入り、リッパートは単独で粘ったものの13位(2分25秒遅れ)でフィニッシュ。またカヴァッリは23位(4分21秒遅れ)、與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)は68位(15分10秒遅れ)で第3ステージを終えている。
大会最終日の翌第4ステージはアブダビの市街地を巡る119kmのコース。連日選手たちを苦しめる風以外、遮るもののない平坦ステージだ。
男子レースに先立ち、アラブ首長国連邦で開催中のUAEツアー・ウィメンも後半戦の3日目を迎えた。総合優勝の行方がほぼ決定するこの日は、サッカースタジアムであるハッザーア・ビン・ザーイド・スタジアムを出発し、ジュベルハフィートの頂上を目指す107km。UAEツアーの前身であるアブダビツアーの頃からお馴染みのこの岩山は、勾配6.6%の登りが10.8kmにわたって続いていく。
終盤の登坂までひたすら平坦路が続くコースで逃げたのは5名。アラブ首長国連邦大学を通過する中間スプリントで形成されたこの逃げは、残り50km地点で捉まり、再びひと塊となったプロトンでエシュロン(横風分断)が発生した。
選手たちを連日襲う風にグレース・ブラウン(オーストラリア)とマルタ・カヴァッリ(イタリア)を擁するFDJ・スエズが遅れる。2人の優勝候補の脱落にプロトンは活気づき、トレック・セガフレードやチームDSMが牽引したプロトンは最終山岳ジュベルハフィートを目指した。
東に進路を取る選手たちに北から吹きつける風に、今度はリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)が遅れを喫する。FDJと同じくモビスターは全員を下げて追走を試みたものの届くことはなく、再び優勝候補が脱落したプロトンが最終登坂に突入した。
麓からペースを作ったのはトレック・セガフレードだった。ガイア・レアリーニ(イタリア)がエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)のため軽快なリズムでライバルたちを振り下ろし、2人は残り5km地点で最後まで粘ったエスミー・ペイパーカンプ(オランダ、チームDSM)をも引き離す。
今年チームに加入した21歳のレアリーニの活躍もあり、笑顔を見せたロンゴボルギーニと手を繋いだ2人がフィニッシュラインを通過。先着したロンゴボルギーニが今年初勝利を飾り、最終日を前に総合首位に立った。
「チームメイトと共にフィニッシュラインを通過するのは、私がいつも夢見ていたこと。今日の勝利はガイア・レアリーニのおかげ。彼女は間違いなく今日のMVPであり、本当に素晴らしい走りを見せてくれた」と喜ぶロンゴボルギーニ。また、「本当は彼女に勝利を、私がリーダージャージを獲得したかった。しかし監督から区間優勝者が総合首位に立つと伝えられ、判断を私たちに委ねてくれた。そしてガイアが先んじて私に勝利を譲ってくれた。次の機会では私が彼女に勝利を譲りたい」とレアリーニへの感謝を語った。
3位にはシルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ)が1分11秒差で入り、リッパートは単独で粘ったものの13位(2分25秒遅れ)でフィニッシュ。またカヴァッリは23位(4分21秒遅れ)、與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)は68位(15分10秒遅れ)で第3ステージを終えている。
大会最終日の翌第4ステージはアブダビの市街地を巡る119kmのコース。連日選手たちを苦しめる風以外、遮るもののない平坦ステージだ。
UAEツアー・ウィメン2023第3ステージ
1位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | 2:48:24 |
2位 | ガイア・レアリーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
3位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ) | +1:11 |
4位 | エスミー・ペイパーカンプ(オランダ、チームDSM) | +1:13 |
5位 | ミケイラ・ハーヴェイ(ニュージーランド、UAEチームADQ) | +1:18 |
6位 | エイデル・メリノ(スペイン、ラボラルクタクサ・ファンンダシオン・エウスカディ) | +1:19 |
7位 | アンナ・シャクリー(イギリス、SDワークス) | +1:22 |
8位 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) | +1:45 |
9位 | ソラヤ・パラディン(イタリア、キャニオン・スラム) | +1:53 |
10位 | ジュリー・ファンデフェルデ(ベルギー、フェニックス・ドゥクーニンク) | +1:55 |
個人総合成績
1位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | 9:10:53 |
2位 | ガイア・レアリーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | +0:07 |
3位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ) | +1:18 |
4位 | アンナ・シャクリー(イギリス、SDワークス) | +1:35 |
5位 | エリーズ・シャベイ(スイス、キャニオン・スラム) | +1:58 |
6位 | ミケイラ・ハーヴェイ(ニュージーランド、UAEチームADQ) | +2:02 |
7位 | ソラヤ・パラディン(イタリア、キャニオン・スラム) | +2:06 |
8位 | エスミー・ペイパーカンプ(オランダ、チームDSM) | +2:22 |
9位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター) | +2:35 |
10位 | マレイユ・メイリング(オランダ、ZAAFサイクリングチーム) | +2:37 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス) |
ヤングライダー賞 | ガイア・レアリーニ(イタリア、トレック・セガフレード) |
チーム総合成績 | UAEチームADQ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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