サガン退け、ガビリアがモビスター移籍後初勝利&首位浮上 ガンナが3位

休息日前日のブエルタ・ア・サンフアン第4ステージは1級山岳を耐えたスプリンターの争いに。モビスター移籍直後のフェルナンド・ガビリア（コロンビア）がペテル・サガン（スロバキア、トタルエネルジー）を下し、総合でも首位に立った。

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灼熱のアルゼンチンを舞台に開催中のブエルタ・ア・サンフアン（UCI2.Pro）は折り返しの4日目。翌日に休息日を控えた第4ステージは、前日のスタート地点オートドローモ・デ・ビリカム（サーキット場）からバーリアルにフィニッシュする196.5kmで争われた。

コース中盤に標高2,200mの1級山岳グルタ・ビルゲン・デ・アンダコッロ（距離7.6km/平均3.6%）を越えるものの、低難易度な山岳以外は平坦のため4日連続でスプリンターに勝機のあるステージ。気温35度を超える相変わらずの暑さのなか、23歳の誕生日を迎えたレムコ・エヴェネプール（ベルギー、スーダル・クイックステップ）を含む141名の選手たちがスタートを切った。

この日は1年前に練習中の事故で大怪我を負ったエガン・ベルナル（コロンビア、イネオス・グレナディアーズ）を含む14名の選手が逃げた。その5分後方を行くプロトンでは、グルタ・ビルゲン・デ・アンダコッロの登りで早速ファビオ・ヤコブセン（オランダ、スーダル・クイックステップ）や初日勝者で総合リーダーのサム・ベネット（アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ）などが遅れを喫した。

これ幸いとメイン集団の牽引にはペテル・サガン（スロバキア）を擁するトタルエネルジーや、フェルナンド・ガビリア（コロンビア）の加入でスプリントステージでも勝機の現れたモビスターが参加。逃げを飲み込みながら、52名まで絞られたプロトンが最終ストレートになだれ込んだ。

バーリアルに引かれたフィニッシュライン手前で先手を取ったのはTTスペシャリストのフィリッポ・ガンナ（イタリア、イネオス・グレナディアーズ）だった。登りで遅れたエーススプリンター、エリア・ヴィヴィアーニ（イタリア）の代わりに仕掛けたアーリーアタックだったものの成功せず、そのスリップストリームを利用したガビリアが先頭へ。追従したサガンを並ばせることなく、ガビリアがプロ通算50勝目を飾った。

UAEチームエミレーツからモビスターに移籍後、早速結果を残したガビリア。「この勝利は僕たちにとてつもない喜びをもらたしてくれた。この冬に積み重ねた努力が今日、勝利という形で実った。他のチームと比べスプリントに有利なメンバーではないなか、今日は僕の能力に適したレイアウトだった」と、ガビリアは勝利を喜んだ。

ベネットが遅れたことでリーダージャージを獲得したガビリアは「金曜日には30分遅れになっているだろうが、リーダージャージを着用することができて本当に嬉しいよ」とコメント。この言葉通り翌日の休息日を経た第5ステージは、1級山岳コロラド山（距離18.8km/平均4.4%）の頂上にフィニッシュする大会唯一の山岳ステージだ。