クベカ・アソスのGMを務めたダグラス・ライダー氏が新チーム「Q36.5プロサイクリングチーム」をスタートさせた。23名の所属選手を発表すると同時に、今年で現役を退くヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア)のアドバイザー就任も明らかになった。



公開されたQ36.5プロサイクリングチームのキービジュアル公開されたQ36.5プロサイクリングチームのキービジュアル image: Q36.5 Pro Cycling Team
「18年に渡る最高峰の戦いの後、新たな立場としてプロ自転車界に携わることに希望を抱いている。チームのテクニカルアドバイザーとして、次の世代にプロ生活を通じて得た知識を授けたい」と語ったのは、先日さいたま新都心で行われたツール・ド・フランスさいたまクリテリウムで現役最後の姿を見せたヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナカザフスタン)だ。

"メッシーナの鮫"がテクニカルアドバイザーとブランドアンバサダーに就任したのが、新しく発足したスイス籍のプロチーム「Q36.5チーム」だ。タイトルスポンサーであるQ36.5はイタリアのサイクリングアパレルブランドで、SNSのアカウントなどはクベカ・アソスから引き続いているものの、長らくチームのコンセプトであったアフリカとの関わりはない。

Q36.5プロサイクリングチームへの加入が発表されたマーク・ドノヴァン(イギリス)Q36.5プロサイクリングチームへの加入が発表されたマーク・ドノヴァン(イギリス) photo:CorVos
長らくバイクエクスチェンジ・ジェイコで山岳アシストを務めたダミアン・ホーゾン(オーストラリア)長らくバイクエクスチェンジ・ジェイコで山岳アシストを務めたダミアン・ホーゾン(オーストラリア) photo:Kei Tsuji / TDWsport今年パリ〜ルーベ4位に入ったトム・デヴリーント(ベルギー)今年パリ〜ルーベ4位に入ったトム・デヴリーント(ベルギー) photo:Intermarché - Wanty - Gobert Matériaux

2021年のクベカ・ネクストハッシュ解散以来、次なるチーム設立に向け勢力的に動いていたダグラス・ライダー氏は「このチームにはあらゆるタイプのレースや地形で活躍できる、やる気と献身性に優れた選手たちが集まった。ワールドツアーからやってきた経験豊かな選手たちは、その豊富な知識を若い選手たちに伝えてくれることだろう」とコメント。また「最高のプロチームになる組み合わせとなった」と自信を語っている。

所属が発表された選手は全23名。その中には今年のパリ〜ルーベ4位のトム・デヴリーント(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)や若手のマーク・ドノヴァン(イギリス、チームDSM)、ダミアン・ホーゾン(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)、さらには前アメリカ王者であるジョセフ・ロスコフ(ヒューマンパワードヘルス)など強力なメンバーが揃った。

チームは現在、新規プロチームのライセンスをUCI(国際自転車競技連合)に申請中。なおクベカの顔役だったニコラス・ドラミニ(南アフリカ)が所属するチームクベカは、Q36.5コンチネンタルチームとして活動を続けていく。

text:Sotaro.Arakawa

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