2022/09/16(金) - 08:52
イタリア・トスカーナの丘陵レース「コッパ・サバティーニ」が開催。5名による小集団スプリントをダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が制し、レース復帰2戦目の中根はDNFながらチームメイトを2位と4位に送り込む走りを見せた。
1952年に初回大会が行われた歴史あるコッパ・サバティーニ(正式名称はコッパ・サバティーニ・グランプレミオ・チッタ・ディ・ペッチョリ)が開催された。トスカーナを舞台にしたこの大会は前日に開催された「ジロ・デッラ・トスカーナ」と同じ主催者によるレースであり、実質的な2連戦レースとも言える。
ペッチョリを発着するコースは、丘陵地帯に設定された大小2つの周回コースを巡る198.9kmというレイアウト。Proカテゴリー(上から2つ目)であることから10のワールドチームが参戦し、ジロ・デッラ・トスカーナを制したマルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ)や大怪我から順調な復帰を見せているエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が出場した。また今年EBウィルスに感染し、長らく実戦から離れていた中根英登(EFエデュケーション・イージーポスト)も復帰第2戦目として出走している。
スタート直後から雨が降り注いだこの日、イタリアのプロチームで形成された8名の逃げが生まれたものの、残り100km地点で早くもメイン集団に吸収される。その後は有力選手らによるアタックが繰り返され、残り30km地点で前日勝者のヒルシやアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)を含む11名の先行集団が形成された。
連続する丘をハイペース進む先頭集団は後続との差を拡げるなか、残り20kmに設定された丘(距離1.4km/平均5.6%)でウラソフがアタック。一時は30秒差をつけたウラソフに対し、EFエデュケーション・イージーポストのオドクリスティアン・エイキング(ノルウェー)やエスデバン・チャベス(コロンビア)ら5名が集団を作り追走した。
ここにヒルシが遅れた一方で、前日3位と悔しさの残るダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)も積極的に追走したこともあり、残り6kmでウラソフをキャッチ。ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)のアタックも決め手に欠くなか、先頭集団は追走集団との差を45秒まで拡げて最終登坂のペッチョリ(登坂距離1.2km/平均5.2%/最大10%)に突入した。
残り500mの表示を過ぎてマルタンが仕掛け、その背後にマルティネスがつく。緩斜面の最終コーナーを利用してウラソフも前に出ようともがいたものの、マルティネスがそれを上回るスピードを発揮。トップクライマーによるスプリントバトルを「昨日は最終盤で脚をつり悔しい思いをした」と振り返ったマルティネスが、見事リベンジを達成した。
「今日はスタートから雨の降るタフなレースだった。最後は4、5名によるスプリントに持ち込まれ、感触の良い脚が最高の結果をもたらしてくれた。ここの地域は以前に3年ほど住んだ場所の近くで、コースも良く知っていたんだ。トスカーナに住む家族や友人たちのためにも良い勝利となった」とマルティネスは喜んだ。
先行集団にチームから2人送り込んだEFは2位にエイキングが入り、チャベスは4位でフィニッシュ。チームの好成績に貢献した中根は途中でレースを降りたものの、「ようやくレースのスタート地点に立てた。でもまだスタート地点。積み上げていかなければいけない事はまだまだ沢山ある。やはりレースでなければ最高のコンディションに持っていく事は難しいけど、まずはここまで戻してくれたトレーニングコーチとチームドクター達に感謝」と復活の喜びをSNSに綴っている。
1952年に初回大会が行われた歴史あるコッパ・サバティーニ(正式名称はコッパ・サバティーニ・グランプレミオ・チッタ・ディ・ペッチョリ)が開催された。トスカーナを舞台にしたこの大会は前日に開催された「ジロ・デッラ・トスカーナ」と同じ主催者によるレースであり、実質的な2連戦レースとも言える。
ペッチョリを発着するコースは、丘陵地帯に設定された大小2つの周回コースを巡る198.9kmというレイアウト。Proカテゴリー(上から2つ目)であることから10のワールドチームが参戦し、ジロ・デッラ・トスカーナを制したマルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ)や大怪我から順調な復帰を見せているエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が出場した。また今年EBウィルスに感染し、長らく実戦から離れていた中根英登(EFエデュケーション・イージーポスト)も復帰第2戦目として出走している。
スタート直後から雨が降り注いだこの日、イタリアのプロチームで形成された8名の逃げが生まれたものの、残り100km地点で早くもメイン集団に吸収される。その後は有力選手らによるアタックが繰り返され、残り30km地点で前日勝者のヒルシやアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)を含む11名の先行集団が形成された。
連続する丘をハイペース進む先頭集団は後続との差を拡げるなか、残り20kmに設定された丘(距離1.4km/平均5.6%)でウラソフがアタック。一時は30秒差をつけたウラソフに対し、EFエデュケーション・イージーポストのオドクリスティアン・エイキング(ノルウェー)やエスデバン・チャベス(コロンビア)ら5名が集団を作り追走した。
ここにヒルシが遅れた一方で、前日3位と悔しさの残るダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)も積極的に追走したこともあり、残り6kmでウラソフをキャッチ。ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)のアタックも決め手に欠くなか、先頭集団は追走集団との差を45秒まで拡げて最終登坂のペッチョリ(登坂距離1.2km/平均5.2%/最大10%)に突入した。
残り500mの表示を過ぎてマルタンが仕掛け、その背後にマルティネスがつく。緩斜面の最終コーナーを利用してウラソフも前に出ようともがいたものの、マルティネスがそれを上回るスピードを発揮。トップクライマーによるスプリントバトルを「昨日は最終盤で脚をつり悔しい思いをした」と振り返ったマルティネスが、見事リベンジを達成した。
「今日はスタートから雨の降るタフなレースだった。最後は4、5名によるスプリントに持ち込まれ、感触の良い脚が最高の結果をもたらしてくれた。ここの地域は以前に3年ほど住んだ場所の近くで、コースも良く知っていたんだ。トスカーナに住む家族や友人たちのためにも良い勝利となった」とマルティネスは喜んだ。
先行集団にチームから2人送り込んだEFは2位にエイキングが入り、チャベスは4位でフィニッシュ。チームの好成績に貢献した中根は途中でレースを降りたものの、「ようやくレースのスタート地点に立てた。でもまだスタート地点。積み上げていかなければいけない事はまだまだ沢山ある。やはりレースでなければ最高のコンディションに持っていく事は難しいけど、まずはここまで戻してくれたトレーニングコーチとチームドクター達に感謝」と復活の喜びをSNSに綴っている。
コッパ・サバティーニ2022結果
1位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | 4:55:37 |
2位 | オドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
3位 | ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス) | |
4位 | エスデバン・チャベス(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
5位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
6位 | ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、エオーロ・コメタ) | 0:59 |
7位 | シモーネ・ヴェラスコ(イタリア、アスタナカザフスタン) | |
8位 | アンドレアス・クロン(デンマーク、ロット・スーダル) | |
9位 | マルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ) | |
10位 | アンドレア・ピッコロ(イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
DNF | 中根英登(EFエデュケーション・イージーポスト) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp