2022/08/19(金) - 19:30
マイヨロホと共に、ブエルタ・ア・エスパーニャを盛り上げるのが3賞ジャージの争い。ポイント賞候補のピーダスンやSベネット、ヤングライダー賞候補のエヴェネプール、19歳アユソなど各賞の有力選手たちを紹介します。
マイヨプントス(ポイント賞ジャージ)
プントスはスペイン語でポイントの意味。各ステージ上位15名と中間スプリントポイント上位3名に与えられる、主にスプリンターを対象としたジャージだ。例年は平坦ステージでも山岳ステージでも一律にポイントが与えられてきたため、総合優勝者や総合上位陣が獲得することが続きたこの賞。しかし2021年よりポイント配分が変更されたため、スプリンターがランキング上位に顔を揃えるはずだ。
平坦ステージは6、そして平坦だが登りフィニッシュが2ステージ用意されている今大会。また多くの中間スプリントがレース中盤のカテゴリー山岳直後にあることから、ある程度の登坂力を有している選手が有利となりそうだ。
有力候補の筆頭は元世界王者のマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)。今年のツール・ド・フランスで区間1勝を挙げたピーダスンは確実に上位フィニッシュできるスプリント力はもちろん、登坂にも優れる万能型。そしてスピードでは劣るものの、自由を与えられればイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)も登りスプリントでは強さを発揮する。
単純なスピード勝負では2020年マイヨヴェールを獲得したサム・ベネット(アイルランド)とダニー・ファンポッペル(オランダ)を揃えるボーラ・ハンスグローエに敵はいないように思える。そこにパスカル・アッカーマン(ドイツ、UAEチームエミレーツ)やティム・メルリール(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)、カーデン・グローブス(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)が対抗する。
他にもブライアン・コカール(フランス、コフィディス)や母国で開幕を迎えるマイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)など実績あるスプリンターに加え、若手のヘルベン・タイッセン(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)にも注目したい。
マイヨモンターニャ(山岳賞ジャージ)
総合争いが大きく影響するため予想しづらい山岳賞争い。チームで比較的自由を与えられるクライマーや、総合で大きくタイムを失ったオールラウンダーなどによって争われる可能性が高い賞だ。
昨年は積極的に逃げ、区間2勝を挙げたマイケル・ストーラー(オーストラリア、当時チームDSM)が受賞。そこからストーラーはグルパマ・エフデジへ移籍して自身初のツール出場を勝ち取った。厳しい山岳での勝利を狙うべく強豪クライマーが集結していることから、青水玉ジャージをかけた熱い戦いが見られるだろうか。
マイヨブランコ(ヤングライダー賞ジャージ)
2019年にコンビナーダ賞(複合賞)からヤングライダー賞(新人賞)に変わったマイヨブランコ。いわば将来のマイヨロホ候補が着用するこのジャージの対象となるのは、1997年1月1日以降に誕生した58名の選手たち。
総合上位の選手が則ち白色ジャージ候補者のため、セルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)やレムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)は確実に絡んでくるだろう。またUAEチームエミレーツからはジョアン・アルメイダ(ポルトガル)とブランドン・マクナルティ(アメリカ)の2人、そして昨年マイヨブランコを獲得したジーノ・メーダー(スイス)はもちろん、昨年大会で区間1勝を挙げたクレマン・シャンプッサン(フランス、AG2Rシトロエン)にも期待がかかる。
そして先日チームと2028年までの長期契約を結んだ19歳フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)が満を持してグランツールデビューを果たす。今大会最年少のアユソは7月31日のシルクイト・デ・ゲチョ(UCI.1.1)でプロ初勝利を挙げ、その勢いのまま母国スペインで躍動することができるだろうか。
text:Sotaro.Arakawa
マイヨプントス(ポイント賞ジャージ)
プントスはスペイン語でポイントの意味。各ステージ上位15名と中間スプリントポイント上位3名に与えられる、主にスプリンターを対象としたジャージだ。例年は平坦ステージでも山岳ステージでも一律にポイントが与えられてきたため、総合優勝者や総合上位陣が獲得することが続きたこの賞。しかし2021年よりポイント配分が変更されたため、スプリンターがランキング上位に顔を揃えるはずだ。
平坦ステージは6、そして平坦だが登りフィニッシュが2ステージ用意されている今大会。また多くの中間スプリントがレース中盤のカテゴリー山岳直後にあることから、ある程度の登坂力を有している選手が有利となりそうだ。
有力候補の筆頭は元世界王者のマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)。今年のツール・ド・フランスで区間1勝を挙げたピーダスンは確実に上位フィニッシュできるスプリント力はもちろん、登坂にも優れる万能型。そしてスピードでは劣るものの、自由を与えられればイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)も登りスプリントでは強さを発揮する。
単純なスピード勝負では2020年マイヨヴェールを獲得したサム・ベネット(アイルランド)とダニー・ファンポッペル(オランダ)を揃えるボーラ・ハンスグローエに敵はいないように思える。そこにパスカル・アッカーマン(ドイツ、UAEチームエミレーツ)やティム・メルリール(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)、カーデン・グローブス(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ)が対抗する。
他にもブライアン・コカール(フランス、コフィディス)や母国で開幕を迎えるマイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)など実績あるスプリンターに加え、若手のヘルベン・タイッセン(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)にも注目したい。
マイヨモンターニャ(山岳賞ジャージ)
総合争いが大きく影響するため予想しづらい山岳賞争い。チームで比較的自由を与えられるクライマーや、総合で大きくタイムを失ったオールラウンダーなどによって争われる可能性が高い賞だ。
昨年は積極的に逃げ、区間2勝を挙げたマイケル・ストーラー(オーストラリア、当時チームDSM)が受賞。そこからストーラーはグルパマ・エフデジへ移籍して自身初のツール出場を勝ち取った。厳しい山岳での勝利を狙うべく強豪クライマーが集結していることから、青水玉ジャージをかけた熱い戦いが見られるだろうか。
マイヨブランコ(ヤングライダー賞ジャージ)
2019年にコンビナーダ賞(複合賞)からヤングライダー賞(新人賞)に変わったマイヨブランコ。いわば将来のマイヨロホ候補が着用するこのジャージの対象となるのは、1997年1月1日以降に誕生した58名の選手たち。
総合上位の選手が則ち白色ジャージ候補者のため、セルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)やレムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)は確実に絡んでくるだろう。またUAEチームエミレーツからはジョアン・アルメイダ(ポルトガル)とブランドン・マクナルティ(アメリカ)の2人、そして昨年マイヨブランコを獲得したジーノ・メーダー(スイス)はもちろん、昨年大会で区間1勝を挙げたクレマン・シャンプッサン(フランス、AG2Rシトロエン)にも期待がかかる。
そして先日チームと2028年までの長期契約を結んだ19歳フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)が満を持してグランツールデビューを果たす。今大会最年少のアユソは7月31日のシルクイト・デ・ゲチョ(UCI.1.1)でプロ初勝利を挙げ、その勢いのまま母国スペインで躍動することができるだろうか。
text:Sotaro.Arakawa
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