2022/08/06(土) - 09:34
集団スプリントで決着したツール・ド・ポローニュ最終日にアルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ)が勝利。前日の個人TTでリーダージャージを手に入れたイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が第79代総合覇者となった。
出走サインをするリーダージャージを着たイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos
7日間に渡り開催されたポーランド最大のステージレース「ツール・ド・ポローニュ(UCIワールドツアー)」も最終日。ヴァルシルからクラクフまでの177.8kmで争われた。この日は1級山岳と3級山岳が立て続けに登場するが、後半は低難易度の丘と4級山岳以外は平坦路のため集団スプリントが予想されていた。
アクチュアルスタート直後からアタックと吸収が繰り返されるなか、36歳のベテランクライマーであるアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、イスラエル・プレミアテック)やジャラッド・ドリズナーズ(オーストラリア、ロット・スーダル)ら4名が逃げグループを形成。1級山岳と3級山岳をトップ通過したドリズナーズがポイントを加算し、今大会の山岳賞獲得に成功した。
逃げグループを形成したアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、イスラエル・プレミアテック)ら4名 photo:CorVos
この日も沿道から多くのポーランド人が声援を送った photo:CorVos
4分以上のタイム差を許さずにメイン集団をコントロールしたのはリーダーチームであるイネオス・グレナディアーズ。総合2位のテイメン・アレンスマン(オランダ、チームDSM)と11秒差、3位のペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)と13秒差をつけるイーサン・ヘイター(イギリス)は自身2度目の総合優勝のため、チームメイトに守られながらフィニッシュを目指した。
徐々に縮まるタイム差を見たデマルキが残り15km地点で飛び出したものの、チームDSMなども牽引に加わったプロトンにあえなく吸収される。途中、集団スプリントでは勝ち目のないウノエックス・プロサイクリング チームが組織的なアタックを見せたが展開を作ることはできず、フィニッシュまで幅広な直線が続く最終ストレートで今大会最後のスプリントバトルが幕開けた。
フラムルージュ(残り1km地点)から主導権を握ったのは初日勝者オラフ・コーイ(オランダ)を擁するユンボ・ヴィスマだった。そこからグルパマ・エフデジが前に出るとコーイが残り250mから早くもスプリントを開始。その動きに慌てて反応したパスカル・アッカーマン(ドイツ、UAEチームエミレーツ)のスピードは伸び悩み、冷静な判断力で大外を回り先頭に出たアルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ)が勝利を掴み取った。
ハンドルを投げて勝利を決めたアルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) photo:CorVos
雄叫びを上げるアルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) photo:CorVos
「集団後方からスプリントを強いられたものの、活路が左側に見えたので踏み込んだ。最高の形でツール・ド・ポローニュを終えることができて本当に嬉しいよ。この勝利によって欧州選手権と残りのシーズンに向けて弾みがついた」と喜ぶデマールは、勝利にあと一歩届かず2位に終わった第5ステージのリベンジ成功。またポイント賞も獲得している。
そして第79代ツール・ド・ポローニュの総合優勝はトップと同タイムでフィニッシュしたヘイターの手に。「ワールドツアーのステージレースで優勝することは大きな成果。特に今日はチームに感謝しなければならないステージとなった。彼らのおかげでリラックスして走ることができたからね」と語るヘイターは、大会初のイギリス人総合優勝者となった。
ポローニュ最終日を制したアルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) photo:CorVos
ワールドツアーのステージレースで初の総合優勝を喜ぶイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos
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7日間に渡り開催されたポーランド最大のステージレース「ツール・ド・ポローニュ(UCIワールドツアー)」も最終日。ヴァルシルからクラクフまでの177.8kmで争われた。この日は1級山岳と3級山岳が立て続けに登場するが、後半は低難易度の丘と4級山岳以外は平坦路のため集団スプリントが予想されていた。
アクチュアルスタート直後からアタックと吸収が繰り返されるなか、36歳のベテランクライマーであるアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、イスラエル・プレミアテック)やジャラッド・ドリズナーズ(オーストラリア、ロット・スーダル)ら4名が逃げグループを形成。1級山岳と3級山岳をトップ通過したドリズナーズがポイントを加算し、今大会の山岳賞獲得に成功した。
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4分以上のタイム差を許さずにメイン集団をコントロールしたのはリーダーチームであるイネオス・グレナディアーズ。総合2位のテイメン・アレンスマン(オランダ、チームDSM)と11秒差、3位のペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)と13秒差をつけるイーサン・ヘイター(イギリス)は自身2度目の総合優勝のため、チームメイトに守られながらフィニッシュを目指した。
徐々に縮まるタイム差を見たデマルキが残り15km地点で飛び出したものの、チームDSMなども牽引に加わったプロトンにあえなく吸収される。途中、集団スプリントでは勝ち目のないウノエックス・プロサイクリング チームが組織的なアタックを見せたが展開を作ることはできず、フィニッシュまで幅広な直線が続く最終ストレートで今大会最後のスプリントバトルが幕開けた。
フラムルージュ(残り1km地点)から主導権を握ったのは初日勝者オラフ・コーイ(オランダ)を擁するユンボ・ヴィスマだった。そこからグルパマ・エフデジが前に出るとコーイが残り250mから早くもスプリントを開始。その動きに慌てて反応したパスカル・アッカーマン(ドイツ、UAEチームエミレーツ)のスピードは伸び悩み、冷静な判断力で大外を回り先頭に出たアルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ)が勝利を掴み取った。
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「集団後方からスプリントを強いられたものの、活路が左側に見えたので踏み込んだ。最高の形でツール・ド・ポローニュを終えることができて本当に嬉しいよ。この勝利によって欧州選手権と残りのシーズンに向けて弾みがついた」と喜ぶデマールは、勝利にあと一歩届かず2位に終わった第5ステージのリベンジ成功。またポイント賞も獲得している。
そして第79代ツール・ド・ポローニュの総合優勝はトップと同タイムでフィニッシュしたヘイターの手に。「ワールドツアーのステージレースで優勝することは大きな成果。特に今日はチームに感謝しなければならないステージとなった。彼らのおかげでリラックスして走ることができたからね」と語るヘイターは、大会初のイギリス人総合優勝者となった。
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ツール・ド・ポローニュ2022第7ステージ結果
1位 | アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) | 3:59:20 |
2位 | オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) | |
3位 | フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
4位 | マックス・カンター(ドイツ、モビスター) | |
5位 | ヘルベン・タイッセン(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
6位 | マレィン・ファンデンベルフ(オランダ、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
7位 | ダヴィデ・チモライ(イタリア、コフィディス) | |
8位 | エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード) | |
9位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、UAEチームエミレーツ) | |
10位 | カーデン・グローブス(オーストラリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) |
個人総合成績
1位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 28:26:23 |
2位 | テイメン・アレンスマン(オランダ、チームDSM) | 0:11 |
3位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:18 |
4位 | マッテオ・ソブレロ(イタリア、バイクエクスチェンジ・ジェイコ) | 0:23 |
5位 | ベン・ターナー(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 0:25 |
6位 | レミ・カヴァニャ(フランス、クイックステップ・アルファヴィニル) | 0:31 |
7位 | サムエーレ・バティステッラ(イタリア、アスタナカザフスタン) | 0:32 |
8位 | セルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
9位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:45 |
10位 | ブルーノ・アルミライル(フランス、グルパマ・エフデジ) | 0:50 |
その他の特別賞
山岳賞 | ジャラッド・ドリズナーズ(オーストラリア、ロット・スーダル) |
ポイント賞 | アルノー・デマール(フランス、グルパマ・エフデジ) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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