2022/06/26(日) - 11:10
ヒルクライムシーズン真っ只中の5月最後の週末に、檜原都民の森で突撃取材を敢行した最終回。アルミロードで駆ける本格レーサーや、リクイガスカラーのCAAD8、Eバイクによって自転車ライフが激変したというご夫妻などが登場します。
川島健人さん(なるしまフレンド) ジャイアント TCR SLR
「速そうな人が上がってきたぞ」と思いお声掛けした川島健人さん。それもそのはず名門なるしまフレンドに所属し、実業団レースのトップカテゴリーE1で活躍する現役レーサーなのだ。
「ぶっ壊れるまで乗り続けます!」と語るほど大切に乗っている相棒はジャイアント TCR SLR。発売当時、ジャイアントの最軽量アルミレーサーと話題になった1台について「総重量は8kgですが乗ると全然気になりませんね」と川島さん。「硬さの中にもカーボンに負けない走りの軽さと、踏んだらその分進む機敏性が気に入っています」とも。
そんなバイクで目立つのは「6年間で徐々に高くなっていきました」と語るハンドル高。「車体の軽さとサドルとハンドルの落差を求め、敢えてSサイズを選んだのですが、身体が硬いので調整するうちにハンドルがどんどん高くなっていって…(笑)」と重ねたコラムスペーサーの理由を話してくれた。
思い出に残るレースは今はなき鴨川クリテリウムや、調子悪いなか8位入賞を果たしたかすみがうらロードレースだという川島さん。今後の目標を聞くと「E1で優勝!」…のような答えが返ってくると思いきや、「頑張り過ぎて自転車を辞めていった仲間が沢山いるので、楽しく長く乗り続けるためにも、ある程度の強さを維持していこうと思っています」と多くのシリアスライダーが直面する切実な思いを語ってくれました。
トヤさん(KIYOSE Cycling Community) キャノンデール CAAD8 6
懐かしいリクイガスカラーのCAAD8 6に、ホイールはそれよりも古いキシリウムSL、そしてタイヤは…ミシュランのPRO3 Raceだと?もしかして10年前からタイムスリップしてきました?(笑)
真相を確かめるべく話を聞いたところ「2年ほど前にロードバイクを始めようとした際、会社の先輩が買って一度しか乗らなかったバイク一式を譲り受けました」と明かしてくれたトヤさん。「ホイールからタイヤまで全て貰い物なので全然分からないんですよ(笑)」というトヤさんには、是非とも当時のインプレ記事を読んでいただきたい!
「サイズも丁度よくて、平地も登りもどっちもイケる…らしいので気に入っています(笑)。そういえば去年これで富士ヒルに行ったら興奮したおじさんに話しかけられました」とか。また、そのままフットサルしてても違和感なさそうな格好(パンツはパッドすら入っていない)については「周りからジャージ買えってすごく言われます(笑)。でも基本ずっと立ち漕ぎなので全然お尻も痛くならないんですよね」とトヤさん。
ちなみに続いて登場いただく友人の山下さん曰く「彼、富士ヒルをあの格好で登ってシルバーまであと1分だったんですよ。しかも下山用の荷物を入れたリュックも背負ったままで」と何とも伸びしろしかないトヤさんなのでした。
山下幸将さん(KIYOSE Cycling Community) サーヴェロ R series
一方の山下さんは正統派サイクリスト。念願叶って購入したというマットブラックのサーヴェロ R seriesに、「色で合わせました」と語るホイールはシマノ ULTEGRA。「目標は富士ヒルのブロンズなのですが、平地の方が好きなので高めにしました」というリムハイトはC50を選び、「ボーナスが出る度に少しずつカスタムしていてその中でもホイールは革命的に違いましたね」と大満足なのだとか。
ホイール同様にコンポーネントはアルテグラを基本としつつ、FSAのSL-Kカーボンクランク、カーボンドライジャパンのビックプーリーをトッピング。ゴールドで統一させたボトルケージとコラムスペーサー、バーテープがこだわりのポイントだと語ってくれました。
ちなみに6月12日に行われた富士ヒルクライムにて、昨年は惜しくも届かなかったブロンズを達成されたそう。おめでとうございます!
山本陽子&正文さん(ELONGA) スペシャライズド TURBO CREO
「このバイクのおかげで一緒に走る機会が増えました」とE-BIKEの魅力を存分に語ってくれた山本陽子さん正文さんご夫妻。多摩湖周辺への引っ越しを機に2006年にスタートした2人のバイクライフが、このスペシャライズド TURBO CREOによって大きく変わったのだとか。
「以前の(アシストなしの)ロードバイクに乗っていた時は、登りのないコースを選ばないといけなかった。でもこれならどこでも行けます」と陽子さん。その言葉通り宮沢湖や名栗湖(有間ダム)から始まった正文さんとのサイクリングが、いまでは標高1,024mの都民の森まで余裕で来れるようになったのだと言う。
そんな陽子さんが乗るのはスペシャライズドが「スポーツバイク本来の軽快な乗り味」を目指して独自に開発したCREO。定格出力240WのSLユニットの航続距離は、最長130kmにまで及び、出先でのバッテリー切れに対しても抜群の安心感を誇る。
特に漕ぎ出しのアシストが絶大らしく「それまでは(正文さんに)『あまり踏まないでね』ってお願いしていたけれど、これなら普通についていけます」と言う陽子さん。それに対し「逆に登りでこのバイクからモーター音が聞こえると『頑張らないと追いてかれちゃう!』って必死になります(笑)」と正文さんは語ってくれた。
これまでは正文さんが1人で行っていたところも陽子さんと一緒に行くことで共通の会話が増えたと満足気なお二人。今年は、以前ノーマルバイクで苦労したという「走ってみっぺ南会津」に今度はこのCREOで再訪したいのだとか。
text: Sotaro.Arakawa
photo:So.Isobe
川島健人さん(なるしまフレンド) ジャイアント TCR SLR
「速そうな人が上がってきたぞ」と思いお声掛けした川島健人さん。それもそのはず名門なるしまフレンドに所属し、実業団レースのトップカテゴリーE1で活躍する現役レーサーなのだ。
「ぶっ壊れるまで乗り続けます!」と語るほど大切に乗っている相棒はジャイアント TCR SLR。発売当時、ジャイアントの最軽量アルミレーサーと話題になった1台について「総重量は8kgですが乗ると全然気になりませんね」と川島さん。「硬さの中にもカーボンに負けない走りの軽さと、踏んだらその分進む機敏性が気に入っています」とも。
そんなバイクで目立つのは「6年間で徐々に高くなっていきました」と語るハンドル高。「車体の軽さとサドルとハンドルの落差を求め、敢えてSサイズを選んだのですが、身体が硬いので調整するうちにハンドルがどんどん高くなっていって…(笑)」と重ねたコラムスペーサーの理由を話してくれた。
思い出に残るレースは今はなき鴨川クリテリウムや、調子悪いなか8位入賞を果たしたかすみがうらロードレースだという川島さん。今後の目標を聞くと「E1で優勝!」…のような答えが返ってくると思いきや、「頑張り過ぎて自転車を辞めていった仲間が沢山いるので、楽しく長く乗り続けるためにも、ある程度の強さを維持していこうと思っています」と多くのシリアスライダーが直面する切実な思いを語ってくれました。
トヤさん(KIYOSE Cycling Community) キャノンデール CAAD8 6
懐かしいリクイガスカラーのCAAD8 6に、ホイールはそれよりも古いキシリウムSL、そしてタイヤは…ミシュランのPRO3 Raceだと?もしかして10年前からタイムスリップしてきました?(笑)
真相を確かめるべく話を聞いたところ「2年ほど前にロードバイクを始めようとした際、会社の先輩が買って一度しか乗らなかったバイク一式を譲り受けました」と明かしてくれたトヤさん。「ホイールからタイヤまで全て貰い物なので全然分からないんですよ(笑)」というトヤさんには、是非とも当時のインプレ記事を読んでいただきたい!
「サイズも丁度よくて、平地も登りもどっちもイケる…らしいので気に入っています(笑)。そういえば去年これで富士ヒルに行ったら興奮したおじさんに話しかけられました」とか。また、そのままフットサルしてても違和感なさそうな格好(パンツはパッドすら入っていない)については「周りからジャージ買えってすごく言われます(笑)。でも基本ずっと立ち漕ぎなので全然お尻も痛くならないんですよね」とトヤさん。
ちなみに続いて登場いただく友人の山下さん曰く「彼、富士ヒルをあの格好で登ってシルバーまであと1分だったんですよ。しかも下山用の荷物を入れたリュックも背負ったままで」と何とも伸びしろしかないトヤさんなのでした。
山下幸将さん(KIYOSE Cycling Community) サーヴェロ R series
一方の山下さんは正統派サイクリスト。念願叶って購入したというマットブラックのサーヴェロ R seriesに、「色で合わせました」と語るホイールはシマノ ULTEGRA。「目標は富士ヒルのブロンズなのですが、平地の方が好きなので高めにしました」というリムハイトはC50を選び、「ボーナスが出る度に少しずつカスタムしていてその中でもホイールは革命的に違いましたね」と大満足なのだとか。
ホイール同様にコンポーネントはアルテグラを基本としつつ、FSAのSL-Kカーボンクランク、カーボンドライジャパンのビックプーリーをトッピング。ゴールドで統一させたボトルケージとコラムスペーサー、バーテープがこだわりのポイントだと語ってくれました。
ちなみに6月12日に行われた富士ヒルクライムにて、昨年は惜しくも届かなかったブロンズを達成されたそう。おめでとうございます!
山本陽子&正文さん(ELONGA) スペシャライズド TURBO CREO
「このバイクのおかげで一緒に走る機会が増えました」とE-BIKEの魅力を存分に語ってくれた山本陽子さん正文さんご夫妻。多摩湖周辺への引っ越しを機に2006年にスタートした2人のバイクライフが、このスペシャライズド TURBO CREOによって大きく変わったのだとか。
「以前の(アシストなしの)ロードバイクに乗っていた時は、登りのないコースを選ばないといけなかった。でもこれならどこでも行けます」と陽子さん。その言葉通り宮沢湖や名栗湖(有間ダム)から始まった正文さんとのサイクリングが、いまでは標高1,024mの都民の森まで余裕で来れるようになったのだと言う。
そんな陽子さんが乗るのはスペシャライズドが「スポーツバイク本来の軽快な乗り味」を目指して独自に開発したCREO。定格出力240WのSLユニットの航続距離は、最長130kmにまで及び、出先でのバッテリー切れに対しても抜群の安心感を誇る。
特に漕ぎ出しのアシストが絶大らしく「それまでは(正文さんに)『あまり踏まないでね』ってお願いしていたけれど、これなら普通についていけます」と言う陽子さん。それに対し「逆に登りでこのバイクからモーター音が聞こえると『頑張らないと追いてかれちゃう!』って必死になります(笑)」と正文さんは語ってくれた。
これまでは正文さんが1人で行っていたところも陽子さんと一緒に行くことで共通の会話が増えたと満足気なお二人。今年は、以前ノーマルバイクで苦労したという「走ってみっぺ南会津」に今度はこのCREOで再訪したいのだとか。
text: Sotaro.Arakawa
photo:So.Isobe
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