2022/06/20(月) - 12:24
Jプロツアー第7戦「東日本ロードクラシック修善寺大会DAY2」は、レース終盤トマ・ルバ(キナンレーシングチーム)とのマッチレースを制した小林海(マトリックスパワータグ)が優勝し、今季6勝目を挙げた。女子は小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)がJフェミニンツアー初優勝を挙げた。
青空が広がった2日目、富士山は姿を見せず photo:Satoru Kato
Jプロツアー初の海外チーム「ブライトンレーシングチーム」が台湾から来日 photo:Satoru Kato
「鹿が出ます」 photo:Satoru Kato
静岡県伊豆市の日本サイクルスポーツセンターで開催されたJプロツアー「東日本ロードクラシック修善寺大会」。2日目は、5kmサーキットを逆回りで22周する110kmのレースが行われた。
朝方は前日の雨で濡れた路面が残っていたものの、Jプロツアーのレースがスタートした正午前までにはほぼ乾いた状態に。晴れて気温が上がり、厳しいレースが予想された。
序盤に12名の先頭集団が形成される photo:Satoru Kato
スタート直後から数名が飛び出し、そこに後方からの合流が続いて12名の先頭集団が形成される。メンバーは以下の通り。
ホセ・ビセンテ・トリビオ、小森亮平(マトリックスパワータグ)
渡邉歩(愛三工業レーシングチーム)
香山飛龍、入部正太朗(以上弱虫ペダルサイクリングチーム)
天野壮悠、湊諒(以上シマノレーシング)
冨尾大地、白川幸希、伊藤雅和(以上CIEL BLEU KANOYA)
松原颯祐(備後しまなみeNShare)
花田聖誠(KINAN Racing Team)
リーダージャージの小林海(マトリックスパワータグ)自ら集団先頭を引く photo:Satoru Kato
レース中盤 リオモ・ベルマーレ・レーシングチームが集団コントロール photo:Satoru Kato
メイン集団との差は1分30秒前後まで開く。一時40秒まで差が縮まる場面があったものの、レース中盤からリオモ・ベルマーレ・レーシングチームが集団コントロールに入ると、1分20秒前後の差を維持して周回が進行していく。
先頭集団から飛び出した伊藤雅和(シエルブルー鹿屋)と渡邉歩(愛三工業レーシングチーム) photo:Satoru Kato
レース後半に入った13周目、メイン集団との差が1分以内まで縮まると、先頭集団から渡邉、伊藤、冨尾らが飛び出しを図る。しかし15周目に30秒以内まで差が縮まるほどの集団の勢いからは逃れられず、16周目までに全ての逃げが吸収される。
草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)、小林海、レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ)、トマ・ルバ(キナンレーシングチーム)が花田聖誠に追いつく photo:Satoru Kato
残り5周、トマ・ルバ(キナンレーシングチーム)と小林海(マトリックスパワータグ)が先行 photo:Satoru Kato
17周目に入ると、花田が単独先行。全日本チャンピオンジャージの草場啓吾(愛三工業)を先頭に、小林海(マトリックスパワータグ)、トマ・ルバ(キナンレーシングチーム)らが花田を追って合流。そこから小林とルバの2名が抜け出し、18周目に入っていく。後続との差は1分以上まで開き、勝負は小林とルバに絞られた。
残り2km、アタックする小林海(マトリックスパワータグ) photo:Satoru Kato
小林海(マトリックスパワータグ)が今季6勝目 photo:Satoru Kato
2人はほぼ均等に先頭交代を繰り返して最終周回の22周目へ。残り2kmからの登りに差し掛かると、小林がアタックしてルバとの差を一気に広げる。残り100m、小林が先頭で姿を現すも直後にルバが迫る。それでも追いつけないことを確認した小林は両手を大きく広げてフィニッシュ。今季6勝目を挙げ、マトリックスパワータグの開幕からの連勝記録を7に伸ばした。
開口一番「今年一番嬉しい勝利」という小林。6勝目と言うよりも、強い相手に競り勝ったことが嬉しいと話す。
「強い人と戦うと楽しくなってしまうので、予定と違うところでアタックしたくなってしまう。でも確実に勝てるのは残り2kmの登りだったので、そこまで我慢した。トマの脚質からすればもっと早くに仕掛けることも出来たと思うが、それをしなかったのはトマもしんどかったのかなと思う。でもいつアタックされるか分からないし、反応が一瞬遅れるとしんどくなるので油断できなかった。トマがインナーに落とすまで後ろでじっと見ていて、前にいる時は音が聞こえるのを待っていた。トマも交代で下がる時に僕の息遣いを確認しているみたいで、ピリピリした時間だった。
アタックしたあとタレてしまい、全開で踏んできたトマが近づいてきたのでちょっとミスったと思った。最後は本当にしんどかった」と、振り返る。
表彰式 photo:Satoru Kato
プロリーダージャージの小林海(マトリックスパワータグ、写真右)と、ネクストリーダージャージは山本哲央(チームブリヂストンサイクリング) photo:Satoru Kato
1週間後に迫った全日本選手権に向けては「フィジカル的な不安はないし、色々な勝ち方をしてきてるけれど、全日本は別の競技のようなものなので、勝つための走り方がある。でも臨機応変にうまく走って、変な駆け引きに乗らずにいつも通りの走りをすれば良いと思っている」と、自信を見せた。
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静岡県伊豆市の日本サイクルスポーツセンターで開催されたJプロツアー「東日本ロードクラシック修善寺大会」。2日目は、5kmサーキットを逆回りで22周する110kmのレースが行われた。
朝方は前日の雨で濡れた路面が残っていたものの、Jプロツアーのレースがスタートした正午前までにはほぼ乾いた状態に。晴れて気温が上がり、厳しいレースが予想された。
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スタート直後から数名が飛び出し、そこに後方からの合流が続いて12名の先頭集団が形成される。メンバーは以下の通り。
ホセ・ビセンテ・トリビオ、小森亮平(マトリックスパワータグ)
渡邉歩(愛三工業レーシングチーム)
香山飛龍、入部正太朗(以上弱虫ペダルサイクリングチーム)
天野壮悠、湊諒(以上シマノレーシング)
冨尾大地、白川幸希、伊藤雅和(以上CIEL BLEU KANOYA)
松原颯祐(備後しまなみeNShare)
花田聖誠(KINAN Racing Team)
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メイン集団との差は1分30秒前後まで開く。一時40秒まで差が縮まる場面があったものの、レース中盤からリオモ・ベルマーレ・レーシングチームが集団コントロールに入ると、1分20秒前後の差を維持して周回が進行していく。
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レース後半に入った13周目、メイン集団との差が1分以内まで縮まると、先頭集団から渡邉、伊藤、冨尾らが飛び出しを図る。しかし15周目に30秒以内まで差が縮まるほどの集団の勢いからは逃れられず、16周目までに全ての逃げが吸収される。
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17周目に入ると、花田が単独先行。全日本チャンピオンジャージの草場啓吾(愛三工業)を先頭に、小林海(マトリックスパワータグ)、トマ・ルバ(キナンレーシングチーム)らが花田を追って合流。そこから小林とルバの2名が抜け出し、18周目に入っていく。後続との差は1分以上まで開き、勝負は小林とルバに絞られた。
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2人はほぼ均等に先頭交代を繰り返して最終周回の22周目へ。残り2kmからの登りに差し掛かると、小林がアタックしてルバとの差を一気に広げる。残り100m、小林が先頭で姿を現すも直後にルバが迫る。それでも追いつけないことを確認した小林は両手を大きく広げてフィニッシュ。今季6勝目を挙げ、マトリックスパワータグの開幕からの連勝記録を7に伸ばした。
開口一番「今年一番嬉しい勝利」という小林。6勝目と言うよりも、強い相手に競り勝ったことが嬉しいと話す。
「強い人と戦うと楽しくなってしまうので、予定と違うところでアタックしたくなってしまう。でも確実に勝てるのは残り2kmの登りだったので、そこまで我慢した。トマの脚質からすればもっと早くに仕掛けることも出来たと思うが、それをしなかったのはトマもしんどかったのかなと思う。でもいつアタックされるか分からないし、反応が一瞬遅れるとしんどくなるので油断できなかった。トマがインナーに落とすまで後ろでじっと見ていて、前にいる時は音が聞こえるのを待っていた。トマも交代で下がる時に僕の息遣いを確認しているみたいで、ピリピリした時間だった。
アタックしたあとタレてしまい、全開で踏んできたトマが近づいてきたのでちょっとミスったと思った。最後は本当にしんどかった」と、振り返る。
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1週間後に迫った全日本選手権に向けては「フィジカル的な不安はないし、色々な勝ち方をしてきてるけれど、全日本は別の競技のようなものなので、勝つための走り方がある。でも臨機応変にうまく走って、変な駆け引きに乗らずにいつも通りの走りをすれば良いと思っている」と、自信を見せた。
東日本ロードクラシック修善寺大会 DAY2 結果(110km)
1位 | 小林海(マトリックスパワータグ) | 3時間2分41秒 |
2位 | トマ・ルバ(キナンレーシングチーム) | +4秒 |
3位 | レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ) | +2分51秒 |
4位 | 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム) | +2分55秒 |
5位 | 伊藤雅和(CIEL BLEU KANOYA) | +2分55秒 |
6位 | 中井唯晶(シマノレーシング) | +2分56秒 |
スプリント賞
1回目 該当者なし
2回目 入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)
敢闘賞 松原颯祐(備後しまなみeNShare)
Jプロツアーリーダー 小林 海(マトリックスパワータグ)
U23リーダー 山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
女子 小林あか里がJフェミニンツアー初優勝
女子 終盤までに3名に絞られる photo:Satoru Kato
女子 終盤に小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)がペースアップ photo:Satoru Kato
女子のJフェミニンツアーは8周40kmのレース。レース終盤までに小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)、大堀博美(MOPS)、望月美和子(ORCA CYCLING TEAM)の3名に絞られる。勝負は最後の登りスプリントへ持ち込まれ、小林が他の2人を下してJフェミニンツアー初優勝。4月のチャレンジロードに続き修善寺で2勝目を挙げた。
女子 小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が初優勝 photo:Satoru Kato
「本当は後ろをちぎって一人旅したかったけれど、なかなか離れたなったので、みんなが脚を使って疲れてラストのスプリントに持ち込めるように作戦を変更した。そこからは踏めるところは踏んでいって、自分もきつかったけれど周りもきついだろうと思い、出し切るつもりで走り切った。
ここでは4月のチャレンジロードで勝っているけれど、今回は逆回りだったので、下りからの登り返しとかリズムがかなり違うと感じた。今日はその違いにうまく対応できたと思う。
昨日は雨のサバイバルレースで、今日は誰が仕掛けるか、自分がどこで行くかを考えながら走る頭脳戦。2日間まったく違うレースで面白かった」と、レースを振り返る。
女子 表彰式 photo:Satoru Kato
小林の母は、MTBのアトランタ五輪代表だった小林可奈子さん。特に助言などされることはないそうだが、「最近はケガだけはしないようにと言われる」と言う。母同様にMTBも走り、信州大学で学連のレースにも出場。「メンバーも雰囲気も違う中でそれぞれの面白さがあるので、楽しんでいる」と話す。
「8月はMTBのワールドカップに行こうかと考えていることろ。世界選手権や全日本もあるので、シーズンここからなので気持ちを入れて頑張っていきたい」と、今後の目標を語った。
1回目 該当者なし
2回目 入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)
敢闘賞 松原颯祐(備後しまなみeNShare)
Jプロツアーリーダー 小林 海(マトリックスパワータグ)
U23リーダー 山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
女子 小林あか里がJフェミニンツアー初優勝
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女子のJフェミニンツアーは8周40kmのレース。レース終盤までに小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)、大堀博美(MOPS)、望月美和子(ORCA CYCLING TEAM)の3名に絞られる。勝負は最後の登りスプリントへ持ち込まれ、小林が他の2人を下してJフェミニンツアー初優勝。4月のチャレンジロードに続き修善寺で2勝目を挙げた。
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「本当は後ろをちぎって一人旅したかったけれど、なかなか離れたなったので、みんなが脚を使って疲れてラストのスプリントに持ち込めるように作戦を変更した。そこからは踏めるところは踏んでいって、自分もきつかったけれど周りもきついだろうと思い、出し切るつもりで走り切った。
ここでは4月のチャレンジロードで勝っているけれど、今回は逆回りだったので、下りからの登り返しとかリズムがかなり違うと感じた。今日はその違いにうまく対応できたと思う。
昨日は雨のサバイバルレースで、今日は誰が仕掛けるか、自分がどこで行くかを考えながら走る頭脳戦。2日間まったく違うレースで面白かった」と、レースを振り返る。
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小林の母は、MTBのアトランタ五輪代表だった小林可奈子さん。特に助言などされることはないそうだが、「最近はケガだけはしないようにと言われる」と言う。母同様にMTBも走り、信州大学で学連のレースにも出場。「メンバーも雰囲気も違う中でそれぞれの面白さがあるので、楽しんでいる」と話す。
「8月はMTBのワールドカップに行こうかと考えていることろ。世界選手権や全日本もあるので、シーズンここからなので気持ちを入れて頑張っていきたい」と、今後の目標を語った。
Jフェミニンツアー 結果(40km)
1位 | 小林あか里(弱虫ペダル サイクリングチーム) | 1時間16分49秒 |
2位 | 大堀博美(MOPS) | +1秒 |
3位 | 望月美和子(ORCA CYCLING TEAM) | +9秒 |
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