2022/05/30(月) - 12:27
地元を通るノルウェー最終日にアレクサンダー・クリストフ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)が勝利。レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)が今季3回目の総合優勝を決めている。
ジロ・デ・イタリア最終日と時を同じくして、第11回ツアー・オブ・ノルウェー(UCI.2.Pro)も最終ステージを迎えた。かつてハンマーシリーズの舞台となっていたスタヴァンゲルを発着する149.3kmコースの終盤には3級山岳を含む周回コースが登場するものの、距離700mで平均7%ほどと、スプリンターも頑張り次第では十分に勝機がある。
前日にフィニッシュ直前まで逃げたベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)を含む7名が5分前後のリードでエスケープ。北海沿岸の吹き晒し区間では絶えずメイン集団内にペースアップが掛かるストレスフルな状況下で距離を消化していった。
ユンボ・ヴィスマやイネオス・グレナディアーズ、そしてクイックステップ・アルファヴィニル。つまり今大会を掌握している3チームによる危険回避、あるいは横風分断を狙った加速で集団内の人数は見る間に減少する。緊張感が高まる中、フィニッシュまで50km強を残したタイミングで集団落車が発生した。
総合2位ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、アルペシン・フェニックス)を軸とした、隊列前方での大落車。これをきっかけに落車と横風分断の影響を受けなかった強豪勢ばかり10名ほどが抜け出す状態となったものの、遅れた選手たちが一丸となって追いかけたことで引き戻された。
メイン集団は残り10kmを切った終盤の3級山岳で逃げを捉え、カウンターで飛び出したティモ・ローセン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)も最終盤で引き戻す。カスパー・アスグリーン(デンマーク、クイックステップ・アルファヴィニル)が21歳のネオプロ、イーサン・ヴァーノン(イギリス)をリードアウトした状態で集団スプリントになだれ込んだ。
わずかに左に曲がる最終局面で、ヴァーノンをイン側に縛りつけてアレクサンダー・クリストフ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)が加速する。ヴァーノンとマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)の追い上げを許さず、手を挙げる余裕もないほど追い込んだクリストフが、母国最大のロードレース、それも地元を走る最終日に狙い通り勝利を挙げた。
「ほとんど自宅の前を通ると言っても過言ではないステージ。スタヴァンゲルの街で勝利できて本当に嬉しいよ。最終盤の道を知っているというだけではなく、ここで何度も勝っているからどうすれば良いか分かっていた。去年勝てなかったぶん嬉しさもひとしおだ」という言葉で大成功のホームレースを締め括っている。
スプリントには加わらず、危なげなく集団内フィニッシュしたレムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)は無事総合優勝を達成。エヴェネプールにとっては今季既にアルガルヴェとバスクに続く3回目の総合優勝であり、得意のパンチャー向けコースが続いたノルウェーでもその実力を遺憾無く発揮する結果に。「リエージュぶりの実戦でどこまで走れるか分からなかったけれど、想像以上に高いレベルでレースすることができて嬉しい。ブエルタ・ア・エスパーニャを目指すシーズンその2を最高の形で幕開けることができた」と話している。
ジロ・デ・イタリア最終日と時を同じくして、第11回ツアー・オブ・ノルウェー(UCI.2.Pro)も最終ステージを迎えた。かつてハンマーシリーズの舞台となっていたスタヴァンゲルを発着する149.3kmコースの終盤には3級山岳を含む周回コースが登場するものの、距離700mで平均7%ほどと、スプリンターも頑張り次第では十分に勝機がある。
前日にフィニッシュ直前まで逃げたベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)を含む7名が5分前後のリードでエスケープ。北海沿岸の吹き晒し区間では絶えずメイン集団内にペースアップが掛かるストレスフルな状況下で距離を消化していった。
ユンボ・ヴィスマやイネオス・グレナディアーズ、そしてクイックステップ・アルファヴィニル。つまり今大会を掌握している3チームによる危険回避、あるいは横風分断を狙った加速で集団内の人数は見る間に減少する。緊張感が高まる中、フィニッシュまで50km強を残したタイミングで集団落車が発生した。
総合2位ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、アルペシン・フェニックス)を軸とした、隊列前方での大落車。これをきっかけに落車と横風分断の影響を受けなかった強豪勢ばかり10名ほどが抜け出す状態となったものの、遅れた選手たちが一丸となって追いかけたことで引き戻された。
メイン集団は残り10kmを切った終盤の3級山岳で逃げを捉え、カウンターで飛び出したティモ・ローセン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)も最終盤で引き戻す。カスパー・アスグリーン(デンマーク、クイックステップ・アルファヴィニル)が21歳のネオプロ、イーサン・ヴァーノン(イギリス)をリードアウトした状態で集団スプリントになだれ込んだ。
わずかに左に曲がる最終局面で、ヴァーノンをイン側に縛りつけてアレクサンダー・クリストフ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)が加速する。ヴァーノンとマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)の追い上げを許さず、手を挙げる余裕もないほど追い込んだクリストフが、母国最大のロードレース、それも地元を走る最終日に狙い通り勝利を挙げた。
「ほとんど自宅の前を通ると言っても過言ではないステージ。スタヴァンゲルの街で勝利できて本当に嬉しいよ。最終盤の道を知っているというだけではなく、ここで何度も勝っているからどうすれば良いか分かっていた。去年勝てなかったぶん嬉しさもひとしおだ」という言葉で大成功のホームレースを締め括っている。
スプリントには加わらず、危なげなく集団内フィニッシュしたレムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)は無事総合優勝を達成。エヴェネプールにとっては今季既にアルガルヴェとバスクに続く3回目の総合優勝であり、得意のパンチャー向けコースが続いたノルウェーでもその実力を遺憾無く発揮する結果に。「リエージュぶりの実戦でどこまで走れるか分からなかったけれど、想像以上に高いレベルでレースすることができて嬉しい。ブエルタ・ア・エスパーニャを目指すシーズンその2を最高の形で幕開けることができた」と話している。
ツアー・オブ・ノルウェー2022第6ステージ結果
1位 | アレクサンダー・クリストフ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | 3:28:52 |
2位 | イーサン・ヴァーノン(イギリス、クイックステップ・アルファヴィニル) | |
3位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) | |
4位 | ティモ・キーリッヒ(ベルギー、アルペシン・フェニックス) | |
5位 | フィリッポ・フィオレッリ(イタリア、バルディアーニCSFファイザネ) |
個人総合成績
1位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) | 25:19:1121:50:19 |
2位 | ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、アルペシン・フェニックス) | 0:56 |
3位 | ルーク・プラップ(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ) | 1:30 |
4位 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム) | 1:34 |
5位 | テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 2:36 |
その他の特別賞
ポイント賞 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム) |
山岳賞 | セバスティアン・モラ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) |
ヤングライダー賞 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos