2022/04/04(月) - 10:28
昨年アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)に屈したSDワークスがリベンジ達成。シャンタル・ブラークのアシストを受けたロッタ・コペッキー(ベルギー)がスプリントでファンフルーテンを下し、ロンド女子レース初優勝に輝いた。
男子レースの約3時間後にスタートが切られた第19回ロンド・ファン・フラーンデレン女子レース。男子コースの一部区間をカットした158.6kmで争われるコースは、ラスト45kmから始まるコッペンベルグ〜パテルベルグの急坂区間、そしてフィニッシュまで続く13kmの平坦な舗装路という終盤のレイアウトは男子と共有する。
UCI女子ワールドツアー第6戦目として数えられるレースには、前回覇者アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)やシャンタル・ブラーク(オランダ、SDワークス)、マルタ・バスティアネッリ(イタリア、UAEチームADQ)など歴代王者が揃い踏み。徐々に調子を上げる與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)も、若手主体のチームの中で2年連続の出場を果たした。
女子レースでは初登場となったコッペンベルグ(残り45km地点)まで、今年2月にコッペンベルグで開催されたシクロクロス大会を制したクラーラ・ホンシンガー(アメリカ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB)を含む5名が先行する展開。この逃げ集団をモビスターが牽引するメイン集団が、1分45秒差で追いながら連続する急坂を越えていった。
ファンフルーテンが「前半から中盤にかけて、チームとして厳しい展開に持ち込むことができなかった」と言うほど目立ったペースアップが図られなかったプロトン。しかし急坂を越えるごとに逃げグループとの差は縮まっていき、ターインベルグ(残り37km地点)で吸収。再びひとまとまりになった集団から、それまで牽引していたアルレニス・シエラ(キューバ、モビスター)やカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)など11名が新たな先頭集団を形成した。
それを30秒差で追う後方集団では、今年のリエージュ~バストーニュ~リエージュで激闘を繰り広げたコペッキーとファンフルーテンが飛び出し、先頭との差をジリジリと縮めていく。その2人にコペッキーのチームメイトであるブラークが合流すると、最後の急坂パテルベルグ(残り13km地点)を前に先頭グループを飲み込んだ3人がレースの先頭に立った。
パテルベルグに入り、昨年ここで仕掛けて独走勝利を収めたファンフルーテンの再現を防ぐようにブラークが登坂のペースを上げる。これにファンフルーテンが追随し、その後ろにベルギー王者コペッキーがつく状況のまま最後の石畳登坂を終えた。
フィニッシュへと続く平坦路に入ると、ブラークが再びアタック。これに反応したファンフルーテンと、相変わらずその背後を取るコペッキーというSDワークスにとって理想的な状況のまま、勝負は3名によるスプリント勝負へと持ち込まれた。
発射台役を務めるブラークの牽引から、先に腰を上げスプリントを開始したのはファンフルーテン。しかしスプリント力で優るコペッキーがファンフルーテンを抜き、ベルギーの大観衆が待つフィニッシュに飛び込んだ。
「この感情を表す言葉が見つからない。チームにただただ感謝したい。みんなが強かったおかげで私は勝つことができた」と母国レースを制したコペッキー。「アネミエクのペースアップにみんな脚を痛めつけられたが、スプリントなら勝てると思っていた。だけど自分の力を過信しないよう、謙虚にスプリントした結果が勝利へと繋がったんだ」と、リエージュ~バストーニュ~リエージュに続いてファンフルーテンを下したコペッキーは語っている。
一方、敗れたファンフルーテンは「最後のスプリントで争えて嬉しかった。勝利は常に難しく、いつも混沌の中争われる。敗れたものの後悔のない走りができた。だから2位という結果を胸に、今晩はよく眠ることができそうだ」と笑顔で答えた。
男子レースの約3時間後にスタートが切られた第19回ロンド・ファン・フラーンデレン女子レース。男子コースの一部区間をカットした158.6kmで争われるコースは、ラスト45kmから始まるコッペンベルグ〜パテルベルグの急坂区間、そしてフィニッシュまで続く13kmの平坦な舗装路という終盤のレイアウトは男子と共有する。
UCI女子ワールドツアー第6戦目として数えられるレースには、前回覇者アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)やシャンタル・ブラーク(オランダ、SDワークス)、マルタ・バスティアネッリ(イタリア、UAEチームADQ)など歴代王者が揃い踏み。徐々に調子を上げる與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス)も、若手主体のチームの中で2年連続の出場を果たした。
女子レースでは初登場となったコッペンベルグ(残り45km地点)まで、今年2月にコッペンベルグで開催されたシクロクロス大会を制したクラーラ・ホンシンガー(アメリカ、EFエデュケーション・TIBCO-SVB)を含む5名が先行する展開。この逃げ集団をモビスターが牽引するメイン集団が、1分45秒差で追いながら連続する急坂を越えていった。
ファンフルーテンが「前半から中盤にかけて、チームとして厳しい展開に持ち込むことができなかった」と言うほど目立ったペースアップが図られなかったプロトン。しかし急坂を越えるごとに逃げグループとの差は縮まっていき、ターインベルグ(残り37km地点)で吸収。再びひとまとまりになった集団から、それまで牽引していたアルレニス・シエラ(キューバ、モビスター)やカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)など11名が新たな先頭集団を形成した。
それを30秒差で追う後方集団では、今年のリエージュ~バストーニュ~リエージュで激闘を繰り広げたコペッキーとファンフルーテンが飛び出し、先頭との差をジリジリと縮めていく。その2人にコペッキーのチームメイトであるブラークが合流すると、最後の急坂パテルベルグ(残り13km地点)を前に先頭グループを飲み込んだ3人がレースの先頭に立った。
パテルベルグに入り、昨年ここで仕掛けて独走勝利を収めたファンフルーテンの再現を防ぐようにブラークが登坂のペースを上げる。これにファンフルーテンが追随し、その後ろにベルギー王者コペッキーがつく状況のまま最後の石畳登坂を終えた。
フィニッシュへと続く平坦路に入ると、ブラークが再びアタック。これに反応したファンフルーテンと、相変わらずその背後を取るコペッキーというSDワークスにとって理想的な状況のまま、勝負は3名によるスプリント勝負へと持ち込まれた。
発射台役を務めるブラークの牽引から、先に腰を上げスプリントを開始したのはファンフルーテン。しかしスプリント力で優るコペッキーがファンフルーテンを抜き、ベルギーの大観衆が待つフィニッシュに飛び込んだ。
「この感情を表す言葉が見つからない。チームにただただ感謝したい。みんなが強かったおかげで私は勝つことができた」と母国レースを制したコペッキー。「アネミエクのペースアップにみんな脚を痛めつけられたが、スプリントなら勝てると思っていた。だけど自分の力を過信しないよう、謙虚にスプリントした結果が勝利へと繋がったんだ」と、リエージュ~バストーニュ~リエージュに続いてファンフルーテンを下したコペッキーは語っている。
一方、敗れたファンフルーテンは「最後のスプリントで争えて嬉しかった。勝利は常に難しく、いつも混沌の中争われる。敗れたものの後悔のない走りができた。だから2位という結果を胸に、今晩はよく眠ることができそうだ」と笑顔で答えた。
ロンド・ファン・フラーンデレン2021女子結果
1位 | ロッタ・コペッキー(ベルギー、SDワークス) | 4:11:21 |
2位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) | |
3位 | シャンタル・ブラーク(オランダ、SDワークス) | 0:02 |
4位 | アルレニス・シエラ(キューバ、モビスター) | 0:40 |
5位 | マーレン・ローセル(スイス、SDワークス) | |
6位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | |
7位 | グレース・ブラウン(オーストラリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | |
8位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | |
9位 | ブローディー・チャップマン(オーストラリア、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | 0:42 |
10位 | マルタ・バスティアネッリ(イタリア、UAEチームADQ) | 1:10 |
85位 | 與那嶺恵理(ヒューマンパワードヘルス) | 9:49 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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