最大勾配12%の登りでライバルたちを置き去りにし、昨年のラブニール覇者トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム)がベセージュ3日目にプロ初勝利。総合3位に浮上した。
最終山岳ブケ峠を目指して走行するプロトン photo:CorVos
人口5千人に満たない田舎町サン・ティレール・ド・ブルテマをスタートし、ブケ峠に向かう145kmコースで行われたベセージュ4日目。細かなカテゴリーのつかないアップダウンを越え、1級山岳ブケ峠(距離4.6km/平均9.1%)山頂にフィニッシュするクイーンステージだ。
前日に落車したリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が無事スタートを切ったこの日、逃げ集団を形成したのはゲオルク・ツィマーマン(ドイツ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)と6人のフランス人による合計7人。それをリーダージャージのコフィディスと、7秒遅れの2位で迫るアルベルト・ベッティオル(イタリア)のEFエデュケーション・イージーポスト、そして今年プロチームに昇格したウノエックス・プロサイクリングチームが牽引した。
この逃げたゲオルク・ツィマーマン(ドイツ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)ら7名 photo:CorVos
エキポ・ケルンファルマもメイン集団の牽引に参加した photo:CorVos
フィニッシュまで70kmを残し46秒まで縮まった逃げとのタイム差を、プロトンが再調整しながら距離を消化していく。最終山岳手前まで逃げたツィマーマンが吸収されると、残り5kmから激しい位置取り争いが始まった。
ブケ峠の登坂に入ってペースメイクを担ったイネオスが、一列棒状になった集団の数を減らしていく。アシストたちが消えて各チームのエース同士の戦いになり、残り2kmを通過して攻撃の口火をジェイ・ヴァイン(オーストラリア、アルペシン・フェニックス)が切った。
その動きにトビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム)とアントニオ・ティベーリ(イタリア、トレック・セガフレード)が反応し、3人よる先鋭集団を形成した。ヴァインとヨハンネセンがローテーションを組み登坂速度を上げていくと、残り200mで合流したシャンプッサンを一瞥してヨハンネセンがダンシングで加速。追いかけるヴァインを振り切ったヨハンネセンが、プロ5戦目での初勝利を飾った。
横並びでフィニッシュを目指すジェイ・ヴァイン(オーストラリア、アルペシン・フェニックス)とトビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム) photo:CorVos
ここまで26位、3位、3位と順位を上げてきたトビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム)が勝利を掴んだ photo:CorVos
「最後は追い風が吹いていたため、安易なアタックをしないよう冷静になるよう意識した。スプリントには自信があったので、選手の後ろでタイミングを待ったんだ。すべてが上手くいった本当に嬉しい勝利だよ」。チームとしてもプロチーム昇格後初勝利をもたらしたヨハンネセンはそう振り返った。
ヨハンネセンは総合でも3位にジャンプアップ。「毎日フルガスで走るだけ。明日はタイムトライアルだが、実は人生で2度しか走ったことがないんだ。さぞ新鮮な体験になるだろうね」と、昨年のラブニール覇者は最終日に向けて意気込みを語った。
総合首位はこの日11位(+23秒)のバンジャマン・トマ(フランス、コフィディス)がキープ。総合2位のベッティオルと7秒差、3位のヨハンネセンと8秒差と拮抗するなか、フィニッシュまで距離2.6km/平均5.8%の坂を駆け上がる11kmの個人タイムトライアルが待ち受ける。

人口5千人に満たない田舎町サン・ティレール・ド・ブルテマをスタートし、ブケ峠に向かう145kmコースで行われたベセージュ4日目。細かなカテゴリーのつかないアップダウンを越え、1級山岳ブケ峠(距離4.6km/平均9.1%)山頂にフィニッシュするクイーンステージだ。
前日に落車したリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)が無事スタートを切ったこの日、逃げ集団を形成したのはゲオルク・ツィマーマン(ドイツ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)と6人のフランス人による合計7人。それをリーダージャージのコフィディスと、7秒遅れの2位で迫るアルベルト・ベッティオル(イタリア)のEFエデュケーション・イージーポスト、そして今年プロチームに昇格したウノエックス・プロサイクリングチームが牽引した。


フィニッシュまで70kmを残し46秒まで縮まった逃げとのタイム差を、プロトンが再調整しながら距離を消化していく。最終山岳手前まで逃げたツィマーマンが吸収されると、残り5kmから激しい位置取り争いが始まった。
ブケ峠の登坂に入ってペースメイクを担ったイネオスが、一列棒状になった集団の数を減らしていく。アシストたちが消えて各チームのエース同士の戦いになり、残り2kmを通過して攻撃の口火をジェイ・ヴァイン(オーストラリア、アルペシン・フェニックス)が切った。
その動きにトビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム)とアントニオ・ティベーリ(イタリア、トレック・セガフレード)が反応し、3人よる先鋭集団を形成した。ヴァインとヨハンネセンがローテーションを組み登坂速度を上げていくと、残り200mで合流したシャンプッサンを一瞥してヨハンネセンがダンシングで加速。追いかけるヴァインを振り切ったヨハンネセンが、プロ5戦目での初勝利を飾った。


「最後は追い風が吹いていたため、安易なアタックをしないよう冷静になるよう意識した。スプリントには自信があったので、選手の後ろでタイミングを待ったんだ。すべてが上手くいった本当に嬉しい勝利だよ」。チームとしてもプロチーム昇格後初勝利をもたらしたヨハンネセンはそう振り返った。
ヨハンネセンは総合でも3位にジャンプアップ。「毎日フルガスで走るだけ。明日はタイムトライアルだが、実は人生で2度しか走ったことがないんだ。さぞ新鮮な体験になるだろうね」と、昨年のラブニール覇者は最終日に向けて意気込みを語った。
総合首位はこの日11位(+23秒)のバンジャマン・トマ(フランス、コフィディス)がキープ。総合2位のベッティオルと7秒差、3位のヨハンネセンと8秒差と拮抗するなか、フィニッシュまで距離2.6km/平均5.8%の坂を駆け上がる11kmの個人タイムトライアルが待ち受ける。
エトワール・ド・ベセージュ2022第4ステージ結果
1位 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム) | 3:30:22 |
2位 | ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、アルペシン・フェニックス) | |
3位 | アントニオ・ティベーリ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
4位 | クレマン・シャンプッサン(フランス、AG2Rシトロエン) | |
5位 | ピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー) | 0:12 |
6位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:20 |
7位 | バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) | |
8位 | アレッサンドロ・ヴェッレ(イタリア、アルケア・サムシック) | 0:21 |
9位 | セバスティアン・ライヒェンバッハ(スイス、グルパマFDJ) | |
10位 | アルベルト・ベッティオル(イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト) | 0:23 |
個人総合成績
1位 | バンジャマン・トマ(フランス、コフィディス) | 14:23:50 |
2位 | アルベルト・ベッティオル(イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト) | 0:07 |
3位 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム) | 0:08 |
4位 | ピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー) | 0:25 |
5位 | マチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー) | 0:26 |
6位 | コナー・スウィフト(イギリス、アルケア・サムシック) | 0:56 |
7位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
8位 | トムス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード) | 1:13 |
9位 | ティボー・ゲルナレック(フランス、アルケア・サムシック) | 1:14 |
10位 | カンタン・パシェ(フランス、グルパマ・エフデジ) | 1:16 |
その他の特別賞
山岳賞 | ジェレミー・カボ(フランス、トタルエネルジー) |
ポイント賞 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム) |
ヤングライダー賞 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング チーム) |
チーム総合成績 | トタルエネルジー |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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