Jプロツアー第18戦となる「かすみがうらタイムトライアル」が、茨城県かすみがうら市で開催され、松田祥位(EQADS)が優勝した。2位は香山飛龍(弱虫ペダルサイクリングチーム)、3位には兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)が入り、U23の選手が上位を占める結果となった。
Jプロツアーを主催するJBCF(一般社団法人 全日本実業団自転車競技連盟)は、10月15日付のリリースにてJプロツアーの2021年シーズンを10月中のレースをもって終了すると発表した。当初発表されたレースカレンダーでは、「東京クリテリウム 」が最終戦として予定されていた。しかしUCI(国際自転車競技連合)が10月までのレースを今シーズンとして扱うとする例に倣い、10月中開催が見込めない東京クリテリウムは2021年シーズンに含めないとした。
これにより、今年初開催となる「かすみがうらタイムトライアル」、「かすみがうらロードレース」が、Jプロツアーの今シーズン最後のレースとなることが決まった。
コース後半は霞ヶ浦の湖畔道路を進む。この日は終始曇り空。 photo:Satoru Kato
残り2レースとなって注目されるのは、個人総合優勝争い。首位のホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)と、2位岡本隼(愛三工業レーシングチーム)との差は260ポイント。2レースで優勝した場合、計750ポイントを獲得できるため、逆転の可能性を残している。数字上は3位の今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)と、4位の草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)にも逆転の可能性があるが、今村はトラックの世界選手権出場のため、草場はデジタルジャパンカップ出場のため、かすみがうらのレースには出場しない。従って、逆転の権利を持つのは岡本のみとなる。
今回初開催となる「かすみがうらタイムトライアル」は、琵琶湖に次ぐ面積を誇る湖・霞ヶ浦の湖畔を走るように設定された公道コースを使用して行われる。歩崎公園をスタート・フィニッシュとする1周4kmの周回コースはほぼフラット。霞ヶ浦を渡る風向きによってはタイムに影響が出ることが予想された。
当日の天気は朝から曇り。午前中は陽が差すこともあったが、Jプロツアーがスタートした午後には雲が厚くなり、時々雨粒が落ちてくることもあった。
優勝 松田祥位(EQADS)9分50秒292 photo:Satoru Kato
2位 香山飛龍(弱虫ペダルサイクリングチーム)9分51秒375 photo:Satoru Kato
3位 兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)9分54秒993 photo:Satoru Kato
Jプロツアーはコースを2周する8km。エントリーした59名の選手を7つのグループに分け、30秒間隔でスタート。後半のグループでは45秒間隔でスタートしていく。最初のグループでスタートした石原悠希(セレクションチーム)が、9分56秒の好タイムを出して暫定首位に立つ。その後10分を切るタイムがなかなか出ない中、3番目のグループでスタートした松田祥位(EQADS)が9分50秒を出してトップタイムを更新する。
4位 石原悠希(セレクションチーム・オープン参加)9分56秒713 photo:Satoru Kato
6位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)10分0秒626 photo:Satoru Kato
スタート順が後半のグループに入る頃になると、コース後半の霞ヶ浦湖畔を走るパートで向い風に変わり、時間の経過と共に風が強まったことも相まってタイムが伸びない。5番目のグループでスタートした香山飛龍(弱虫ペダルサイクリングチーム)が、松田のタイムに迫る走りを見せるも1秒足りず。最終グループの最終走者としてスタートしたトリビオもトップタイム更新出来ず、松田の優勝が決まった。
表彰式 photo:Satoru Kato
上位3名はU23の選手が占めた。ネクストリーダージャージにサインを書き寄せ。 photo:Satoru Kato
松田はエカーズに所属し、フランスでレース活動もしてきたが、昨年帰国してから今年9月までレースから遠ざかっていたという。奇しくも2018年に優勝したことのあるJプロツアー南魚沼大会でレースに復帰したばかり。久々の表彰台にも「タイムが自分の目標に届かなかった」と反省点を挙げる。
「やはり海外の選手に比べると物足りないかなと。結果を真摯に受け止めて、上を目指していきたいと思っています。来週はアンダー最後の全日本選手権があるので意識はしていますが、
プロリーダージャージはホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ、写真右)ネクストリーダージャージは山本哲央(チームブリヂストンサイクリング) photo:Satoru Katoレベルアップしていく過程でのレースのひとつと考えています。その前に、明日のロードレースも若手らしく『前に前に』のレースをしていきます」と、語った。
個人総合優勝争いは、首位のトリビオが6位150ポイントを加算し、2位岡本との差を390ポイントまで広げた。最終戦となる「かすみがうらロードレース」で優勝すれば450ポイントを獲得できるため、逆転の可能性は残る。とは言え、過去4回の個人総合優勝を果たしているトリビオが、首位の座を譲るようなことはしないだろう。最終戦の行方も注目だ。
Jプロツアーを主催するJBCF(一般社団法人 全日本実業団自転車競技連盟)は、10月15日付のリリースにてJプロツアーの2021年シーズンを10月中のレースをもって終了すると発表した。当初発表されたレースカレンダーでは、「東京クリテリウム 」が最終戦として予定されていた。しかしUCI(国際自転車競技連合)が10月までのレースを今シーズンとして扱うとする例に倣い、10月中開催が見込めない東京クリテリウムは2021年シーズンに含めないとした。
これにより、今年初開催となる「かすみがうらタイムトライアル」、「かすみがうらロードレース」が、Jプロツアーの今シーズン最後のレースとなることが決まった。

残り2レースとなって注目されるのは、個人総合優勝争い。首位のホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)と、2位岡本隼(愛三工業レーシングチーム)との差は260ポイント。2レースで優勝した場合、計750ポイントを獲得できるため、逆転の可能性を残している。数字上は3位の今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)と、4位の草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)にも逆転の可能性があるが、今村はトラックの世界選手権出場のため、草場はデジタルジャパンカップ出場のため、かすみがうらのレースには出場しない。従って、逆転の権利を持つのは岡本のみとなる。
今回初開催となる「かすみがうらタイムトライアル」は、琵琶湖に次ぐ面積を誇る湖・霞ヶ浦の湖畔を走るように設定された公道コースを使用して行われる。歩崎公園をスタート・フィニッシュとする1周4kmの周回コースはほぼフラット。霞ヶ浦を渡る風向きによってはタイムに影響が出ることが予想された。
当日の天気は朝から曇り。午前中は陽が差すこともあったが、Jプロツアーがスタートした午後には雲が厚くなり、時々雨粒が落ちてくることもあった。



Jプロツアーはコースを2周する8km。エントリーした59名の選手を7つのグループに分け、30秒間隔でスタート。後半のグループでは45秒間隔でスタートしていく。最初のグループでスタートした石原悠希(セレクションチーム)が、9分56秒の好タイムを出して暫定首位に立つ。その後10分を切るタイムがなかなか出ない中、3番目のグループでスタートした松田祥位(EQADS)が9分50秒を出してトップタイムを更新する。


スタート順が後半のグループに入る頃になると、コース後半の霞ヶ浦湖畔を走るパートで向い風に変わり、時間の経過と共に風が強まったことも相まってタイムが伸びない。5番目のグループでスタートした香山飛龍(弱虫ペダルサイクリングチーム)が、松田のタイムに迫る走りを見せるも1秒足りず。最終グループの最終走者としてスタートしたトリビオもトップタイム更新出来ず、松田の優勝が決まった。


松田はエカーズに所属し、フランスでレース活動もしてきたが、昨年帰国してから今年9月までレースから遠ざかっていたという。奇しくも2018年に優勝したことのあるJプロツアー南魚沼大会でレースに復帰したばかり。久々の表彰台にも「タイムが自分の目標に届かなかった」と反省点を挙げる。
「やはり海外の選手に比べると物足りないかなと。結果を真摯に受け止めて、上を目指していきたいと思っています。来週はアンダー最後の全日本選手権があるので意識はしていますが、

個人総合優勝争いは、首位のトリビオが6位150ポイントを加算し、2位岡本との差を390ポイントまで広げた。最終戦となる「かすみがうらロードレース」で優勝すれば450ポイントを獲得できるため、逆転の可能性は残る。とは言え、過去4回の個人総合優勝を果たしているトリビオが、首位の座を譲るようなことはしないだろう。最終戦の行方も注目だ。
Jプロツアー第18戦 かすみがうらタイムトライアル 結果(個人TT:8km)
1位 | 松田祥位(EQADS) | 9分50秒292 |
2位 | 香山飛龍(弱虫ペダルサイクリングチーム) | +1秒 |
3位 | 兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング) | +4秒 |
4位 | 石原悠希(セレクションチーム・オープン参加) | +6秒 |
5位 | 山本哲央(チームブリヂストンサイクリング) | +7秒 |
6位 | ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) | +10秒 |






text&photo:Satoru Kato
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