2021/09/20(月) - 01:01
Jプロツアー初開催の「南魚沼クリテリウム 」が新潟県南魚沼市で開催され、岡本隼(愛三工業レーシングチーム)がスプリント勝負を制して優勝した。女子は植竹海貴(Y's Road)が今季8勝目を挙げた。
7月の「石川サイクルロードレース」以来、2ヶ月ぶりに再開したJプロツアー。本来なら東京五輪・パラリンピックを挟んで9月初頭に再開される予定だったが、栃木県の渡良瀬遊水地で予定されていたタイムトライアルチャンピオンシップが中止となったため、9月半ばまでずれこむことになった。
新潟県の南魚沼市では、「南魚沼ロードレース」が行われてきたが、今回初めてクリテリウムが開催されることになった。コースは、南魚沼市の六日町市街に設定された1周1.24km。商店街の通りをスタート・フィニッシュとし、市内を流れる魚野川の両岸を往復するように周回する。道幅が広いためコーナーごとの減速は少なめで流れ、ハイスピードなレース展開が期待されるコースだ。
今回のレースでは、シマノレーシングが不参加を発表。直前にチーム内で行ったPCR検査で、チーム関係者に新型コロナウィルス陽性者が出たことを理由としている。シマノレーシングは5月のツアー・オブ・ジャパンも同様の理由で出場を取りやめており、今回が2回目。残念ではあるが、自主的に管理するチームの方針は評価すべきだろう。(JプロツアーではPCR検査は義務ではない)
前日には台風14号が日本列島を横断。新潟県は外れたものの、この日は朝から台風一過の青空が広がり、残暑が戻って暑い1日となった。
レースは40周49.06km。1周半のパレード後、リアルスタート直後から入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)が集団から抜け出す動きを見せ、橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)と佐藤遼(群馬グリフィンレーシングチーム)が追従。佐藤がその後遅れ、入部と橋本の2名が先行を続ける。メイン集団はマトリックスパワータグがコントロールして10秒以内の差を維持して周回していく。
17周目、3名をメイン集団が吸収すると、カウンターで新たに3名が飛び出す。メンバーは、小山貴大(群馬グリフィンレーシングチーム)、小村悠樹(チームユーラシア・iRCタイヤ)、冨尾大地(シエルブルー鹿屋)。メイン集団は引き続きマトリックスパワータグがコントロールし、それまでと同様に10秒以内の差で続いていく。
残り10周を切ると先行していた3名をメイン集団が吸収。その直後からチームブリヂストンサイクリングと愛三工業レーシングチーム、弱虫ペダルサイクリングチームなどが集団前方に上がりはじめ、スプリンター勝負に向けての主導権争いが始まっていく。
チームブリヂストンサイクリングが先頭を固めて最終周回に入っていくも、最終コーナーは愛三工業レーシングチームが先頭でクリア。「大前(翔)選手が先頭で最終コーナーをクリアしてくれたので、あとは残り200mをもがき切るだけだった」と言う岡本隼が先頭でフィニッシュラインを駆け抜けた。
「ロードレースでの優勝は、ナショナルチームで出場した2018年のツール・ド・台湾以来」と言う岡本。
「終盤、他チームと競り合う中で草場(啓吾)選手、大前選手、僕と3名残し、それぞれが分担して仕事をできたことが今日の勝因。勝つ時はこういうのがしっかりうまく行くんだなと実感した。自分達で『こうしたい』という戦略はあってもその通りに動けないことが多く、脚は残っているのに勝ちきれないことも多かったけれど、それはちょっとした差なんだと改めて感じた。このイメージをずっと貫いていきたい」と、久々の勝利の感触を振り返った。
7月の「石川サイクルロードレース」以来、2ヶ月ぶりに再開したJプロツアー。本来なら東京五輪・パラリンピックを挟んで9月初頭に再開される予定だったが、栃木県の渡良瀬遊水地で予定されていたタイムトライアルチャンピオンシップが中止となったため、9月半ばまでずれこむことになった。
新潟県の南魚沼市では、「南魚沼ロードレース」が行われてきたが、今回初めてクリテリウムが開催されることになった。コースは、南魚沼市の六日町市街に設定された1周1.24km。商店街の通りをスタート・フィニッシュとし、市内を流れる魚野川の両岸を往復するように周回する。道幅が広いためコーナーごとの減速は少なめで流れ、ハイスピードなレース展開が期待されるコースだ。
今回のレースでは、シマノレーシングが不参加を発表。直前にチーム内で行ったPCR検査で、チーム関係者に新型コロナウィルス陽性者が出たことを理由としている。シマノレーシングは5月のツアー・オブ・ジャパンも同様の理由で出場を取りやめており、今回が2回目。残念ではあるが、自主的に管理するチームの方針は評価すべきだろう。(JプロツアーではPCR検査は義務ではない)
前日には台風14号が日本列島を横断。新潟県は外れたものの、この日は朝から台風一過の青空が広がり、残暑が戻って暑い1日となった。
レースは40周49.06km。1周半のパレード後、リアルスタート直後から入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)が集団から抜け出す動きを見せ、橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)と佐藤遼(群馬グリフィンレーシングチーム)が追従。佐藤がその後遅れ、入部と橋本の2名が先行を続ける。メイン集団はマトリックスパワータグがコントロールして10秒以内の差を維持して周回していく。
17周目、3名をメイン集団が吸収すると、カウンターで新たに3名が飛び出す。メンバーは、小山貴大(群馬グリフィンレーシングチーム)、小村悠樹(チームユーラシア・iRCタイヤ)、冨尾大地(シエルブルー鹿屋)。メイン集団は引き続きマトリックスパワータグがコントロールし、それまでと同様に10秒以内の差で続いていく。
残り10周を切ると先行していた3名をメイン集団が吸収。その直後からチームブリヂストンサイクリングと愛三工業レーシングチーム、弱虫ペダルサイクリングチームなどが集団前方に上がりはじめ、スプリンター勝負に向けての主導権争いが始まっていく。
チームブリヂストンサイクリングが先頭を固めて最終周回に入っていくも、最終コーナーは愛三工業レーシングチームが先頭でクリア。「大前(翔)選手が先頭で最終コーナーをクリアしてくれたので、あとは残り200mをもがき切るだけだった」と言う岡本隼が先頭でフィニッシュラインを駆け抜けた。
「ロードレースでの優勝は、ナショナルチームで出場した2018年のツール・ド・台湾以来」と言う岡本。
「終盤、他チームと競り合う中で草場(啓吾)選手、大前選手、僕と3名残し、それぞれが分担して仕事をできたことが今日の勝因。勝つ時はこういうのがしっかりうまく行くんだなと実感した。自分達で『こうしたい』という戦略はあってもその通りに動けないことが多く、脚は残っているのに勝ちきれないことも多かったけれど、それはちょっとした差なんだと改めて感じた。このイメージをずっと貫いていきたい」と、久々の勝利の感触を振り返った。
南魚沼クリテリウム 結果(49.06km)
1位 | 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム) | 1時間6分42秒 |
2位 | 山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling) | +0秒 |
3位 | 橋本英也(TEAM BRIDGESTONE Cycling) | |
4位 | 中川 拳(愛三工業レーシングチーム) | |
5位 | 中村龍吉(群馬グリフィンレーシングチーム) | +1秒 |
6位 | 安原大貴(マトリックスパワータグ) |
女子 結果(18.6km)
1位 | 植竹海貴(Y's Road) | 29分30秒 |
2位 | 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) | +0秒 |
3位 | 本田母映(High Ambition 女子サイクリングアカデミー) | +1秒 |
E1 結果(24.8km)
1位 | 金田聡士(AVBENTURA VICTORIA RACING) | 33分30秒 |
2位 | 美甘星次郎(AVBENTURA VICTORIA RACING) | +0秒 |
3位 | 石橋利晃(湾岸サイクリング・ユナイテッド) | +2秒 |
4位 | 池川辰哉(VC VELOCE) | |
5位 | 水野恭兵(Avenir Yamanashi Yamanakako) | |
6位 | 雑賀大輔(湾岸サイクリング・ユナイテッド) |
text&photo:Satoru Kato
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