2021/08/13(金) - 10:59
ツール・ド・ポローニュ第4ステージでドゥクーニンク・クイックステップのチームワークが炸裂。ミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク)の仕掛けを利用したジョアン・アルメイダ(ポルトガル)が今大会2勝目を挙げ、クイーンステージを前にイエロージャージを守った。
山岳フィニッシュのない今大会において、それに準ずるヒルトップフィニッシュが設定されたツール・ド・ポローニュ第4ステージ。タルヌフからタトラ山脈が一望できるリゾート地ブコヴィナまでの160kmは、残り14km地点から2級山岳ワプシャンカ(距離4km/平均5.3%)が登場し、ラストは約900m(平均7.3%)の登坂が登場する。
レース序盤からローレンス・ワーバス(アメリカ、AG2Rシトロエン)やディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・ヴィクトリアス)、アッティラ・ヴァルテル(ハンガリー、グルパマFDJ)といったトップ選手ら4名による逃げが先行。また山岳賞ジャージを着るルーカス・オウシアン(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)は、前半の3級山岳でポイントを重ねメイン集団に戻っていった。
それを追うメイン集団ではドゥクーニンク・クイックステップやチームDSMが牽引役を担った。逃げ集団とのタイム差を4分程度にコントロールしながら、フィニッシュに向け徐々に勾配の上がる平坦区間を走行した。
残り20kmを切り、逃げ集団は1分のリードで2級山岳ワプシャンカへと続く登坂にアタック。メイン集団からはアレクシー・ルナール(フランス、イスラエル・スタートアップネイション)が先頭との合流を目指し飛び出したものの、速度を一段上げたボーラ・ハンスグローエやトレック・セガフレードによる牽引によって早々に吸収されている。
逃げ集団のなかで唯一登坂スピードが落ちなかったヴァルテルがワプシャンカ山頂をトップで通過する。しかし残り7km地点からの登り返しでメイン集団に捉えられ、ボーラ・ハンスグローエを先頭にレースは振り出しに戻った。
残り3km地点を前にレミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)が集団の先頭に立ち、勾配が9%まで増す区間でシッティングのまま加速した。それにチームメイトで総合5位(18秒遅れ)のミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク)が追いつき、リーダージャージを擁するドゥクーニンク・クイックステップが先手を打つことに。
一方総合2位のディエゴ・ウリッシ(イタリア)擁するUAEチームエミレーツは一定のペースでドゥクーニンクコンビを追いかけた。急勾配区間を過ぎてカヴァニャが仕事を終え、単独先頭となったホノレは重いギヤを踏みながらフラムルージュ(残り1km)を通過する。
メイン集団の牽引がロレンツォ・ロータ(イタリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)からテイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)に代わり、ホノレをフィニッシュ手前300mでキャッチ。すると、ホノレと入れ替わるように、リーダージャージのジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)が飛び出した。
先頭で一度スピードを緩めたアルメイダの後ろから、総合3位のマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)がスプリントを開始。その動きにミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)が反応するが、間にアルメイダが入り込み、モホリッチ、アルメイダ、クフィアトコフスキの順でフィニッシュ手前最後のゆるい左コーナーを通過。そして残り100mで再度加速したアルメイダが、モホリッチを抜き去り両手を高々と上げた。
「アップダウンの激しいとても厳しいステージだった。僕の望み通りの働きをしてくれたチームに感謝したい。最後の登りでレミ(カヴァニャ)ミッケル(ホノレ)が良い動きを見せ、ライバルチームに追わせることができた。そのおかげで集団内で冷静にスプリントの準備ができ、モホリッチのスリップストリームから加速できた」と、今大会2勝目とともに総合優勝を大きく引き寄せたアルメイダは言う。
明日の第5ステージは山岳フィニッシュでこそないものの、3つの1級山岳が登場するクイーンステージ。「明日はまたハードなステージとなるだろう。だがベストを尽くし、チームが持つ精神とやる気を見せたい」とアルメイダは意気込みを語る。総合2位に浮上したモホリッチとアルメイダの差は僅か8秒。しかし第6ステージはアルメイダの得意な19kmの個人タイムトライアルが待ち受けていることから、明日モホリッチを含む総合上位陣による攻撃が予想される。
山岳フィニッシュのない今大会において、それに準ずるヒルトップフィニッシュが設定されたツール・ド・ポローニュ第4ステージ。タルヌフからタトラ山脈が一望できるリゾート地ブコヴィナまでの160kmは、残り14km地点から2級山岳ワプシャンカ(距離4km/平均5.3%)が登場し、ラストは約900m(平均7.3%)の登坂が登場する。
レース序盤からローレンス・ワーバス(アメリカ、AG2Rシトロエン)やディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・ヴィクトリアス)、アッティラ・ヴァルテル(ハンガリー、グルパマFDJ)といったトップ選手ら4名による逃げが先行。また山岳賞ジャージを着るルーカス・オウシアン(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)は、前半の3級山岳でポイントを重ねメイン集団に戻っていった。
それを追うメイン集団ではドゥクーニンク・クイックステップやチームDSMが牽引役を担った。逃げ集団とのタイム差を4分程度にコントロールしながら、フィニッシュに向け徐々に勾配の上がる平坦区間を走行した。
残り20kmを切り、逃げ集団は1分のリードで2級山岳ワプシャンカへと続く登坂にアタック。メイン集団からはアレクシー・ルナール(フランス、イスラエル・スタートアップネイション)が先頭との合流を目指し飛び出したものの、速度を一段上げたボーラ・ハンスグローエやトレック・セガフレードによる牽引によって早々に吸収されている。
逃げ集団のなかで唯一登坂スピードが落ちなかったヴァルテルがワプシャンカ山頂をトップで通過する。しかし残り7km地点からの登り返しでメイン集団に捉えられ、ボーラ・ハンスグローエを先頭にレースは振り出しに戻った。
残り3km地点を前にレミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)が集団の先頭に立ち、勾配が9%まで増す区間でシッティングのまま加速した。それにチームメイトで総合5位(18秒遅れ)のミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク)が追いつき、リーダージャージを擁するドゥクーニンク・クイックステップが先手を打つことに。
一方総合2位のディエゴ・ウリッシ(イタリア)擁するUAEチームエミレーツは一定のペースでドゥクーニンクコンビを追いかけた。急勾配区間を過ぎてカヴァニャが仕事を終え、単独先頭となったホノレは重いギヤを踏みながらフラムルージュ(残り1km)を通過する。
メイン集団の牽引がロレンツォ・ロータ(イタリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)からテイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)に代わり、ホノレをフィニッシュ手前300mでキャッチ。すると、ホノレと入れ替わるように、リーダージャージのジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)が飛び出した。
先頭で一度スピードを緩めたアルメイダの後ろから、総合3位のマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)がスプリントを開始。その動きにミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)が反応するが、間にアルメイダが入り込み、モホリッチ、アルメイダ、クフィアトコフスキの順でフィニッシュ手前最後のゆるい左コーナーを通過。そして残り100mで再度加速したアルメイダが、モホリッチを抜き去り両手を高々と上げた。
「アップダウンの激しいとても厳しいステージだった。僕の望み通りの働きをしてくれたチームに感謝したい。最後の登りでレミ(カヴァニャ)ミッケル(ホノレ)が良い動きを見せ、ライバルチームに追わせることができた。そのおかげで集団内で冷静にスプリントの準備ができ、モホリッチのスリップストリームから加速できた」と、今大会2勝目とともに総合優勝を大きく引き寄せたアルメイダは言う。
明日の第5ステージは山岳フィニッシュでこそないものの、3つの1級山岳が登場するクイーンステージ。「明日はまたハードなステージとなるだろう。だがベストを尽くし、チームが持つ精神とやる気を見せたい」とアルメイダは意気込みを語る。総合2位に浮上したモホリッチとアルメイダの差は僅か8秒。しかし第6ステージはアルメイダの得意な19kmの個人タイムトライアルが待ち受けていることから、明日モホリッチを含む総合上位陣による攻撃が予想される。
ツール・ド・ポローニュ2021 第4ステージ結果
1位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ | 3:51:32 |
2位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
3位 | アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア、AG2Rシトロエン) | |
4位 | ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ) | |
5位 | ディオン・スミス(ニュージーランド、バイクエクスチェンジ) | |
6位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストリア、チームDSM) | |
7位 | ベン・トゥレット(イギリス、アルペシン・フェニックス) | |
8位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
9位 | アントニオ・ティベーリ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
10位 | クイントン・ヘルマンス(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
102位 | 別府史之(EFエデュケーション・NIPPO) | 8:06 |
個人総合成績
1位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 18:52:24 |
2位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 0:08 |
3位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:14 |
4位 | ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ) | 0:21 |
5位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストリア、チームDSM) | 0:32 |
6位 | ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
7位 | ロレンツォ・ロータ(イタリア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
8位 | ジョヴァンニ・アレオッティ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
9位 | エイネルアウグスト・ルビオ(コロンビア、モビスター) | 0:36 |
10位 | ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル) |
その他の特別賞
ポイント賞 | ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ) |
山岳賞 | ルーカス・オウシアン(ポーランド、ポーランドナショナルチーム) |
チーム総合成績 | アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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