2021/08/06(金) - 17:18
ツール・ド・フランスでステージ4勝を挙げ、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)を総合2位に押し上げたユンボ・ヴィスマのバイクにフォーカス。チームカラーに塗られたサーヴェロのR5、S5、そしてP5を紹介する。
平坦ステージで使われたサーヴェロ S5 photo:Makoto Ayano
エースを務めるはずだったプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)のリタイアを意に介さず、ワウト・ファンアールト(ベルギー)が山岳ステージと個人タイムトライアル、そして最終パリ・シャンゼリゼフィニッシュと合計3勝、ピレネーでセップ・クス(アメリカ)が1勝、そしてヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)が躍進の総合2位と大成功のツール・ド・フランスを過ごしたユンボ・ヴィズマ。
ご存知の通り今季はビアンキからサーヴェロに機材をスイッチしており、ほぼ全メンバーが平坦ステージでエアロモデルのS5、山岳ステージで軽量モデルのR5と2つのディスクブレーキモデルを乗り分け、屈指のチーム力でツールのプロトンを牛耳った。バイクは全て黒と黄色のスポンサーカラーに塗られているが、S5がグロス(艶あり)塗装であるのに対し、R5はおそらく軽さを重視したマット(艶なし)塗装と仕上げの差が見て取れる。
プリモシュ・ログリッチ(スロベニア)のサーヴェロ R5 photo:Makoto Ayano
ログリッチのサドルはフィジークのカスタムと思われる特別モデル photo:Makoto Ayano
ログリッチはヴィジョンのMETRON 5Dハンドルを使用 photo:Makoto Ayano
こちらはファンアールトのR5。選手供給用のステムでハンドル位置を下げているが、フル内装化されていることに注目 photo:Makoto Ayano
ヴィンゲゴーのR5はFSAのACRハンドル+ステムを使用 photo:Makoto Ayano
コンポーネントはシマノの電動DURA-ACEだが、ブレーキローターもバイクによって選択が異なっていたことに注目。S5がDURA-ACEのSM-RT900(フィン付き)で、R5はMTB用であるXTRグレードのRT-MT900を組み合わせていた。両者は160mm径で9gの差(MT900が軽い:シマノ資料の平均重量による)があるため、空力や重量などバイク選択に合わせたチョイスだろう。
ノーロゴのヴィジョンのMETRON 45 SLホイール。主に山岳ステージで使用された photo:Makoto Ayano
ハブにはヴィジョンのロゴが残る photo:Makoto Ayano
ボッシュの電動工具で空気圧を調整するメカニック photo:Makoto Ayano
TTステージで使われたP5。ファンアールトが第20ステージで勝利を挙げた photo:Makoto Ayano
1本足のTTハンドルが目立つ。ハンドルはヴィジョン製だ photo:Makoto Ayano
シマノのプロトタイプと思われるディスクホイール photo:Makoto Ayano
ホイールもDURA-ACEであり、S5にはWH-R9170-C60-TU(チューブラー)が組み合わせられたものの、主に山岳ステージではノーロゴのディープリムホイールがS5と共に使用されていた。ハブを見れば判別できるが、これはヴィジョンのMETRON 45 SLホイールだ。セット1,299gという重量アドバンテージ(シマノC40は1,384g)を採ったためと思われる。なおTTステージではノーロゴの超ディープリムホイールと、シマノロゴだけが入ったディスクホイールが使われていた。
タイヤはヴィットリアのCORSAチューブラー。注目を集めたブルータイヤも実戦使用された photo:Makoto Ayano
パワーメーター一体型のFC-R9100-Pを使用。ボトムブラケットはFSAだ photo:Makoto Ayano
ファンアールト(前TTナショナルチャンピオン)のスペアTTバイクはベルギーカラー。使われることはなかった photo:Makoto Ayano
タイヤはヴィットリアのCORSAで、開幕時のプレゼンテーションで目を引いたブルータイヤ(オランダでマンスリーレンタサイクルサービスを展開するSwapfietsのプロモーション)もいくつかのステージで使用されていた。R5のハンドルは周りはヴィジョンの5D(ログリッチ)や6D、FSAのK-FORCE(ファンアールト)など、選手の好みで選択が分かれている。コンピューターはガーミンのEDGE 830で、オランダのClose The Gap社製マウントを介してハンドルに取り付けられる。
その他ボトルやボトルケージはタックスで、サドルはフィジーク。バーテープはFSAだ。
text:So Isobe

エースを務めるはずだったプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)のリタイアを意に介さず、ワウト・ファンアールト(ベルギー)が山岳ステージと個人タイムトライアル、そして最終パリ・シャンゼリゼフィニッシュと合計3勝、ピレネーでセップ・クス(アメリカ)が1勝、そしてヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)が躍進の総合2位と大成功のツール・ド・フランスを過ごしたユンボ・ヴィズマ。
ご存知の通り今季はビアンキからサーヴェロに機材をスイッチしており、ほぼ全メンバーが平坦ステージでエアロモデルのS5、山岳ステージで軽量モデルのR5と2つのディスクブレーキモデルを乗り分け、屈指のチーム力でツールのプロトンを牛耳った。バイクは全て黒と黄色のスポンサーカラーに塗られているが、S5がグロス(艶あり)塗装であるのに対し、R5はおそらく軽さを重視したマット(艶なし)塗装と仕上げの差が見て取れる。





コンポーネントはシマノの電動DURA-ACEだが、ブレーキローターもバイクによって選択が異なっていたことに注目。S5がDURA-ACEのSM-RT900(フィン付き)で、R5はMTB用であるXTRグレードのRT-MT900を組み合わせていた。両者は160mm径で9gの差(MT900が軽い:シマノ資料の平均重量による)があるため、空力や重量などバイク選択に合わせたチョイスだろう。






ホイールもDURA-ACEであり、S5にはWH-R9170-C60-TU(チューブラー)が組み合わせられたものの、主に山岳ステージではノーロゴのディープリムホイールがS5と共に使用されていた。ハブを見れば判別できるが、これはヴィジョンのMETRON 45 SLホイールだ。セット1,299gという重量アドバンテージ(シマノC40は1,384g)を採ったためと思われる。なおTTステージではノーロゴの超ディープリムホイールと、シマノロゴだけが入ったディスクホイールが使われていた。



タイヤはヴィットリアのCORSAで、開幕時のプレゼンテーションで目を引いたブルータイヤ(オランダでマンスリーレンタサイクルサービスを展開するSwapfietsのプロモーション)もいくつかのステージで使用されていた。R5のハンドルは周りはヴィジョンの5D(ログリッチ)や6D、FSAのK-FORCE(ファンアールト)など、選手の好みで選択が分かれている。コンピューターはガーミンのEDGE 830で、オランダのClose The Gap社製マウントを介してハンドルに取り付けられる。
その他ボトルやボトルケージはタックスで、サドルはフィジーク。バーテープはFSAだ。
text:So Isobe
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