攻撃的な走りでライバルを振り落としたサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ)がアルプス2日目に今季初勝利。緑のリーダージャージに袖を通している。
インスブルックを発ち、厳しい山岳を目指すアルプス2日目 (c)Josef Vaishar/Vitesse
ツアー・オブ・ジ・アルプス2021第2ステージ コースプロフィール (c)Vitesseツアー・オブ・ジ・アルプス(UCI2.Pro)2日目の舞台は、昨日のフィニッシュ地点であり、2018年のロード世界選手権の場となったインスブルックを出発し、渓谷沿いの平坦路を走ってから山岳地帯に分け入る121.5km。雪に包まれた標高1500mオーバーの2級山岳と1級山岳を越え、最後は約10kmの平坦/緩斜面登坂を経てフィニッシュする。
終始オーストリア国内を走り、ファイヒテン・イム・カウナータールを目指すこの日はグルパマFDJの育成チームメンバーながらエリートチームに加わって経験を積む20歳のルーベン・トンプソン(ニュージーランド)を含む5名が逃げを打った。
積極的な走りを見せるトンプソンは2級山岳を先頭通過し、ここにダヴィデ・バイス(イタリア、エオーロ・コメタ)だけが追従して先頭グループは2人に絞られる。続く1級山岳ではナイロ・キンタナ(コロンビア)擁するアルケア・サムシックがメイン集団のペースを上げて逃げを飲み込むと、間髪入れずにキンタナが勝負に打って出た。
アタック合戦の口火を切るナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック) (c)Bettini Photo/Vitesse
サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ)とパヴェル・シヴァコフ(ロシア、イネオス・グレナディアーズ) (c)Bettini Photo/Vitesse
1級山岳でパヴェル・シヴァコフ(ロシア、イネオス・グレナディアーズ)を引き離すサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ) (c)Josef Vaishar/Vitesse
2度に渡るキンタナのアタック、そしてダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)のアタックによって、リーダージャージのジャンニ・モスコン(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)は脱落。続いてサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ)が仕掛けると、フィニッシュまで25kmを残してイェーツ、キンタナ、ヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーションNIPPO)、パヴェル・シヴァコフ(ロシア、イネオス・グレナディアーズ)の4名だけが生き残ることとなった。
余裕ある登坂を見せつけるイェーツはライバルの様子を確認し、一呼吸置いてからもう一度アタック。「キツい登りだったし、ライバルから抜け出すのは簡単ではなかった。何度も何度もトライした」と言うイェーツは、まずカーシーとキンタナを、続いてシヴァコフを振るい落として20秒リードで1級山頂をクリア。テクニカルな下りを攻め抜いたイェーツのリードは40秒まで広がった。
単独2番手を走るシヴァコフは懸命に追いかけたものの、下りでリードを広げたイェーツとの距離は拮抗して動かない。最後までペースを落とさず、緩斜面を駆け抜けたイェーツがフィニッシュラインを越えてから両手を振り上げた。
独走でフィニッシュラインにたどり着いたサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ) (c)Bettini Photo/Vitesse
追い上げ叶わなかったパヴェル・シヴァコフ(ロシア、イネオス・グレナディアーズ) (c)Bettini Photo/Vitesse
今季初勝利を祝うサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ) (c)Josef Vaishar/Vitesse
度重なるアタックでライバルを振り落とし、その後力強い走りで今季初勝利を掴んだイェーツは、「150kmダラダラ走ってから勝負するようなレースよりも、今日のような最初から動く短距離ステージは好みだ。僕の今季初勝利に繋がったのでとても嬉しい」とレースを振り返る。「今のところとても好調だけど、この先とても厳しいステージが待ち構えている。この先何ができるか慎重に走りたい」と、総合リーダージャージを守る構えをみせている。


終始オーストリア国内を走り、ファイヒテン・イム・カウナータールを目指すこの日はグルパマFDJの育成チームメンバーながらエリートチームに加わって経験を積む20歳のルーベン・トンプソン(ニュージーランド)を含む5名が逃げを打った。
積極的な走りを見せるトンプソンは2級山岳を先頭通過し、ここにダヴィデ・バイス(イタリア、エオーロ・コメタ)だけが追従して先頭グループは2人に絞られる。続く1級山岳ではナイロ・キンタナ(コロンビア)擁するアルケア・サムシックがメイン集団のペースを上げて逃げを飲み込むと、間髪入れずにキンタナが勝負に打って出た。



2度に渡るキンタナのアタック、そしてダニエル・マルティネス(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)のアタックによって、リーダージャージのジャンニ・モスコン(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)は脱落。続いてサイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ)が仕掛けると、フィニッシュまで25kmを残してイェーツ、キンタナ、ヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーションNIPPO)、パヴェル・シヴァコフ(ロシア、イネオス・グレナディアーズ)の4名だけが生き残ることとなった。
余裕ある登坂を見せつけるイェーツはライバルの様子を確認し、一呼吸置いてからもう一度アタック。「キツい登りだったし、ライバルから抜け出すのは簡単ではなかった。何度も何度もトライした」と言うイェーツは、まずカーシーとキンタナを、続いてシヴァコフを振るい落として20秒リードで1級山頂をクリア。テクニカルな下りを攻め抜いたイェーツのリードは40秒まで広がった。
単独2番手を走るシヴァコフは懸命に追いかけたものの、下りでリードを広げたイェーツとの距離は拮抗して動かない。最後までペースを落とさず、緩斜面を駆け抜けたイェーツがフィニッシュラインを越えてから両手を振り上げた。



度重なるアタックでライバルを振り落とし、その後力強い走りで今季初勝利を掴んだイェーツは、「150kmダラダラ走ってから勝負するようなレースよりも、今日のような最初から動く短距離ステージは好みだ。僕の今季初勝利に繋がったのでとても嬉しい」とレースを振り返る。「今のところとても好調だけど、この先とても厳しいステージが待ち構えている。この先何ができるか慎重に走りたい」と、総合リーダージャージを守る構えをみせている。
ツアー・オブ・ジ・アルプス2021第2ステージ結果
1位 | サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ) | 3:17:42 |
2位 | パヴェル・シヴァコフ(ロシア、イネオス・グレナディアーズ) | 0:41 |
3位 | ダン・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション) | 0:58 |
4位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ・プレミアテック) | |
5位 | ジェフェルソン・セペダオルティス(エクアドル、アンドローニジョカトリ・シデルメク) | |
6位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、チームDSM) | 1:17 |
7位 | ヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーションNIPPO) | |
8位 | ニック・シュルツ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ) | 1:42 |
9位 | ロマン・バルデ(フランス、チームDSM) | |
10位 | ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、EFエデュケーションNIPPO) | |
96位 | 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) | 12:11 |
個人総合成績
1位 | サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ) | 6:46:56 |
2位 | パヴェル・シヴァコフ(ロシア、イネオス・グレナディアーズ) | 0:45 |
3位 | ダン・マーティン(アイルランド、イスラエル・スタートアップネイション) | 1:04 |
4位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、アスタナ・プレミアテック) | 1:08 |
5位 | ジェフェルソン・セペダオルティス(エクアドル、アンドローニジョカトリ・シデルメク) | |
6位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、チームDSM) | 1:27 |
7位 | ヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーションNIPPO) | |
8位 | ニック・シュルツ(オーストラリア、バイクエクスチェンジ) | 1:52 |
9位 | ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、EFエデュケーションNIPPO) | |
10位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、ババーレーン・ヴィクトリアス) |
その他の特別賞
山岳賞 | サイモン・イェーツ(イギリス、バイクエクスチェンジ) |
ヤングライダー賞 | ジェフェルソン・セペダオルティス(エクアドル、アンドローニジョカトリ・シデルメク) |
チーム総合成績 | バイクエクスチェンジ |
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