勝負を分けたのは早すぎたガッツポーズ。一足早く勝利を喜ぶデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)を差し切ったルス・ウィンダー(アメリカ、トレック・セガフレード)がプラバンツ・ペイル女子レースを制した。アシストをこなした與那嶺恵理(チームティブコSVB)は週末のアムステルゴールドレースを見据えている。
フィニッシュ手前の登坂区間を登る (c)CorVos
メイン集団をコントロールするSDワークス (c)CorVos
フランドルクラシックの終わりであり、アルデンヌクラシックの始まりであるプラバンツ・ベイル。與那嶺恵理(チームティブコSVB)が出場した女子レース(UCI1.1)は、ブリュッセル南東に広がる丘陵地帯を駆け巡る127.3kmで、序盤から終盤まで22もの登坂区間が設定されたタフレースだ。
週末に迫るアムステルゴールドレースの前哨戦であり、フランドルの名残として石畳も含まれるレースにはSDワークスやリブレーシング、トレック・セガフレードなど合計24チームが参加した。世界王者のアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス)は体調を崩して未出走を選んだが、ロンド・ファン・フラーンデレンを制した欧州王者アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)や、ストラーデビアンケ覇者シャンタル・ブラーク(オランダ、SDワークス)など複数のトップ選手が身体の感触を確かめた。
レースはSDワークス勢が睨みを効かせるメイン集団からエスケープが生まれず、集団ひとかたまりのまま距離を消化していく展開に。フィニッシュまで60kmを切るとリブレーシングやトレック・セガフレードなどがペースを上げ、與那嶺は集団前方でアタックのチェック役に回るシーンも。
終盤の登坂区間で抜け出したジョゼリン・ローデン(イギリス、ドロップス・ル・コルs/bテンピュール)たち (c)CorVos
メイン集団に残ったアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) (c)CorVos
残り43km地点の「ハハード(最大16%)」通過後にファンフルーテンやシクロクロス世界王者のルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード)を含む14名の逃げグループが先行するも、10kmを走らずに吸収される。今年の世界選手権に組み込まれる「モスケストラート」や「ホルストハイデ」でもアタックと吸収が繰り返され、フィニッシュライン手前の登坂を使い、6名の選手が飛びした。
アメリカ王者のルス・ウィンダー(アメリカ、トレック・セガフレード)やデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)が牽引する先頭グループはテクニカルなダウンヒルを使ってリードを拡大。有力チームがメンバーを乗せたことでメイン集団のローテーションは回らず、2グループの差は30秒、40秒と開いていく。最大1分オーバーまで広げた6名が勝ち逃げを決めた。
ローテーションを回す6名は「モスケストラート」とフィニッシュ手前の登坂区間もアタックせず消化し、そのままゴールスプリントへ。真っ先に仕掛けたバルサモはアタックを繰り返してきたため伸びず、ウィンダーとフォレリングが両側から抜き去っていく。ハンドルを投げ込むウィンダーの横でフォレリングが片手を突き上げたが、長い写真判定の結果、タイヤ1本以下の差で先着していたウィンダーに勝利が告げられた。
ハンドルを投げるルス・ウィンダー(アメリカ、トレック・セガフレード)と、勝利を喜ぶデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) (c)CorVos
僅差で差し切ったルス・ウィンダー(アメリカ、トレック・セガフレード)
勝利を告げられたルス・ウィンダー(アメリカ、トレック・セガフレード) (c)CorVos
「信じられないくらいびっくりした。デミが勝ったと思ったのに!二人の一騎打ちになって、ハンドルを投げた私の隣で彼女が喜んでいるから『おめでとう』って思った」と、自身も驚く勝利を挙げたウィンダー。ユナイテッドヘルスケアでプロデビューし、サンウェブを挟んで2019年からUSチームに所属する27歳で、その年には初の全米チャンピオンに輝いている。
「彼女は素晴らしい選手だから2着でもすごく満足できていた。このレースでベストを尽くしたいと思っていたけれど、すごくうまくいった。とても良い気分。チームは素晴らしく、私自身もかつてないほど上手く準備を重ねることができた。今日成し得たことが本当に嬉しい」と、ウィンダーは加えている。
2位フォレリング、1位ウィンダー、3位バルサモ (c)CorVos
豪快にシャンパンを開けるトップスリー (c)CorVos
また、中盤積極的に動いた與那嶺は1分5秒遅れの45位でフィニッシュ。チームメイトのアシストを行うべくポジションを下げているタイミングで勝ち逃げが決まり、その後はフィニッシュを目指したという。次戦となるアムステル・ゴールドレースはオランダの自宅の目の前を通過する與那嶺のホームレース。知り尽くしたコースでの走りに期待したい。


フランドルクラシックの終わりであり、アルデンヌクラシックの始まりであるプラバンツ・ベイル。與那嶺恵理(チームティブコSVB)が出場した女子レース(UCI1.1)は、ブリュッセル南東に広がる丘陵地帯を駆け巡る127.3kmで、序盤から終盤まで22もの登坂区間が設定されたタフレースだ。
週末に迫るアムステルゴールドレースの前哨戦であり、フランドルの名残として石畳も含まれるレースにはSDワークスやリブレーシング、トレック・セガフレードなど合計24チームが参加した。世界王者のアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス)は体調を崩して未出走を選んだが、ロンド・ファン・フラーンデレンを制した欧州王者アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)や、ストラーデビアンケ覇者シャンタル・ブラーク(オランダ、SDワークス)など複数のトップ選手が身体の感触を確かめた。
レースはSDワークス勢が睨みを効かせるメイン集団からエスケープが生まれず、集団ひとかたまりのまま距離を消化していく展開に。フィニッシュまで60kmを切るとリブレーシングやトレック・セガフレードなどがペースを上げ、與那嶺は集団前方でアタックのチェック役に回るシーンも。


残り43km地点の「ハハード(最大16%)」通過後にファンフルーテンやシクロクロス世界王者のルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード)を含む14名の逃げグループが先行するも、10kmを走らずに吸収される。今年の世界選手権に組み込まれる「モスケストラート」や「ホルストハイデ」でもアタックと吸収が繰り返され、フィニッシュライン手前の登坂を使い、6名の選手が飛びした。
アメリカ王者のルス・ウィンダー(アメリカ、トレック・セガフレード)やデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス)が牽引する先頭グループはテクニカルなダウンヒルを使ってリードを拡大。有力チームがメンバーを乗せたことでメイン集団のローテーションは回らず、2グループの差は30秒、40秒と開いていく。最大1分オーバーまで広げた6名が勝ち逃げを決めた。
ローテーションを回す6名は「モスケストラート」とフィニッシュ手前の登坂区間もアタックせず消化し、そのままゴールスプリントへ。真っ先に仕掛けたバルサモはアタックを繰り返してきたため伸びず、ウィンダーとフォレリングが両側から抜き去っていく。ハンドルを投げ込むウィンダーの横でフォレリングが片手を突き上げたが、長い写真判定の結果、タイヤ1本以下の差で先着していたウィンダーに勝利が告げられた。



「信じられないくらいびっくりした。デミが勝ったと思ったのに!二人の一騎打ちになって、ハンドルを投げた私の隣で彼女が喜んでいるから『おめでとう』って思った」と、自身も驚く勝利を挙げたウィンダー。ユナイテッドヘルスケアでプロデビューし、サンウェブを挟んで2019年からUSチームに所属する27歳で、その年には初の全米チャンピオンに輝いている。
「彼女は素晴らしい選手だから2着でもすごく満足できていた。このレースでベストを尽くしたいと思っていたけれど、すごくうまくいった。とても良い気分。チームは素晴らしく、私自身もかつてないほど上手く準備を重ねることができた。今日成し得たことが本当に嬉しい」と、ウィンダーは加えている。


また、中盤積極的に動いた與那嶺は1分5秒遅れの45位でフィニッシュ。チームメイトのアシストを行うべくポジションを下げているタイミングで勝ち逃げが決まり、その後はフィニッシュを目指したという。次戦となるアムステル・ゴールドレースはオランダの自宅の目の前を通過する與那嶺のホームレース。知り尽くしたコースでの走りに期待したい。
プラバンツ・ベイル2021女子結果
1位 | ルス・ウィンダー(アメリカ、トレック・セガフレード) | 3:20:00 |
2位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス) | |
3位 | エリーザ・バルサモ(イタリア、ヴァルカー・トラベル&サービス) | |
4位 | リア・トーマス(アメリカ、モビスター) | |
5位 | ジョゼリン・ローデン(イギリス、ドロップス・ル・コルs/bテンピュール) | |
6位 | ジュリエット・ラボー(フランス、チームDSM) | 0:06 |
7位 | アシュレー・ムールマン(南アフリカ、SDワークス) | 0:57 |
8位 | エミリア・ファーリン(スウェーデン、FDJヌーヴェルアキテーヌ・フチュロスコープ) | |
9位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、トレック・セガフレード) | |
10位 | パウリーナ・ローイヤッカース(オランダ、リブレーシング) | |
45位 | 與那嶺恵理(チームティブコSVB) | 1:05 |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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