スペインで開催されたワンデーレース、クラシカ・アルメリアでジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、クベカ・アソス)が勝利。フロリアン・セネシャル(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)らを寄せ付けず、チームに1勝目をもたらした。
フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ) (c)CorVos
シーズンインを果たしたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) (c)CorVos
逃げグループを組むルイス・マテ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)たち (c)CorVos
ツール・ド・ラ・プロヴァンス最終日と時を同じく南スペインで開催されたクラシカ・アルメリア(UCI1.Pro)は、地中海に面する港湾都市アルメリアを発着する183kmのワンデーレース。序盤から中盤にはかけては2級、3級、3級と山岳地帯を越えるが、後半の70kmは海沿いの平坦路というスプリンター向けの一戦だ。
第34回となる2021年大会には11のワールドチームが参加し、クベカ・アソスは現ヨーロッパ&イタリアチャンピオンのジャコモ・ニッツォーロ(イタリア)とマキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ)のコンビを、UAEチームエミレーツはフェルナンド・ガビリアとフアン・モラノ(共にコロンビア)を、更にドゥクーニンク・クイックステップはアルバロホセ・ホッジ(コロンビア)とフロリアン・セネシャル(フランス)、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス)という強力布陣を派遣。アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)や、チームバイクエクスチェンジも今季初戦として参戦した。
カウンターで飛び出すアンヘル・マドラソ(スペイン、ブルゴスBH)たち (c)CorVos
ホッジやセネシャルのために牽引役を務めるステイン・ステールス(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos
今季初戦でペースメイクを行うチームバイクエクスチェンジ (c)CorVos
この日はロッベ・ヒス(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)や、コフィディスから移籍したルイス・マテ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)といったメンバーが逃げを打ったものの、強風によってペースを上げ下げするメイン集団にレース半分を過ぎて引き戻される。これがアタックの呼び水となり、続いてアンヘル・マドラソ(スペイン、ブルゴスBH)やサムエーレ・リーヴィ(スペイン、エオーロ・コメタ)ら4名が海沿いの平坦路を1分リードで逃げた。
しかし強い海風吹き付ける中逃げメンバーは減少し、メイン集団先頭ではクベカ・アソスがペースアップを図ったことであっという間に捕えられる。周回コースに合わせて風向きが変わる中、各チームが神経質なポジション争いを繰り広げたため横風分断や小規模落車が頻発。終盤にはホッジや移籍後初レースのイバン・ガルシア(スペイン、モビスター)が巻き込まれる落車も発生(無傷のガルシアはその後集団復帰)したほか、メカトラに見舞われたカヴェンディッシュも遅れをとった。
消耗戦によってどのチームも組織的な列車を組めないままフラムルージュ(残り1km)を通過し、ドゥクーニンクはたび重ねるトラブルで人数を減らしつつもベルト・ファンレルベルフ(ベルギー)が残り150mでセネシャルを発射する。緩い右コーナーの最短ラインをスプリントしたセネシャルだったが、外側ラインを選んだニッツォーロの勢いが上回った。
ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、クベカ・アソス)が圧勝 (c)CorVos
「クベカの手」で勝利を喜ぶクベカ・アソスのメンバー (c)CorVos
「最終盤はかなりトリッキーなコースレイアウトだったけれど、スプリントに向けて良い位置取りができた」と振り返るヨーロッパチャンピオンは、セネシャルやマーティン・ラース(エストニア、ボーラ・ハンスグローエ)を寄せ付けることなく先着。チーム存続が危ぶまれながらも、なんとか首を繋げたクベカ・アソスに嬉しい今季初勝利を届けた。
「この勝利が、そして素晴らしいチームが喜ばしいよ。スタートからレースのコントロールに努めようとしたけれど、風によって数回ペースアップとペースダウンを繰り返す変わった展開だった。次が楽しみだ」と語るニッツォーロ。チーム代表のダグラス・ライダー氏も「僅か3レースめにして勝利できるなんて素晴らしいことだ。ベッセージュで表彰台に上がり、プロヴァンスでクライマーが力を見せ、そしてジャコモが勝利。クベカ・アソスとしての初勝利は特別な意味を持つものだ」と喜んでいる。



ツール・ド・ラ・プロヴァンス最終日と時を同じく南スペインで開催されたクラシカ・アルメリア(UCI1.Pro)は、地中海に面する港湾都市アルメリアを発着する183kmのワンデーレース。序盤から中盤にはかけては2級、3級、3級と山岳地帯を越えるが、後半の70kmは海沿いの平坦路というスプリンター向けの一戦だ。
第34回となる2021年大会には11のワールドチームが参加し、クベカ・アソスは現ヨーロッパ&イタリアチャンピオンのジャコモ・ニッツォーロ(イタリア)とマキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ)のコンビを、UAEチームエミレーツはフェルナンド・ガビリアとフアン・モラノ(共にコロンビア)を、更にドゥクーニンク・クイックステップはアルバロホセ・ホッジ(コロンビア)とフロリアン・セネシャル(フランス)、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス)という強力布陣を派遣。アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)や、チームバイクエクスチェンジも今季初戦として参戦した。



この日はロッベ・ヒス(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ)や、コフィディスから移籍したルイス・マテ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)といったメンバーが逃げを打ったものの、強風によってペースを上げ下げするメイン集団にレース半分を過ぎて引き戻される。これがアタックの呼び水となり、続いてアンヘル・マドラソ(スペイン、ブルゴスBH)やサムエーレ・リーヴィ(スペイン、エオーロ・コメタ)ら4名が海沿いの平坦路を1分リードで逃げた。
しかし強い海風吹き付ける中逃げメンバーは減少し、メイン集団先頭ではクベカ・アソスがペースアップを図ったことであっという間に捕えられる。周回コースに合わせて風向きが変わる中、各チームが神経質なポジション争いを繰り広げたため横風分断や小規模落車が頻発。終盤にはホッジや移籍後初レースのイバン・ガルシア(スペイン、モビスター)が巻き込まれる落車も発生(無傷のガルシアはその後集団復帰)したほか、メカトラに見舞われたカヴェンディッシュも遅れをとった。
消耗戦によってどのチームも組織的な列車を組めないままフラムルージュ(残り1km)を通過し、ドゥクーニンクはたび重ねるトラブルで人数を減らしつつもベルト・ファンレルベルフ(ベルギー)が残り150mでセネシャルを発射する。緩い右コーナーの最短ラインをスプリントしたセネシャルだったが、外側ラインを選んだニッツォーロの勢いが上回った。


「最終盤はかなりトリッキーなコースレイアウトだったけれど、スプリントに向けて良い位置取りができた」と振り返るヨーロッパチャンピオンは、セネシャルやマーティン・ラース(エストニア、ボーラ・ハンスグローエ)を寄せ付けることなく先着。チーム存続が危ぶまれながらも、なんとか首を繋げたクベカ・アソスに嬉しい今季初勝利を届けた。
「この勝利が、そして素晴らしいチームが喜ばしいよ。スタートからレースのコントロールに努めようとしたけれど、風によって数回ペースアップとペースダウンを繰り返す変わった展開だった。次が楽しみだ」と語るニッツォーロ。チーム代表のダグラス・ライダー氏も「僅か3レースめにして勝利できるなんて素晴らしいことだ。ベッセージュで表彰台に上がり、プロヴァンスでクライマーが力を見せ、そしてジャコモが勝利。クベカ・アソスとしての初勝利は特別な意味を持つものだ」と喜んでいる。
クラシカ・アルメリア2021結果
1位 | ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、クベカ・アソス) | 4:18:44 |
2位 | フロリアン・セネシャル(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | |
3位 | マーティン・ラース(エストニア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | ジョン・アベラストゥリ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) | |
5位 | ティモシー・デュポン(ベルギー、ビンゴール・ワロニーブリュッセル) | |
6位 | ダニー・ファンポッペル(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ) | |
7位 | ガブリエル・クラーク(イギリス、モビスター) | |
8位 | エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード) | |
9位 | マルク・サロー(フランス、AG2Rシトロエン) | |
10位 | ダミアーノ・チーマ(イタリア、ガスプロム・ルスヴェロ) |
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