2020/09/26(土) - 10:18
「イタリア国歌を聴き、家族の祝福を受け、友人たちの前でレースを走った経験はまたとないものになった」と語るのは、世界選男子個人TTで初優勝を遂げたフィリッポ・ガンナ(イタリア)。メダリストをはじめ、スタート前の混乱でコンピューターなしで走らざるを得なくなったゲラント・トーマス(イギリス)など、ロード世界選手権男子TTで上位に入った選手たちのコメント集です。
1位:フィリッポ・ガンナ(イタリア)
ダヴィデ・カッサーニ(イタリア代表監督)やマルコ・ヴェロと確認しあったプランは単純。スタートからプッシュし、最も難しい向かい風区間で力を上手く制御することだったんだ。全ての成功にはストーリーがあって、素晴らしい感情が湧き出るものだ。今はこの、ずっと欲していたアルカンシエルを味わいたいと思う。この先にはタイムトライアルで開幕するジロ・デ・イタリアがやってくる。そこでアルカンシエルの名誉にかけても、僕たちイタリア人ファンの前で可能な限り勝利を狙いたいと思っている。
世界選手権で勝利するのはどこの国であっても美しいこと。でも、この場所でイタリア国歌を聴き、家族の祝福を受け、友人たちの前でレースを走った経験はまたとないものになった。長年にわたってこの結果を出すためにサポートしてくれた全ての人に感謝したい。僕は昨日ダヴィデ(カッサーニ)にテキストメッセージを送ったんだ。"明日は僕が勝つ"って。
2位:ワウト・ファンアールト(ベルギー)
上手くスタートを切ってリズムに乗せることができたものの、前半区間を終えるあたりで少し厳しい状態に陥ってしまった。向かい風でペースを維持できなくなってしまったんだ。後半区間ではまた感覚を取り戻すことができた。最終的にはかなり良いタイムトライアルができたけれど、単純にガンナは強すぎた。
3位:シュテファン・キュング(スイス)
アルカンシエルを携えて家に戻りたかったが、決戦の日に自分より強い選手に打ち負かされたのだから一つの後悔もない。ここまで最善の準備を重ねることができたと思う。単純に僕より強い選手が2人いただけ。今年はヨーロッパ選手権と世界選手権を大きな目標に据え、どちらも思った通りに走ることができた。
これらの結果は昨年からずっと取り組んでいたことに対する報酬だ。昨年の世界選手権では良い感覚を掴むことができたので、よりタイムトライアルのパフォーマンスを強化するために多くを投資してきたんだ。特に新しいラピエールのTTバイク(エアロストーム)には開発段階から関わり、自分のアイディアも取り入れてもらうことができた。この期間サポートを続けてくれた全ての人に感謝したい。この銅メダルはチームが上手く機能し、投資する価値があったことを証明しているよ。信頼できるメカニックのヨルゲン、トレーナーのジュリアン・ピノにも感謝したい。このメダルは彼らのものでもあるんだ。とにかく今回の結果で自信を持つことができた。正しい軌道に乗り、機能していることが証明されたのだから。引き続き改善に努めていきたい。
4位:ゲラント・トーマス(イギリス)
(走りは)良かったと思う。強さも感じていた。向かい風に立ち向かう前半区間と追い風の後半区間でも上手く走れた。ただガーミンなしでは自分が一体どれくらいのペースで走っているのかを正しく判断するのは難しい。それでもペース配分に大きなミスはなかった。
別のバイクでウォームアップを行なってからレースバイクの元に向かったけれど、そこにバイクは無かった。みんなで走り回って結局レース3分前にバイクが見つかったんだ。意味が分からないよ。誰かのせいでめちゃくちゃだ。そしてガーミンがついておらず、スペアを受け取ってから必死にペアリングして、マウントしようと思ったらコンピューターが大きすぎて取り付けられなかった。こうしてコンピューターなしで走らざるを得なくなったんだ。
もし(レース中に)データを見れていればもっとペース配分は簡単だった。コンピューターが機能していたらよりメダルまで近づいたかもしれないけれど、ジロを見据えた今は脚がよく動いたことがハッピーだ。今まではシーズンを走り切ったエネルギー空っぽの状態で世界選手権を走っていたので、この舞台を良いコンディションで迎えたのは初めてなんだ。メダルを獲れていればより良かったけれど、今日はこういう日だったということ。タイムトライアルが重要視されるジロに向けて、非常に良い結果を残すことができたと思う。
6位:カスパー・アスグリーン(デンマーク)
ただひたすらにコースでプッシュし続けた。この世界選手権での6位という結果に満足していて、さらに伸びしろがあると感じたことは将来に向けて大きなモチベーションになってくれる。デンマークナショナルチーム、そしてドゥクーニンク・クイックステップのサポートに感謝したい。
7位:レミ・カヴァニャ(フランス)
初めてのタイムトライアル世界選手権は7位。表彰台まではそこまで離れていなかったし、今日の走りに後悔はない。また来年この場所に戻ってきたいと思う。
10位:トム・デュムラン(オランダ)
悪いタイムトライアルだった。スタートしてすぐに今日は僕の日じゃないと分かったよ。フィニッシュにたどり着くまで戦い続けたけれど、得たものは何も無かった。最後はコーナーから飛び出しかけたけどバイクに留まり続けることができて良かったよ。今回の結果は僕が望んでいたものでは無かった。
コメントは各所属チームやナショナルチームより。
text:So Isobe
1位:フィリッポ・ガンナ(イタリア)
ダヴィデ・カッサーニ(イタリア代表監督)やマルコ・ヴェロと確認しあったプランは単純。スタートからプッシュし、最も難しい向かい風区間で力を上手く制御することだったんだ。全ての成功にはストーリーがあって、素晴らしい感情が湧き出るものだ。今はこの、ずっと欲していたアルカンシエルを味わいたいと思う。この先にはタイムトライアルで開幕するジロ・デ・イタリアがやってくる。そこでアルカンシエルの名誉にかけても、僕たちイタリア人ファンの前で可能な限り勝利を狙いたいと思っている。
世界選手権で勝利するのはどこの国であっても美しいこと。でも、この場所でイタリア国歌を聴き、家族の祝福を受け、友人たちの前でレースを走った経験はまたとないものになった。長年にわたってこの結果を出すためにサポートしてくれた全ての人に感謝したい。僕は昨日ダヴィデ(カッサーニ)にテキストメッセージを送ったんだ。"明日は僕が勝つ"って。
2位:ワウト・ファンアールト(ベルギー)
上手くスタートを切ってリズムに乗せることができたものの、前半区間を終えるあたりで少し厳しい状態に陥ってしまった。向かい風でペースを維持できなくなってしまったんだ。後半区間ではまた感覚を取り戻すことができた。最終的にはかなり良いタイムトライアルができたけれど、単純にガンナは強すぎた。
3位:シュテファン・キュング(スイス)
アルカンシエルを携えて家に戻りたかったが、決戦の日に自分より強い選手に打ち負かされたのだから一つの後悔もない。ここまで最善の準備を重ねることができたと思う。単純に僕より強い選手が2人いただけ。今年はヨーロッパ選手権と世界選手権を大きな目標に据え、どちらも思った通りに走ることができた。
これらの結果は昨年からずっと取り組んでいたことに対する報酬だ。昨年の世界選手権では良い感覚を掴むことができたので、よりタイムトライアルのパフォーマンスを強化するために多くを投資してきたんだ。特に新しいラピエールのTTバイク(エアロストーム)には開発段階から関わり、自分のアイディアも取り入れてもらうことができた。この期間サポートを続けてくれた全ての人に感謝したい。この銅メダルはチームが上手く機能し、投資する価値があったことを証明しているよ。信頼できるメカニックのヨルゲン、トレーナーのジュリアン・ピノにも感謝したい。このメダルは彼らのものでもあるんだ。とにかく今回の結果で自信を持つことができた。正しい軌道に乗り、機能していることが証明されたのだから。引き続き改善に努めていきたい。
4位:ゲラント・トーマス(イギリス)
(走りは)良かったと思う。強さも感じていた。向かい風に立ち向かう前半区間と追い風の後半区間でも上手く走れた。ただガーミンなしでは自分が一体どれくらいのペースで走っているのかを正しく判断するのは難しい。それでもペース配分に大きなミスはなかった。
別のバイクでウォームアップを行なってからレースバイクの元に向かったけれど、そこにバイクは無かった。みんなで走り回って結局レース3分前にバイクが見つかったんだ。意味が分からないよ。誰かのせいでめちゃくちゃだ。そしてガーミンがついておらず、スペアを受け取ってから必死にペアリングして、マウントしようと思ったらコンピューターが大きすぎて取り付けられなかった。こうしてコンピューターなしで走らざるを得なくなったんだ。
もし(レース中に)データを見れていればもっとペース配分は簡単だった。コンピューターが機能していたらよりメダルまで近づいたかもしれないけれど、ジロを見据えた今は脚がよく動いたことがハッピーだ。今まではシーズンを走り切ったエネルギー空っぽの状態で世界選手権を走っていたので、この舞台を良いコンディションで迎えたのは初めてなんだ。メダルを獲れていればより良かったけれど、今日はこういう日だったということ。タイムトライアルが重要視されるジロに向けて、非常に良い結果を残すことができたと思う。
6位:カスパー・アスグリーン(デンマーク)
ただひたすらにコースでプッシュし続けた。この世界選手権での6位という結果に満足していて、さらに伸びしろがあると感じたことは将来に向けて大きなモチベーションになってくれる。デンマークナショナルチーム、そしてドゥクーニンク・クイックステップのサポートに感謝したい。
7位:レミ・カヴァニャ(フランス)
初めてのタイムトライアル世界選手権は7位。表彰台まではそこまで離れていなかったし、今日の走りに後悔はない。また来年この場所に戻ってきたいと思う。
10位:トム・デュムラン(オランダ)
悪いタイムトライアルだった。スタートしてすぐに今日は僕の日じゃないと分かったよ。フィニッシュにたどり着くまで戦い続けたけれど、得たものは何も無かった。最後はコーナーから飛び出しかけたけどバイクに留まり続けることができて良かったよ。今回の結果は僕が望んでいたものでは無かった。
コメントは各所属チームやナショナルチームより。
text:So Isobe
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