最初にして最後となるチェコ最終日の山岳コースで総合勢が激しいアタック合戦を繰り返した。最後の登坂で共に抜け出したライバルを一騎打ちで下したダミアン・ホーゾン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が総合優勝に輝いた。
チェコ南西部の山岳/丘陵地帯を走るチェコツアー最終日 (c)CorVos
チェコツアー2020 第4ステージ コースプロフィール (c)www.czechcyclingtour.czスタート後40km地点から連続する5つのカテゴリー山岳を超え、急勾配が含まれたフィニッシュ地点シュテルンベルクの周回コースに至るチェコツアー (UCI2.1)4日目。ここまでチームタイムトライアル、集団スプリントx2と続いてきた大会の最後に標高1000mを越える山岳や激坂が登場する、総獲得標高3000mを超えるクイーンステージが登場した。
この日は序盤に前日2位のマックス・カンター(ドイツ、サンウェブ)らが1分半差で逃げたものの、標高1160m(登坂距離10km/平均勾配6.6%)のカテゴリー山岳に入るとメイン集団内が活性化したことですぐに捉えられる。総合首位のカーデン・グローブス(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)は遅れを喫したものの、初日チームTTで圧勝したミッチェルトン・スコットは数的優位を残し、30名にまで減った中にダミアン・ホーゾン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)ら数名を残すことに成功する。
シーズン再開初戦の最終日に挑む新城幸也(バーレーン・マクラーレン) (c)CorVos
チェコ国旗が振られる山岳ポイントを高速で通過していく (c)CorVos
2番目の山岳ポイントで一旦ペースが落ち着いたことで、今度はフェリックス・ゴール(オーストリア、サンウェブ)を含む3名がエスケープ。リーダーチームのミッチェルトン・スコットはこの逃げを許し、ペースを緩めた。
総合逆転を狙うサンウェブが積極策を採ったため、ミッチェルトン・スコットは逃げグループに大きなリードを与えず、最後の周回コースに入ると1分差まで詰め寄った。逃げグループを捉えてもなおアタックの応酬が続いたが、最終周回の登りでマルクス・フールゴー(ノルウェー、ウノエックス・ノルウェージャンデヴェロップメントチーム)がアタックし、この動きにホーゾンが追従する。猛烈なペースで頂上を越え、最後の一騎打ちでホーゾンが先着。ミッチェルトン・スコットにとって大会2勝目となるステージ優勝を挙げ、自身の総合優勝も確定させた。
メイン集団を牽引するヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、NTTプロサイクリング) (c)CorVos
共に逃げたフールゴーをマッチスプリントで下したダミアン・ホーゾン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) (c)CorVos
「とても厳しい1日だった。コースレイアウトの時点で危険だったので、ステージ全体の動きに注意深く対応する必要があったんだ。チームとしてもこの2日間膨大な仕事量をこなしていたので決定的な動きに対応できない可能性もある。でもステージ後半はジャックとマイケルが完璧なアシストしてくれたので、最後の登りに入る時点で総合は守れるという自信があったんだ」と語るホーゾンにとっては嬉しいヨーロッパ初勝利(2017年のヘラルド・サンツアーでは勝利している)。これまでアシストとしてチームを支えてきた27歳が、チェコでキャリアハイライトとなる勝利を掴むことに成功した。
嬉しい欧州初勝利を挙げたダミアン・ホーゾン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) (c)CorVos
また、新城幸也(バーレーン・マクラーレン)はステージ25位、総合35位でシーズン再開初戦を無事にフィニッシュ。「最後の周回での争いになるであろうと言うことだったが、逃げに送り込めなかった。チームが登りでペースを上げたりと、周回に行くまでにも脚を使う展開になった。周回に入るとドンドン集団は削られて行き最終周回では30人ほどに。短い登りは好きだが、石畳となると話は別で、、、思うように走らせる事が出来ずに手こずってしまった。一日中、グレガの為に働いてはいたが、それでも残れるぐらいじゃな無いとね。しかし、今回のレースでスイッチが入った気がするので、これからのレースも楽しみです!」と、今後に向けて好感触を掴んだようだ。
今後新城は8月16日から19日までベルギーのワロン地方で開催される4日間のステージレース、ツール・ド・ワロニーに参戦予定だ。


この日は序盤に前日2位のマックス・カンター(ドイツ、サンウェブ)らが1分半差で逃げたものの、標高1160m(登坂距離10km/平均勾配6.6%)のカテゴリー山岳に入るとメイン集団内が活性化したことですぐに捉えられる。総合首位のカーデン・グローブス(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)は遅れを喫したものの、初日チームTTで圧勝したミッチェルトン・スコットは数的優位を残し、30名にまで減った中にダミアン・ホーゾン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)ら数名を残すことに成功する。


2番目の山岳ポイントで一旦ペースが落ち着いたことで、今度はフェリックス・ゴール(オーストリア、サンウェブ)を含む3名がエスケープ。リーダーチームのミッチェルトン・スコットはこの逃げを許し、ペースを緩めた。
総合逆転を狙うサンウェブが積極策を採ったため、ミッチェルトン・スコットは逃げグループに大きなリードを与えず、最後の周回コースに入ると1分差まで詰め寄った。逃げグループを捉えてもなおアタックの応酬が続いたが、最終周回の登りでマルクス・フールゴー(ノルウェー、ウノエックス・ノルウェージャンデヴェロップメントチーム)がアタックし、この動きにホーゾンが追従する。猛烈なペースで頂上を越え、最後の一騎打ちでホーゾンが先着。ミッチェルトン・スコットにとって大会2勝目となるステージ優勝を挙げ、自身の総合優勝も確定させた。


「とても厳しい1日だった。コースレイアウトの時点で危険だったので、ステージ全体の動きに注意深く対応する必要があったんだ。チームとしてもこの2日間膨大な仕事量をこなしていたので決定的な動きに対応できない可能性もある。でもステージ後半はジャックとマイケルが完璧なアシストしてくれたので、最後の登りに入る時点で総合は守れるという自信があったんだ」と語るホーゾンにとっては嬉しいヨーロッパ初勝利(2017年のヘラルド・サンツアーでは勝利している)。これまでアシストとしてチームを支えてきた27歳が、チェコでキャリアハイライトとなる勝利を掴むことに成功した。

また、新城幸也(バーレーン・マクラーレン)はステージ25位、総合35位でシーズン再開初戦を無事にフィニッシュ。「最後の周回での争いになるであろうと言うことだったが、逃げに送り込めなかった。チームが登りでペースを上げたりと、周回に行くまでにも脚を使う展開になった。周回に入るとドンドン集団は削られて行き最終周回では30人ほどに。短い登りは好きだが、石畳となると話は別で、、、思うように走らせる事が出来ずに手こずってしまった。一日中、グレガの為に働いてはいたが、それでも残れるぐらいじゃな無いとね。しかし、今回のレースでスイッチが入った気がするので、これからのレースも楽しみです!」と、今後に向けて好感触を掴んだようだ。
今後新城は8月16日から19日までベルギーのワロン地方で開催される4日間のステージレース、ツール・ド・ワロニーに参戦予定だ。
チェコツアー2020 第4ステージ結果
1位 | ダミアン・ホーゾン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 4:24:44 |
2位 | マルクス・フールゴー(ノルウェー、ウノエックス・ノルウェージャンデヴェロップメントチーム) | |
3位 | アダム・トゥパリック(チェコ、エルコフ・カスパー) | 0:09 |
4位 | パスカル・エーンクホーン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | |
5位 | ジャック・バウアー(ニュージーランド、ミッチェルトン・スコット) | |
6位 | マウロ・シュミット(スイス、レオパードプロサイクリング) | |
7位 | グレガ・ボーレ(スロベニア、バーレーン・マクラーレン) | |
8位 | シュールト・バックス(オランダ、メテック・TKHコンチネンタルチーム) | |
9位 | ペトル・ヴァコッチ(チェコ、アルペシン・フェニックス) | |
10位 | ファビオ・ファンデンボッシュ(ベルギー、スポートフラーンデレン・バロワーズ) |
個人総合成績
1位 | ダミアン・ホーゾン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | |
2位 | ジャック・バウアー(ニュージーランド、ミッチェルトン・スコット) | |
3位 | マルクス・フールゴー(ノルウェー、ウノエックス・ノルウェージャンデヴェロップメントチーム) | |
4位 | アダム・トゥパリック(チェコ、エルコフ・カスパー) | |
5位 | チャド・ハガ(アメリカ、サンウェブ) | |
6位 | ヤコブ・オトルバ(チェコ、エルコフ・カスパー) | |
7位 | クーン・ボウマン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | |
8位 | パスカル・エーンクホーン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | |
9位 | ペトル・ヴァコッチ(チェコ、アルペシン・フェニックス) | |
10位 | オット・フェルガールド(ベルギー、アルペシン・フェニックス) |
その他の特別賞
山岳賞 | クーン・ボウマン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) |
ポイント賞 | ヨルディ・メーウス(ベルギー、SEGレーシングアカデミー) |
ヤングライダー賞 | コブ・オトルバ(チェコ、エルコフ・カスパー) |
チーム総合成績 | エルコフ・カスパー |
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