2020/05/09(土) - 13:01
SPORTFUL(スポーツフル)の全天候型ジャケット FIANDRE LIGHT NORAIN JACKET(フィアンドレ・ライト・ノーレインジャケット)を紹介する。ウィンドブレイカーのような携帯性をもちつつ軽い雨をはじく、走り続けるためのユニークな強力撥水ジャージだ。
スポーツフル FIANDRE LIGHT NORAIN JACKET photo:Gakuto.Fujiwara
ボーラ・ハンスグローエの選手たちが北のクラシックシーズンにヘビロテ使用するというスポーツフル フィアンドレ・ライト・ノーレインジャケット。FIANDRE(フィアンドレ)とはイタリア語でフランドルを意味し、文字通りツール・デ・フランドル=ロンド・ファン・フラーンデレンの舞台であるフランドル地方の天候を意識したアパレルだ。
FIANDRE LIGHT NORAIN JACKETを着てパリ〜ルーベの試走を行うペテル・サガン photo:Makoto.AYANO
「北のクラシック」の舞台となるフランドル地方、そしてパリ〜ルーベの舞台となる北フランス一帯は、一日のうちに四季があるというほど天候の変化が激しい。晴れたと思ったら雨が振り、冷たい空気に吹きすさぶ風、軽いシャワー状の雨と、天候は安定しない。そんななかを走るためのウェアとして開発されたのがフィアンドレ NORAIN(ノーレイン)シリーズだ。実際、ペーター・サガンらが北のクラシック期間にこのフィアンドレジャケットを着込んでコースを試走したり、雨の降るレースでも着用するところが頻繁に見受けられる実戦ウェアだ。
前面は強力な撥水性をもつNORAIN LIGHT素材 photo:Makoto.AYANO
NORAINとは、つまり雨対策が施されたウェアであるということ。透湿性を持つストレッチライクラに強力な撥水加工を施した「NORAIN LIGHT」素材が採用されていることが最大のポイントだ。
前身頃(前部、前腕部)は伸縮性のある防風素材をあわせたNORAIN LIGHT素材
前面、つまり前身頃(前部、前腕部)には伸縮性のある防風素材をあわせたNORAIN LIGHT素材を、背面には軽量でストレッチ性と撥水性に富む素材を配置し、汗を逃しつつ、軽い雨から身を護る性能をもたせている。
赤いバンドがFIANDREシリーズの証
薄手で強力撥水性をもつNORAIN LIGHT素材の裏地
背面の下端は長めのカッティングが施され、雨の跳ね上げから臀部〜腰部を護るとともに、コンフォートフィットにより快適で窮屈のない着心地を確保。手首部分は切りっぱなしデザインを採用し、ストレスがなく快適な着心地を実現。首周りのカッティングや構造も入念に設計された新形状となる。
背面は通気性に優れた素材となり汗を排出する
延長された生地が腰部を雨撥ねから護る
背面の腰ポケット部にはユニディレクショナル・ストレッチ・ファブリック、つまり単一方向にしか伸びない素材を配することでギアをポケットに満載して重くなった際も上下方向には伸びにくく、揺れにくい保持性をもたせている。こうした機能性をもたせたうえで210gの軽量・コンパクト性を実現している。
― インプレッション
フィアンドレ・ライト・ノーレインジャケットは全天候型ジャケットということで、雨の降る日も実際に着て走ってみた。
スポーツフル FIANDRE LIGHT NORAIN JACKET photo:Gakuto.Fujiwara
まずその前に、スポーツフルはカステリの姉妹ブランドであり、両社はお互いのターゲットユーザーを意識しながら違ったラインアップを打ち出している。大まかには高級・本格ハイエンド帯がカステリ、普及帯がスポーツフルといった棲み分けで、より幅広い層に高機能アパレルを届けるという性格がある。しかしプロ選手たちからのフィードバックによりディテールを煮詰めていく手法は共通のものだ。
カステリにはプロに絶大な支持を受ける悪天候用アパレルのGabba/ PERFETTOシリーズがある。スポーツフルのFIANDREシリーズはそのGabba同様に雨天を想定した全天候型のジャケットだ。
Gabbaが素材にGORE-TEX INFINIUMを使用しているのに対して、FIANDREのNORAINはスポーツフル自社製の独自素材を使用している。このふたつを比較すると、防水性はFIANDRE NORAINがやや劣る反面、伸縮性と携帯性では勝るという異なる味付けがされている。
カステリのGabbaはやや厚みのある素材であり、コンパクトにはならないが、FIANDRE NORAIN LIGHTの生地はしなやかで薄く、丸めるとジャージ背中のポケットにも入る携帯性をもっている。ジャケットでありつつウィンドブレイカーのような軽量性があること、それでいてレインウェアには見えない、通常の秋冬ジャケットにさえ見える全天候型ジャケットだ。
滑りの良いYKK製フロントフルジッパーにより全開可能
手首部はローカットエッジ(切りっぱなし)となる
「ノーレイン」テクノロジーにより、ライディングによる汗を逃しつつも雨の侵入を防ぎ、まさにフランドル地方のような安定しない気候に完璧にフィットするようつくられている。しなやかな着心地で、レインジャケットにありがちな硬さやごわつきが無いため、好天時も普通に長袖ジャージとして着こなせる。
NORAIN素材の表面は強力な撥水性があり、かかった雨が玉になって弾かれていく。止水テープなどは用いられておらず、レインジャケットのような防水性があるわけではないが、軽い雨なら内部に浸水せずに走り続けられる。
通気性にかなり配慮が見られるため、強度が高めのライドでも蒸れが少ない。とくに背中周りは汗の排出を高めつつ、風を受ける前身頃は防風素材が配されている。熱のこもりやすい背中や脇はうまく熱を逃がしてくれるため、スピードを上げても蒸れを感じにくく、汗が溜まらないため脱がずに走り続けることができるのだ。
畳むとコンパクトになりポケットに収納できるサイズに 保温や防水性よりは防風や撥水性を高めた設計となっているため、天気が崩れる・変わりやすい日の悪天候用ジャケットと捉えたい。終日雨が降るようならレインジャケットを選択すべきだろう。しかしノンストップで済ませるトレーニングなど、停まって身体を冷やすことを心配しないでいいライドなら悪天候でも通気性の高められた撥水ジャケットのほうが内側からの汗濡れが無いため結局は快適だったりする。
ソフトで高い襟元、ローカットエッジ(切りっぱなし)の手首周りは薄くてストレスのない素材でグローブや腕時計とも干渉が少ない。背中の下部も薄手の生地が腰までカバーするよう延長されており、雨水の撥ね対策が施されている。
FIANDRE LIGHT NORAIN JACKET は、長袖の恩恵を受けつつ、雨が降りそうでふらない日など、そうしたシーンに使いやすいウインドブレーカー代わりになる全天候型ジャケットだ。レインジャケットと比べてコストパフォーマンスに優れているため気軽に購入できる点も良さそうだ。なお半袖として同名の「SS」(本体価格:¥16,000) も用意されているため、より高強度の走りをする人や夏場、そしてレース用レインウェアの選択肢になるだろう。
スポーツフル FIANDRE LIGHT NORAIN JACKET
YKK製フロントフルジッパーにより全開可能
背面3ポケット
再帰反射素材のストライプ
新設計・素材・カッティングの背面と襟元
新ローカットエッジの手首周り
温度帯:10℃以上
重量:210 g
カラー:ブラック
価格:¥18,500(本体価格)
FIANDRE LIGHT NORAIN JACKET(長袖)
https://www.sportful.com/us/men/tops/jackets/p/112002120P-002
FIANDRE LIGHT NORAIN JACKET SS (半袖)¥16,000(本体価格)
https://www.sportful.com/us/men/tops/jackets/p/112002220P-002
![スポーツフル FIANDRE LIGHT NORAIN JACKET](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/05/04/bz5a1945.jpg)
ボーラ・ハンスグローエの選手たちが北のクラシックシーズンにヘビロテ使用するというスポーツフル フィアンドレ・ライト・ノーレインジャケット。FIANDRE(フィアンドレ)とはイタリア語でフランドルを意味し、文字通りツール・デ・フランドル=ロンド・ファン・フラーンデレンの舞台であるフランドル地方の天候を意識したアパレルだ。
![FIANDRE LIGHT NORAIN JACKETを着てパリ〜ルーベの試走を行うペテル・サガン](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/05/04/img2575.jpg)
「北のクラシック」の舞台となるフランドル地方、そしてパリ〜ルーベの舞台となる北フランス一帯は、一日のうちに四季があるというほど天候の変化が激しい。晴れたと思ったら雨が振り、冷たい空気に吹きすさぶ風、軽いシャワー状の雨と、天候は安定しない。そんななかを走るためのウェアとして開発されたのがフィアンドレ NORAIN(ノーレイン)シリーズだ。実際、ペーター・サガンらが北のクラシック期間にこのフィアンドレジャケットを着込んでコースを試走したり、雨の降るレースでも着用するところが頻繁に見受けられる実戦ウェアだ。
![前面は強力な撥水性をもつNORAIN LIGHT素材](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/05/04/bz5a2923.jpg)
NORAINとは、つまり雨対策が施されたウェアであるということ。透湿性を持つストレッチライクラに強力な撥水加工を施した「NORAIN LIGHT」素材が採用されていることが最大のポイントだ。
![前身頃(前部、前腕部)は伸縮性のある防風素材をあわせたNORAIN LIGHT素材](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/05/04/bz5a1947.jpg)
前面、つまり前身頃(前部、前腕部)には伸縮性のある防風素材をあわせたNORAIN LIGHT素材を、背面には軽量でストレッチ性と撥水性に富む素材を配置し、汗を逃しつつ、軽い雨から身を護る性能をもたせている。
![赤いバンドがFIANDREシリーズの証](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/05/04/bz5a1949.jpg)
![薄手で強力撥水性をもつNORAIN LIGHT素材の裏地](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/05/04/bz5a1948.jpg)
背面の下端は長めのカッティングが施され、雨の跳ね上げから臀部〜腰部を護るとともに、コンフォートフィットにより快適で窮屈のない着心地を確保。手首部分は切りっぱなしデザインを採用し、ストレスがなく快適な着心地を実現。首周りのカッティングや構造も入念に設計された新形状となる。
![背面は通気性に優れた素材となり汗を排出する](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/05/04/bz5a1952.jpg)
![延長された生地が腰部を雨撥ねから護る](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/05/04/bz5a1950.jpg)
背面の腰ポケット部にはユニディレクショナル・ストレッチ・ファブリック、つまり単一方向にしか伸びない素材を配することでギアをポケットに満載して重くなった際も上下方向には伸びにくく、揺れにくい保持性をもたせている。こうした機能性をもたせたうえで210gの軽量・コンパクト性を実現している。
― インプレッション
フィアンドレ・ライト・ノーレインジャケットは全天候型ジャケットということで、雨の降る日も実際に着て走ってみた。
![スポーツフル FIANDRE LIGHT NORAIN JACKET](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/05/04/bz5a2054.jpg)
まずその前に、スポーツフルはカステリの姉妹ブランドであり、両社はお互いのターゲットユーザーを意識しながら違ったラインアップを打ち出している。大まかには高級・本格ハイエンド帯がカステリ、普及帯がスポーツフルといった棲み分けで、より幅広い層に高機能アパレルを届けるという性格がある。しかしプロ選手たちからのフィードバックによりディテールを煮詰めていく手法は共通のものだ。
カステリにはプロに絶大な支持を受ける悪天候用アパレルのGabba/ PERFETTOシリーズがある。スポーツフルのFIANDREシリーズはそのGabba同様に雨天を想定した全天候型のジャケットだ。
Gabbaが素材にGORE-TEX INFINIUMを使用しているのに対して、FIANDREのNORAINはスポーツフル自社製の独自素材を使用している。このふたつを比較すると、防水性はFIANDRE NORAINがやや劣る反面、伸縮性と携帯性では勝るという異なる味付けがされている。
カステリのGabbaはやや厚みのある素材であり、コンパクトにはならないが、FIANDRE NORAIN LIGHTの生地はしなやかで薄く、丸めるとジャージ背中のポケットにも入る携帯性をもっている。ジャケットでありつつウィンドブレイカーのような軽量性があること、それでいてレインウェアには見えない、通常の秋冬ジャケットにさえ見える全天候型ジャケットだ。
![滑りの良いYKK製フロントフルジッパーにより全開可能](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/05/04/bz5a2945.jpg)
![手首部はローカットエッジ(切りっぱなし)となる](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/05/04/bz5a2941.jpg)
「ノーレイン」テクノロジーにより、ライディングによる汗を逃しつつも雨の侵入を防ぎ、まさにフランドル地方のような安定しない気候に完璧にフィットするようつくられている。しなやかな着心地で、レインジャケットにありがちな硬さやごわつきが無いため、好天時も普通に長袖ジャージとして着こなせる。
NORAIN素材の表面は強力な撥水性があり、かかった雨が玉になって弾かれていく。止水テープなどは用いられておらず、レインジャケットのような防水性があるわけではないが、軽い雨なら内部に浸水せずに走り続けられる。
通気性にかなり配慮が見られるため、強度が高めのライドでも蒸れが少ない。とくに背中周りは汗の排出を高めつつ、風を受ける前身頃は防風素材が配されている。熱のこもりやすい背中や脇はうまく熱を逃がしてくれるため、スピードを上げても蒸れを感じにくく、汗が溜まらないため脱がずに走り続けることができるのだ。
![畳むとコンパクトになりポケットに収納できるサイズに](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2020/05/04/bz5a2940.jpg)
ソフトで高い襟元、ローカットエッジ(切りっぱなし)の手首周りは薄くてストレスのない素材でグローブや腕時計とも干渉が少ない。背中の下部も薄手の生地が腰までカバーするよう延長されており、雨水の撥ね対策が施されている。
FIANDRE LIGHT NORAIN JACKET は、長袖の恩恵を受けつつ、雨が降りそうでふらない日など、そうしたシーンに使いやすいウインドブレーカー代わりになる全天候型ジャケットだ。レインジャケットと比べてコストパフォーマンスに優れているため気軽に購入できる点も良さそうだ。なお半袖として同名の「SS」(本体価格:¥16,000) も用意されているため、より高強度の走りをする人や夏場、そしてレース用レインウェアの選択肢になるだろう。
スポーツフル FIANDRE LIGHT NORAIN JACKET
YKK製フロントフルジッパーにより全開可能
背面3ポケット
再帰反射素材のストライプ
新設計・素材・カッティングの背面と襟元
新ローカットエッジの手首周り
温度帯:10℃以上
重量:210 g
カラー:ブラック
価格:¥18,500(本体価格)
FIANDRE LIGHT NORAIN JACKET(長袖)
https://www.sportful.com/us/men/tops/jackets/p/112002120P-002
FIANDRE LIGHT NORAIN JACKET SS (半袖)¥16,000(本体価格)
https://www.sportful.com/us/men/tops/jackets/p/112002220P-002
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SPORTFUL(スポーツフル) FIANDRE LIGHT NORAIN TOP BLK M ・推奨サイズ:胸囲96cm/ウエスト84cm ・推奨気温:10-20度
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