2019/11/26(火) - 13:04
埼玉県川越市にあるモトクロスコース、オフロードヴィレッジにて今季第5戦となる「川越サイクルオフロードエンデューロ」が11月16日(土)に開催された。当日エントリーも可能で気軽にオフロード耐久レースを楽しめる、アットホームな雰囲気が特徴のオフロードイベントをレポート。
昨年11月に初開催され、今年は全6戦のシリーズレースとして規模を拡大しつつ実施されているオフロード耐久レースイベント「川越サイクルオフロードエンデューロ」。普段はモトクロスオートバイが飛び回る、荒川と分岐する入間川河川敷にあるウエストポイント・オフロードビレッジ(通称:オフビ)で開催された。
6月の第2戦は台風の影響で中止された。今回も10月の巨大台風19号による被害を大きく受けたが、必死の復旧作業によりコースを復元し、開催にこぎつけた。大会当日は雲ひとつない穏やかな快晴の青空のもと、走りやすい気温で最高の自転車日和となった。
第5戦は土の小山がそびえるモトクロスコースではなく、ダートオーバルや細かいバンプやバンクのあるコーナー、小さなジャンプポイントがあるAコースが川越サイクルオフロードエンデューロの舞台となった。メインコースではモトクロスの練習するモトクロッサー達がテーブルトップで華麗なジャンプを決めながら、エンジン音を轟かせて駆け巡っていた。その横で参加者たちはMTBやシクロクロスバイク、グラベルバイクなど各々のオフロードバイクを用意して参戦の準備をしていた。
川越エンデューロは朝9時スタートでお昼過ぎには終了するというスケジュールで、首都圏在住者なら午前中に思いっきり楽しんでも昼過ぎには帰ることができるのもいい点。そして当日エントリーも可能なため、前日までの予定や天気に合わせて参加を決めても出場することができる点も参加しやすいポイントだ(ただし当日参加は参加料のアップチャージ有り)。
ブリ―フィングには参加者全員が集まり、エンデューロの注意事項が説明された。ゲストライダーとして2018年度クロスカントリーエリミネーターの全日本選手チャンピオンの澤木紀雄選手(アキュパワー)と、Livアンバサダーの武田和佳さんもサポート参加していた。
澤木選手によるストレッチ体操で身体をほぐしてからレースの準備をして、スタート前には参加者全員で記念撮影。第5戦では120分チーム・ソロエンデューロと60分ソロエンデューロの3種目が行われた。車種ごとにクラスが分けられるため、表彰対象が多く設定されていることで表彰台に上がるチャンスも高くなる。そして120分クラスには1~3位まで賞金が用意されており、トップグループは必然的に白熱したレース展開が繰り広げられるのが見どころだ。
コースレイアウトは前回から変更されていて、アップダウンのあるダイナミックなオフロード、テクニカルな切り返しを設定したフラットダート、ハイペースで駆ける舗装路区間、深い泥の区間、ジャンプポイントなどなど、バラエティに富んだ設定で参加者を楽しませてくれた。
この日はコーナーの立ち上がりに泥の深くなっている箇所があり、ライン取りが上手くいかず前輪をとられ落車してしまうシーンも。コース幅が広いぶん、ライン選びが難しくなっているのだろう。
120分クラスがスタートした1時間後、60分クラスの参加者がスタートラインに並んでスタートを待つ。60分クラスは時間も短いこともあってかスタートすると一気に加速していった。
60分ソロエンデューロには、マウンテンバイクやシクロクロスのレースに参戦している本格的なライダーや普段はモトクロスのレースに出ているというジュニア選手、初めてオフロードイベント参加のライダーなど、様々な参加者がチャレンジしていた。
レポーターの私が小さなテーブルトップでカメラを構えていると、多くのライダーがジャンプに挑戦してくれようとする。ジャンプが成功しても失敗しても、笑顔でチャレンジしてくれるその雰囲気がオフロードレースならではの楽しい空気感だ。
120分チーム・ソロエンデューロと60分エンデューロのすべての参加者がコースを走り、コース脇からすぐの入間川サイクリングロードにも自転車がたくさん走っている。穏やかな天候の自転車日和で、ポタリングを楽しむサイクリストも多かった。
第1回大会の優勝者で、以降も毎回のように参加しているこの大会の顔とも言える存在の澤木選手は、参加者たちの走り方をその場でチェックしてくれ、一緒に走りながらアドバイスしていた。イベントに参加しながら、ライドスキルも一緒に高めていけるのも川越サイクルオフロードエンデューロの良いポイントだろう。
120分ソロエンデューロは終盤まで激しいトップ争いが繰り広げられた。ゴールではピースやガッツポーズをしながら120分クラスと60分クラスの参加者が次々とゴールしていった。ゴール後には参加者同士が讃えあい、写真を撮り合い、エンデューロの展開などを振り返りながらサイクリスト同士の絆を深めあっていた。少人数イベントなので参加者皆が仲間になれる。
オフロードヴィレッジの会場内で同日開催となっていたのが「荒川サイクルフリーマーケット」。フリマの開催情報を聞きつけた多くのサイクリストが訪れていた。クラシカルなクロモリバイクやランドナーなどで訪れている方も多く見かけた。
フリマではクラシカルなバイクやパーツ、懐かしいデザインのサイクルウェアなどコレクター系の自転車マニアにはたまらない品が多く販売されていた。コンポやスペアパーツなどを購入している方も。
第1回開催以前からオフビでライドを楽しんでいたという、もはや大会サポーター的な存在の武田和佳さんにもお話を伺った。
「楽しみにしているのが大晦日の12月31日に開催される『年忘れサイクルエンデューロ』です。毎年やっているイベントなんですが、すごい人数が集まるんです。やっぱり年末ですし、年越しのお祭り感覚でワイワイ盛り上がれます。走り収めライドとして楽しめる環境をつくります。
来年は小さな子供も楽しめるようなカテゴリーをつくっていきたいなと思っています。澤木君が毎回来てくれ、走り方スクールなどをしてくれているので、私も女性や小さな子供向が楽しめるテイストのスクールや一緒に走れるカテゴリーを作れたらな、と思っています。皆さんもぜひ、川越エンデューロで楽しく走って上手くなりましょう!」。
120分ソロエンデューロの表彰式では、1位から3位まで賞金が贈呈された。シャンパンファイトではなくシャンメリーファイトが各カテゴリー行われ、各カテゴリーの優勝した喜びと共に川越サイクルオフロードエンデューロ第5戦は閉幕した。
年末の12月31日(火)の年忘れサイクルエンデューロではAコースとCコースを使用。ゲストライダーとして澤木紀雄選手と武田和佳さんも参加予定。参加賞としておにぎりとカップ麺がもらえ、表彰式では「現金つかみどり」と「お菓子のつかみどり」も行われる。年末何かと出費が多い人は、優勝して年末年始のお年玉の資金を獲得するチャンスだ。自転車仲間、家族、1人でも参加可能でオフロードデビューにピッタリなイベントに、乗り納めライドとして参加しよう。
年忘れサイクルエンデューロのエントリー締切は12月22日必着。このページ下部のイベント要項には参加申込フォームも用意されている。
text&photo:Michinari.TAKAGI
昨年11月に初開催され、今年は全6戦のシリーズレースとして規模を拡大しつつ実施されているオフロード耐久レースイベント「川越サイクルオフロードエンデューロ」。普段はモトクロスオートバイが飛び回る、荒川と分岐する入間川河川敷にあるウエストポイント・オフロードビレッジ(通称:オフビ)で開催された。
6月の第2戦は台風の影響で中止された。今回も10月の巨大台風19号による被害を大きく受けたが、必死の復旧作業によりコースを復元し、開催にこぎつけた。大会当日は雲ひとつない穏やかな快晴の青空のもと、走りやすい気温で最高の自転車日和となった。
第5戦は土の小山がそびえるモトクロスコースではなく、ダートオーバルや細かいバンプやバンクのあるコーナー、小さなジャンプポイントがあるAコースが川越サイクルオフロードエンデューロの舞台となった。メインコースではモトクロスの練習するモトクロッサー達がテーブルトップで華麗なジャンプを決めながら、エンジン音を轟かせて駆け巡っていた。その横で参加者たちはMTBやシクロクロスバイク、グラベルバイクなど各々のオフロードバイクを用意して参戦の準備をしていた。
川越エンデューロは朝9時スタートでお昼過ぎには終了するというスケジュールで、首都圏在住者なら午前中に思いっきり楽しんでも昼過ぎには帰ることができるのもいい点。そして当日エントリーも可能なため、前日までの予定や天気に合わせて参加を決めても出場することができる点も参加しやすいポイントだ(ただし当日参加は参加料のアップチャージ有り)。
ブリ―フィングには参加者全員が集まり、エンデューロの注意事項が説明された。ゲストライダーとして2018年度クロスカントリーエリミネーターの全日本選手チャンピオンの澤木紀雄選手(アキュパワー)と、Livアンバサダーの武田和佳さんもサポート参加していた。
澤木選手によるストレッチ体操で身体をほぐしてからレースの準備をして、スタート前には参加者全員で記念撮影。第5戦では120分チーム・ソロエンデューロと60分ソロエンデューロの3種目が行われた。車種ごとにクラスが分けられるため、表彰対象が多く設定されていることで表彰台に上がるチャンスも高くなる。そして120分クラスには1~3位まで賞金が用意されており、トップグループは必然的に白熱したレース展開が繰り広げられるのが見どころだ。
コースレイアウトは前回から変更されていて、アップダウンのあるダイナミックなオフロード、テクニカルな切り返しを設定したフラットダート、ハイペースで駆ける舗装路区間、深い泥の区間、ジャンプポイントなどなど、バラエティに富んだ設定で参加者を楽しませてくれた。
この日はコーナーの立ち上がりに泥の深くなっている箇所があり、ライン取りが上手くいかず前輪をとられ落車してしまうシーンも。コース幅が広いぶん、ライン選びが難しくなっているのだろう。
120分クラスがスタートした1時間後、60分クラスの参加者がスタートラインに並んでスタートを待つ。60分クラスは時間も短いこともあってかスタートすると一気に加速していった。
60分ソロエンデューロには、マウンテンバイクやシクロクロスのレースに参戦している本格的なライダーや普段はモトクロスのレースに出ているというジュニア選手、初めてオフロードイベント参加のライダーなど、様々な参加者がチャレンジしていた。
レポーターの私が小さなテーブルトップでカメラを構えていると、多くのライダーがジャンプに挑戦してくれようとする。ジャンプが成功しても失敗しても、笑顔でチャレンジしてくれるその雰囲気がオフロードレースならではの楽しい空気感だ。
120分チーム・ソロエンデューロと60分エンデューロのすべての参加者がコースを走り、コース脇からすぐの入間川サイクリングロードにも自転車がたくさん走っている。穏やかな天候の自転車日和で、ポタリングを楽しむサイクリストも多かった。
第1回大会の優勝者で、以降も毎回のように参加しているこの大会の顔とも言える存在の澤木選手は、参加者たちの走り方をその場でチェックしてくれ、一緒に走りながらアドバイスしていた。イベントに参加しながら、ライドスキルも一緒に高めていけるのも川越サイクルオフロードエンデューロの良いポイントだろう。
120分ソロエンデューロは終盤まで激しいトップ争いが繰り広げられた。ゴールではピースやガッツポーズをしながら120分クラスと60分クラスの参加者が次々とゴールしていった。ゴール後には参加者同士が讃えあい、写真を撮り合い、エンデューロの展開などを振り返りながらサイクリスト同士の絆を深めあっていた。少人数イベントなので参加者皆が仲間になれる。
オフロードヴィレッジの会場内で同日開催となっていたのが「荒川サイクルフリーマーケット」。フリマの開催情報を聞きつけた多くのサイクリストが訪れていた。クラシカルなクロモリバイクやランドナーなどで訪れている方も多く見かけた。
フリマではクラシカルなバイクやパーツ、懐かしいデザインのサイクルウェアなどコレクター系の自転車マニアにはたまらない品が多く販売されていた。コンポやスペアパーツなどを購入している方も。
第1回開催以前からオフビでライドを楽しんでいたという、もはや大会サポーター的な存在の武田和佳さんにもお話を伺った。
「楽しみにしているのが大晦日の12月31日に開催される『年忘れサイクルエンデューロ』です。毎年やっているイベントなんですが、すごい人数が集まるんです。やっぱり年末ですし、年越しのお祭り感覚でワイワイ盛り上がれます。走り収めライドとして楽しめる環境をつくります。
来年は小さな子供も楽しめるようなカテゴリーをつくっていきたいなと思っています。澤木君が毎回来てくれ、走り方スクールなどをしてくれているので、私も女性や小さな子供向が楽しめるテイストのスクールや一緒に走れるカテゴリーを作れたらな、と思っています。皆さんもぜひ、川越エンデューロで楽しく走って上手くなりましょう!」。
120分ソロエンデューロの表彰式では、1位から3位まで賞金が贈呈された。シャンパンファイトではなくシャンメリーファイトが各カテゴリー行われ、各カテゴリーの優勝した喜びと共に川越サイクルオフロードエンデューロ第5戦は閉幕した。
年末の12月31日(火)の年忘れサイクルエンデューロではAコースとCコースを使用。ゲストライダーとして澤木紀雄選手と武田和佳さんも参加予定。参加賞としておにぎりとカップ麺がもらえ、表彰式では「現金つかみどり」と「お菓子のつかみどり」も行われる。年末何かと出費が多い人は、優勝して年末年始のお年玉の資金を獲得するチャンスだ。自転車仲間、家族、1人でも参加可能でオフロードデビューにピッタリなイベントに、乗り納めライドとして参加しよう。
年忘れサイクルエンデューロのエントリー締切は12月22日必着。このページ下部のイベント要項には参加申込フォームも用意されている。
text&photo:Michinari.TAKAGI
関連ファイル
2019年忘れサイクルエンデューロ要項・参加申込書(PDF)
(421.93 KB)
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