2019/11/11(月) - 18:09
イタリアで開催されたシクロクロスヨーロッパ選手権で、ベルギー勢を退けたマチュー・ファンデルポール(オランダ)が3連覇を達成。女子エリートレースでもヤラ・カステライン(オランダ)が勝利。オランダ勢は6カテゴリー中4カテゴリーで優勝している。
今年のシクロクロス欧州選手権の舞台は、北イタリアのヴェネツィアに近い街シルヴェッレ。11月10日(日)には男女のエリート、U23、そしてジュニアカテゴリー(女子ジュニアは今年創設)の合計6レースが行われ、6枚のヨーロッパチャンピオンジャージを目指して激しいレースが繰り広げられた。
欧州屈指の選手たちが揃う中、男子エリートレースではスタート直後から世界王者マチュー・ファンデルポール(オランダ)対ベルギー勢という構図ができあがる。ホールショットからクィンティン・ヘルマンス(ベルギー)がペースアップを図り、次いでファンデルポールが加速。周回数を重ねるうちに先頭グループの人数は増減を繰り返したものの、その中で常に主導権を握ったのはファンデルポールとエリ・イゼルビッド(ベルギー)だった。
今シーズン序盤から勝ち星を重ねたイゼルビッドは何度もペースアップを試みるが、1週間前にシーズンインした世界王者を引き離すには至らない。後半にはファンデルポール対ベルギー勢5名という構図になったが、ファンデルポールは数的不利を気にも留めず、最終周回にふるい落としを開始する。
イゼルビッドだけが追従したものの、アタックを続けるファンデルポールとの差は1メートル、また1メートルと開いていく。重馬場をパワフルに踏み抜いたファンデルポールが3秒差でフィニッシュラインにたどり着いた。
王者の走りでベルギー勢を蹴散らし、欧州選手権3連覇を飾ったファンデルポール。「チャンピオンジャージ獲得に満足している。今日は重馬場のコース、そしてトップレベルの争いもあってリードを稼ぐのが非常に難しかった。今回の勝利は世界選手権を視野に入れてシーズンを走る上で大きなモチベーションになってくれる。
自分の2020年の目標はロードのクラシックレースと東京五輪MTB。来年もまたMTワールドカップへの出場を考えているけれど、その前に今回の勝利とチャンピオンジャージで過ごす期間を楽しみたいと思う。」と語っている。
群雄割拠の女子エリートレースは、好調のヤラ・カステライン(オランダ)と地元の期待を一身に背負うエヴァ・リヒナー(イタリア)、そしてディフェンディングチャンピオンのアンマリー・ワースト(オランダ)が好スタート。すると今季勝利を重ねているカステラインが、ミスを出したリヒナーを置き去りにして1周目から独走体制を築き上げる。泥と砂に覆われた重馬場コースを踏み抜いたカステラインはフィニッシュまで誰も寄せ付けなかった。
一度も先頭を譲ることなくペースを刻んだカステラインが独走勝利。「今シーズンの目標はテレビ中継に映る位置で走ることだったけれど、既に期待以上の結果を出せている。本当にサプライズでしかない」と語る1997年生まれの22歳が初のエリート欧州王者に輝いた。ワーストを置き去りにしたリヒナーが母国開催の欧州選手権で銀メダルを獲得し、3位はワースト。走りに精彩を欠いた世界王者サンヌ・カント(ベルギー)は6位に沈んだ。
そのほか、U23の男子レースではミカエル・クリスピン(フランス)が、女子レースではセイリン・デルカルメンアルバラード(オランダ)がそれぞれ勝利。男子ジュニアではスヴェン・ネイス(ベルギー)の息子であるティボー・ネイスが優勝を遂げた。なお、20年前に同会場で開催されたスーパープレスティージュではスヴェン・ネイスが勝利しており、ネイス親子による20年越しの勝利となった。
今年のシクロクロス欧州選手権の舞台は、北イタリアのヴェネツィアに近い街シルヴェッレ。11月10日(日)には男女のエリート、U23、そしてジュニアカテゴリー(女子ジュニアは今年創設)の合計6レースが行われ、6枚のヨーロッパチャンピオンジャージを目指して激しいレースが繰り広げられた。
欧州屈指の選手たちが揃う中、男子エリートレースではスタート直後から世界王者マチュー・ファンデルポール(オランダ)対ベルギー勢という構図ができあがる。ホールショットからクィンティン・ヘルマンス(ベルギー)がペースアップを図り、次いでファンデルポールが加速。周回数を重ねるうちに先頭グループの人数は増減を繰り返したものの、その中で常に主導権を握ったのはファンデルポールとエリ・イゼルビッド(ベルギー)だった。
今シーズン序盤から勝ち星を重ねたイゼルビッドは何度もペースアップを試みるが、1週間前にシーズンインした世界王者を引き離すには至らない。後半にはファンデルポール対ベルギー勢5名という構図になったが、ファンデルポールは数的不利を気にも留めず、最終周回にふるい落としを開始する。
イゼルビッドだけが追従したものの、アタックを続けるファンデルポールとの差は1メートル、また1メートルと開いていく。重馬場をパワフルに踏み抜いたファンデルポールが3秒差でフィニッシュラインにたどり着いた。
王者の走りでベルギー勢を蹴散らし、欧州選手権3連覇を飾ったファンデルポール。「チャンピオンジャージ獲得に満足している。今日は重馬場のコース、そしてトップレベルの争いもあってリードを稼ぐのが非常に難しかった。今回の勝利は世界選手権を視野に入れてシーズンを走る上で大きなモチベーションになってくれる。
自分の2020年の目標はロードのクラシックレースと東京五輪MTB。来年もまたMTワールドカップへの出場を考えているけれど、その前に今回の勝利とチャンピオンジャージで過ごす期間を楽しみたいと思う。」と語っている。
群雄割拠の女子エリートレースは、好調のヤラ・カステライン(オランダ)と地元の期待を一身に背負うエヴァ・リヒナー(イタリア)、そしてディフェンディングチャンピオンのアンマリー・ワースト(オランダ)が好スタート。すると今季勝利を重ねているカステラインが、ミスを出したリヒナーを置き去りにして1周目から独走体制を築き上げる。泥と砂に覆われた重馬場コースを踏み抜いたカステラインはフィニッシュまで誰も寄せ付けなかった。
一度も先頭を譲ることなくペースを刻んだカステラインが独走勝利。「今シーズンの目標はテレビ中継に映る位置で走ることだったけれど、既に期待以上の結果を出せている。本当にサプライズでしかない」と語る1997年生まれの22歳が初のエリート欧州王者に輝いた。ワーストを置き去りにしたリヒナーが母国開催の欧州選手権で銀メダルを獲得し、3位はワースト。走りに精彩を欠いた世界王者サンヌ・カント(ベルギー)は6位に沈んだ。
そのほか、U23の男子レースではミカエル・クリスピン(フランス)が、女子レースではセイリン・デルカルメンアルバラード(オランダ)がそれぞれ勝利。男子ジュニアではスヴェン・ネイス(ベルギー)の息子であるティボー・ネイスが優勝を遂げた。なお、20年前に同会場で開催されたスーパープレスティージュではスヴェン・ネイスが勝利しており、ネイス親子による20年越しの勝利となった。
男子エリート結果
1位 | マチュー・ファンデルポール(オランダ) | 58:22 |
2位 | エリ・イゼルビッド(ベルギー) | +03" |
3位 | ローレンス・スウィーク(ベルギー) | +20" |
4位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー) | +24" |
5位 | ラース・ファンデルハール(オランダ) | +25" |
6位 | クィンティン・ヘルマンス(ベルギー) | +38" |
7位 | トーン・アールツ(ベルギー) | +1'01" |
8位 | トーマス・ピッドコック(イギリス) | +1'10" |
9位 | フェリペ・オルツ(スペイン) | +1'22" |
10位 | ティム・メルリエ(ベルギー) | +1'42" |
女子エリート結果
1位 | ヤラ・カステライン(オランダ) | 41:05 |
2位 | エヴァ・リヒナー(イタリア) | +12" |
3位 | アンマリー・ワースト(オランダ) | +26" |
4位 | マウド・カプテインス(オランダ) | +1'09" |
5位 | ラウラ・フェルドンショット(ベルギー) | +1'16" |
6位 | サンヌ・カント(ベルギー) | +1'23" |
7位 | アリーチェマリア・アルツィッフィ(イタリア) | |
8位 | アリシア・フランク(ベルギー) | +1'48" |
9位 | ルース・セルス(ベルギー) | +1'52" |
10位 | エレン・ファンロイ(ベルギー) | +2'11" |
男子U23結果
1位 | ミカエル・クリスピン(フランス) | 46:47 |
2位 | ティモ・キーリッヒ(ベルギー) | +08" |
3位 | アントワン・ブノワ(フランス) | +09" |
女子U23結果
1位 | セイリン・デルカルメンアルバラード(オランダ) | 46:23 |
2位 | アンナ・カイ(イギリス) | +12" |
3位 | リブロール・マリオンノーブル(フランス) | +1'02" |
男子ジュニア結果
1位 | ティボー・ネイス(ベルギー) | 41:10 |
2位 | イェンツ・マイケルズ(ベルギー) | +09" |
3位 | ダリオ・リロ(スイス) | +1'10" |
女子ジュニア結果
1位 | パック・ピーテルス(オランダ) | 37:34 |
2位 | オリヴィア・オネスティ(フランス) | +28" |
3位 | シリン・ファンアンローイ(オランダ) | +44" |
text:So.Isobe
photo:CorVos,Silvelle '19
photo:CorVos,Silvelle '19
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