ツールのプロバイク特集第18弾は、ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア)を主軸に戦ったバーレーン・メリダ。彼らが使用するメリダのSCULTURAとREACTO、そしてTIME WARP TTを紹介しよう。



ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア)のSCULTURAヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア)のSCULTURA photo:Makoto.AYANO
ディラン・トゥーンス(ベルギー)による第6ステージ、ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア)による第20ステージの区間優勝で、2019年ツール・ド・フランス最初と最後の山岳決戦でステージ優勝を飾ったバーレーン・メリダ。同チームが使用するバイクはもちろんメリダで、オールラウンドモデルSCULTURA、エアロロードREACTO、タイムトライアルバイクTIME WARP TTという3車種が今年のツールで使用された。グランツールでの総合成績を狙うニバリを中心としたチームであるバーレーン・メリダは、他の総合系チームと同様、ツールではリムブレーキ仕様のバイクで統一を図った。

ソンニ・コルブレッリ(イタリア)のREACTOソンニ・コルブレッリ(イタリア)のREACTO photo:Makoto.AYANO
ホイールはフルクラムのSPEEDシリーズ。フォーク内側に国旗をデザインしているホイールはフルクラムのSPEEDシリーズ。フォーク内側に国旗をデザインしている photo:Makoto.AYANOこちらはスペイン国旗をフォーク内側にデザインしたイバン・ガルシアのバイクこちらはスペイン国旗をフォーク内側にデザインしたイバン・ガルシアのバイク photo:Makoto.AYANO


メリダは今回のツール出場メンバーに、フロントフォークの内側に各選手の出身国国旗をデザインしたバイクを供給していた。確認できたのはダミアーノ・カルーゾ、ソンニ・コルブレッリのイタリア、イバン・ガルシアのスペイン、ヤン・トラトニクのスロベニアカラーの3種類で、ニバリは通常カラーのバイクも併用していたようだ。2018年のスロベニア王者であったマテイ・モホリッチはフレーム全体にスペシャルペイントを施したバイクを駆っていた。コンポーネントはシマノ DURA-ACE R9150で、パワーメーターとクランクはSRM。ローハン・デニス(オーストラリア)とニバリが使用するPC8のディスプレイにはオリジナルデザインが施されている。

ローハン・デニス(オーストラリア)の顔写真入りPC8ディスプレイローハン・デニス(オーストラリア)の顔写真入りPC8ディスプレイ photo:Makoto.AYANOこちらはニバリのディスプレイ。メッシーナの鮫だけにベースカラーは青こちらはニバリのディスプレイ。メッシーナの鮫だけにベースカラーは青 photo:Makoto.AYANO

コルブレッリのハンドルには「Vittoria(勝利)」のシールが貼られていたコルブレッリのハンドルには「Vittoria(勝利)」のシールが貼られていた photo:Makoto.AYANOスプロケットのカシメにマーキングが施されていたスプロケットのカシメにマーキングが施されていた photo:Makoto.AYANO

バーレーン・メリダはTIME WARP TTを使用。ホイールはフルクラムのラインアップにない前輪とSPEED 360バーレーン・メリダはTIME WARP TTを使用。ホイールはフルクラムのラインアップにない前輪とSPEED 360 photo:Makoto.AYANO
ホイールはフルクラムのSPEED 40Tと55Tの2種類をロードステージで使用する。タイムトライアルバイクの後輪にはディスクホイールの「SPEED 360」だが、前輪にはラインアップに存在しないディープリムのホイールが使用されていた。タイヤはコンチネンタルのプロ選手供給専用品であるCOMPETITION PRO LTDだ。

バーレーン・メリダはFSA/ヴィジョンのハンドル周りを採用する。スプリンターのコルブレッリやトラトニクのREACTOにはハンドルバーステム一体型のMETRON 6Dや5Dがアセンブルされており、ニバリは一般的なステム(OS-99)とハンドル(K-FORCE Light)の構成。シートポストはK-FORCEだ。ニバリは従来からフィジークのアンタレスサドルを愛用しており、今ツールでもロゴを消した特別製のものを使用していた。

photo:Makoto.AYANO
text:Gakuto Fujiwara
リンク

最新ニュース(全ジャンル)