2019/08/09(金) - 10:27
タフなアップダウンコースで争われたポローニュ第6ステージは、山岳で抜け出した末のゴール勝負を制したヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ)がプロ初勝利。22歳のネオプロがリーダージャージに袖を通した。
スタート直後から1級山岳を登る。序盤からアタック合戦が活性化した (c)CorVos
ツール・ド・ポローニュ(UCIワールドツアー)第6ステージの舞台は、ポーランド屈指の避暑地であるザコパネ周辺を発着する160km。スタート直後から1級山岳(といっても登坂距離は3.3km/平均勾配7.1%)をクリアし、その後は同じく1級山岳(距離2.7km/平均勾配8.8%)を含む1周27kmの周回コースを5周。最後はサーキットを出て一番最初の1級山岳を反対側から登り、頂上から4kmのダウンヒルをクリアしてフィニッシュへと飛び込むクライマー向きコースだ。
スタート直後から登坂が現れるため、各選手はローラー台で入念なウォームアップを行なってから出走。序盤から激しくアタックが掛かる中でリーダージャージのパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)は脱落を喫した。
逃げグループを率いるトマス・マルチンスキー(ポーランド、ロット・スーダル) (c)CorVos
シモン・ゲシュケ(ドイツ、CCCチーム)は2日連続のエスケープ (c)CorVos
一時はマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ)を含む26名が先行したが引き戻され、続いてペトル・ヴァコッチ(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ)、トマス・マルチンスキー(ポーランド、ロット・スーダル)、ジョフリー・ブシャール(フランス、アージェードゥーゼール・ラモンディアール)、そして2日連続の逃げとなるシモン・ゲシュケ(ドイツ、CCCチーム)が先行。この4名を見送った集団はペースを落とした。
逃げグループ内では母国レースのマルチンスキーが山岳ポイントを連取し、翌日のリーダージャージ着用を成功させる。最大で3分ほどの猶予を与えたメイン集団も、後半戦に入るに従いユンボ・ヴィズマがペースアップを開始。人数を絞り込みながら、フィニッシュまで40kmを残して逃げる4名を捉えた。
ユンボ・ヴィズマがメンバー総出でメイン集団を絞り込む (c)CorVos
精鋭ばかりが残ったメイン集団が山岳ポイントを越えていく (c)CorVos
ここから総合成績を狙うアタックの応酬が始まった。クライマーばかりが揃う20名ほどの中からアントワン・トールク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)やパヴェル・シヴァコフ(ロシア、チームイネオス)、ジェームス・ノックス(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ)が積極的に仕掛け、残り25km地点からはスガブ・グルマイ(エチオピア、ミッチェルトン・スコット)が逃げ、ここにベン・スウィフト(イギリス、チームイネオス)が合流し、暫しのランデブーの後にスウィフトが独走に持ち込んだ。
周回コースを出て、牧草地帯を駆け上がる最後の1級山岳に入るとメイン集団から抜け出したシヴァコフ、ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、サンウェブ)、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ)がスウィフトをパス。ヒンドレーの下りアタックは成功せず、3人ひとかたまりのままゴール前へ。2人の背後から真っ先に仕掛けたヴィンゲゴーが、伸びのあるスプリントでキャリア初勝利を掴み取った。
プロ初勝利を掴んだヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ) (c)CorVos
ステージトップスリーは全員23歳以下(ヴィンゲゴーとシヴァコフ22歳、ヒンドレー23歳) (c)CorVos
リーダージャージに袖を通したヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ) (c)CorVos
「まだ現実味が無い。素晴らしいよ。一度は遅れたものの、アントワン(トールク)の入ったメイングループに追いついた時にも脚にはまだ余裕があった。だからアタックしたんだ。スプリントになればチャンスがあることは分かっていたけれど、それをモノにできた。ファンタスティックだ」と、キャリア初勝利をワールドツアーレースで挙げた22歳のヴィンゲゴーは言う。「明日はこのリーダージャージを守りたいと思う。今日のように難しいステージになると思う。この勝利はランブレヒトに捧げたい。あんな風に同僚を亡くしただなんてまだ信じられない。彼のことを誇りに思うよ」。
8秒遅れでセルジオ・イギータ(コロンビア、EFエデュケーションファースト)が入り、10秒遅れの5位にはラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)やピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディアール)など7名が入った。総合成績でもタイム差20秒以内にトップ10がひしめいている。

ツール・ド・ポローニュ(UCIワールドツアー)第6ステージの舞台は、ポーランド屈指の避暑地であるザコパネ周辺を発着する160km。スタート直後から1級山岳(といっても登坂距離は3.3km/平均勾配7.1%)をクリアし、その後は同じく1級山岳(距離2.7km/平均勾配8.8%)を含む1周27kmの周回コースを5周。最後はサーキットを出て一番最初の1級山岳を反対側から登り、頂上から4kmのダウンヒルをクリアしてフィニッシュへと飛び込むクライマー向きコースだ。
スタート直後から登坂が現れるため、各選手はローラー台で入念なウォームアップを行なってから出走。序盤から激しくアタックが掛かる中でリーダージャージのパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)は脱落を喫した。


一時はマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ)を含む26名が先行したが引き戻され、続いてペトル・ヴァコッチ(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ)、トマス・マルチンスキー(ポーランド、ロット・スーダル)、ジョフリー・ブシャール(フランス、アージェードゥーゼール・ラモンディアール)、そして2日連続の逃げとなるシモン・ゲシュケ(ドイツ、CCCチーム)が先行。この4名を見送った集団はペースを落とした。
逃げグループ内では母国レースのマルチンスキーが山岳ポイントを連取し、翌日のリーダージャージ着用を成功させる。最大で3分ほどの猶予を与えたメイン集団も、後半戦に入るに従いユンボ・ヴィズマがペースアップを開始。人数を絞り込みながら、フィニッシュまで40kmを残して逃げる4名を捉えた。


ここから総合成績を狙うアタックの応酬が始まった。クライマーばかりが揃う20名ほどの中からアントワン・トールク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)やパヴェル・シヴァコフ(ロシア、チームイネオス)、ジェームス・ノックス(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ)が積極的に仕掛け、残り25km地点からはスガブ・グルマイ(エチオピア、ミッチェルトン・スコット)が逃げ、ここにベン・スウィフト(イギリス、チームイネオス)が合流し、暫しのランデブーの後にスウィフトが独走に持ち込んだ。
周回コースを出て、牧草地帯を駆け上がる最後の1級山岳に入るとメイン集団から抜け出したシヴァコフ、ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、サンウェブ)、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ)がスウィフトをパス。ヒンドレーの下りアタックは成功せず、3人ひとかたまりのままゴール前へ。2人の背後から真っ先に仕掛けたヴィンゲゴーが、伸びのあるスプリントでキャリア初勝利を掴み取った。



「まだ現実味が無い。素晴らしいよ。一度は遅れたものの、アントワン(トールク)の入ったメイングループに追いついた時にも脚にはまだ余裕があった。だからアタックしたんだ。スプリントになればチャンスがあることは分かっていたけれど、それをモノにできた。ファンタスティックだ」と、キャリア初勝利をワールドツアーレースで挙げた22歳のヴィンゲゴーは言う。「明日はこのリーダージャージを守りたいと思う。今日のように難しいステージになると思う。この勝利はランブレヒトに捧げたい。あんな風に同僚を亡くしただなんてまだ信じられない。彼のことを誇りに思うよ」。
8秒遅れでセルジオ・イギータ(コロンビア、EFエデュケーションファースト)が入り、10秒遅れの5位にはラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)やピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディアール)など7名が入った。総合成績でもタイム差20秒以内にトップ10がひしめいている。
ツール・ド・ポローニュ2019第6ステージ結果
1位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ) | 4:07:13 |
2位 | パヴェル・シヴァコフ(ロシア、チームイネオス) | |
3位 | ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、サンウェブ) | |
4位 | セルジオ・イギータ(コロンビア、EFエデュケーションファースト) | 0:08 |
5位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:10 |
6位 | ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディアール) | |
7位 | ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
8位 | タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームイネオス) | |
9位 | クリス・ハミルトン(オーストラリア、サンウェブ) | |
10位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) |
個人総合成績
1位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィズマ) | 22:13:57 |
2位 | パヴェル・シヴァコフ(ロシア、チームイネオス) | 0:04 |
3位 | ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、サンウェブ) | 0:06 |
4位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:17 |
5位 | セルジオ・イギータ(コロンビア、EFエデュケーションファースト) | 0:18 |
6位 | ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディアール) | 0:20 |
7位 | ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
8位 | クリス・ハミルトン(オーストラリア、サンウェブ) | |
9位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
10位 | ジェームス・ノックス(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ) |
ポイント賞
1位 | マルク・サルー(フランス、グルパマFDJ) | 53pts |
2位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 52pts |
3位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | 50pts |
山岳賞
1位 | トマス・マルチンスキー(ポーランド、ロット・スーダル) | 30pts |
2位 | ジョフリー・ブシャール(フランス、アージェードゥーゼール・ラモンディアール) | 22pts |
3位 | シモン・ゲシュケ(ドイツ、CCCチーム) | 21pts |
チーム総合成績
1位 | チームイネオス | |
2位 | サンウェブ | |
3位 | ミッチェルトン・スコット |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp