2019/05/13(月) - 12:12
5月13日、Jプロツアー第6戦の「宇都宮クリテリウム」が開催され、小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)が昨年に続き連覇を達成した。女子は植竹海貴(Y's Road)が優勝した。
宇都宮ラウンド2日目も晴れて暑さを感じる1日 Photo:Satoru Kato
ステージイベントでは、宇都宮ブリッツェンの「ライト君」と、サッカーJ2の栃木SCの「トッキー」が共演 Photo:Satoru Kato
地元レースに多数のブリッツェンサポーターが駆けつけた Photo:Satoru Kato
宇都宮ラウンド2日目は、宇都宮市東部の清原工業団地に会場を移しての「宇都宮クリテリウム」。今年6回目の開催となるこの大会は、当初は3月開催でシーズンの開幕戦として行われていたこともあったが、近年は「宇都宮ロードレース」とあわせて5月開催が定着。ジャパンカップとならび、「輪都・宇都宮市」を特徴づけるイベントだ。
コースは昨年同様、清原工業団地内の公道に設定された1周3km。長方形の真ん中にヘアピンコーナーを付け足した平坦なコースで、逃げが決まりづらく、Jプロツアーに限らず集団でのスプリント勝負に持ち込まれることが多い。
この日も天気は晴れ。真夏日を記録した前日ほど気温は上がらなかったものの、それでもJプロツアーがスタートした午後には日差しが強まり、暑さを感じる中でのレースとなった。
小野寺玲が地元レースで連覇達成
3周目に形成された12名の逃げ集団 Photo:Satoru Kato
レース中盤はキナンサイクリングチームがメイン集団をコントロール Photo:Satoru Kato
20周60kmで行われたJプロツアーのレース。4周目に12名の逃げ集団が形成される。メンバーは、入部正太朗、木村圭佑、中井唯晶、横山航太(以上シマノレーシング)、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)、橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)、下島将輝、中村魁斗(以上那須ブラーゼン)、岸崇仁(レオモ・ベルマーレ・レーシングチーム)、トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)、白川幸希(ヴィクトワール広島)、畑中勇介(チーム右京)。
メイン集団は佐野淳哉(マトリックスパワータグ)の牽引からキナンサイクリングチームのコントロールに移り、20秒から30秒の差でレース中盤に向かう。
13周目 メイン集団が逃げ集団の直後に迫る Photo:Satoru Kato
折り返しのヘアピンコーナーをクリアしていく集団 Photo:Satoru Kato
10周目を過ぎると、逃げ集団とメイン集団のタイム差は縮まり始め、13周目には逃げ集団の直後にメイン集団が迫る距離感に。入部と畑中が粘って逃げ続けるも、15周目までに全ての逃げが吸収されて集団はひとつになる。
残り3周 シマノレーシングがメイン集団の先頭に立つ Photo:Satoru Kato
スプリント勝負に向け、シマノレーシング、宇都宮ブリッツェン、チームブリヂストンサイクリングが列車を組んで最終周回へ Photo:Satoru Kato
今村駿介を先頭にチームブリヂストンサイクリングが列車を組む Photo:Satoru Kato
残り4周からはシマノレーシングが集団の先頭に立ってペースアップ。最終周回に入ると、前日優勝の今村駿介を先頭にチームブリヂストンサイクリングがスプリントに向けた列車を組む。しかし残り1kmを過ぎると、ブリヂストン列車を追い越して宇都宮ブリッツェンが集団先頭を奪う。
最終コーナー 宇都宮ブリッツェンの2人が先頭 Photo:Satoru Kato
残り50m 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)が先頭 Photo:Satoru Kato
「オノデライダー」ポーズを決めた小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)が2連覇 Photo:Satoru Kato
残り200mの最終コーナーは、宇都宮ブリッツェンの鈴木龍、小野寺玲の順で通過。昨年のリプレイを見ているかのようなスプリントで小野寺が先頭でフィニッシュ。新作の「オノデライダーポーズ」を決めた。
ブリッツェンサポーターの前で改めて今日のオノデライダーポーズを見せる小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) Photo:Satoru Kato
表彰式 Photo:Satoru Kato
「ブリヂストンのトラック選手達は強いので、いつまくられるかと最後まで気が抜けなかった」と言う小野寺。「今年はあまり良くない流れでここまで来て、ブリヂストンが強力だし、地元レースということもあってすごくプレッシャーを感じていた。
最終周回はブリヂストンがコントロールしていたが、隙をついてアベタカさん(阿部嵩之)がタイミングよく前に上がってくれて、(鈴木)龍さんがさらに加速してくれたので、昨年と同じ流れですごく良い形で(スプリントに)入れた」と、2連覇のレースを振り返る。
次の目標を問われると「2年連続でリタイアしているツアー・オブ・ジャパンで、何か形になるものを残したい。東京ステージでオノデライダーポーズを決められたら日本のスターになれますね」と語った。
フィニッシュ後、反省会を開くチームブリヂストンサイクリングのメンバー Photo:Satoru Kato一方、盤石に見えたチームブリヂストンサイクリングは、黒枝士揮の2位に終わった。黒枝は「作戦通り、ラスト1周から集団の先頭を譲らずに行って沢田(桂太郎)で勝負するつもりだったが、ふたつ前のコーナーでブリッツェンに勢いよく行かれて躊躇してしまった。自分は沢田が伸びない時に後ろから行く役目だったが、最終コーナーでは沢田も自分も後ろに下がってしまっていたので、他のラインに切り替えてもがくことになってしまった。群馬(東日本ロードクラシック群馬大会)の時と同じようになってしまったので、次はこの呪縛から解かれたい」と語る。
「1週間後のツアー・オブ・ジャパンに向けて高地トレーニングもこなして、チーム全体のコンディションは上がってきている。(ツアー・オブ・ジャパンは)東京オリンピック選考もかかっているので、結果を出せるように頑張りたい」と、次の目標を語った。
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宇都宮ラウンド2日目は、宇都宮市東部の清原工業団地に会場を移しての「宇都宮クリテリウム」。今年6回目の開催となるこの大会は、当初は3月開催でシーズンの開幕戦として行われていたこともあったが、近年は「宇都宮ロードレース」とあわせて5月開催が定着。ジャパンカップとならび、「輪都・宇都宮市」を特徴づけるイベントだ。
コースは昨年同様、清原工業団地内の公道に設定された1周3km。長方形の真ん中にヘアピンコーナーを付け足した平坦なコースで、逃げが決まりづらく、Jプロツアーに限らず集団でのスプリント勝負に持ち込まれることが多い。
この日も天気は晴れ。真夏日を記録した前日ほど気温は上がらなかったものの、それでもJプロツアーがスタートした午後には日差しが強まり、暑さを感じる中でのレースとなった。
小野寺玲が地元レースで連覇達成
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20周60kmで行われたJプロツアーのレース。4周目に12名の逃げ集団が形成される。メンバーは、入部正太朗、木村圭佑、中井唯晶、横山航太(以上シマノレーシング)、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)、橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)、下島将輝、中村魁斗(以上那須ブラーゼン)、岸崇仁(レオモ・ベルマーレ・レーシングチーム)、トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)、白川幸希(ヴィクトワール広島)、畑中勇介(チーム右京)。
メイン集団は佐野淳哉(マトリックスパワータグ)の牽引からキナンサイクリングチームのコントロールに移り、20秒から30秒の差でレース中盤に向かう。
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10周目を過ぎると、逃げ集団とメイン集団のタイム差は縮まり始め、13周目には逃げ集団の直後にメイン集団が迫る距離感に。入部と畑中が粘って逃げ続けるも、15周目までに全ての逃げが吸収されて集団はひとつになる。
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残り4周からはシマノレーシングが集団の先頭に立ってペースアップ。最終周回に入ると、前日優勝の今村駿介を先頭にチームブリヂストンサイクリングがスプリントに向けた列車を組む。しかし残り1kmを過ぎると、ブリヂストン列車を追い越して宇都宮ブリッツェンが集団先頭を奪う。
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残り200mの最終コーナーは、宇都宮ブリッツェンの鈴木龍、小野寺玲の順で通過。昨年のリプレイを見ているかのようなスプリントで小野寺が先頭でフィニッシュ。新作の「オノデライダーポーズ」を決めた。
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「ブリヂストンのトラック選手達は強いので、いつまくられるかと最後まで気が抜けなかった」と言う小野寺。「今年はあまり良くない流れでここまで来て、ブリヂストンが強力だし、地元レースということもあってすごくプレッシャーを感じていた。
最終周回はブリヂストンがコントロールしていたが、隙をついてアベタカさん(阿部嵩之)がタイミングよく前に上がってくれて、(鈴木)龍さんがさらに加速してくれたので、昨年と同じ流れですごく良い形で(スプリントに)入れた」と、2連覇のレースを振り返る。
次の目標を問われると「2年連続でリタイアしているツアー・オブ・ジャパンで、何か形になるものを残したい。東京ステージでオノデライダーポーズを決められたら日本のスターになれますね」と語った。
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「1週間後のツアー・オブ・ジャパンに向けて高地トレーニングもこなして、チーム全体のコンディションは上がってきている。(ツアー・オブ・ジャパンは)東京オリンピック選考もかかっているので、結果を出せるように頑張りたい」と、次の目標を語った。
Jプロツアー第6戦 宇都宮クリテリウム 結果(60km)
1位 | 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) | 1時間18分53秒 |
2位 | 黒枝士揮(チームブリヂストンサイクリング) | +0秒 |
3位 | 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) | |
4位 | 沢田桂太郎(チームブリヂストンサイクリング) | |
5位 | 鈴木 龍(宇都宮ブリッツェン) | |
6位 | 大久保陣(キナンサイクリングチーム) |
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敢闘賞 入部正太朗(シマノレーシング)
中間スプリントポイント賞
5周回終了時、10周回終了時 橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)
15周回完了時 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)
プロリーダー 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
ネクストリーダー(U23) 今村駿介(チームチームブリヂストンサイクリング)
女子 スプリントを制した植竹海貴が優勝
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女子のFクラスタは9周27km。スタートから徐々にペースが上がって集団の人数が減っていく展開となり、残ったのは11名。残り2周で地元チームの 伊藤杏菜(Live GARDEN BICI STELLE)が飛び出すも決定打とならずスプリント勝負に持ち込まれ、植竹海貴(Y's Road)が優勝した。
Fクラスタ 結果(27km)
1位 | 植竹海貴(Y's Road) | 43分42秒 |
2位 | 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) | +0秒 |
3位 | 新川明子( Live GARDEN BICI STELLE) |
E1 結果(30km)
1位 | 森崎英登(Yamanakako Cyclisme Formation) | 2時間18分53秒 |
2位 | 金田聡士(AVENTURA AIKO TOYO VICTORIA RACING) | +0秒 |
3位 | 原田裕成(CIEL BLEU KANOYA) | |
4位 | 吉田泰大(フィッツ) | |
5位 | 野上太一(天狗党) | |
6位 | トム・ボシス(Yamanakako Cyclisme Formation) |
E2 結果(27km)
1位 | 新開隆人(那須ハイランドパークレーシングチーム) | 37分49秒 |
2位 | 井上裕太郎(TONY Racing) | +1秒 |
3位 | 真保雅俊(那須ハイランドパークレーシングチーム) | |
4位 | 小村悠樹(kochel V.C. Sputnik) | |
5位 | 田中亮祐(VC福岡(エリート) | +2秒 |
6位 | 東 優仁(VC福岡(エリート) |
E3 結果(18km)
1組 | 2組 | |||
---|---|---|---|---|
1位 | 酒井 凛(サイクルフリーダム・レーシング) | 25分46秒 | 高田風雅(栃木県立真岡工業高等学校自転車競技部) | 25分46秒 |
2位 | 谷津東馬(なるしまフレンド) | +0秒 | 小林樹生(イナーメ信濃山形-EFT) | +0秒 |
3位 | 相原晴一郎(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ) | 石田 豊(SPADE・ACE) | ||
4位 | 内山大輔(FORCE) | 加藤功也(MAX SPEED 97) | ||
5位 | 北村佳重(栃木県立真岡工業高等学校自転車競技部) | 齋藤宏樹(Team 自転車処 風輪) | ||
6位 | 川田翔太(AVENTURA AIKO TOYO VICTORIA RACING) | 池内真治(シャークアイランド) |
text&photo:Satoru Kato
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