2018/08/20(月) - 14:55
2日間にわたり延べ1万1千人のエントリーを集めた真夏のロードレースの祭典、シマノ鈴鹿ロード。その最高峰カテゴリーとなるシマノ鈴鹿ロードレースクラシックだ。国内トップ選手たちが鎬を削る58kmのレースで岡篤志(宇都宮ブリッツェン)が独走勝利を飾った。
日本全国から数多くのホビーレーサーを集めるシマノ鈴鹿ロードレース。2日間に渡ってロードレースやエンデューロ、タイムトライアルなど多くの種目が開催される、真夏のロードレースの祭典として人気を集める大会だ。
その中でも最高峰のカテゴリーとなるのがシマノ鈴鹿ロードレースクラシック。今年からは全日本選手権の選考対象レースとなり、注目度も高まった。男子エリート及びU23 の選手は30位以内に入ることで全日本へ出場できるようになる。そのため今年は出走前にライセンスコントロールや監督会議も行われ、運営体制も一段階引き上げられることとなった。
スタートラインに並ぶのは、脚に覚えのあるホビーレーサーたち。そして、ホームストレートの上側から国内プロチームの選手たちが続々と入場してくる。国内からは宇都宮ブリッツェンやチーム右京、キナンサイクリングチーム、愛三工業レーシング、チームブリヂストンサイクリング、マトリックスパワータグ、そして普段はJプロツアーには参戦しないチーム右京の選手らも轡を並べ、最後にホストチームであるシマノレーシングが最前列に陣取った。
舞台となるのは鈴鹿サーキットのフルコース10周、58.1km。猛暑日が続いた夏の暑さも落ち着き、ホームストレートには涼やかな追い風が吹く最高のコンディションの中、レースの火ぶたが切って落とされた。
2時間に満たない短い距離のレースだけに、毎年激しいアタックの応酬が繰り広げられるこのレース。この日もスタート直後から熾烈なアタック合戦が勃発する。クラブチームによるファーストアタックを皮切りに、レースの主導権を握ろうと有力なプロチームが動き出した。
前日のチームタイムトライアルで好タイムを叩き出した宇都宮ブリッツェンが、積極的にレースを作っていく展開に。3周目には岡篤志と鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)を5名の逃げに送り込む。この逃げは選手を乗せられなかったマトリックスパワータグとチーム右京らによって吸収される。
再び一つになった集団からは窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)やホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)らが仕掛けるが、決定的な逃げを作ることは出来ず周回を重ねていく。レースが再び動いたのは6周目のホームストレート。
岡と増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、 岡本隼(愛三工業レーシング)、ホセ・ビセンテらが仕掛ける。そこに 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)や 石橋学(チームブリヂストンサイクリング)、雨乞竜己(キナンサイクリングチーム)、畑中勇介(チーム右京)をはじめとした有力選手らがブリッジをかけ、14名の逃げ集団が形成される。
主要なプロチームが選手を送り込んだこの逃げは、あっという間に30秒のタイム差を獲得する。一方メイン集団では、選手を送り込むことが出来なかったシマノレーシングが差を詰めるべく牽引を開始する。途中、逃げ集団は人数を減らし12名となるが、メイン集団をコントロールするシマノレーシングはほかのチームの助けを得ることが出来ず、12人対7人という構図に。途中、中村龍太郎(イナーメ信濃山形)が追走に加わるが、逃げとのタイム差は縮まらず。
30秒の差を維持したまま、最終周回のジャンを聞いた先頭集団。逃げ切りがほぼ確定となった集団は各チームが牽制とアタックを仕掛け合う。決定機をものとしたのは、序盤から積極的に動き続けた岡だった。ヘアピン手前でアタックによって2つに分かれた集団の後方から、前方へとブリッジをかけた勢いを活かし、単独で抜け出すことに成功する。
3名を残した宇都宮ブリッツェンの数的優位もあり、追走のペースも上がらずラスト2kmを逃げ切った岡が、そのまま先頭でフィニッシュラインへと飛び込んだ。追走の先頭はこちらも序盤から力を見せていた岡本が獲り、次いで小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)、畑中の順。宇都宮ブリッツェンは土曜日に行われたチームタイムトライアルでも優勝し、ダブルウィンを飾った。
3月の修善寺以来の優勝となる岡。「今日は自由に戦っていいというチームオーダーだったので、モチベーションは高かったです。譲さんと入った序盤の逃げもそのまま逃げ切る覚悟で踏んでいました。最終局面でもブリッツェンが3名残していたこと、そしてスプリントであれば小野寺選手に任せられるので、全力でアタックできたことが勝因だったと思います」とレースを振り返った。
日本全国から数多くのホビーレーサーを集めるシマノ鈴鹿ロードレース。2日間に渡ってロードレースやエンデューロ、タイムトライアルなど多くの種目が開催される、真夏のロードレースの祭典として人気を集める大会だ。
その中でも最高峰のカテゴリーとなるのがシマノ鈴鹿ロードレースクラシック。今年からは全日本選手権の選考対象レースとなり、注目度も高まった。男子エリート及びU23 の選手は30位以内に入ることで全日本へ出場できるようになる。そのため今年は出走前にライセンスコントロールや監督会議も行われ、運営体制も一段階引き上げられることとなった。
スタートラインに並ぶのは、脚に覚えのあるホビーレーサーたち。そして、ホームストレートの上側から国内プロチームの選手たちが続々と入場してくる。国内からは宇都宮ブリッツェンやチーム右京、キナンサイクリングチーム、愛三工業レーシング、チームブリヂストンサイクリング、マトリックスパワータグ、そして普段はJプロツアーには参戦しないチーム右京の選手らも轡を並べ、最後にホストチームであるシマノレーシングが最前列に陣取った。
舞台となるのは鈴鹿サーキットのフルコース10周、58.1km。猛暑日が続いた夏の暑さも落ち着き、ホームストレートには涼やかな追い風が吹く最高のコンディションの中、レースの火ぶたが切って落とされた。
2時間に満たない短い距離のレースだけに、毎年激しいアタックの応酬が繰り広げられるこのレース。この日もスタート直後から熾烈なアタック合戦が勃発する。クラブチームによるファーストアタックを皮切りに、レースの主導権を握ろうと有力なプロチームが動き出した。
前日のチームタイムトライアルで好タイムを叩き出した宇都宮ブリッツェンが、積極的にレースを作っていく展開に。3周目には岡篤志と鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)を5名の逃げに送り込む。この逃げは選手を乗せられなかったマトリックスパワータグとチーム右京らによって吸収される。
再び一つになった集団からは窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)やホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)らが仕掛けるが、決定的な逃げを作ることは出来ず周回を重ねていく。レースが再び動いたのは6周目のホームストレート。
岡と増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、 岡本隼(愛三工業レーシング)、ホセ・ビセンテらが仕掛ける。そこに 佐野淳哉(マトリックスパワータグ)や 石橋学(チームブリヂストンサイクリング)、雨乞竜己(キナンサイクリングチーム)、畑中勇介(チーム右京)をはじめとした有力選手らがブリッジをかけ、14名の逃げ集団が形成される。
主要なプロチームが選手を送り込んだこの逃げは、あっという間に30秒のタイム差を獲得する。一方メイン集団では、選手を送り込むことが出来なかったシマノレーシングが差を詰めるべく牽引を開始する。途中、逃げ集団は人数を減らし12名となるが、メイン集団をコントロールするシマノレーシングはほかのチームの助けを得ることが出来ず、12人対7人という構図に。途中、中村龍太郎(イナーメ信濃山形)が追走に加わるが、逃げとのタイム差は縮まらず。
30秒の差を維持したまま、最終周回のジャンを聞いた先頭集団。逃げ切りがほぼ確定となった集団は各チームが牽制とアタックを仕掛け合う。決定機をものとしたのは、序盤から積極的に動き続けた岡だった。ヘアピン手前でアタックによって2つに分かれた集団の後方から、前方へとブリッジをかけた勢いを活かし、単独で抜け出すことに成功する。
3名を残した宇都宮ブリッツェンの数的優位もあり、追走のペースも上がらずラスト2kmを逃げ切った岡が、そのまま先頭でフィニッシュラインへと飛び込んだ。追走の先頭はこちらも序盤から力を見せていた岡本が獲り、次いで小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)、畑中の順。宇都宮ブリッツェンは土曜日に行われたチームタイムトライアルでも優勝し、ダブルウィンを飾った。
3月の修善寺以来の優勝となる岡。「今日は自由に戦っていいというチームオーダーだったので、モチベーションは高かったです。譲さんと入った序盤の逃げもそのまま逃げ切る覚悟で踏んでいました。最終局面でもブリッツェンが3名残していたこと、そしてスプリントであれば小野寺選手に任せられるので、全力でアタックできたことが勝因だったと思います」とレースを振り返った。
第35回シマノ鈴鹿ロードレースクラシック 結果
1位 | 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) | 14:26.0 |
2位 | 岡本隼(愛三工業レーシングチーム) | +2" |
3位 | 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) | |
4位 | 畑中勇介(チーム右京) | |
5位 | 雨乞竜己(キナンサイクリングチーム) | |
6位 | 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) | |
7位 | 佐野淳哉(マトリックスパワータグ) | |
8位 | ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) | |
9位 | 石橋学(チームブリヂストンサイクリング) | |
10位 | 小石祐馬(チーム右京) | +13" |
text:Naoki.Yasuoka
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