2018/05/17(木) - 12:48
34.7kmの個人TTを平均51km/h以上で爆走したティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)がステージ優勝と総合首位浮上に成功。エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)は善戦し、23秒差の総合2位でこの日を終えている。
平均51km/hを超えるハイスピードでリズムを刻んだティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング) (c)Amgen Tour of California
ツアー・オブ・カリフォルニア(UCIワールドツアー)第4ステージは、スペシャライズドの本社があるモーガンヒルを発着する34.7kmの個人タイムトライアル。中盤までは緩い登り勾配で、短いダウンヒルを経た後半はアメリカらしい一直線のフラットロードを疾走する。独走力がものを言うコースレイアウトで、総合成績が大きく動いた。
第1出走のユライ・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)を皮切りに、次々とコースに飛び出していく選手たち。19歳にして現U23個人TT世界王者のミッケル・ビョーグ(デンマーク、ハーゲンスベルマン・アクセオン)や、フィリッポ・ガンナ(イタリア、UAEチームエミレーツ)、ローソン・クラドック(アメリカ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)が次々とトップタイムを更新していく。
ステージ2位、パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、BMCレーシング) (c)CorVos
ステージ3位に食い込んだタオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ) (c)Amgen Tour of California
1分23秒差のステージ18位でまとめたエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) (c)Amgen Tour of California
クラドックのタイムを上回ったのは、平均スピード50.905km/hで駆け抜けたパトリック・ベヴィン(ニュージーランド、BMCレーシング)だった。「ごまかしの効かない完全TTスペシャリスト向けのコース。今日は脚がよく回った」と言うベヴィンがホットシートで後続選手の走りを見守った。
終盤、総合勢の中で好走したのはタオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ)だった。2日前の超級山岳フィニッシュでエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)の勝利に貢献した23歳はベヴィンから25秒遅れの暫定2位につける。しかし、総合8位発進のティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)が更に上回った。
中間計測を2位通過したヴァンガーデレンは、後半に追い上げてチームメイトのベヴィンを7秒上回る40分47秒、ただ一人平均スピードを51km/h台に乗せる走りでホットシートを確保した。
ステージ10位、総合3位にジャンプアップしたダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) (c)Amgen Tour of California
総合7位に浮上したブランドン・マクマルティ(アメリカ、ラリーサイクリング) (c)Amgen Tour of California
1分36秒遅れ、ステージ22位のアダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) (c)Amgen Tour of California
一方、総合4位のアントワン・トルホーク(オランダ、ロットNLユンボ)や同3位アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)、同2位のラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)ら上位陣は揃って苦戦を強いられた。
ヴァンガーデレンからイェーツは1分36秒、マイカは2分4秒遅れて総合成績をダウン。トルホークに至っては3分48秒のビハインドを喰らいトップ10から姿を消してしまうことになる。最終走者のエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)はクライマー勢としてはベストとなる1分23秒遅れのステージ18位でまとめ、ヴァンガーデレンのステージ優勝と23秒差の総合首位浮上が確定した。
娘と一緒にホットシートで勝利を待ったヴァンガーデレンは、「2013年のカリフォルニアで優勝した時僕は父親になったばかりだったけれど、今日は5歳になった娘と表彰台に上がることができた。信じられないくらい嬉しいよ」と喜ぶ。
リーダージャージを手に入れたティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング) (c)CorVos
娘と勝利を喜ぶティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング) (c)Amgen Tour of California
23秒差の総合2位となったエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) (c)Amgen Tour of California
「(獲得標高5000m近い)第6ステージはBMCレーシングの力が試されるけれど、僕らが最強チームで状況をコントロールできるという自信がある。明後日は標高こそ高いけれど、勾配自体は(第2ステージの)ジブラルタルロードほどキツくないので、クライマーたちについて行くチャンスがあると感じている。自分はコロラドに住んでいたこともあるし、生まれはモンタナだから薄い酸素への対応力もあるはずだ。僕のリーダージャージに賭ける思いは誰よりも強いという自負がある。もちろんベルナルの登りはキレてるし、どこかで仕掛けてくることは当然分かっている。緩い勾配を味方につけてジャージを守りたい」とヴァンガーデレンは最終総合決戦に向けて意気込みを見せている。
またこの日、ステージ10位と好走したダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)が総合3位に、ゲオゲガンハートが総合4位に浮上。パンクによるバイク交換に手間取りつつまとめたブランドン・マクマルティ(アメリカ、ラリーサイクリング)は総合7位にジャンプアップしている。
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ツアー・オブ・カリフォルニア(UCIワールドツアー)第4ステージは、スペシャライズドの本社があるモーガンヒルを発着する34.7kmの個人タイムトライアル。中盤までは緩い登り勾配で、短いダウンヒルを経た後半はアメリカらしい一直線のフラットロードを疾走する。独走力がものを言うコースレイアウトで、総合成績が大きく動いた。
第1出走のユライ・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)を皮切りに、次々とコースに飛び出していく選手たち。19歳にして現U23個人TT世界王者のミッケル・ビョーグ(デンマーク、ハーゲンスベルマン・アクセオン)や、フィリッポ・ガンナ(イタリア、UAEチームエミレーツ)、ローソン・クラドック(アメリカ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)が次々とトップタイムを更新していく。
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クラドックのタイムを上回ったのは、平均スピード50.905km/hで駆け抜けたパトリック・ベヴィン(ニュージーランド、BMCレーシング)だった。「ごまかしの効かない完全TTスペシャリスト向けのコース。今日は脚がよく回った」と言うベヴィンがホットシートで後続選手の走りを見守った。
終盤、総合勢の中で好走したのはタオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ)だった。2日前の超級山岳フィニッシュでエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)の勝利に貢献した23歳はベヴィンから25秒遅れの暫定2位につける。しかし、総合8位発進のティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)が更に上回った。
中間計測を2位通過したヴァンガーデレンは、後半に追い上げてチームメイトのベヴィンを7秒上回る40分47秒、ただ一人平均スピードを51km/h台に乗せる走りでホットシートを確保した。
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一方、総合4位のアントワン・トルホーク(オランダ、ロットNLユンボ)や同3位アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)、同2位のラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)ら上位陣は揃って苦戦を強いられた。
ヴァンガーデレンからイェーツは1分36秒、マイカは2分4秒遅れて総合成績をダウン。トルホークに至っては3分48秒のビハインドを喰らいトップ10から姿を消してしまうことになる。最終走者のエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)はクライマー勢としてはベストとなる1分23秒遅れのステージ18位でまとめ、ヴァンガーデレンのステージ優勝と23秒差の総合首位浮上が確定した。
娘と一緒にホットシートで勝利を待ったヴァンガーデレンは、「2013年のカリフォルニアで優勝した時僕は父親になったばかりだったけれど、今日は5歳になった娘と表彰台に上がることができた。信じられないくらい嬉しいよ」と喜ぶ。
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「(獲得標高5000m近い)第6ステージはBMCレーシングの力が試されるけれど、僕らが最強チームで状況をコントロールできるという自信がある。明後日は標高こそ高いけれど、勾配自体は(第2ステージの)ジブラルタルロードほどキツくないので、クライマーたちについて行くチャンスがあると感じている。自分はコロラドに住んでいたこともあるし、生まれはモンタナだから薄い酸素への対応力もあるはずだ。僕のリーダージャージに賭ける思いは誰よりも強いという自負がある。もちろんベルナルの登りはキレてるし、どこかで仕掛けてくることは当然分かっている。緩い勾配を味方につけてジャージを守りたい」とヴァンガーデレンは最終総合決戦に向けて意気込みを見せている。
またこの日、ステージ10位と好走したダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)が総合3位に、ゲオゲガンハートが総合4位に浮上。パンクによるバイク交換に手間取りつつまとめたブランドン・マクマルティ(アメリカ、ラリーサイクリング)は総合7位にジャンプアップしている。
ステージ結果
1位 | ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング) | 40’47” |
2位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、BMCレーシング) | +07” |
3位 | タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ) | +32” |
4位 | ローソン・クラドック(アメリカ、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | +46” |
5位 | フィリッポ・ガンナ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | +49” |
6位 | ミッケル・ビョーグ(デンマーク、ハーゲンスベルマン・アクセオン) | +53” |
7位 | ジャック・バウアー(ニュージーランド、ミッチェルトン・スコット) | +55” |
8位 | ニールソン・ポーレス(アメリカ、ロットNLユンボ) | +56” |
9位 | マチェイ・ボドナール(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | +57” |
10位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) |
個人総合成績
1位 | ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング) | 12h50’55” |
2位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | +23” |
3位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | +37” |
4位 | タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ) | +52” |
5位 | アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) | +1’07” |
6位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | +1’29” |
7位 | ブランドン・マクマルティ(アメリカ、ラリーサイクリング) | +2’08” |
8位 | ローレンス・デプルス(ベルギー、クイックステップフロアーズ) | +2’13” |
9位 | クリスティアン・デュラセク(クロアチア、UAEチームエミレーツ) | +2’15” |
10位 | ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング) | +2’34” |
ポイント賞
1位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 21pts |
2位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 21pts |
3位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 16pts |
山岳賞
1位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 15pts |
2位 | トームス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード) | 13pts |
3位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 13pts |
ヤングライダー賞
1位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 12h51’18” |
2位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | +14” |
3位 | タオ・ゲガンハート(イギリス、チームスカイ) | +29” |
チーム総合成績
1位 | BMCレーシング | 38h38’48” |
2位 | チームスカイ | +2’00” |
3位 | トレック・セガフレード | +5’14” |
text:So.Isobe
photo:CorVos,Amgen Tour of California
photo:CorVos,Amgen Tour of California
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