2018/04/25(水) - 09:18
第72回ツール・ド・ロマンディがスイス西部のフリブールで開幕。大会初日のプロローグ(4km個人TT)でマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)がTTスペシャリストたちを打ち破った。
トップタイムをマークしたマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) photo:Tour de Romandie
ツール・ド・ロマンディ初日は例年通り短距離個人タイムトライアル。フリブールの街中を発着する4kmコースは、サリーヌ川にかかる4つの橋を含むテクニカルなもの。ざっくり言うと、前半が下り基調で後半が上り基調。後半に登場するフリブール旧市街の坂は路面が石畳で、勾配は12%を刻む。
上り対策として軽量なノーマルバイクで出走する選手たちも出る中、ステージ優勝を狙う選手や総合狙いの選手たちはディスクホイール付きのフル装備TTバイクで出走。前半スタートのトム・ボーリ(スイス、BMCレーシング)が5分34秒の暫定トップタイムを出し、チームメイトのローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)と0秒差、欧州チャンピオンのヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル)と4秒差で長時間ホットシートに座り続けた。
ボーリのタイムを唯一更新したのは、テクニカルな4kmコースを平均43.459km/hで駆け抜けたマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)だった。優勝候補のプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)はマシューズのタイムに1秒届かず、ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)も5秒届かない。最終走者リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)が14秒遅れのタイムでフィニッシュしたところで、マシューズの今シーズン初勝利が決まった。
1秒差のステージ2位に入ったトム・ボーリ(スイス、BMCレーシング) photo:Tour de Romandie
1秒差のステージ3位に入ったプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) photo:Tour de Romandie
後半の上りを駆け上がるマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) photo:Tour de Romandie
「とても美しいコースだった。試走の時点で難しいコースだと感じたけど、レース中は問題なかったし、楽しみながら走ることができたよ。このロマンディには2013年に出場したことがあるけど、初日のTTの後に体調を崩してリタイア。だから初出場のような気持ちなんだ。初日に勝利したことでプレッシャーから解き放たれた」と、総合リーダーの証であるイエロージャージに袖を通したマシューズは語る。マシューズはミラノ〜サンレモ7位、レコードバンク・E3ハーレルベーケ13位、ヘント〜ウェヴェルヘム13位、アムステルゴールドレース24位、ラ・フレーシュ・ワロンヌ5位、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ63位というクラシックシーズンを終えたばかり。翌日からの平坦ステージではクイックステップフロアーズを中心としたスプリンターチームに挑む。
ステージ2位に入り、ヤングライダー賞ジャージを獲得したボーリは「パーソナルベストを出せたと思う。前を走るモーターバイクに詰まってブレーキングしてしまうシーンもあったけど、終始落ち着いていたし、ペース配分も完璧だった。ステージ3位だとただ嬉しい気持ちになっただろうけど、ステージ2位は負けた悔しさがある。明日ホワイトジャージを着て走るのが楽しみだ」とコメント。BMCレーシングはチーム総合成績でトップに立っている。
ステージ18位に入ったポートのSTRAVAログによると、レース中の最高速は下り区間でマークした74.5km/h。12%の勾配を刻む後半の石畳坂をポートは平均20.8km/hでクリア。そこからフィニッシュに向かう6%ほどの上りをポートは平均32km/hでこなしている。
また、ボルタ・ア・カタルーニャで鎖骨を骨折し、わずか1ヶ月でスピード復帰してステージ11位に入ったエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)もSTRAVAログを公開しており、それによると最高速は84.2km/h、12%石畳坂は平均17.8km/h。体重60kgのベルナルは5分44秒にわたって平均432Wを出力している。
大会初日に総合首位に立ったマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) photo:Tour de Romandie
ヤングライダー賞ジャージを手にしたトム・ボーリ(スイス、BMCレーシング) photo:Tour de Romandie
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ツール・ド・ロマンディ初日は例年通り短距離個人タイムトライアル。フリブールの街中を発着する4kmコースは、サリーヌ川にかかる4つの橋を含むテクニカルなもの。ざっくり言うと、前半が下り基調で後半が上り基調。後半に登場するフリブール旧市街の坂は路面が石畳で、勾配は12%を刻む。
上り対策として軽量なノーマルバイクで出走する選手たちも出る中、ステージ優勝を狙う選手や総合狙いの選手たちはディスクホイール付きのフル装備TTバイクで出走。前半スタートのトム・ボーリ(スイス、BMCレーシング)が5分34秒の暫定トップタイムを出し、チームメイトのローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)と0秒差、欧州チャンピオンのヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル)と4秒差で長時間ホットシートに座り続けた。
ボーリのタイムを唯一更新したのは、テクニカルな4kmコースを平均43.459km/hで駆け抜けたマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)だった。優勝候補のプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)はマシューズのタイムに1秒届かず、ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)も5秒届かない。最終走者リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)が14秒遅れのタイムでフィニッシュしたところで、マシューズの今シーズン初勝利が決まった。
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「とても美しいコースだった。試走の時点で難しいコースだと感じたけど、レース中は問題なかったし、楽しみながら走ることができたよ。このロマンディには2013年に出場したことがあるけど、初日のTTの後に体調を崩してリタイア。だから初出場のような気持ちなんだ。初日に勝利したことでプレッシャーから解き放たれた」と、総合リーダーの証であるイエロージャージに袖を通したマシューズは語る。マシューズはミラノ〜サンレモ7位、レコードバンク・E3ハーレルベーケ13位、ヘント〜ウェヴェルヘム13位、アムステルゴールドレース24位、ラ・フレーシュ・ワロンヌ5位、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ63位というクラシックシーズンを終えたばかり。翌日からの平坦ステージではクイックステップフロアーズを中心としたスプリンターチームに挑む。
ステージ2位に入り、ヤングライダー賞ジャージを獲得したボーリは「パーソナルベストを出せたと思う。前を走るモーターバイクに詰まってブレーキングしてしまうシーンもあったけど、終始落ち着いていたし、ペース配分も完璧だった。ステージ3位だとただ嬉しい気持ちになっただろうけど、ステージ2位は負けた悔しさがある。明日ホワイトジャージを着て走るのが楽しみだ」とコメント。BMCレーシングはチーム総合成績でトップに立っている。
ステージ18位に入ったポートのSTRAVAログによると、レース中の最高速は下り区間でマークした74.5km/h。12%の勾配を刻む後半の石畳坂をポートは平均20.8km/hでクリア。そこからフィニッシュに向かう6%ほどの上りをポートは平均32km/hでこなしている。
また、ボルタ・ア・カタルーニャで鎖骨を骨折し、わずか1ヶ月でスピード復帰してステージ11位に入ったエガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)もSTRAVAログを公開しており、それによると最高速は84.2km/h、12%石畳坂は平均17.8km/h。体重60kgのベルナルは5分44秒にわたって平均432Wを出力している。
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ツール・ド・ロマンディ2018プロローグ結果
1位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 0:05:33 |
2位 | トム・ボーリ(スイス、BMCレーシング) | 0:00:01 |
3位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | |
4位 | ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) | |
5位 | ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:00:05 |
6位 | ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) | |
7位 | ウィリアム・クラーク(オーストラリア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | 0:00:06 |
8位 | ディエゴ・ローザ(イタリア、チームスカイ) | |
9位 | ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール) | |
10位 | ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) | 0:00:09 |
18位 | リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング) | 0:00:14 |
21位 | ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) | 0:00:15 |
33位 | ダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ) | 0:00:19 |
37位 | シモン・スピラク(スロベニア、カチューシャ・アルペシン) | 0:00:21 |
101位 | 別府史之(日本、トレック・セガフレード) | 0:00:35 |
個人総合成績
1位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 0:05:33 |
2位 | トム・ボーリ(スイス、BMCレーシング) | 0:00:01 |
3位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | |
4位 | ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) | |
5位 | ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:00:05 |
6位 | ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) | |
7位 | ウィリアム・クラーク(オーストラリア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | 0:00:06 |
8位 | ディエゴ・ローザ(イタリア、チームスカイ) | |
9位 | ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール) | |
10位 | ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) | 0:00:09 |
ポイント賞
1位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 30pts |
2位 | トム・ボーリ(スイス、BMCレーシング) | 25pts |
3位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | 22pts |
ヤングライダー賞
1位 | トム・ボーリ(スイス、BMCレーシング) | 0:05:34 |
2位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 0:00:10 |
3位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | 0:00:15 |
チーム総合成績
1位 | BMCレーシング | 0:16:55 |
2位 | チームスカイ | 0:00:06 |
3位 | EFエデュケーションファースト・ドラパック | 0:00:17 |
text:Kei.Tsuji