2018/04/03(火) - 18:56
「クラシックの王様」ことロンド・ファン・フラーンデレンを走った各チームのバイクを紹介する恒例コーナーの第1弾。フィリップ・ジルベールやセップ・ヴァンマルク、ヴィンチェンツォ・ニバリらの、カスタムが行われたバイクたちを紹介します。
フィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
スペシャライズド S-Works Tarmac
鮮やかな独走勝利を飾ったニキ・テルプストラ(オランダ)や、昨年覇者フィリップ・ジルベール(ベルギー)らクイックステップフロアーズはS-Works Tarmacをロンドで使用した。基本的なパーツ構成はボーラ・ハンスグローエ同様で、ロヴァールのCLX50ホイールにHell of the Northタイヤ(28c)を装着する。ステムとハンドルがPROであることがボーラとの差異だ。
トップチューブには監督を務めるブライアン・ホルムがチームを表現したことで定着した「The Wolfpack(狼の群れ)」ステッカーが貼られ、イヴ・ランパールト(ベルギー)のバイクには2016年にレース中の心臓発作で亡くなったダーン・ミングヘール(ベルギー)を悼む#RideForDaanステッカーも。
また、ジルベールの下ハンドルにはスプリンタースイッチが取り付けられ、サドルは既に廃盤となって久しいスペシャライズドのCHICANE。これはかつてのライバルであり盟友のトム・ボーネン(ベルギー)が、北のクラシック用として開発に携わった製品だ。ステムは124mm。
セップ・ヴァンマルク(ベルギー、EFエデュケーションファースト・ドラパック)
キャノンデール SUPERSIX EVO Hi-Mod
精鋭グループ内の13位でフィニッシュしたセップ・ヴァンマルク(ベルギー)のバイクを紹介しよう。EFエデュケーションファースト・ドラパックはメンバー全員がキャノンデールのオールラウンドモデル、SUPERSIX EVO Hi-Modをロンドで使った。
通常レースとの違いは、ヴィットリアがパリ〜ルーベ用に製作した耐パンク性能向上タイヤ「CORSA CONTROL(28c)」を投入したことだ。組み合わせるホイールはオールラウンドな40mmハイトのMETRON 40 SL。
また、クランクセットはキャノンデールのSISL2クランクにFSA製チェーンリングという組み合わせだが、アウターに「53/42T」表記が見て取れるものの実際のインナー歯数は39T。通常はSRMのパワーメーターを用いている(チェーンステーBB寄りにマグネットが見える)が、ヴァンマルクのメインバイクには搭載されていなかった。
ツアー・ダウンアンダー時にはグリーンのボトルを使用していた同チームだが、ヨーロッパレース開幕時からはスポンサーカラーに合わせたピンクのボトルに切り替わっている。
ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
メリダ SCULTURA TEAM-E
クルイスベルグでテルプストラと共に飛び出したヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)は、他のチームメイトがエアロロードのREACTOを駆る中、ただ一人軽量オールラウンドモデルのSCULTURAを使用した。
普段はDi2を使うニバリだが、ロンドでは堅実性を求めてか機械式のR9100系デュラエースを選択したことが目につく。タイヤクリアランスを確保するためのエントリーグレード用ブレーキキャリパーや、高い保持力を誇るエリートのCiussi GELボトルケージなどパリ〜ルーベ並みに万全の石畳対策を施してきた(その割にタイヤは25mmと細めのCOMPETITION PRO LTD RBX)。
プロロゴがサドルのサプライヤーに就くが、ニバリはフィジーク・アンタレスの表皮を張り替えた状態で使用している。これは”メッシーナの鮫”が長年継続する、機材における彼のアイデンティティとも言える部分だ。
イマノル・エルビティ(スペイン、モビスター)
キャニオン AEROAD CF SLX
オールラウンドモデルのULTIMATEとエアロロードのAEROADを乗り分けるモビスターだが、ロンドではAEROADをメインバイクとして使用した。フランドルに主眼を置いていないスペインチームだが、写真のイマノル・エルビティ(スペイン)は2016年ロンドで7位、続くパリ〜ルーベで9位とブレイクした。
例年通り石畳用のカスタムは少なく、タイヤをCOMPETITION PRO LTD RBX(25mm)としている程度だ。ツアー・ダウンアンダー時点ではアルマイト部分が黒のパワー2マックスを使っていたが、2月頃からはチームカラーに合わせたものに変更された。
フレデリック・バッカールト(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)
キューブ LITENING C:68 SL
地元ベルギーのコンチネンタルチームとしてフランドルウィークに参戦中のワンティ・グループゴベールは、昨年に引き続きドイツの一大総合ブランド、キューブのフラッグシップモデルLITENING C:68 SLを愛用中。チームカラーのマイナーチェンジに伴いダークブルーとネオンイエローの新車が投入されている。
昨年まで機械式のR9100系デュラエースを使っていたが、2018年は遂にR9150系デュラエースDi2にアップグレード。同じベルギーのCベアー製セラミックボトムブラケットを使って回転系をチューニング済みだ。足回りはフルクラムのRacing Speed 40ホイールにコンチネンタルのCOMPETITION PRO LTD(25mm)という組み合わせ。
text:So.Isobe
photo:Makoto.Ayano
フィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
スペシャライズド S-Works Tarmac
鮮やかな独走勝利を飾ったニキ・テルプストラ(オランダ)や、昨年覇者フィリップ・ジルベール(ベルギー)らクイックステップフロアーズはS-Works Tarmacをロンドで使用した。基本的なパーツ構成はボーラ・ハンスグローエ同様で、ロヴァールのCLX50ホイールにHell of the Northタイヤ(28c)を装着する。ステムとハンドルがPROであることがボーラとの差異だ。
トップチューブには監督を務めるブライアン・ホルムがチームを表現したことで定着した「The Wolfpack(狼の群れ)」ステッカーが貼られ、イヴ・ランパールト(ベルギー)のバイクには2016年にレース中の心臓発作で亡くなったダーン・ミングヘール(ベルギー)を悼む#RideForDaanステッカーも。
また、ジルベールの下ハンドルにはスプリンタースイッチが取り付けられ、サドルは既に廃盤となって久しいスペシャライズドのCHICANE。これはかつてのライバルであり盟友のトム・ボーネン(ベルギー)が、北のクラシック用として開発に携わった製品だ。ステムは124mm。
セップ・ヴァンマルク(ベルギー、EFエデュケーションファースト・ドラパック)
キャノンデール SUPERSIX EVO Hi-Mod
精鋭グループ内の13位でフィニッシュしたセップ・ヴァンマルク(ベルギー)のバイクを紹介しよう。EFエデュケーションファースト・ドラパックはメンバー全員がキャノンデールのオールラウンドモデル、SUPERSIX EVO Hi-Modをロンドで使った。
通常レースとの違いは、ヴィットリアがパリ〜ルーベ用に製作した耐パンク性能向上タイヤ「CORSA CONTROL(28c)」を投入したことだ。組み合わせるホイールはオールラウンドな40mmハイトのMETRON 40 SL。
また、クランクセットはキャノンデールのSISL2クランクにFSA製チェーンリングという組み合わせだが、アウターに「53/42T」表記が見て取れるものの実際のインナー歯数は39T。通常はSRMのパワーメーターを用いている(チェーンステーBB寄りにマグネットが見える)が、ヴァンマルクのメインバイクには搭載されていなかった。
ツアー・ダウンアンダー時にはグリーンのボトルを使用していた同チームだが、ヨーロッパレース開幕時からはスポンサーカラーに合わせたピンクのボトルに切り替わっている。
ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
メリダ SCULTURA TEAM-E
クルイスベルグでテルプストラと共に飛び出したヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)は、他のチームメイトがエアロロードのREACTOを駆る中、ただ一人軽量オールラウンドモデルのSCULTURAを使用した。
普段はDi2を使うニバリだが、ロンドでは堅実性を求めてか機械式のR9100系デュラエースを選択したことが目につく。タイヤクリアランスを確保するためのエントリーグレード用ブレーキキャリパーや、高い保持力を誇るエリートのCiussi GELボトルケージなどパリ〜ルーベ並みに万全の石畳対策を施してきた(その割にタイヤは25mmと細めのCOMPETITION PRO LTD RBX)。
プロロゴがサドルのサプライヤーに就くが、ニバリはフィジーク・アンタレスの表皮を張り替えた状態で使用している。これは”メッシーナの鮫”が長年継続する、機材における彼のアイデンティティとも言える部分だ。
イマノル・エルビティ(スペイン、モビスター)
キャニオン AEROAD CF SLX
オールラウンドモデルのULTIMATEとエアロロードのAEROADを乗り分けるモビスターだが、ロンドではAEROADをメインバイクとして使用した。フランドルに主眼を置いていないスペインチームだが、写真のイマノル・エルビティ(スペイン)は2016年ロンドで7位、続くパリ〜ルーベで9位とブレイクした。
例年通り石畳用のカスタムは少なく、タイヤをCOMPETITION PRO LTD RBX(25mm)としている程度だ。ツアー・ダウンアンダー時点ではアルマイト部分が黒のパワー2マックスを使っていたが、2月頃からはチームカラーに合わせたものに変更された。
フレデリック・バッカールト(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)
キューブ LITENING C:68 SL
地元ベルギーのコンチネンタルチームとしてフランドルウィークに参戦中のワンティ・グループゴベールは、昨年に引き続きドイツの一大総合ブランド、キューブのフラッグシップモデルLITENING C:68 SLを愛用中。チームカラーのマイナーチェンジに伴いダークブルーとネオンイエローの新車が投入されている。
昨年まで機械式のR9100系デュラエースを使っていたが、2018年は遂にR9150系デュラエースDi2にアップグレード。同じベルギーのCベアー製セラミックボトムブラケットを使って回転系をチューニング済みだ。足回りはフルクラムのRacing Speed 40ホイールにコンチネンタルのCOMPETITION PRO LTD(25mm)という組み合わせ。
text:So.Isobe
photo:Makoto.Ayano
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