ツール・ド・フランス主催者ASOは1月26日、2011年大会のグランデパール(大会開幕地)を発表した。第98回大会のグランデパールを迎えるのはフランス西部のヴァンデ県。初日の第1ステージは悪名高き「パサージュ・デュ・ゴワ(ゴワの海道)」を通過する。

2011年ツール・ド・フランス開幕地ヴァンデ県2011年ツール・ド・フランス開幕地ヴァンデ県 image:A.S.O.ヴァンデ県がグランデパールを迎えるのは2005年以来5度目。最終走者のランス・アームストロング(アメリカ)が前走者のヤン・ウルリッヒ(ドイツ)を勢い良く抜き去った2005年大会のプロローグを覚えているファンも多いはずだ。

2011年大会のグランデパールは、ヴァンデ県の西端に位置するノワールムーティエ島。大西洋に突き出たこの小さな島をスタートし、内陸部のモン・デ・アルエットにゴールする180kmのロードレースで幕明ける。

スタート後すぐに登場するのが、ノワールムーティエ島と本土を結ぶ「パサージュ・デュ・ゴワ」と呼ばれる海道だ。浅瀬を貫くように敷かれたこの全長4500mの海道は、干潮時のみ通行が可能。満潮時には海底に沈むため、路面は当然スリッピーだ。

パサージュ・デュ・ゴワを通過する1999年ツール・ド・フランスの集団パサージュ・デュ・ゴワを通過する1999年ツール・ド・フランスの集団 (c)Makoto.AYANO

1999年大会の第2ステージで通過したときには、25名を巻き込む大落車が発生し、総合優勝候補のアレックス・ツェーレ(スイス)が15分のタイムロスを被ったという波乱も起こっている。2010年大会のパヴェ(石畳)に続き、2011年大会も序盤ステージで総合優勝候補が遅れる危険性有りだ。

パサージュ・デュ・ゴワで発生した大落車。優勝候補のアレックス・ツェーレ(スイス、当時バネスト)が巻き込まれた)パサージュ・デュ・ゴワで発生した大落車。優勝候補のアレックス・ツェーレ(スイス、当時バネスト)が巻き込まれた) (c)Makoto.AYANO

第2ステージはレゼサールで行なわれるフラットな23kmのチームタイムトライアル。第3ステージはスタート地点がオロンヌ・シュル・メールに設定されていること以外は不明。コースの全貌は10月に明らかにされる予定だ。

ツール・ド・フランス2011日程
2011年7月1日 チームプレゼンテーション レ・ピュイ・デュ・フー
2011年7月2日 第1ステージ パサージュ・デュ・ゴワ〜モン・デ・アルエット 180km
2011年7月3日 第2ステージ レゼサール チームタイムトライアル 23km
2011年7月4日 第3ステージ オロンヌ・シュル・メール〜?

text:Kei Tsuji
photo:Makoto.AYANO

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