2010/01/11(月) - 07:01
2010年1月10日、オーストラリア南東部ヴィクトリア州ブニンヨンで開催されたオーストラリア選手権ロードレースで、逃げグループから終盤に飛び出した20歳のトラヴィス・マイヤー(ガーミン・トランジションズ)が優勝を飾った。
盛夏のオーストラリアで開催されたオーストラリア選手権の最終日、エリート男子ロードレース。レースはヴィクトリア州のブニンヨンを中心とした周回コースで行なわれ、気温40度に迫る暑さの中、163.2kmに渡る闘いが繰り広げられた。
レースは序盤から15名の逃げグループが形成され、周回を重ねる毎に逃げの人数が減る展開。しかし逃げグループはメイン集団を最後まで振り切り、タイム差を保ったまま最終周回に突入した。
最終周回の上りでアタックを成功させたのは、弱冠20歳のトラヴィス・マイヤー(ガーミン・トランジションズ)。トラック競技を中心に、数々のタイトルを獲得してきたマイヤーが、持ち味の独走力を活かして独走し、後続を31秒引き離してゴールに飛び込んだ。
オーストラリア自転車競技連盟公式サイトの中でマイヤーは「初のエリートレースで初のロードタイトルを獲得したんだ。信じられないような気持ちだよ。どんな言葉で表現したらいいのか分からない」と興奮を隠しきれないコメント。4日前に開催された個人タイムトライアルでは1歳年上のキャメロン・マイヤー(同じくガーミン・トランジションズ)が優勝しており、兄弟揃ってチャンピオンジャージに袖を通した。
「既に(兄の)キャメロンがタイムトライアルで優勝しているから、同じチーム、そして同じ家族の人間が2つのナショナルチャンピオンジャージを獲得したことになる。本当に信じられない。最初はキャメロンや他のチームメイトのための逃げだったけど、残り3周の時点でまだ3分差があった。他の選手に警戒しながら、最後の上りで一発アタックを決めたんだ。パーフェクトな動きだったと思う」
メイヤーは兄キャメロンと同じAIS(オーストラリア国立スポーツ研究所)育成チーム出身で、ジュニアのトラック世界選手権では5つの金メダルを獲得している。2008年にはツアー・オブ・ベルリンとツアー・オブ・ウェリントンで総合優勝。2009年は前年に兄が総合優勝を飾ったツアー・オブ・ジャパンに参戦しており、総合10位でレースを終えている。今年兄と同じチームガーミンでプロデビューを飾った。
若きオーストラリアチャンピオン誕生。活躍目覚ましいマイヤー兄弟から目が離せない。
レース展開はオーストラリア自転車競技連盟公式サイト(Cycling Australia)より。
オーストラリア選手権2010ロードレース結果
1位 トラヴィス・マイヤー(ガーミン・トランジションズ)4h26'31"
2位 デーヴィッド・ケンプ(フライVオーストラリア)+31"
3位 ダミアン・ターナー +1'08"
4位 ラッセル・ヴァンホート +1'43"
5位 ヘイデン・ブルークス +3'14"
6位 ジャック・ボブリッジ(ガーミン・トランジションズ)+3'29"
text:Kei Tsuji
photo:Cycling Australia
盛夏のオーストラリアで開催されたオーストラリア選手権の最終日、エリート男子ロードレース。レースはヴィクトリア州のブニンヨンを中心とした周回コースで行なわれ、気温40度に迫る暑さの中、163.2kmに渡る闘いが繰り広げられた。
レースは序盤から15名の逃げグループが形成され、周回を重ねる毎に逃げの人数が減る展開。しかし逃げグループはメイン集団を最後まで振り切り、タイム差を保ったまま最終周回に突入した。
最終周回の上りでアタックを成功させたのは、弱冠20歳のトラヴィス・マイヤー(ガーミン・トランジションズ)。トラック競技を中心に、数々のタイトルを獲得してきたマイヤーが、持ち味の独走力を活かして独走し、後続を31秒引き離してゴールに飛び込んだ。
オーストラリア自転車競技連盟公式サイトの中でマイヤーは「初のエリートレースで初のロードタイトルを獲得したんだ。信じられないような気持ちだよ。どんな言葉で表現したらいいのか分からない」と興奮を隠しきれないコメント。4日前に開催された個人タイムトライアルでは1歳年上のキャメロン・マイヤー(同じくガーミン・トランジションズ)が優勝しており、兄弟揃ってチャンピオンジャージに袖を通した。
「既に(兄の)キャメロンがタイムトライアルで優勝しているから、同じチーム、そして同じ家族の人間が2つのナショナルチャンピオンジャージを獲得したことになる。本当に信じられない。最初はキャメロンや他のチームメイトのための逃げだったけど、残り3周の時点でまだ3分差があった。他の選手に警戒しながら、最後の上りで一発アタックを決めたんだ。パーフェクトな動きだったと思う」
メイヤーは兄キャメロンと同じAIS(オーストラリア国立スポーツ研究所)育成チーム出身で、ジュニアのトラック世界選手権では5つの金メダルを獲得している。2008年にはツアー・オブ・ベルリンとツアー・オブ・ウェリントンで総合優勝。2009年は前年に兄が総合優勝を飾ったツアー・オブ・ジャパンに参戦しており、総合10位でレースを終えている。今年兄と同じチームガーミンでプロデビューを飾った。
若きオーストラリアチャンピオン誕生。活躍目覚ましいマイヤー兄弟から目が離せない。
レース展開はオーストラリア自転車競技連盟公式サイト(Cycling Australia)より。
オーストラリア選手権2010ロードレース結果
1位 トラヴィス・マイヤー(ガーミン・トランジションズ)4h26'31"
2位 デーヴィッド・ケンプ(フライVオーストラリア)+31"
3位 ダミアン・ターナー +1'08"
4位 ラッセル・ヴァンホート +1'43"
5位 ヘイデン・ブルークス +3'14"
6位 ジャック・ボブリッジ(ガーミン・トランジションズ)+3'29"
text:Kei Tsuji
photo:Cycling Australia
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