2017/10/11(水) - 10:03
10月10日にトルコでツアー・オブ・ターキー(UCIワールドツアー)が開幕。初日は大集団によるスプリントに持ち込まれ、サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)がステージ優勝とリーダージャージを手にした。
ガスプロム・ルスヴェロを先頭に幹線道路を走るプロトン photo:Brian Hodes/VeloImages
正式名称「プレジデンシャル・サイクリング・ツアー・オブ・ターキー」は2008年からHC(超級)レースとして開催されてきたトルコ最大のステージレース。2017年はUCIワールドツアー入りを果たし、4月18日〜23日の日程で開催される予定だったが、チームの出場辞退が相次いだことを受けて10月10日〜15日の6日間に延期された。
不安定な中東情勢の影響で出場チームは全体で13チームと少なく、その中でUCIワールドチームはアスタナ、ボーラ・ハンスグローエ、トレック・セガフレード、UAEチームエミレーツの4チームだけ。数年前までUCIワールドチームが8〜9チーム揃っていたことを考えると、UCIワールドツアーレースでありながらトーンダウンは否めず、2018年以降のUCIワールドツアー入りに暗雲が漂っている。
大会初日はトルコ南部のリゾート地アランヤから海岸線に沿ってケメールを目指す176.7km。地元トルコナショナルチームとバルディアーニCSFがメンバー2名ずつを送り込む逃げグループが序盤から形成されたものの、概ね幹線道路ばかりを走るコースは大集団に味方した。
トルコナショナルチームやバルディアーニCSFが複数名メンバーを送り込んだ逃げ photo:Brian Hodes/VeloImages
ボーラ・ハンスグローエやトレック・セガフレード、ガスプロム・ルスヴェロの集団コントロールによって逃げグループは残り35kmで吸収。その後もスプリンターチームが集団先頭を陣取ったため新たな逃げは生まれない。ロット・ソウダルにとてもよく似たトルコナショナルチームが残り10kmから先頭に立つもUCIワールドチーム相手に主導権は奪えなかった。
残り5kmを切ってUAEチームエミレーツ、ボーラ・ハンスグローエ、アスタナ、CCCスプランディ・ポルコウィチェがトレインを組んで先頭へ。前半から集団牽引を担っていた別府史之(トレック・セガフレード)も残り3kmから強力なリードアウトを見せてチームメイトを引き上げた。
残り2km地点で大落車が発生する中、落車を免れたボーラ・ハンスグローエが人数を揃えて先頭に立つ。5名でトレインを組んで残り1kmアーチを通過したドイツチームがトレック・セガフレードを押さえ込み、シェイン・アーチボルド(ニュージーランド、ボーラ・ハンスグローエ)が残り200mでエーススプリンターのベネットを解き放った。
トゥーンスらを下したサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) photo:Brian Hodes/VeloImages
追いすがるマルコ・ベンファット(イタリア、アンドローニ・シデルメク)やエドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)を突き放したベネットがそのまま先頭を守ってフィニッシュ。1週間前のスパルカッセン・ミュンスターラント・ジロで勝利しているアイルランド生まれのスプリンターがシーズン7勝目をつかんだ。
「終盤のトレックのスピードには驚いたけど、ボーラ・ハンスグローエは落ち着いてタイミングよく自分を発射してくれた。向かい風がきつくて失速してしまったものの、残り50mで振り返るとライバルたちと差が開いていたので両手をあげる余裕があった。スプリンター向きのステージが2ステージあると思うので再び勝利を狙う。そして山岳ステージではグレゴール・ミュールベルガーをアシストして総合優勝を狙うよ」と、ステージ優勝とリーダージャージを手にしたベネットは語る。翌日の第2ステージは再びスプリンター向きの平坦ステージ。総合争いはセルチュクの山頂フィニッシュ(登坂距離5.3km/平均勾配7.6%)が設定された第4ステージで決する。
リーダージャージを手にしたサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) photo:Brian Hodes/VeloImages
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正式名称「プレジデンシャル・サイクリング・ツアー・オブ・ターキー」は2008年からHC(超級)レースとして開催されてきたトルコ最大のステージレース。2017年はUCIワールドツアー入りを果たし、4月18日〜23日の日程で開催される予定だったが、チームの出場辞退が相次いだことを受けて10月10日〜15日の6日間に延期された。
不安定な中東情勢の影響で出場チームは全体で13チームと少なく、その中でUCIワールドチームはアスタナ、ボーラ・ハンスグローエ、トレック・セガフレード、UAEチームエミレーツの4チームだけ。数年前までUCIワールドチームが8〜9チーム揃っていたことを考えると、UCIワールドツアーレースでありながらトーンダウンは否めず、2018年以降のUCIワールドツアー入りに暗雲が漂っている。
大会初日はトルコ南部のリゾート地アランヤから海岸線に沿ってケメールを目指す176.7km。地元トルコナショナルチームとバルディアーニCSFがメンバー2名ずつを送り込む逃げグループが序盤から形成されたものの、概ね幹線道路ばかりを走るコースは大集団に味方した。
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ボーラ・ハンスグローエやトレック・セガフレード、ガスプロム・ルスヴェロの集団コントロールによって逃げグループは残り35kmで吸収。その後もスプリンターチームが集団先頭を陣取ったため新たな逃げは生まれない。ロット・ソウダルにとてもよく似たトルコナショナルチームが残り10kmから先頭に立つもUCIワールドチーム相手に主導権は奪えなかった。
残り5kmを切ってUAEチームエミレーツ、ボーラ・ハンスグローエ、アスタナ、CCCスプランディ・ポルコウィチェがトレインを組んで先頭へ。前半から集団牽引を担っていた別府史之(トレック・セガフレード)も残り3kmから強力なリードアウトを見せてチームメイトを引き上げた。
残り2km地点で大落車が発生する中、落車を免れたボーラ・ハンスグローエが人数を揃えて先頭に立つ。5名でトレインを組んで残り1kmアーチを通過したドイツチームがトレック・セガフレードを押さえ込み、シェイン・アーチボルド(ニュージーランド、ボーラ・ハンスグローエ)が残り200mでエーススプリンターのベネットを解き放った。
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追いすがるマルコ・ベンファット(イタリア、アンドローニ・シデルメク)やエドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード)を突き放したベネットがそのまま先頭を守ってフィニッシュ。1週間前のスパルカッセン・ミュンスターラント・ジロで勝利しているアイルランド生まれのスプリンターがシーズン7勝目をつかんだ。
「終盤のトレックのスピードには驚いたけど、ボーラ・ハンスグローエは落ち着いてタイミングよく自分を発射してくれた。向かい風がきつくて失速してしまったものの、残り50mで振り返るとライバルたちと差が開いていたので両手をあげる余裕があった。スプリンター向きのステージが2ステージあると思うので再び勝利を狙う。そして山岳ステージではグレゴール・ミュールベルガーをアシストして総合優勝を狙うよ」と、ステージ優勝とリーダージャージを手にしたベネットは語る。翌日の第2ステージは再びスプリンター向きの平坦ステージ。総合争いはセルチュクの山頂フィニッシュ(登坂距離5.3km/平均勾配7.6%)が設定された第4ステージで決する。
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ツアー・オブ・ターキー2017第1ステージ結果
1位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 3:57:26 |
2位 | マルコ・ベンファット(イタリア、アンドローニ・シデルメク) | |
3位 | エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード) | |
4位 | フェデリーコ・ズルロ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
5位 | マッテーオ・ペルッキ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
6位 | リカルド・ミナーリ(イタリア、アスタナ) | |
7位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
8位 | ジョナス・コッホ(ドイツ、CCCスプランディ・ポルコウィチェ) | |
9位 | マヌエル・ベレッティ(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ) | |
10位 | ホルディ・カスレラス(スペイン、ソールブラジル) | |
47位 | 別府史之(日本、トレック・セガフレード) | 0:01:47 |
個人総合成績
1位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 3:57:16 |
2位 | マルコ・ベンファット(イタリア、アンドローニ・シデルメク) | 0:00:04 |
3位 | エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード) | 0:00:06 |
4位 | ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、バルディアーニCSF) | 0:00:07 |
5位 | フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アンドローニ・シデルメク) | |
6位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:00:08 |
7位 | フラヴィオ・カルドソ(ブラジル、ソールブラジル) | |
8位 | アレックス・テュリン(イタリア、ウィリエール・トリエスティーナ) | 0:00:09 |
9位 | ムハメット・アタライ(トルコ、トルク・セケルスポール) | |
10位 | フェデリーコ・ズルロ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:00:10 |
山岳賞
1位 | エンリーコ・バルビン(イタリア、バルディアーニCSF) | 2pts |
2位 | ミハル・パルタ(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ) | 1pt |
ポイント賞
1位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 15pts |
2位 | マルコ・ベンファット(イタリア、アンドローニ・シデルメク) | 14pts |
3位 | エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード) | 13pts |
チーム総合成績
1位 | アンドローニ・シデルメク | 11:52:18 |
2位 | バルディアーニCSF | |
3位 | UAEチームエミレーツ |
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