2017/09/02(土) - 19:05
アンダルシアの山岳決戦を前にした平坦ステージで3勝目を飾ったマッテオ・トレンティンや、フルームをアシストしながら2位に入ったジャンニ・モスコン、残り7kmまで逃げたアレッサンドロ・デマルキらのコメントを紹介します。
3勝目を飾ったマッテオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ)
チームに5勝目をもたらしたマッテオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ) photo:Kei Tsuji / TDWsportフィニッシュ手前に登りがあるので、正直言うと決して自分向きのステージではなかった。でもチーム全体のサポートを得て、勝負を狙うことにしたんだ。そして彼らは信じられないような仕事ぶりを見せてくれた。100%の働きには勝利で報いるしかなかった。
素晴らしい気持ち。自信をもって開幕地に降り立ったけど、まさかステージ3勝するとは予想していなかった。そしてまだブエルタは続く。チームとして引き続きステージ優勝を狙いたい。
フルームをアシストしながら2位に入ったジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ)
とてもハードなフィナーレだった。チームの最優先事項はもちろんフルームをサポートすること。チームメイトたちは彼を100%信頼している。彼と一緒に集団前方で走っていると、そのままスプリントのチャンスが巡ってきたので、挑戦しない理由がなかった。
スプリントは全く予定していなかった。自分が勝利を狙えるチャンスなんてそうそうないので、ステージ2位という成績は悔しい。今日のようにレースでは何が起こるかわからない。
ステージ3位のソーレンクラーク・アンデルセン(デンマーク、サンウェブ)
スーパーホットな1日だった。平坦ステージに分類されていたものの、序盤にアップダウンがあったし、終盤にかけて登りとコーナーが連続する複雑なステージだった。残り3kmの登りに向けてチームはウィルコ・ケルデルマンと自分のためにポジショニング。集団を崩壊させようと登りでアタックしたけど、振りきることができなかったのでスプリントに集中した。
全力を尽くしてステージ3位。勝利には手が届かなかったけど、チームワークを結果に繋げることができてよかった。
翌日からの山岳決戦を見据えるクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)
比較的平穏な1日を終えたマイヨロホのクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Kei Tsuji / TDWsport中切れでタイムを失わないために集団の前方でフィニッシュした。今日はそれよりもジャンニ・モスコンがステージ2位に入ったことが大きなトピック。終盤にかけて彼のおかげで集団前方の良い位置をキープできていた。そして残り1kmで彼に『ゴーゴーゴー!ステージ優勝を狙え!』と言ったんだ。もし彼がポジショニングに力を使わずスプリントに集中していれば結果は違っていたと思う。彼はフレッシュで、とても強い。彼の時代は近い将来きっと来る。
昨日の落車からしっかりリカバリーできたと思う。落車の影響はそれほどなかった。もちろん落車の怪我は痛むけどレースは構わず続いていく。今日はチームの力も温存できたと思う。今週末の山岳決戦に向けて準備はできている。
中切れで7秒を失ったミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
集団スプリントを予想していたので、タイムを失うことになるとは思っていなかった。登りを含むとてもハードなフィナーレで、小集団が先行してしまったんだ。幸い大惨事は免れたし、チームとしては良い1日だったと思う。ファビオ・アルも調子が良いし、明日からの山岳ステージで彼と一緒に良い走りができると思う。
残り7kmまで逃げ続けたアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、BMCレーシング)
残り7kmまで逃げ続けたアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、BMCレーシング) photo:Tim de Waele / TDWsport序盤に形成された5人の逃げは強力だったけど、逃げ切るには力が足りなかった。山岳ポイントだけを狙って逃げに乗った選手(ダヴィデ・ヴィレッラ)が集団に戻った影響も大きかった。4人になってからは良い協調体制を築けていたし、逃げ切るチャンスはあったと思う。
調子が良いと思った日に逃げを試みることができて満足している。せっかく調子が良いのだから、何も集団の中で1日を過ごす必要なんてない。今週末の山岳ステージは見送って、また来週逃げにトライしたい。
ステージ敢闘賞を獲得したトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル)
高速ダウンヒルをこなすトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル)とダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール・ドラパック) photo:Kei Tsuji / TDWsport確かに逃げ切りの可能性は少なかったけど、デマルキと2人で諦めずに逃げ続けた。決して悪い走りではなかったと思うし、チャンスはあった。残り30kmを切ってからアクセルを踏んでペースアップしたけど集団とのタイム差は常に小さかった。
トレンティンのためにトレインを組んだニキ・テルプストラ(オランダ、クイックステップフロアーズ)
すべて作戦通りだった。調子の良いマッテオ(トレンティン)のためにチームは前半から集団をコントロール。終盤に勾配のある登りが登場したものの、マッテオはチームメイト2人(ユンゲルスとアラフィリップ)と一緒に問題なくクリアした。マッテオがチームの仕事を完璧にやり遂げてくれたことをとても嬉しく思う。
どれだけ優れた選手を揃えても、その仕事に報いることのできるフィニッシャーがいなければステージ優勝は果たせない。チームメイトたちは彼を信頼しているし、そのおかげで全力でアシストできるんだ。
終盤にパンクしながらも集団に戻った総合11位ニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシング)
パンクが発生した時もパニックになることなく落ち着いて対処できた。ちょうどパンクした時、マックス・シャンドリ監督が無線で残り数キロのコースレイアウトを説明していたので、なかなかトラブルをチームカーに伝えることができなかった。前輪パンクだったので片手を離して無線機を触ることができず、代わりにダミアーノ・カルーゾがチームカーに連絡。素早く前輪を交換してから再スタートするまで極めて迅速だったし、ダミアーノとローハン・デニスが前で待ってくれていた。ローハンに引き連れられて集団に戻り、ダミアーノに連れられて集団前方へ。残り数キロから始まる登りまでに元にいたポジションに戻った。
最終的に中切れを免れて、(総合10位ロペスらに)7秒差を付けることに成功。(第11ステージで)1日で4分も遅れた自分にとって7秒は取るに足らないけど、今日はトラブルなく、タイムを失うことなくフィニッシュにたどり着くことが重要だった。
text:Kei Tsuji
3勝目を飾ったマッテオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ)

素晴らしい気持ち。自信をもって開幕地に降り立ったけど、まさかステージ3勝するとは予想していなかった。そしてまだブエルタは続く。チームとして引き続きステージ優勝を狙いたい。
フルームをアシストしながら2位に入ったジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ)
とてもハードなフィナーレだった。チームの最優先事項はもちろんフルームをサポートすること。チームメイトたちは彼を100%信頼している。彼と一緒に集団前方で走っていると、そのままスプリントのチャンスが巡ってきたので、挑戦しない理由がなかった。
スプリントは全く予定していなかった。自分が勝利を狙えるチャンスなんてそうそうないので、ステージ2位という成績は悔しい。今日のようにレースでは何が起こるかわからない。
ステージ3位のソーレンクラーク・アンデルセン(デンマーク、サンウェブ)
スーパーホットな1日だった。平坦ステージに分類されていたものの、序盤にアップダウンがあったし、終盤にかけて登りとコーナーが連続する複雑なステージだった。残り3kmの登りに向けてチームはウィルコ・ケルデルマンと自分のためにポジショニング。集団を崩壊させようと登りでアタックしたけど、振りきることができなかったのでスプリントに集中した。
全力を尽くしてステージ3位。勝利には手が届かなかったけど、チームワークを結果に繋げることができてよかった。
翌日からの山岳決戦を見据えるクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)
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昨日の落車からしっかりリカバリーできたと思う。落車の影響はそれほどなかった。もちろん落車の怪我は痛むけどレースは構わず続いていく。今日はチームの力も温存できたと思う。今週末の山岳決戦に向けて準備はできている。
中切れで7秒を失ったミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
集団スプリントを予想していたので、タイムを失うことになるとは思っていなかった。登りを含むとてもハードなフィナーレで、小集団が先行してしまったんだ。幸い大惨事は免れたし、チームとしては良い1日だったと思う。ファビオ・アルも調子が良いし、明日からの山岳ステージで彼と一緒に良い走りができると思う。
残り7kmまで逃げ続けたアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、BMCレーシング)
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調子が良いと思った日に逃げを試みることができて満足している。せっかく調子が良いのだから、何も集団の中で1日を過ごす必要なんてない。今週末の山岳ステージは見送って、また来週逃げにトライしたい。
ステージ敢闘賞を獲得したトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル)
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トレンティンのためにトレインを組んだニキ・テルプストラ(オランダ、クイックステップフロアーズ)
すべて作戦通りだった。調子の良いマッテオ(トレンティン)のためにチームは前半から集団をコントロール。終盤に勾配のある登りが登場したものの、マッテオはチームメイト2人(ユンゲルスとアラフィリップ)と一緒に問題なくクリアした。マッテオがチームの仕事を完璧にやり遂げてくれたことをとても嬉しく思う。
どれだけ優れた選手を揃えても、その仕事に報いることのできるフィニッシャーがいなければステージ優勝は果たせない。チームメイトたちは彼を信頼しているし、そのおかげで全力でアシストできるんだ。
終盤にパンクしながらも集団に戻った総合11位ニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシング)
パンクが発生した時もパニックになることなく落ち着いて対処できた。ちょうどパンクした時、マックス・シャンドリ監督が無線で残り数キロのコースレイアウトを説明していたので、なかなかトラブルをチームカーに伝えることができなかった。前輪パンクだったので片手を離して無線機を触ることができず、代わりにダミアーノ・カルーゾがチームカーに連絡。素早く前輪を交換してから再スタートするまで極めて迅速だったし、ダミアーノとローハン・デニスが前で待ってくれていた。ローハンに引き連れられて集団に戻り、ダミアーノに連れられて集団前方へ。残り数キロから始まる登りまでに元にいたポジションに戻った。
最終的に中切れを免れて、(総合10位ロペスらに)7秒差を付けることに成功。(第11ステージで)1日で4分も遅れた自分にとって7秒は取るに足らないけど、今日はトラブルなく、タイムを失うことなくフィニッシュにたどり着くことが重要だった。
text:Kei Tsuji
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