2009/03/08(日) - 20:54
なだらかな丘と糸杉、その間を縫うように走る白い道。そんな美しい風景が広がるイタリア・トスカーナ州において、第3回モンテパスキ・ストラーデビアンケ・エロイカトスカーナ(UCI1.1)が開催され、終盤に飛び出したトーマス・ロヴクヴィスト(スウェーデン、チームコロンビア)が優勝を飾った。
中世の面影を色濃く残すトスカーナ州・シエナ。その街の近郊には、なだらかな丘陵が延々と続いている。道路の大半はアスファルトで舗装されているが、まだまだ未舗装路も数多く存在。今年で開催3回目を迎えるモンテパスキ・ストラーデビアンケ・エロイカトスカーナは、そんな風光明媚なシエナ近郊で開催された。
レース名に登場する「ストラーデ・ビアンケ」とは、イタリア語で「白い道」の意味。全長190kmのコースのうち、未舗装路が8区間、計57.2km登場する。なお「モンテ・パスキ」とはシエナの「モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行」のこと。
第3回大会には国内外から強力な15チーム(プロツアー8チーム)が出場した。開催が迫るティレーノ〜アドリアティコとミラノ〜サンレモに照準を合わす選手も多い。過去2大会はチームCSC(現サクソバンク)が連覇している。
ワイン産地として世界的に有名なキアンティのガイオーレ・イン・キアンティをスタートしたのは112名の選手たち。注目されたアレッサンドロ・バッラン(イタリア、ランプレ)は発熱による体調不良でスタートしなかった。レース前には、先月逝去した元ガゼッタ紙ディレクターのカンナヴォ氏に1分間の黙祷が捧げられた。
青空の下スタートしたレースは、1つ目の未舗装区間が迫った28km地点でルーカ・ピエルフェリーチ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)がアタックし、これにリカルド・キアリーニ(イタリア、LPRブレークス)ら3名が合流。この4名は60km地点で最大5分28秒のリードを稼ぎ出した。
メイン集団はラスト40kmで51名に絞られ、先頭グループとのタイム差は1分に。7番目の未舗装区間(ラスト20km)に差し掛かると、活発化したメイン集団からライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン)、ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス)、ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD)、アンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)が飛び出した。
ベンナーティら4名は逃げ続けていたカッチャとキアリーニの2名をパス。これにラスト7kmでトーマス・ロヴクヴィスト(スウェーデン、チームコロンビア)やマルティン・エルミガー(スイス、アージェードゥーゼル)、ファビアン・ウェーグマン(ドイツ、ミルラム)、ロジャー・ハモンド(イギリス、サーヴェロ)ら11名が合流した
ここからは15名によるアタック合戦だ。まずヴィスコンティが飛び出したが、1km独走後に吸収。続いて飛び出したゲラルド・チオレック(ドイツ、ミルラム)も好走したが、丘の上に佇むシエナに至る上りで息絶えた。
シエナの住民曰く「世界一美しい」カンポ広場のゴール地点に先頭でやってきたのは、ウェーグマンのアタックに乗じたロヴクヴィストだ。最後の上りでウェーグマンを突き放したロヴクヴィストは、片手を突き上げてゴール。3位にはエルミガーが入った。
ロヴクヴィストの勝利は、2007年クリテリウム・アンテルナシオナルのステージ優勝以来。これが初めてのワンディレース勝利だ。「これはキャリアの中で最高の勝利。とてもナーバスなレースだった。8カ所の未舗装区間はとてもストレスフルだった。でもこのレースは特別な存在。他のどのレースとも違うんだ。非常に満足している」と、嬉しい勝利レースの印象を残している。
勝負ポイントに関しては「勝負を決めたのは最後の上り。そこで脚が残っていたら勝てると思っていたんだ。そして僕には脚が残っていた」と語る。
「短いステージレースも得意」と語るロヴクヴィストは、昨年総合3位に入っているティレーノ〜アドリアティコに向けて好調をアピールした。
3年連続海外勢が表彰台の頂点たったモンテパスキ・エロイカ。イタリア人最高位は、終盤まで積極的に走ったヴィスコンティの6位だった。
レース展開、ならびに選手コメントはガゼッタ紙より。
モンテパスキ・ストラーデビアンケ・エロイカトスカーナ2009
1位 トーマス・ロヴクヴィスト(スウェーデン、チームコロンビア)4h59'02"
2位 ファビアン・ウェーグマン(ドイツ、ミルラム)+04"
3位 マルティン・エルミガー(スイス、アージェードゥーゼル)+06"
4位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア)+08"
5位 リーナス・ゲルデマン(ドイツ、ミルラム)+12"
6位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD)+14"
7位 ピーター・ベリトス(スロバキア、ミルラム)
8位 アンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)+16"
9位 ダニエル・ロイド(イギリス、サーヴェロ)+19"
10位 ライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン)+22"
中世の面影を色濃く残すトスカーナ州・シエナ。その街の近郊には、なだらかな丘陵が延々と続いている。道路の大半はアスファルトで舗装されているが、まだまだ未舗装路も数多く存在。今年で開催3回目を迎えるモンテパスキ・ストラーデビアンケ・エロイカトスカーナは、そんな風光明媚なシエナ近郊で開催された。
レース名に登場する「ストラーデ・ビアンケ」とは、イタリア語で「白い道」の意味。全長190kmのコースのうち、未舗装路が8区間、計57.2km登場する。なお「モンテ・パスキ」とはシエナの「モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行」のこと。
第3回大会には国内外から強力な15チーム(プロツアー8チーム)が出場した。開催が迫るティレーノ〜アドリアティコとミラノ〜サンレモに照準を合わす選手も多い。過去2大会はチームCSC(現サクソバンク)が連覇している。
ワイン産地として世界的に有名なキアンティのガイオーレ・イン・キアンティをスタートしたのは112名の選手たち。注目されたアレッサンドロ・バッラン(イタリア、ランプレ)は発熱による体調不良でスタートしなかった。レース前には、先月逝去した元ガゼッタ紙ディレクターのカンナヴォ氏に1分間の黙祷が捧げられた。
青空の下スタートしたレースは、1つ目の未舗装区間が迫った28km地点でルーカ・ピエルフェリーチ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)がアタックし、これにリカルド・キアリーニ(イタリア、LPRブレークス)ら3名が合流。この4名は60km地点で最大5分28秒のリードを稼ぎ出した。
メイン集団はラスト40kmで51名に絞られ、先頭グループとのタイム差は1分に。7番目の未舗装区間(ラスト20km)に差し掛かると、活発化したメイン集団からライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン)、ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス)、ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD)、アンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)が飛び出した。
ベンナーティら4名は逃げ続けていたカッチャとキアリーニの2名をパス。これにラスト7kmでトーマス・ロヴクヴィスト(スウェーデン、チームコロンビア)やマルティン・エルミガー(スイス、アージェードゥーゼル)、ファビアン・ウェーグマン(ドイツ、ミルラム)、ロジャー・ハモンド(イギリス、サーヴェロ)ら11名が合流した
ここからは15名によるアタック合戦だ。まずヴィスコンティが飛び出したが、1km独走後に吸収。続いて飛び出したゲラルド・チオレック(ドイツ、ミルラム)も好走したが、丘の上に佇むシエナに至る上りで息絶えた。
シエナの住民曰く「世界一美しい」カンポ広場のゴール地点に先頭でやってきたのは、ウェーグマンのアタックに乗じたロヴクヴィストだ。最後の上りでウェーグマンを突き放したロヴクヴィストは、片手を突き上げてゴール。3位にはエルミガーが入った。
ロヴクヴィストの勝利は、2007年クリテリウム・アンテルナシオナルのステージ優勝以来。これが初めてのワンディレース勝利だ。「これはキャリアの中で最高の勝利。とてもナーバスなレースだった。8カ所の未舗装区間はとてもストレスフルだった。でもこのレースは特別な存在。他のどのレースとも違うんだ。非常に満足している」と、嬉しい勝利レースの印象を残している。
勝負ポイントに関しては「勝負を決めたのは最後の上り。そこで脚が残っていたら勝てると思っていたんだ。そして僕には脚が残っていた」と語る。
「短いステージレースも得意」と語るロヴクヴィストは、昨年総合3位に入っているティレーノ〜アドリアティコに向けて好調をアピールした。
3年連続海外勢が表彰台の頂点たったモンテパスキ・エロイカ。イタリア人最高位は、終盤まで積極的に走ったヴィスコンティの6位だった。
レース展開、ならびに選手コメントはガゼッタ紙より。
モンテパスキ・ストラーデビアンケ・エロイカトスカーナ2009
1位 トーマス・ロヴクヴィスト(スウェーデン、チームコロンビア)4h59'02"
2位 ファビアン・ウェーグマン(ドイツ、ミルラム)+04"
3位 マルティン・エルミガー(スイス、アージェードゥーゼル)+06"
4位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア)+08"
5位 リーナス・ゲルデマン(ドイツ、ミルラム)+12"
6位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD)+14"
7位 ピーター・ベリトス(スロバキア、ミルラム)
8位 アンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)+16"
9位 ダニエル・ロイド(イギリス、サーヴェロ)+19"
10位 ライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン)+22"
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