2017/05/21(日) - 10:29
パワフルな走りでステージをもぎ取ったトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)と、遅れたナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)は共に「予想外だった」とコメント。総合勢の言葉でオローパの登坂勝負を振り返ります。
ライバルとの差を広げ、マリアアッズーラも獲得したトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)
この勝利は予想していなかった。キンタナのアタックには反応できなかったものの、落ち着いて、集中力を切らさずに、リラックスして自分のペースを守り続けたんだ。ピノたちが脱落したのは分かっていて、キンタナを捕まえられるとは思わなかったけれど、先行する彼との差を徐々に縮めることができた。
残り2kmで彼を捕まえてからは、自らアタックして反応できないライバルたちに差をつけようとしたんだ。最後のステージ優勝争いまで力が残っていたことに驚いたよ。ザカリンが加速した時に無線でキンタナが遅れたと聞こえていたので全力で差を広げに行った。この勝利を夢見ていたけど、まさか本当に実現できるとは思っていなかった。
ステージ優勝という結果を残すことはとても重要さ。2年前のブエルタで学んだことだけど、総合リードをこれから一気に失ってしまうことも十分に有り得る話。まだジロ全体の獲得標高の半分も稼いでいないんだ。キンタナとニーバリは3週目が非常に強い。まだまだ先は長いんだ。
14秒遅れでフィニッシュしたナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
予想外の結果になった。ライバルたちを試すために力を尽くしたものの、デュムランの登坂力が秀でていた。局所的に吹いていた風が影響を与えたのかもしれない。脚の調子は良く、他のライバルたちからリードを奪うことができたし、総合争いから脱落したわけじゃない。3週目の山岳ステージは今日とは違う戦いになる。
ステージに手が届かなかったイルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)
もちろん優勝が欲しかったけれど、最終盤はデュムランの方が少し力を残していた。これまで言ってきたように、僕はこれから一気に厳しさを増す第3週目にフォーカスしている。今日はようやく厳しいアルプス山脈に到達しただけ。僕はライバルではなく自分自身を見ている。可能な限りの力を尽くしていけばミラノでの結果も違ってくると思う。
3位に食い込んだミケル・ランダ(スペイン、チームスカイ)
6日前に落車した痛みがまだ残っていることを踏まえれば上出来だ。ステージには手が届かなかったけど、楽観的に考えなければならないね。体調自体は日を追うごとに回復してきているし、休息日明けに100%レベルに戻したい。今日はチームが僕のために走ってくれた。あと1週間残っているのでチームとして積極的に勝ちを狙っていく。
41秒遅れ、アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)
残り2kmまでは世界屈指のクライマーと張り合うことができた。あと数百メートル、勾配が緩くなる区間まで粘れていたら結果も違ったかもしれない。遅れてしまったものの、デュムランやキンタナを除いてほとんどの総合勢に対してはタイムを稼いだので、結果的には満足しているよ。
42秒遅れのヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
最終盤は苦しんだが、それも予想の範囲内。今日は守りに徹した走りだった。火曜日からはアルプスでの戦いが始まるので、得意な場面で遅れを取り返していきたい
総合7位に浮上したタネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)
2回目の休息日明けからものすごく調子が良い。今日は大方の予想通りハイスピードのヒルクライムバトルとなったけれど、自分の得意な場面ではないにも関わらず屈強なクライマーの中に残ることができた。これからもっと調子が上がる感触を得ているので、総合順位を一つ一つ上げたい。
1分44秒遅れたバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)
コンディション自体は悪くはないものの、今日は自分のリズムを取り戻すことができなかった。ただひたすら耐えて、耐えて、耐えた末にテンポは崩れたままだった。オローパの登り口はテクニカルなので前方に位置取る必要があった。けれどそこで限界に達してしまい、残り2kmで先頭グループから離れた。
正直に言うと、今日のような全力で平坦を飛ばして登りを一気に駆け上がるコースレイアウトは苦手。登りまでは調子が良かったものの、勾配が上がると突然ブレーキが掛かってしまった。でもまだなんとかできる範囲だと思っている。現状、自分のライバルとなる選手たちからは大きくタイムを失わなかった。
序盤の逃げに乗ったナトナエル・ベルハネ(エリトリア、ディメンションデータ)
今日は何としても逃げに乗りたかった。開幕直後からトライし続けてきたことがようやく叶った。残念ながら2分以上の差を許してもらえず捕まってしまったが、調子は良いのでまた逃げ切りを狙っていきたい。
text:So.Isobe
ライバルとの差を広げ、マリアアッズーラも獲得したトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)
この勝利は予想していなかった。キンタナのアタックには反応できなかったものの、落ち着いて、集中力を切らさずに、リラックスして自分のペースを守り続けたんだ。ピノたちが脱落したのは分かっていて、キンタナを捕まえられるとは思わなかったけれど、先行する彼との差を徐々に縮めることができた。
残り2kmで彼を捕まえてからは、自らアタックして反応できないライバルたちに差をつけようとしたんだ。最後のステージ優勝争いまで力が残っていたことに驚いたよ。ザカリンが加速した時に無線でキンタナが遅れたと聞こえていたので全力で差を広げに行った。この勝利を夢見ていたけど、まさか本当に実現できるとは思っていなかった。
ステージ優勝という結果を残すことはとても重要さ。2年前のブエルタで学んだことだけど、総合リードをこれから一気に失ってしまうことも十分に有り得る話。まだジロ全体の獲得標高の半分も稼いでいないんだ。キンタナとニーバリは3週目が非常に強い。まだまだ先は長いんだ。
14秒遅れでフィニッシュしたナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
予想外の結果になった。ライバルたちを試すために力を尽くしたものの、デュムランの登坂力が秀でていた。局所的に吹いていた風が影響を与えたのかもしれない。脚の調子は良く、他のライバルたちからリードを奪うことができたし、総合争いから脱落したわけじゃない。3週目の山岳ステージは今日とは違う戦いになる。
ステージに手が届かなかったイルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)
もちろん優勝が欲しかったけれど、最終盤はデュムランの方が少し力を残していた。これまで言ってきたように、僕はこれから一気に厳しさを増す第3週目にフォーカスしている。今日はようやく厳しいアルプス山脈に到達しただけ。僕はライバルではなく自分自身を見ている。可能な限りの力を尽くしていけばミラノでの結果も違ってくると思う。
3位に食い込んだミケル・ランダ(スペイン、チームスカイ)
6日前に落車した痛みがまだ残っていることを踏まえれば上出来だ。ステージには手が届かなかったけど、楽観的に考えなければならないね。体調自体は日を追うごとに回復してきているし、休息日明けに100%レベルに戻したい。今日はチームが僕のために走ってくれた。あと1週間残っているのでチームとして積極的に勝ちを狙っていく。
41秒遅れ、アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)
残り2kmまでは世界屈指のクライマーと張り合うことができた。あと数百メートル、勾配が緩くなる区間まで粘れていたら結果も違ったかもしれない。遅れてしまったものの、デュムランやキンタナを除いてほとんどの総合勢に対してはタイムを稼いだので、結果的には満足しているよ。
42秒遅れのヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
最終盤は苦しんだが、それも予想の範囲内。今日は守りに徹した走りだった。火曜日からはアルプスでの戦いが始まるので、得意な場面で遅れを取り返していきたい
総合7位に浮上したタネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)
2回目の休息日明けからものすごく調子が良い。今日は大方の予想通りハイスピードのヒルクライムバトルとなったけれど、自分の得意な場面ではないにも関わらず屈強なクライマーの中に残ることができた。これからもっと調子が上がる感触を得ているので、総合順位を一つ一つ上げたい。
1分44秒遅れたバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)
コンディション自体は悪くはないものの、今日は自分のリズムを取り戻すことができなかった。ただひたすら耐えて、耐えて、耐えた末にテンポは崩れたままだった。オローパの登り口はテクニカルなので前方に位置取る必要があった。けれどそこで限界に達してしまい、残り2kmで先頭グループから離れた。
正直に言うと、今日のような全力で平坦を飛ばして登りを一気に駆け上がるコースレイアウトは苦手。登りまでは調子が良かったものの、勾配が上がると突然ブレーキが掛かってしまった。でもまだなんとかできる範囲だと思っている。現状、自分のライバルとなる選手たちからは大きくタイムを失わなかった。
序盤の逃げに乗ったナトナエル・ベルハネ(エリトリア、ディメンションデータ)
今日は何としても逃げに乗りたかった。開幕直後からトライし続けてきたことがようやく叶った。残念ながら2分以上の差を許してもらえず捕まってしまったが、調子は良いのでまた逃げ切りを狙っていきたい。
text:So.Isobe
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