2009/03/01(日) - 10:47
ついにクラシックシーズン開幕!セミクラシック初戦のオンループ・ヘットニュースブラッド(UCI1.HC)がベルギー・ヘント近郊で開催され、熾烈なアタック合戦の末のスプリント勝負をトル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)が制して優勝。北欧選手として初の栄冠に輝いた。
昨年まで「オンループ・ヘットフォルク」として開催されていたこのセミクラシック初戦は、スポンサー変更に伴い名称が「オンループ・ヘットニュースブラッド」に。今年で開催64回目を迎える伝統の一戦だ。
フランドル地方のヘント近郊で行なわれるレースは、コース全長が203km。ミュールやクルイスベルグ、ターインベルグ、モーレンベルグなど、ロンド・ファン・フラーンデレンでお馴染みの急坂が11つ登場する。その多くは石畳で覆われており、急勾配のスリッピーな路面が選手たちを苦しめる。7カ所の石畳区間も設定され、コースの厳しさは本格クラシックレースと遜色無い。
過去には雪で開催中止を余儀なくされたこともあるが、今年は好天、温暖なコンディションに恵まれた。レースはエルヴェ・デュクロラサル(フランス、コフィディス)やダヴィド・ブシェー(フランス、ランドバウクレジット)ら5名のアタックが早々に決まり、最大7分のリードを得て逃げ続けた。
メイン集団からはレース中盤にマーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)ら4名が飛び出したが、この追走グループは、遮断機の降りた踏切を通過したとして失格処分に。やがてレース後半に突入すると、先頭グループのリードは急速に縮まった。
ゴールまで55kmを残したターインベルグでレースは急展開を見せる。ラボバンクの4名(ナイエンス、ポストゥーマ、ラングヴェルト、フレチャ)がメイン集団から飛び出し、チームタイムトライアル状態で集団を突き放しにかかった。
クイックステップがコントロールする集団は何とかこのラボバンクの動きを封じたが、このペースアップによって集団は20名ほどに絞られた。ここから前年度覇者のフィリップ・ジルベール(ベルギー、サイレンス・ロット)らが断続的にアタックを仕掛けたが、ラボバンクがこれを封じていく。
連続する急勾配の上りでのアタックはいずれも成功せず、逃げ続けていた先頭5名もラスト35kmで吸収。ここからハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)とセバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、ラボバンク)の2名が飛び出し、最大1分のリードを築き上げた。
ハウッスラーとラングヴェルトは20秒のリードを保ったままラスト10kmに突入する。協力して逃げるこの2名を、サイレンス・ロットとクイックステップが牽引する20名ほどのグループが追い上げる展開。逃げ切りかスプリントか、このマッチレースは追走グループに軍配が上がった。
ゴールの僅か300m手前で先頭2名が吸収されると、集団内で落車が発生。フィリッポ・ポッツァート(イタリア、カチューシャ)やゲラルド・チオレック(ドイツ、ミルラム)らがこれに巻き込まれた。
優勝候補のトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)が足止めを食らう一方で、難を逃れたフースホフトが先頭でゴールへ。追いすがるケヴィン・イスタ(ベルギー、アグリチュベル)らを振り切ったフースホフトが、そのまま両手を挙げてゴールに飛び込んだ。
サーヴェロ・テストチームの勢いが止まらない。フースホフトは北欧出身選手として大会初優勝。ツアー・オブ・カリフォルニア第3ステージに続くシーズン2勝目だ。ゴール寸前まで逃げていたハウッスラーも、ポルトガルのヴォルタ・アオ・アルガルヴェでステージ2勝を飾っている。
Sport.beのインタビューの中でフースホフトは「ハウッスラーが逃げてくれたことで、クリアーと僕はずっと集団後方で楽に走ることが出来た。決定的な動きに遅れないようにだけ気をつけて、あとは落ち着いて集団後方で走っていたんだ。ハウッスラーが吸収されたとき、僕はクリアーに連れられて先頭に出た。完璧なスプリントだった」と、チームの働きを賞賛した。サーヴェロは今後のセミクラシックでも注目の存在だ。
日本から唯一参戦した別府史之(スキル・シマノ)は45秒遅れの大集団でゴール。セミクラシック初戦を終えたフミ、次戦は西フランドル3日間(3月6日〜8日)だ。
オンループ・ヘットニュースブラッド2009
1位 トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)4h47'45"
2位 ケヴィン・イスタ(ベルギー、アグリチュベル)
3位 フアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ラボバンク)
4位 フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー、サイレンス・ロット)
5位 マークス・ブルグハート(ドイツ、チームコロンビア)
6位 フレデリック・アモリソン(ベルギー、ランドバウクレジット)
7位 アンドレアス・クリアー(ドイツ、サーヴェロ)
8位 ハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)
9位 ニキ・テルプストラ(オランダ、ミルラム)
10位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)
64位 別府史之(日本、スキル・シマノ)+45"
昨年まで「オンループ・ヘットフォルク」として開催されていたこのセミクラシック初戦は、スポンサー変更に伴い名称が「オンループ・ヘットニュースブラッド」に。今年で開催64回目を迎える伝統の一戦だ。
フランドル地方のヘント近郊で行なわれるレースは、コース全長が203km。ミュールやクルイスベルグ、ターインベルグ、モーレンベルグなど、ロンド・ファン・フラーンデレンでお馴染みの急坂が11つ登場する。その多くは石畳で覆われており、急勾配のスリッピーな路面が選手たちを苦しめる。7カ所の石畳区間も設定され、コースの厳しさは本格クラシックレースと遜色無い。
過去には雪で開催中止を余儀なくされたこともあるが、今年は好天、温暖なコンディションに恵まれた。レースはエルヴェ・デュクロラサル(フランス、コフィディス)やダヴィド・ブシェー(フランス、ランドバウクレジット)ら5名のアタックが早々に決まり、最大7分のリードを得て逃げ続けた。
メイン集団からはレース中盤にマーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)ら4名が飛び出したが、この追走グループは、遮断機の降りた踏切を通過したとして失格処分に。やがてレース後半に突入すると、先頭グループのリードは急速に縮まった。
ゴールまで55kmを残したターインベルグでレースは急展開を見せる。ラボバンクの4名(ナイエンス、ポストゥーマ、ラングヴェルト、フレチャ)がメイン集団から飛び出し、チームタイムトライアル状態で集団を突き放しにかかった。
クイックステップがコントロールする集団は何とかこのラボバンクの動きを封じたが、このペースアップによって集団は20名ほどに絞られた。ここから前年度覇者のフィリップ・ジルベール(ベルギー、サイレンス・ロット)らが断続的にアタックを仕掛けたが、ラボバンクがこれを封じていく。
連続する急勾配の上りでのアタックはいずれも成功せず、逃げ続けていた先頭5名もラスト35kmで吸収。ここからハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)とセバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、ラボバンク)の2名が飛び出し、最大1分のリードを築き上げた。
ハウッスラーとラングヴェルトは20秒のリードを保ったままラスト10kmに突入する。協力して逃げるこの2名を、サイレンス・ロットとクイックステップが牽引する20名ほどのグループが追い上げる展開。逃げ切りかスプリントか、このマッチレースは追走グループに軍配が上がった。
ゴールの僅か300m手前で先頭2名が吸収されると、集団内で落車が発生。フィリッポ・ポッツァート(イタリア、カチューシャ)やゲラルド・チオレック(ドイツ、ミルラム)らがこれに巻き込まれた。
優勝候補のトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)が足止めを食らう一方で、難を逃れたフースホフトが先頭でゴールへ。追いすがるケヴィン・イスタ(ベルギー、アグリチュベル)らを振り切ったフースホフトが、そのまま両手を挙げてゴールに飛び込んだ。
サーヴェロ・テストチームの勢いが止まらない。フースホフトは北欧出身選手として大会初優勝。ツアー・オブ・カリフォルニア第3ステージに続くシーズン2勝目だ。ゴール寸前まで逃げていたハウッスラーも、ポルトガルのヴォルタ・アオ・アルガルヴェでステージ2勝を飾っている。
Sport.beのインタビューの中でフースホフトは「ハウッスラーが逃げてくれたことで、クリアーと僕はずっと集団後方で楽に走ることが出来た。決定的な動きに遅れないようにだけ気をつけて、あとは落ち着いて集団後方で走っていたんだ。ハウッスラーが吸収されたとき、僕はクリアーに連れられて先頭に出た。完璧なスプリントだった」と、チームの働きを賞賛した。サーヴェロは今後のセミクラシックでも注目の存在だ。
日本から唯一参戦した別府史之(スキル・シマノ)は45秒遅れの大集団でゴール。セミクラシック初戦を終えたフミ、次戦は西フランドル3日間(3月6日〜8日)だ。
オンループ・ヘットニュースブラッド2009
1位 トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)4h47'45"
2位 ケヴィン・イスタ(ベルギー、アグリチュベル)
3位 フアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ラボバンク)
4位 フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー、サイレンス・ロット)
5位 マークス・ブルグハート(ドイツ、チームコロンビア)
6位 フレデリック・アモリソン(ベルギー、ランドバウクレジット)
7位 アンドレアス・クリアー(ドイツ、サーヴェロ)
8位 ハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)
9位 ニキ・テルプストラ(オランダ、ミルラム)
10位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)
64位 別府史之(日本、スキル・シマノ)+45"
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