ピュアジャパニーズブランドとしてリーズナブルかつ高性能と実用性に長けた製品を展開するエヴァディオ。先代の特長であったキレのある走りを保ちながら、剛性バランスを高めた新型カーボンレーシングロード「VENUS RS」が登場した。



エヴァディオ VENUS RS(Red)エヴァディオ VENUS RS(Red) (c)エヴァディオ
2008年に誕生して以来、国内のロードバイクシーンに則したオリジナルプロダクトを数多く取り揃え、特に実用面重視のサイクリストから支持を集めてきたジャパニーズブランドがエヴァディオである。この数年はチタン製のPEGASUSシリーズを主力に展開してきたが、2017年はトップホビーレーサーにも使用されてきたレーシング系モデルが復活。今回紹介する「VENUS RS(ヴィーナスRS)」は、ツール・ド・おきなわ優勝などに貢献してきたVENUSシリーズの最新モデルである。

VENUS RSが目指したのは「マイルド」。先代にあたるVENUS 01はダイレクトな乗り味が特長であった一方で、剛性の面でも快適性の面でも万人向けとは言い難く、エヴァディオには「硬すぎて乗れない」という声が多く寄せられたという。そこでVENUS RSでは、剛性バランスの最適化を念頭に改良が図られた。

ストレート形状のフロントフォークは、ブレード内にリブを設けることで不要な変形を抑制ストレート形状のフロントフォークは、ブレード内にリブを設けることで不要な変形を抑制 (c)エヴァディオカムテール断面のダウンチューブやシートチューブ、ヘッド回りのインテグレーテッド設計によって空気抵抗を低減カムテール断面のダウンチューブやシートチューブ、ヘッド回りのインテグレーテッド設計によって空気抵抗を低減 (c)エヴァディオ扁平形状のトップチューブ~シートステーのラインによって快適性を向上扁平形状のトップチューブ~シートステーのラインによって快適性を向上 (c)エヴァディオ


完全に一新されたセミエアロデザインのフレーム形状は、トップチューブがスローピングからホリンゾンタルへと変更されている。そして、カムテール断面を採用したダウンチューブやシートチューブ、ヘッド回りのインテグレーテッド設計によって空気抵抗を抑え、加速時や巡航時のパワーセーブを可能とした。

フレーム内部にリブを設けることで剛性を高める「RPS(リブパワーシステム)」は先代より継続され、引き続きフロントフォークのブレードとダウンチューブに採用。プレスフィットBBや、根元の間隔をシェル幅目一杯まで広げたチェーンステーと合わせて、パワーロスの要因となる不要な変形を最小限に抑えた。一方で素材は変更され、先代ではT1000グレードのカーボンを使用していたのに対し、新型ではT800とあえてグレードを下げることで剛性バランスを整えている。

エヴァディオ VENUS RS(Yellow)エヴァディオ VENUS RS(Yellow) (c)エヴァディオ
振動吸収性の向上に貢献する扁平形状のトップチューブ振動吸収性の向上に貢献する扁平形状のトップチューブ (c)エヴァディオエヴァディオ VENUS RS(Matte Black)エヴァディオ VENUS RS(Matte Black) (c)エヴァディオ


トップチューブや、トップチューブにダイレクトに接続されるシートステーは、横方向に潰した扁平形状とすることで快適性を向上。ヘッドパーツはゼロスタック仕様からインテグラル仕様へと変更することで軽量化を実現し、下側ベアリング径を拡大することでハンドリングの安定性を高めた。

サイズは460mm、490mm、520mm、550mmの4種類が用意され、最小サイズは水平換算のトップチューブ長が505mmとなっており、小柄なライダーでも乗車可能としている。フレーム重量はサイズによって972g~1,032gで変動。カラーはRed、Yellow、Matte Blackの3種類をラインアップ。販売パッケージはフレームセット、シマノULTEGRA完成車、105完成車が用意される。



エヴァディオ VENUS RS
素 材:T800カーボン
サイズ/フレーム重量:460mm/972g、490mm/999g、520mm/1,003g、550mm/1,032g
※フレーム重量は未塗装時
カラー:Red、Yellow、Matte Black
フレームセット付属品:専用カーボンシートピラー、トップキャップ、アンカーナット、ヘッドセット、アルミ製軽量スペーサー、ボトルケージ用アルミボルト、ワイヤーリード、Di2用グロメット、内装バッテリー用アダプター
税別価格:
フレームセット 278,000円
ULTEGRA完成車 438,000円
105完成車 378,000円

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