2016/06/24(金) - 23:17
2012年にタイトルを獲った西薗良太(チームブリヂストン・アンカー)が今シーズンの最大目標であった個人TTのチャンピオンに。女子は與那嶺恵理(Hagens Berman Supermint)が昨年に続き連覇。U23は昨年3位の小林海(Team KUOTA C.PAULINO)がチャンピオンとなった。
6月24日(金)から東京都大島町で始まった全日本自転車競技選手権大会。初日は個人タイムトライアルが行われ、各クラスのチャンピオンが誕生した。
ME 1位 西薗良太(チームブリヂストン・アンカー) photo:Hideaki TAKAGI
男子エリート 西薗良太(チームブリヂストン・アンカー)が優勝
男子エリートは3往復33.6kmのレース。第1ヒートで出走の鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)が43分55秒の好タイムでトップに立つ。第2ヒートに出場の選手は43分台を連発し、佐野淳哉(マトリックス・パワータグ)は43分23秒で暫定トップに。しかし西薗良太(チームブリヂストン・アンカー)が唯一42分台のタイムを出し、昨年覇者で最終走者の中村龍太郎(イナーメ信濃山形)は45分台で西薗が優勝。
西薗は2012年に一度タイトルを獲っており2度目のタイトルだ。2014年に一度引退し2015年にチームブリヂストン・アンカーで復帰。復帰して2年目に日本の頂点に立った。
ME 2位 佐野淳哉(マトリックス・パワータグ) photo:Hideaki TAKAGI
ME 3位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) photo:Hideaki TAKAGI
ME 4位 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) photo:Hideaki TAKAGI
ME 5位 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) photo:Hideaki TAKAGI
西薗は「自分がやり残したことがあるのではと思い2年前に復帰しました。強くなっている段階でやめたので戻ってきました。ここにむけてTOJ富士山で日本人のタイムを更新できたことや、ほか数字上がっているのはわかっていました。中田さん(PCG-Japanコーチ)にデータを細かく見てもらいトレーニングのプランをつくってもらったので準備はうまくできました」
「昨年は大失敗や逃すことが多く勝ちたい気持ちが強くなっていました。このレースに臨むにあたって家族やスタッフの協力をもらっていたので、みんなのために勝ちたかったという気持ちです。走るうえで最後は自分の感覚との相談ですがうまく走れたと思います」と語る。
ME 優勝した西薗良太(チームブリヂストン・アンカー)を支えたコーチの中田尚志さん(PCG-Japan) photo:Hideaki TAKAGI
ME 2012年に続き2回目タイトルの西薗良太(チームブリヂストン・アンカー) photo:Hideaki TAKAGI
女子エリート 與那嶺恵理(Hagens Berman Supermint)が連覇
女子は2周22.4kmのレース。中盤で出走の坂口聖香(パナソニックレディース)が33分08秒のトップタイムを出すと終盤にかけて好タイムが連発する。今春から筑波大学へ進学した梶原悠未が32分24秒でトップタイムを更新。萩原麻由子(Wiggle High 5)は32分48秒と伸びず、最終走者の與那嶺恵理(Hagens Berman Supermint)は序盤からハイペースを刻んで31分47秒で優勝。
WE 1位 與那嶺恵理(Hagens Berman Supermint) photo:Hideaki TAKAGI
與那嶺は昨年に続いて連覇を達成、梶原はエリートでいきなりの2位と好成績、萩原は強風下の1月のアジア戦優勝タイム32分25秒17に及ばない記録で與那嶺に終盤追い抜かれた。昨年も個人TTでは與那嶺と萩原のタイム差は1分。ロードの行方はまだわからない。
與那嶺は「今日勝てて嬉しいです。絶対勝つことを決めていたし勝って当たり前と思って走りました。出場が決まっているジロ・ローザのTTでチャンピオンジャージを着て走りたかったので嬉しいです。シーズン初めからアメリカでレースをしていてシリアスでなく楽しんで自分の限界を出すスタイルでした。ナショナル選手権ですがいつもどおり走ろうとスタートしました。今日は勝つことが優先でした」と語る。
WE 2位 梶原悠未(筑波大学) photo:Hideaki TAKAGI
WE 3位 萩原麻由子(Wiggle High 5) photo:Hideaki TAKAGI
WE 4位 上野みなみ(CIEL BLEU KANOYA) photo:Hideaki TAKAGI
WE 5位 坂口聖香(パナソニックレディース) photo:Hideaki TAKAGI
男子U23
男子U23は1周11.2kmのレース。中盤出走でJPT奈良クリテ優勝の小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)が14分31秒の好タイムをマーク。終盤出走の岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)はさらに上回る14分27秒を出す。しかし昨年3位の小林海(マリノ)が岡を6秒上回り優勝。
小林海コメント「小野寺のタイムを聞いていたので、そのタイムで折り返せれば勝てると思いました。脚はメチャメチャきつかった。後半はパワーメーターも何も見ずに、もうここを踏み切れば日本一だと思って前だけ見て走りました」
「最終走者の(山本)大喜は手術をしたりして調子が悪いだろうと考えていたので、今回のライバルは(岡)篤志だと思っていました。勝つ自信はあったけれど、ゴールしてタイムを確認するまでは確信出来なかった。去年初めてのTTで、いろいろ出来ることもあるなと学んだのでそれを活かして臨みました。ポジションなども変えて、火曜日に現地入りして何度も試走して、今のベストは出せたんじゃないかと思います」
U23 1位 小林海 Team KUOTA C.PAULINO photo:Hideaki TAKAGI
U23 2位 岡篤志 弱虫ペダルサイクリングチーム photo:Hideaki TAKAGI
U23 3位 小野寺玲 宇都宮ブリッツェン photo:Hideaki TAKAGI
U17+U15 表彰 photo:Hideaki TAKAGI
男子ジュニア
男子ジュニアは1周11.2kmのレース。昨年覇者で最終勝者の大町が15分36秒で優勝。
大町は「前半強い横風に煽られて前輪が飛ばされそうになった後、今度は向かい風で全然踏めなくて調子悪いなと思っていました。後半も踏めなくてタイム伸びてないな、ヤバイヤバイと思ったままゴールしました。結果を聞いた時はビックリしました」とコメント。
MJ 1位 大町健斗 安芸府中高校 photo:Hideaki TAKAGI
MJ 表彰 photo:Hideaki TAKAGI
男子U17+U15
優勝した日野泰静(松山城南高校)は「スタートから8〜10割くらいで踏んでいって、Uターンしてからはほぼマックスで踏んでいこうと思っていました。ただ、序盤落としすぎていて前と差が開いている気がしたため、もっと踏んで思いきり行ったが、1位かは微妙でした。結果を聞いたら優勝出来ていたので良かった。最高です」とコメント。
U17+U15 1位 日野泰静 松山城南高校 photo:Hideaki TAKAGI
MJ 表彰 photo:Hideaki TAKAGI
女子ジュニア+U17
優勝した下山美寿々(大阪教育大学附属天王寺高校)は「スタートしてから自分のペースで踏むことが出来ました。後半も上げることが出来て、自分としてはすごく良かったです。転んだのはゴール直後のカーブで、スピードが乗っていたため曲がりきれずに突っ込んでしまった。ゴール後なのでタイムには影響はありませんでした。アジア選ジュニア1位の選手のタイムを切れたので良かったです」とコメント。
WJ 1位 下山美寿々 大阪教育大学附属天王寺高校 photo:Hideaki TAKAGI
WJ 表彰 photo:Hideaki TAKAGI
全日本選手権タイムトライアル リザルト
女子ジュニア+U17
1位 下山美寿々(大阪教育大付属天王寺高校) 17'23"68
2位 田上萌々子(筑波大学附属坂戸高校) +01'38
3位 小林あか里(Cherry Japan) +01'55
男子U17+U15
1位 日野泰静(松山城南高校) 15'36"34
2位 小笠原匠海(八王子桑志高校) +00'21
3位 小野寺慶(真岡工業高校) +00'24
男子ジュニア
1位 大町健斗(安芸府中高校) 15'21"12
2位 渡邊歩(EQADS) +00'24
3位 山本真寛(八戸工業大学第一高校) +00'38
U23
1位 小林海(Team KUOTA C.PAULLINO) 14'21"51
2位 岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム) +00'06
3位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) +00'10
4位 池邊聖(慶應義塾大学) +00'25
5位 眞砂英作(明治大学) +00'26
6位 岡本隼(日本大学) +00'27
女子エリート
1位 與那嶺恵理(Hagens Berman Supermint) 31'47"10
2位 梶原悠未(筑波大学) +00'37
3位 萩原麻由子(Wiggle High 5) +01'01
4位 上野みなみ(CIEL BLEU KANOYA) +01'17
5位 坂口聖香(パナソニックレディース) +01'21
6位 牧瀬翼(ASAHI MUUR ZERO) +02'11
男子エリート
1位 西薗良太(チームブリヂストン・アンカー) 42'57"29
2位 佐野淳哉(マトリックス・パワータグ) +00'26
3位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +00'51
4位 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) +00'58
5位 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) +01'26
6位 椿大志(チームブリヂストン・アンカー) +02'04
7位 石橋学(NIPPOヴィーニファンティーニ) +02'09
8位 中村龍太郎(イナーメ信濃山形) +02'10
9位 橋本英也(NIPPOレーシング・GOKISO) +03'10
10位 武井亨介(Team FORZA) +03'10
photo:Hideaki TAKAGI
text:Yuichio HOSODA、Hideaki TAKAGI
6月24日(金)から東京都大島町で始まった全日本自転車競技選手権大会。初日は個人タイムトライアルが行われ、各クラスのチャンピオンが誕生した。
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男子エリート 西薗良太(チームブリヂストン・アンカー)が優勝
男子エリートは3往復33.6kmのレース。第1ヒートで出走の鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)が43分55秒の好タイムでトップに立つ。第2ヒートに出場の選手は43分台を連発し、佐野淳哉(マトリックス・パワータグ)は43分23秒で暫定トップに。しかし西薗良太(チームブリヂストン・アンカー)が唯一42分台のタイムを出し、昨年覇者で最終走者の中村龍太郎(イナーメ信濃山形)は45分台で西薗が優勝。
西薗は2012年に一度タイトルを獲っており2度目のタイトルだ。2014年に一度引退し2015年にチームブリヂストン・アンカーで復帰。復帰して2年目に日本の頂点に立った。
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西薗は「自分がやり残したことがあるのではと思い2年前に復帰しました。強くなっている段階でやめたので戻ってきました。ここにむけてTOJ富士山で日本人のタイムを更新できたことや、ほか数字上がっているのはわかっていました。中田さん(PCG-Japanコーチ)にデータを細かく見てもらいトレーニングのプランをつくってもらったので準備はうまくできました」
「昨年は大失敗や逃すことが多く勝ちたい気持ちが強くなっていました。このレースに臨むにあたって家族やスタッフの協力をもらっていたので、みんなのために勝ちたかったという気持ちです。走るうえで最後は自分の感覚との相談ですがうまく走れたと思います」と語る。
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女子エリート 與那嶺恵理(Hagens Berman Supermint)が連覇
女子は2周22.4kmのレース。中盤で出走の坂口聖香(パナソニックレディース)が33分08秒のトップタイムを出すと終盤にかけて好タイムが連発する。今春から筑波大学へ進学した梶原悠未が32分24秒でトップタイムを更新。萩原麻由子(Wiggle High 5)は32分48秒と伸びず、最終走者の與那嶺恵理(Hagens Berman Supermint)は序盤からハイペースを刻んで31分47秒で優勝。
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與那嶺は昨年に続いて連覇を達成、梶原はエリートでいきなりの2位と好成績、萩原は強風下の1月のアジア戦優勝タイム32分25秒17に及ばない記録で與那嶺に終盤追い抜かれた。昨年も個人TTでは與那嶺と萩原のタイム差は1分。ロードの行方はまだわからない。
與那嶺は「今日勝てて嬉しいです。絶対勝つことを決めていたし勝って当たり前と思って走りました。出場が決まっているジロ・ローザのTTでチャンピオンジャージを着て走りたかったので嬉しいです。シーズン初めからアメリカでレースをしていてシリアスでなく楽しんで自分の限界を出すスタイルでした。ナショナル選手権ですがいつもどおり走ろうとスタートしました。今日は勝つことが優先でした」と語る。
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男子U23
男子U23は1周11.2kmのレース。中盤出走でJPT奈良クリテ優勝の小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)が14分31秒の好タイムをマーク。終盤出走の岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)はさらに上回る14分27秒を出す。しかし昨年3位の小林海(マリノ)が岡を6秒上回り優勝。
小林海コメント「小野寺のタイムを聞いていたので、そのタイムで折り返せれば勝てると思いました。脚はメチャメチャきつかった。後半はパワーメーターも何も見ずに、もうここを踏み切れば日本一だと思って前だけ見て走りました」
「最終走者の(山本)大喜は手術をしたりして調子が悪いだろうと考えていたので、今回のライバルは(岡)篤志だと思っていました。勝つ自信はあったけれど、ゴールしてタイムを確認するまでは確信出来なかった。去年初めてのTTで、いろいろ出来ることもあるなと学んだのでそれを活かして臨みました。ポジションなども変えて、火曜日に現地入りして何度も試走して、今のベストは出せたんじゃないかと思います」
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男子ジュニア
男子ジュニアは1周11.2kmのレース。昨年覇者で最終勝者の大町が15分36秒で優勝。
大町は「前半強い横風に煽られて前輪が飛ばされそうになった後、今度は向かい風で全然踏めなくて調子悪いなと思っていました。後半も踏めなくてタイム伸びてないな、ヤバイヤバイと思ったままゴールしました。結果を聞いた時はビックリしました」とコメント。
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男子U17+U15
優勝した日野泰静(松山城南高校)は「スタートから8〜10割くらいで踏んでいって、Uターンしてからはほぼマックスで踏んでいこうと思っていました。ただ、序盤落としすぎていて前と差が開いている気がしたため、もっと踏んで思いきり行ったが、1位かは微妙でした。結果を聞いたら優勝出来ていたので良かった。最高です」とコメント。
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女子ジュニア+U17
優勝した下山美寿々(大阪教育大学附属天王寺高校)は「スタートしてから自分のペースで踏むことが出来ました。後半も上げることが出来て、自分としてはすごく良かったです。転んだのはゴール直後のカーブで、スピードが乗っていたため曲がりきれずに突っ込んでしまった。ゴール後なのでタイムには影響はありませんでした。アジア選ジュニア1位の選手のタイムを切れたので良かったです」とコメント。
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全日本選手権タイムトライアル リザルト
女子ジュニア+U17
1位 下山美寿々(大阪教育大付属天王寺高校) 17'23"68
2位 田上萌々子(筑波大学附属坂戸高校) +01'38
3位 小林あか里(Cherry Japan) +01'55
男子U17+U15
1位 日野泰静(松山城南高校) 15'36"34
2位 小笠原匠海(八王子桑志高校) +00'21
3位 小野寺慶(真岡工業高校) +00'24
男子ジュニア
1位 大町健斗(安芸府中高校) 15'21"12
2位 渡邊歩(EQADS) +00'24
3位 山本真寛(八戸工業大学第一高校) +00'38
U23
1位 小林海(Team KUOTA C.PAULLINO) 14'21"51
2位 岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム) +00'06
3位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) +00'10
4位 池邊聖(慶應義塾大学) +00'25
5位 眞砂英作(明治大学) +00'26
6位 岡本隼(日本大学) +00'27
女子エリート
1位 與那嶺恵理(Hagens Berman Supermint) 31'47"10
2位 梶原悠未(筑波大学) +00'37
3位 萩原麻由子(Wiggle High 5) +01'01
4位 上野みなみ(CIEL BLEU KANOYA) +01'17
5位 坂口聖香(パナソニックレディース) +01'21
6位 牧瀬翼(ASAHI MUUR ZERO) +02'11
男子エリート
1位 西薗良太(チームブリヂストン・アンカー) 42'57"29
2位 佐野淳哉(マトリックス・パワータグ) +00'26
3位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +00'51
4位 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) +00'58
5位 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) +01'26
6位 椿大志(チームブリヂストン・アンカー) +02'04
7位 石橋学(NIPPOヴィーニファンティーニ) +02'09
8位 中村龍太郎(イナーメ信濃山形) +02'10
9位 橋本英也(NIPPOレーシング・GOKISO) +03'10
10位 武井亨介(Team FORZA) +03'10
photo:Hideaki TAKAGI
text:Yuichio HOSODA、Hideaki TAKAGI
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