2016/04/30(土) - 10:38
標高1850mの1級山岳ゴグベリ峠頂上を制したのは、スペインU23王者のハイメ・ロソン。カハルーラルは圧倒的な力を見せつけ、ホセ・ゴンサルべを総合優勝1歩手前へと導いた。
この日は代わる代わる逃げグループが動きを見せた photo:Tour of Turkey/Brian Hod
ラクダに見送られる選手たち photo:Tour of Turkey/Brian Hod
メイン集団をコントロールするカハルーラル photo:Tour of Turkey/Brian Hod
頂上ゴールを制したハイメ・ロソン(スペイン、カハルーラル) photo:Tour of Turkey/Brian Hod
ステージ表彰。ハイメ・ロソン(スペイン、カハルーラル)が中央に立つ photo:Tour of Turkey/Brian Hodトルコで開催中のツアー・オブ・ターキー(UCI2.HC)は大会6日目。4月29日はいよいよ総合を決定づける上で重要となる頂上フィニッシュのクイーンステージを迎えた。
コースは緑豊かな渓谷に囲まれた肥沃な土地が広がり、温泉地としても知られるデニズリを出発し、中盤に1級山岳アブランベリ峠、そして終盤に1級山岳ゴグベリ峠が設定されている11.6kmだ。
ステージ序盤に飛び出したのは総合2位のホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)や総合3位イリア・コシェヴォイ(ベラルーシ、ランプレ・メリダ)、アントニオ・ヴィオラ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)を含む9名。ゴンサルベとコシェヴォイが逃げたため、メンバーを送り込めなかったCCCスプランディポルコウィチェが追走を行い、タイム差は1分ほどまでしか広がらなかった。
やがて逃げグループは分裂し、総合優勝に関係の無い5名がレースの先頭に立つ。しかしレース距離が短いことでタイム差は広がらず、1級山岳を超えてから集団から飛び出したシモーネ・ペティッリ(イタリア、ランプレ・メリダ)、ダニエーレ・コッリ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)ら4名が逃げる展開となった。
ゴールまで25kmを残して形成されたエスケープの1分後方では、パークホテル・ファルケンブルクやCCCスプランディポルコウィチェが追走を行い、徐々にタイム差を詰めていく。やがて逃げ切りの可能性がついえたタイミングで最後の1級山岳ゴグベリ峠に差し掛かった。
登坂距離11kmで平均勾配6.3%というゴクベリ峠。ハイテンポでペースを刻むメイン集団からは総合首位のペッロ・ビルバオ(スペイン、カハルーラル)が脱落し、カハルーラルは大きな手札を一つ失ってしまう。
勢いづいたCCCスプランディポルコウィチェがペースアップを続けるうちに先頭ペティッリは吸収され、断続的にアタックが発生したことで集団は散り散りに。残り2kmを切ってイリア・コシェヴォイ(ベラルーシ、ランプレ・メリダ)の動きに反応したハイメ・ロソン(スペイン、カハルーラル)独走を始めると、後方から大会序盤に総合首位に立ったプリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)が辛くも合流。2名は後続を引き離した状態でラスト1kmのアーチをくぐった。
ニエミエツが2度加速したものの、ロソンを引き離すことはできない。逆に残り100mでロソンがスプリントを開始すると、ニエミエツはフォローすることができなかった。
「ステージレースのクイーンステージで勝つなんて素晴らしい気分だ」とは、昨年スペインのU23王者に輝いている23歳のロソン。「カスティーリャではバルベルデの前に勝利を逃したが、今回はモノにできた。山岳はタフな上にここ数日間仕事をこなしてあまり体調は良くなかった。でも距離をこなしていくうちに感覚が良くなって、CCCのアタックにも対応できたんだ。ニエミエツと一緒になってからはゴンサルべを待ったけれど、ゴールまでの距離が無かったので追いつかず、自分で狙うことに切り替えた」とレースを振り返った。
この日総合首位のビルバオが大きく遅れたことで、総合首位にはホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)が浮上。カハルーラルは未だ首位ゴンサルベ、2位アローヨ、4位マスと優位は崩しておらず、ゴンサルベは実質的に総合優勝へと王手を掛けた。
ツアー・オブ・ターキー2016第6ステージ結果
個人総合成績
山岳賞
1位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)
スプリント賞
1位 ホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)
ビューティー・オブ・ターキー賞
1位 ルイス・マス(スペイン、カハルーラル)
チーム総合成績
1位 カハルーラル
text:So.Isobe
photo:Tour of Turkey/Brian Hod
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コースは緑豊かな渓谷に囲まれた肥沃な土地が広がり、温泉地としても知られるデニズリを出発し、中盤に1級山岳アブランベリ峠、そして終盤に1級山岳ゴグベリ峠が設定されている11.6kmだ。
ステージ序盤に飛び出したのは総合2位のホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)や総合3位イリア・コシェヴォイ(ベラルーシ、ランプレ・メリダ)、アントニオ・ヴィオラ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)を含む9名。ゴンサルベとコシェヴォイが逃げたため、メンバーを送り込めなかったCCCスプランディポルコウィチェが追走を行い、タイム差は1分ほどまでしか広がらなかった。
やがて逃げグループは分裂し、総合優勝に関係の無い5名がレースの先頭に立つ。しかしレース距離が短いことでタイム差は広がらず、1級山岳を超えてから集団から飛び出したシモーネ・ペティッリ(イタリア、ランプレ・メリダ)、ダニエーレ・コッリ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)ら4名が逃げる展開となった。
ゴールまで25kmを残して形成されたエスケープの1分後方では、パークホテル・ファルケンブルクやCCCスプランディポルコウィチェが追走を行い、徐々にタイム差を詰めていく。やがて逃げ切りの可能性がついえたタイミングで最後の1級山岳ゴグベリ峠に差し掛かった。
登坂距離11kmで平均勾配6.3%というゴクベリ峠。ハイテンポでペースを刻むメイン集団からは総合首位のペッロ・ビルバオ(スペイン、カハルーラル)が脱落し、カハルーラルは大きな手札を一つ失ってしまう。
勢いづいたCCCスプランディポルコウィチェがペースアップを続けるうちに先頭ペティッリは吸収され、断続的にアタックが発生したことで集団は散り散りに。残り2kmを切ってイリア・コシェヴォイ(ベラルーシ、ランプレ・メリダ)の動きに反応したハイメ・ロソン(スペイン、カハルーラル)独走を始めると、後方から大会序盤に総合首位に立ったプリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)が辛くも合流。2名は後続を引き離した状態でラスト1kmのアーチをくぐった。
ニエミエツが2度加速したものの、ロソンを引き離すことはできない。逆に残り100mでロソンがスプリントを開始すると、ニエミエツはフォローすることができなかった。
「ステージレースのクイーンステージで勝つなんて素晴らしい気分だ」とは、昨年スペインのU23王者に輝いている23歳のロソン。「カスティーリャではバルベルデの前に勝利を逃したが、今回はモノにできた。山岳はタフな上にここ数日間仕事をこなしてあまり体調は良くなかった。でも距離をこなしていくうちに感覚が良くなって、CCCのアタックにも対応できたんだ。ニエミエツと一緒になってからはゴンサルべを待ったけれど、ゴールまでの距離が無かったので追いつかず、自分で狙うことに切り替えた」とレースを振り返った。
この日総合首位のビルバオが大きく遅れたことで、総合首位にはホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)が浮上。カハルーラルは未だ首位ゴンサルベ、2位アローヨ、4位マスと優位は崩しておらず、ゴンサルベは実質的に総合優勝へと王手を掛けた。
ツアー・オブ・ターキー2016第6ステージ結果
1位 ハイメ・ロソン(スペイン、カハルーラル)
2位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)
3位 パウェル・ツィスリク(ポーランド、ヴェルバ・アクティブジェット)
4位 イリア・コシェヴォイ(ベラルーシ、ランプレ・メリダ)
5位 ヤン・ハート(チェコ、CCCスプランディポルコウィチェ)
6位 ホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)
7位 マウロ・フィネット(イタリア、ユニユーロ・ウィリエール)
8位 ダヴィデ・レベッリン(イタリア、CCCスプランディポルコウィチェ)
9位 ダヴィ・アローヨ(スペイン、カハルーラル)
10位 シルヴェスタ・シュミット(ポーランド、CCCスプランディポルコウィチェ)
2位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)
3位 パウェル・ツィスリク(ポーランド、ヴェルバ・アクティブジェット)
4位 イリア・コシェヴォイ(ベラルーシ、ランプレ・メリダ)
5位 ヤン・ハート(チェコ、CCCスプランディポルコウィチェ)
6位 ホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)
7位 マウロ・フィネット(イタリア、ユニユーロ・ウィリエール)
8位 ダヴィデ・レベッリン(イタリア、CCCスプランディポルコウィチェ)
9位 ダヴィ・アローヨ(スペイン、カハルーラル)
10位 シルヴェスタ・シュミット(ポーランド、CCCスプランディポルコウィチェ)
3h22’16”
+02”
+12”
+16”
+19”
+30”
+38”
+30”
+51”
+02”
+12”
+16”
+19”
+30”
+38”
+30”
+51”
個人総合成績
1位 ホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)
2位 ダヴィ・アローヨ(スペイン、カハルーラル)
3位 ニキータ・スタルノフ(カザフスタン、アスタナシティ)
4位 ルイス・マス(スペイン、カハルーラル)
5位 アダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ソウダル)
6位 グレゴリー・ヘンダーソン(ニュージランド、ロット・ソウダル)
7位 スティグ・ブロックス(ベルギー、ロット・ソウダル)
8位 ペッロ・ビルバオ(スペイン、カハルーラル)
9位 ヘルト・ドックス(ベルギー、ロット・ソウダル)
10位 ハイメ・ロソン(スペイン、カハルーラル)
2位 ダヴィ・アローヨ(スペイン、カハルーラル)
3位 ニキータ・スタルノフ(カザフスタン、アスタナシティ)
4位 ルイス・マス(スペイン、カハルーラル)
5位 アダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ソウダル)
6位 グレゴリー・ヘンダーソン(ニュージランド、ロット・ソウダル)
7位 スティグ・ブロックス(ベルギー、ロット・ソウダル)
8位 ペッロ・ビルバオ(スペイン、カハルーラル)
9位 ヘルト・ドックス(ベルギー、ロット・ソウダル)
10位 ハイメ・ロソン(スペイン、カハルーラル)
23h29’57”
+18”
+46”
+2’13””
+4’21”
+6’46”
+9’22”
+12’14”
+12’46”
+12’58”
+18”
+46”
+2’13””
+4’21”
+6’46”
+9’22”
+12’14”
+12’46”
+12’58”
山岳賞
1位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)
スプリント賞
1位 ホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)
ビューティー・オブ・ターキー賞
1位 ルイス・マス(スペイン、カハルーラル)
チーム総合成績
1位 カハルーラル
text:So.Isobe
photo:Tour of Turkey/Brian Hod
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