2016/04/28(木) - 11:25
降雪によってロマンディ第1ステージは100kmのショートコースに。100名による大集団スプリントでミハエル・アルバジーニの奇襲を封じたマルセル・キッテルが優勝、今季8勝目を挙げた。
春色のロマンディ地方を駆け抜ける photo:www.tourderomandie.ch
単独逃げを決めたサンデル・アルミー(ベルギー、ロット・ソウダル) photo:www.tourderomandie.ch
モビスターがコントロールするメイン集団 photo:CorVos
先頭を追うマルコ・ミナール(オランダ、ワンティ・グループグベルト)とニコ・ブリュッガー(スイス、チームロス) photo:www.tourderomandie.ch
ゴール400m手前、ミハエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・グリーンエッジ)を追うマルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)ら photo:www.tourderomandie.ch
ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、トレック・セガフレード)の追い上げをかわしたマルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ) photo:CorVos昨日のプロローグ後半にちらついた雪が、またしてもツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)に影響を及ぼした。
166.9kmを走る第1ステージのスタート地点ラ・ショー=ド=フォンは夜のうちに雪化粧が施され、スタート後47.9km地点の2級山岳コル・ド・エトロワは雪の中。レース主催者は山岳を下った先にスタート地点を変更し、この日のレースは距離100kmというショートコースで争われることとなった。
凍える寒さのラ・ショー=ド=フォンでセレモニーを行った選手たちはチームカーに乗り込みスタート地点へ。号砲が鳴らされた直後、サンデル・アルミー(ベルギー、ロット・ソウダル)による単独エスケープが決まった。
単独で先を急ぐアルミーはメイン集団に4分差をつけながら、計3か所設定された3級山岳を通過し、翌日の山岳賞ジャージ着用を決める。集団からはマルコ・ミナール(オランダ、ワンティ・グループグベルト)とニコ・ブリュッガー(スイス、チームロス)が抜け出してアルミーを追いかけたものの、最終的に追いつくことなく集団に吸収されている。
二人の追走を寄せ付けなかったアルミーだが、レース終盤の向かい風によって思うようにペースが上がらない。「集団の協調が取れなかったらチャンスはあったかもしれないが、後半になって急速にリードを失ってしまった」と言う通り、後方ではマルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)を脱落させたいオリカ・グリーンエッジやモビスターによるペースアップが発生した。
しかしキッテルやニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、トレック・セガフレード)は遅れず、アルミーを飲み込みながら、100名以上の大集団が最終ストレートを駆け抜けた。
エティックスが盤石のトレインを組んだまま、残り距離は400m。ロータリーを使ってミハエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・グリーンエッジ)がロングスパートを仕掛けたが、しっかりとキッテルがチェックに入る。残り100mで先頭に立ったキッテルはボニファツィオの追い上げを車輪半分差で抑え、ガッツポーズを繰り出した。
ジロでのステージ優勝量産を目指すキッテルは「勝利と同時に、オリカ・グリーンエッジとモビスターが登りでペースアップした時に遅れなかったことが嬉しい。チームの仲間はその時に登りやすいペースで合わせてくれたし、最後は4人がペースメイクを担ってくれた。このメンバーはいつものスプリントメンバーではないにも関わらずファンタスティックな働きをしてくれたんだ。残り400mでアタックしたアルバジーニに合わせてスプリントし、ボニファツィオの気配を感じながらゴールまで先着できた。ジロに向けての良い勝利になった」とレースを振り返る。キッテルにとってはロマンディ初勝利であり、今シーズン8勝目だ。
この日別府史之は終盤の登りで集団から離れ、5分遅れの集団内でフィニッシュ。総合上位勢は全員がメイン集団でフィニッシュしたため、タイム差の変動はなかった。
翌日の第2ステージは中盤に2級山岳を通過し、終盤に2級山岳、1級山岳モルジャンの頂上ゴールが連続する山岳ステージ。いよいよ総合優勝候補たちがツールの予行演習に動きだす。
ツール・ド・ロマンディ2016第1ステージ結果
個人総合成績
ポイント賞
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)
山岳賞
1位 サンデル・アルミー(ベルギー、ロット・ソウダル)
ヤングライダー賞
1位 ルイス・フェルファーク(ベルギー、ロット・ソウダル)
チーム総合成績
1位 モビスター
text:So.Isobe
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166.9kmを走る第1ステージのスタート地点ラ・ショー=ド=フォンは夜のうちに雪化粧が施され、スタート後47.9km地点の2級山岳コル・ド・エトロワは雪の中。レース主催者は山岳を下った先にスタート地点を変更し、この日のレースは距離100kmというショートコースで争われることとなった。
凍える寒さのラ・ショー=ド=フォンでセレモニーを行った選手たちはチームカーに乗り込みスタート地点へ。号砲が鳴らされた直後、サンデル・アルミー(ベルギー、ロット・ソウダル)による単独エスケープが決まった。
単独で先を急ぐアルミーはメイン集団に4分差をつけながら、計3か所設定された3級山岳を通過し、翌日の山岳賞ジャージ着用を決める。集団からはマルコ・ミナール(オランダ、ワンティ・グループグベルト)とニコ・ブリュッガー(スイス、チームロス)が抜け出してアルミーを追いかけたものの、最終的に追いつくことなく集団に吸収されている。
二人の追走を寄せ付けなかったアルミーだが、レース終盤の向かい風によって思うようにペースが上がらない。「集団の協調が取れなかったらチャンスはあったかもしれないが、後半になって急速にリードを失ってしまった」と言う通り、後方ではマルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)を脱落させたいオリカ・グリーンエッジやモビスターによるペースアップが発生した。
しかしキッテルやニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、トレック・セガフレード)は遅れず、アルミーを飲み込みながら、100名以上の大集団が最終ストレートを駆け抜けた。
エティックスが盤石のトレインを組んだまま、残り距離は400m。ロータリーを使ってミハエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・グリーンエッジ)がロングスパートを仕掛けたが、しっかりとキッテルがチェックに入る。残り100mで先頭に立ったキッテルはボニファツィオの追い上げを車輪半分差で抑え、ガッツポーズを繰り出した。
ジロでのステージ優勝量産を目指すキッテルは「勝利と同時に、オリカ・グリーンエッジとモビスターが登りでペースアップした時に遅れなかったことが嬉しい。チームの仲間はその時に登りやすいペースで合わせてくれたし、最後は4人がペースメイクを担ってくれた。このメンバーはいつものスプリントメンバーではないにも関わらずファンタスティックな働きをしてくれたんだ。残り400mでアタックしたアルバジーニに合わせてスプリントし、ボニファツィオの気配を感じながらゴールまで先着できた。ジロに向けての良い勝利になった」とレースを振り返る。キッテルにとってはロマンディ初勝利であり、今シーズン8勝目だ。
この日別府史之は終盤の登りで集団から離れ、5分遅れの集団内でフィニッシュ。総合上位勢は全員がメイン集団でフィニッシュしたため、タイム差の変動はなかった。
翌日の第2ステージは中盤に2級山岳を通過し、終盤に2級山岳、1級山岳モルジャンの頂上ゴールが連続する山岳ステージ。いよいよ総合優勝候補たちがツールの予行演習に動きだす。
ツール・ド・ロマンディ2016第1ステージ結果
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)
2位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、トレック・セガフレード)
3位 ミハエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・グリーンエッジ)
4位 トッシュ・ファンデルサンド(ベルギー、ロット・ソウダル)
5位 ラムナス・ナヴァルダスカス(リトアニア、キャノンデール)
6位 ダヴィデ・チモライ(イタリア、ランプレ・メリダ)
7位 サミュエル・ドゥムラン(フランス、AG2Rラモンディアール)
8位 エンリーコ・ガスパロット(イタリア、ワンティ・グループグベルト)
9位 クリスティアン・スバラグリ(イタリア、ディメンションデータ)
10位 イルヌール・ザッカリン(ロシア、カチューシャ)
122位 別府史之
2位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、トレック・セガフレード)
3位 ミハエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・グリーンエッジ)
4位 トッシュ・ファンデルサンド(ベルギー、ロット・ソウダル)
5位 ラムナス・ナヴァルダスカス(リトアニア、キャノンデール)
6位 ダヴィデ・チモライ(イタリア、ランプレ・メリダ)
7位 サミュエル・ドゥムラン(フランス、AG2Rラモンディアール)
8位 エンリーコ・ガスパロット(イタリア、ワンティ・グループグベルト)
9位 クリスティアン・スバラグリ(イタリア、ディメンションデータ)
10位 イルヌール・ザッカリン(ロシア、カチューシャ)
122位 別府史之
2h27’46”
+4’54”
+4’54”
個人総合成績
1位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
2位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
3位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)
4位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
5位 ゴルカ・イサギーレ(スペイン、モビスター)
6位 モレノ・モゼール(イタリア、キャノンデール)
7位 レト・ホーレンシュタイン(スイス、IAMサイクリング)
8位 ルイス・フェルファーク(ベルギー、ロット・ソウダル)
9位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)
10位 マルティン・ケイゼル(オランダ、ロットNLユンボ)
2位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
3位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)
4位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
5位 ゴルカ・イサギーレ(スペイン、モビスター)
6位 モレノ・モゼール(イタリア、キャノンデール)
7位 レト・ホーレンシュタイン(スイス、IAMサイクリング)
8位 ルイス・フェルファーク(ベルギー、ロット・ソウダル)
9位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)
10位 マルティン・ケイゼル(オランダ、ロットNLユンボ)
2h23’19”
+06”
+07”
+08”
+09”
+11”
+12”
+06”
+07”
+08”
+09”
+11”
+12”
ポイント賞
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)
山岳賞
1位 サンデル・アルミー(ベルギー、ロット・ソウダル)
ヤングライダー賞
1位 ルイス・フェルファーク(ベルギー、ロット・ソウダル)
チーム総合成績
1位 モビスター
text:So.Isobe
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