2016/04/23(土) - 19:04
連載でお届けするプロバイクレポート。今回は、ロンドとパリ~ルーベの合間に開催されたスプリンター向け石畳クラシックのシュヘルデプライスより、スプリンター達のバイクをメインにピックアップ。キッテル、カヴェンディッシュ、グライペルらのマシンを紹介します。
エティックス・クイックステップ【スペシャライズド S-WORKS VENGE ViAS】
大会史上最多となる4勝目を飾ったマルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)。バイクは、スペシャライズドのエアロロード「S-WORKS VENGE ViAS」だが、メンテナンス性を考慮した特別仕様が供給されている。
市販品がケーブル類を全てフレームに内装するのに対して、キッテルが駆るバイクは、ハンドル周りのケーブルを外出しとしたオーソドックスなルーティングを採用。これに伴いダウンチューブとフォークショルダーにはケーブルの挿入口が設けられている。また、ハンドルとステムはVENGE ViAS専用品ではなく、キッテルのバイクには汎用規格のものがアッセンブルされていた。
メインコンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で、ブレーキはVENGE ViASの専用品だ。ホイールはスペシャライズドがプロデュースするロヴァールで、キッテルはラインアップ中で最もリムハイトが高いRapide CLX64をチョイス。組み合わせるタイヤはスペシャライズドS-WORKS TURBOだ。
ハンドルはフラット部がエアロ形状のFSA K-Wing Aeroで、組み合わせるステムはスポンサー外のジップSL SPRINTステムとしている。このステムは、より高い剛性を求めて、大柄なスプリンター達がこぞって使用する逸品だ。
ディメンションデータ【サーヴェロ S5、S3】
キッテルに次ぐ2着に入ったマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)のバイクは、サーヴェロのハイエンドエアロロード「S5」だ。機材に多くのこだわりを持つカヴェンディッシュは、スポンサー外の機材を使うことも少なくないが、シュヘルデプライスで使用したバイクは、チェーン以外のすべてのパーツがサプライヤーのアイテムとなっている。
メインコンポーネントはシマノDURA-ACE Di2。クランクはローターのサポートを受け、カヴェンディッシュは楕円チェーンリング「Q-Rings」を使用する。クランク式のパワーメーターは、シャフト内部にセンサーを組み込んだ「INPOWER」をベースに左右計測を可能とした「2INPOWER」。また、リアディレーラーのプーリーはセラミックスピードとし、駆動抵抗の低減を図っている。
ホイールはエンヴィSESのDTスイス240Sハブ仕様で、組み合わせるタイヤはコンチネンタルのプロ供給専用モデルCOMPETITION PROLTD。その他、ハンドルとステムはエンヴィ、サドルはカヴェンディッシュが愛用し続けるフィジークARIONE、ペダルはスピードプレイ、ボトル及びケージがタックスだ。
ロット・ソウダル【リドレー NOAH SL】
毎年石畳クラシックに意欲的なロット・ソウダルのエーススプリンターのアンドレ・グライペル(ドイツ)。バイクはリドレーで、シュヘルデプライスではエアロロードの「NOAH SL」をチョイスした。
コンポーネントはカンパニョーロSUPERRECORD EPS。今季よりジャグワイヤーからケーブルのサポートを受けるものの、何故かカンパニョーロの純正で組み付けられていた。ホイールもカンパニョーロのサポートを受け、50mmハイトのBORA ULTRA 50を選択。組み合わせるタイヤはコンチネンタルのプロ供給専用モデルCOMPETITION PROLTDだ。
ハンドルとステムはデダ・エレメンティで、クランプ径を35mmとし剛性を高めた「TRENTACINQUE」シリーズがグライペルのお気に入り。サドルはセライタリアFliteの最新モデルで、シートポストの前後を入れ替えて前気味にセット。その他、ペダルはルックKEO、ボトルと及びケージはエリートだ。
フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト【ルック 795 LIGHT】
今季ブルターニュ・セシェよりチーム名が変更になったフランス籍のフォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプトだが、引き続き同郷のルックのバイクを使用。チームがメインで使用するのはハイエンドモデルの「795」で、内蔵エアロブレーキではなく、メンテナンス性やホイール交換の作業性を考慮して一般的なキャリパーブレーキに対応する「795 LIGHT」を選択している。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2をメインに、ルック独自のBB規格「BB65」専用となる「ZED」クランクを組み合わせている。ホイールは出場チーム中では唯一となるアメリカンクラシックで、多くのライダーが38mmハイトの「CARBON 38」を使用。タイヤはイタリアのチャレンジだ。
ハンドルとステムはルック795の専用品で、本来ならばステムに内蔵されるはずのDi2ジャンクションは整備性を考慮してか、ステムの側面に取り付けられていた。その他、サドルはセライタリアを、ボトル及びケージは今季からエリートを採用している。
ディレクトエネルジー【BH G7 DISC】
パリ~ルーベでのアクシデントを受け、この記事が公開された段階でディスクブレーキについては暫定的な使用停止措置が取られているものの、ディレクトエネルジーはシュヘルデプライスとルーベにBH G7 DISCを投入した。このバイクは、ベースとなったG6よりエアロデザインを踏襲し、シマノが提唱するブレーキ台座規格「FlatMount」とスルーアクスル規格「E-Thru」を採用した1台だ。
メインコンポーネントはシマノで、ブレーキは油圧式のDi2対応レバー「ST-R785」にフラットマウント対応キャリパー「BR-RS805」を組み合わせている。ドライブトレインはDURA-ACE Di2をベースに、クランクをFSAのK-FORCEとしている。パワーメーターはクランク式のPower2maxだ。
足回りは、40mmハイトのヴィジョンMetronホイールに、ハッチンソンのタイヤをアッセンブル。ハンドルとステムはFSA、サドルはプロロゴ、ペダルはルック、ボトル及びケージはタックスとしている。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
エティックス・クイックステップ【スペシャライズド S-WORKS VENGE ViAS】
大会史上最多となる4勝目を飾ったマルセル・キッテル(ドイツ、エティックス・クイックステップ)。バイクは、スペシャライズドのエアロロード「S-WORKS VENGE ViAS」だが、メンテナンス性を考慮した特別仕様が供給されている。
市販品がケーブル類を全てフレームに内装するのに対して、キッテルが駆るバイクは、ハンドル周りのケーブルを外出しとしたオーソドックスなルーティングを採用。これに伴いダウンチューブとフォークショルダーにはケーブルの挿入口が設けられている。また、ハンドルとステムはVENGE ViAS専用品ではなく、キッテルのバイクには汎用規格のものがアッセンブルされていた。
メインコンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で、ブレーキはVENGE ViASの専用品だ。ホイールはスペシャライズドがプロデュースするロヴァールで、キッテルはラインアップ中で最もリムハイトが高いRapide CLX64をチョイス。組み合わせるタイヤはスペシャライズドS-WORKS TURBOだ。
ハンドルはフラット部がエアロ形状のFSA K-Wing Aeroで、組み合わせるステムはスポンサー外のジップSL SPRINTステムとしている。このステムは、より高い剛性を求めて、大柄なスプリンター達がこぞって使用する逸品だ。
ディメンションデータ【サーヴェロ S5、S3】
キッテルに次ぐ2着に入ったマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)のバイクは、サーヴェロのハイエンドエアロロード「S5」だ。機材に多くのこだわりを持つカヴェンディッシュは、スポンサー外の機材を使うことも少なくないが、シュヘルデプライスで使用したバイクは、チェーン以外のすべてのパーツがサプライヤーのアイテムとなっている。
メインコンポーネントはシマノDURA-ACE Di2。クランクはローターのサポートを受け、カヴェンディッシュは楕円チェーンリング「Q-Rings」を使用する。クランク式のパワーメーターは、シャフト内部にセンサーを組み込んだ「INPOWER」をベースに左右計測を可能とした「2INPOWER」。また、リアディレーラーのプーリーはセラミックスピードとし、駆動抵抗の低減を図っている。
ホイールはエンヴィSESのDTスイス240Sハブ仕様で、組み合わせるタイヤはコンチネンタルのプロ供給専用モデルCOMPETITION PROLTD。その他、ハンドルとステムはエンヴィ、サドルはカヴェンディッシュが愛用し続けるフィジークARIONE、ペダルはスピードプレイ、ボトル及びケージがタックスだ。
ロット・ソウダル【リドレー NOAH SL】
毎年石畳クラシックに意欲的なロット・ソウダルのエーススプリンターのアンドレ・グライペル(ドイツ)。バイクはリドレーで、シュヘルデプライスではエアロロードの「NOAH SL」をチョイスした。
コンポーネントはカンパニョーロSUPERRECORD EPS。今季よりジャグワイヤーからケーブルのサポートを受けるものの、何故かカンパニョーロの純正で組み付けられていた。ホイールもカンパニョーロのサポートを受け、50mmハイトのBORA ULTRA 50を選択。組み合わせるタイヤはコンチネンタルのプロ供給専用モデルCOMPETITION PROLTDだ。
ハンドルとステムはデダ・エレメンティで、クランプ径を35mmとし剛性を高めた「TRENTACINQUE」シリーズがグライペルのお気に入り。サドルはセライタリアFliteの最新モデルで、シートポストの前後を入れ替えて前気味にセット。その他、ペダルはルックKEO、ボトルと及びケージはエリートだ。
フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト【ルック 795 LIGHT】
今季ブルターニュ・セシェよりチーム名が変更になったフランス籍のフォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプトだが、引き続き同郷のルックのバイクを使用。チームがメインで使用するのはハイエンドモデルの「795」で、内蔵エアロブレーキではなく、メンテナンス性やホイール交換の作業性を考慮して一般的なキャリパーブレーキに対応する「795 LIGHT」を選択している。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2をメインに、ルック独自のBB規格「BB65」専用となる「ZED」クランクを組み合わせている。ホイールは出場チーム中では唯一となるアメリカンクラシックで、多くのライダーが38mmハイトの「CARBON 38」を使用。タイヤはイタリアのチャレンジだ。
ハンドルとステムはルック795の専用品で、本来ならばステムに内蔵されるはずのDi2ジャンクションは整備性を考慮してか、ステムの側面に取り付けられていた。その他、サドルはセライタリアを、ボトル及びケージは今季からエリートを採用している。
ディレクトエネルジー【BH G7 DISC】
パリ~ルーベでのアクシデントを受け、この記事が公開された段階でディスクブレーキについては暫定的な使用停止措置が取られているものの、ディレクトエネルジーはシュヘルデプライスとルーベにBH G7 DISCを投入した。このバイクは、ベースとなったG6よりエアロデザインを踏襲し、シマノが提唱するブレーキ台座規格「FlatMount」とスルーアクスル規格「E-Thru」を採用した1台だ。
メインコンポーネントはシマノで、ブレーキは油圧式のDi2対応レバー「ST-R785」にフラットマウント対応キャリパー「BR-RS805」を組み合わせている。ドライブトレインはDURA-ACE Di2をベースに、クランクをFSAのK-FORCEとしている。パワーメーターはクランク式のPower2maxだ。
足回りは、40mmハイトのヴィジョンMetronホイールに、ハッチンソンのタイヤをアッセンブル。ハンドルとステムはFSA、サドルはプロロゴ、ペダルはルック、ボトル及びケージはタックスとしている。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
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