2016/03/10(木) - 15:19
今大会初の雨天となったツール・ド・台湾第4ステージは、残り1.2kmでアタックを仕掛けたウィリアム・クラーク(オーストラリア、ドラパック)が逃げ切って今大会2勝目をマーク。好調の小石祐馬(NIPPOヴィーニファンティーニ)は首位から2秒差の総合5位につけている。
台湾を北から南へと縦断するツール・ド・台湾。3月9日に行われた第4ステージは、台中の南東に位置する南投県の周りをグルっと1周したあと、景勝地として有名な日月潭の湖畔をほぼ1周してフィニッシュする今大会最長の166.5kmで争われた。
今大会初の雨天となったレースは、前日の第3ステージと同じくアクチュアルスタートが切られるとすぐさまアタックの応酬に。しかし、この日も中々逃げが決まらず、序盤はハイペースで推移。ようやっと先頭集団が形成されたのは3級山岳を越えてからであった。
先頭集団に入ったのはドミニク・リンコウ(オーストリア、リンコウ・アドヴァリックス・サイクラング)、タイス・ヴァンブーシヘム(オランダ、パークホテル・ファルケンベルグ)、そしてフランシスコ・マンセボ(スペイン、スカイダイブ・ドバイ)の3名。メイン集団がマンセボを警戒したためか、タイム差は最大で1分14秒に留まる。その後マンセボとヴァンブーシヘムが脱落し、リンコウが一時独走するも、フィニッシュまで40kmを残してメイン集団に吸収される。
アタックと吸収を数回繰り返しながら30名ほどに人数を減らしたメイン集団からは、25kmほどを残してマルコ・ザノッティ(イタリア、パークホテル・ファルケンベルグ)が抜け出すことに成功。日月潭へと至る2級の登りを終えるころには40秒のリードを稼ぐ。
勢いを保ちながら、日月潭の湖畔のアップダウン区間で逃げるザノッティ。対してメイン集団はユナイテッドヘルスケアが中心となって追走し、残り数百メートルでザノッティを射程圏内に捉える。しかし、このままスプリントによる決着になるかと思われた矢先、持ち前のスピードを発揮したのがウィリアム・クラーク(オーストラリア、ドラパック)だった。
「残り1.2kmでメイン集団を飛び出した」というクラークは、残り500mでザノッティを捉えてパスすつと、そのままの勢いで独走を開始し、単独でフィニッシュへ。ステージレースのプロローグハンターが得意のパターンに持込み、第1ステージに続く今大会2勝目を飾った。
優勝したクラークは「今日は1日中雨に降られ、余り良い日とは言えなかったが、チームとしてスタートからの大きな展開をフォローすることができていた。確かアタックしたのは残り1.2km地点で、そこからメイン集団を引き離すことに成功し、今日もまた勝つことができたんだ」とレースを振り返る。
2位にはコロンビアチャンピオンのエドウィン・アヴィラ(チーム・イルミネイト)、3位には惜しくも逃げ切ることができなかったザノッティが入った。山岳賞はマルコ・カーノラ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)に移動し、山岳賞はペーター・シュルティング(オランダ、パークホテル・ファルケンベルグ)がキープしている。
ここまで総合4位につけていた小石祐馬(NIPPOヴィー二ファンティーニ)はメイン集団でフィニッシュ。第4ステージの着順で総合順位を1つ落としたものの、首位とのタイム差は変わらず2秒。アジアンライダー賞首位をキープしながら最終ステージを迎える小石はFacebookにて「調子もいいので、登りがキツイみたいですが、残れる可能性もあると思います。最終ステージ、頑張ります!」とコメントしている。
3月10日に行われる第5ステージは、最終日にして今大会のクイーンステージ。2級山岳を2つ越えたあとに、1級山岳の頂上ゴールが待ち構える146.2kmで、総合順位が大きく変動する可能性が高い。
コメントはチームFacebookページより。
ツール・ド・台湾2016第4ステージ結果
個人総合成績
ポイント賞
マルコ・カーノラ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
山岳賞
ペーター・シュルティング(オランダ、パークホテル・ファルケンベルグ)
アジアンライダー賞
小石祐馬(日本、NIPPOヴィー二ファンティーニ)
チーム総合成績
チーム・イルミネイト
text:Yuya.Yamamoto
photo:tourdetw
台湾を北から南へと縦断するツール・ド・台湾。3月9日に行われた第4ステージは、台中の南東に位置する南投県の周りをグルっと1周したあと、景勝地として有名な日月潭の湖畔をほぼ1周してフィニッシュする今大会最長の166.5kmで争われた。
今大会初の雨天となったレースは、前日の第3ステージと同じくアクチュアルスタートが切られるとすぐさまアタックの応酬に。しかし、この日も中々逃げが決まらず、序盤はハイペースで推移。ようやっと先頭集団が形成されたのは3級山岳を越えてからであった。
先頭集団に入ったのはドミニク・リンコウ(オーストリア、リンコウ・アドヴァリックス・サイクラング)、タイス・ヴァンブーシヘム(オランダ、パークホテル・ファルケンベルグ)、そしてフランシスコ・マンセボ(スペイン、スカイダイブ・ドバイ)の3名。メイン集団がマンセボを警戒したためか、タイム差は最大で1分14秒に留まる。その後マンセボとヴァンブーシヘムが脱落し、リンコウが一時独走するも、フィニッシュまで40kmを残してメイン集団に吸収される。
アタックと吸収を数回繰り返しながら30名ほどに人数を減らしたメイン集団からは、25kmほどを残してマルコ・ザノッティ(イタリア、パークホテル・ファルケンベルグ)が抜け出すことに成功。日月潭へと至る2級の登りを終えるころには40秒のリードを稼ぐ。
勢いを保ちながら、日月潭の湖畔のアップダウン区間で逃げるザノッティ。対してメイン集団はユナイテッドヘルスケアが中心となって追走し、残り数百メートルでザノッティを射程圏内に捉える。しかし、このままスプリントによる決着になるかと思われた矢先、持ち前のスピードを発揮したのがウィリアム・クラーク(オーストラリア、ドラパック)だった。
「残り1.2kmでメイン集団を飛び出した」というクラークは、残り500mでザノッティを捉えてパスすつと、そのままの勢いで独走を開始し、単独でフィニッシュへ。ステージレースのプロローグハンターが得意のパターンに持込み、第1ステージに続く今大会2勝目を飾った。
優勝したクラークは「今日は1日中雨に降られ、余り良い日とは言えなかったが、チームとしてスタートからの大きな展開をフォローすることができていた。確かアタックしたのは残り1.2km地点で、そこからメイン集団を引き離すことに成功し、今日もまた勝つことができたんだ」とレースを振り返る。
2位にはコロンビアチャンピオンのエドウィン・アヴィラ(チーム・イルミネイト)、3位には惜しくも逃げ切ることができなかったザノッティが入った。山岳賞はマルコ・カーノラ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)に移動し、山岳賞はペーター・シュルティング(オランダ、パークホテル・ファルケンベルグ)がキープしている。
ここまで総合4位につけていた小石祐馬(NIPPOヴィー二ファンティーニ)はメイン集団でフィニッシュ。第4ステージの着順で総合順位を1つ落としたものの、首位とのタイム差は変わらず2秒。アジアンライダー賞首位をキープしながら最終ステージを迎える小石はFacebookにて「調子もいいので、登りがキツイみたいですが、残れる可能性もあると思います。最終ステージ、頑張ります!」とコメントしている。
3月10日に行われる第5ステージは、最終日にして今大会のクイーンステージ。2級山岳を2つ越えたあとに、1級山岳の頂上ゴールが待ち構える146.2kmで、総合順位が大きく変動する可能性が高い。
コメントはチームFacebookページより。
ツール・ド・台湾2016第4ステージ結果
1位 ウィリアム・クラーク(オーストラリア、ドラパック)
2位 エドウィン・アヴィラ(コロンビア、チーム・イルミネイト)
3位 マルコ・ザノッティ(イタリア、パークホテル・ファルケンベルグ)
4位 アンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アヴァンティ)
5位 ベンジャミン・プラデス(スペイン、チーム右京)
6位 マルコ・カーノラ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
7位 アレクサンダー・レイ(オーストラリア、チーム・イルミネイト)
8位 ペーター・シュルティング(オランダ、パークホテル・ファルケンベルグ)
9位 マーカス・フォーグルム(スゥエーデン、トレベルグ・ビアンキ)
10位 ラッセル・ダウニング(イギリス、JLTコンドール)
2位 エドウィン・アヴィラ(コロンビア、チーム・イルミネイト)
3位 マルコ・ザノッティ(イタリア、パークホテル・ファルケンベルグ)
4位 アンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アヴァンティ)
5位 ベンジャミン・プラデス(スペイン、チーム右京)
6位 マルコ・カーノラ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
7位 アレクサンダー・レイ(オーストラリア、チーム・イルミネイト)
8位 ペーター・シュルティング(オランダ、パークホテル・ファルケンベルグ)
9位 マーカス・フォーグルム(スゥエーデン、トレベルグ・ビアンキ)
10位 ラッセル・ダウニング(イギリス、JLTコンドール)
4h06'06"
個人総合成績
1位 ベン・オコナー(オーストラリア、アヴァンティ)
2位 ケヴィン・デヨンヘ(ベルギー、シベル・セボン)
3位 フラビオ・デルナ(メキシコ、チーム・イルミネイト)
4位 コナー・ダン(アイルランド、JLTコンドール)
5位 小石祐馬(日本、NIPPOヴィー二ファンティーニ)
6位 ペーター・シュルティング(オランダ、パークホテル・ファルケンベルグ)
7位 アレクサンダー・レイ(オーストラリア、チーム・イルミネイト)
8位 ウィリアム・クラーク(オーストラリア、ドラパック)
9位 アンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アヴァンティ)
10位 マルコ・カーノラ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
2位 ケヴィン・デヨンヘ(ベルギー、シベル・セボン)
3位 フラビオ・デルナ(メキシコ、チーム・イルミネイト)
4位 コナー・ダン(アイルランド、JLTコンドール)
5位 小石祐馬(日本、NIPPOヴィー二ファンティーニ)
6位 ペーター・シュルティング(オランダ、パークホテル・ファルケンベルグ)
7位 アレクサンダー・レイ(オーストラリア、チーム・イルミネイト)
8位 ウィリアム・クラーク(オーストラリア、ドラパック)
9位 アンソニー・ジャコッポ(オーストラリア、アヴァンティ)
10位 マルコ・カーノラ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
11h22'22"
+02"
+14"
+35"
+36"
+43"
+44"
+02"
+14"
+35"
+36"
+43"
+44"
ポイント賞
マルコ・カーノラ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
山岳賞
ペーター・シュルティング(オランダ、パークホテル・ファルケンベルグ)
アジアンライダー賞
小石祐馬(日本、NIPPOヴィー二ファンティーニ)
チーム総合成績
チーム・イルミネイト
text:Yuya.Yamamoto
photo:tourdetw
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