2016/02/01(月) - 13:51
シクロクロス世界選2日目、男子U23はエリ・イゼルビット(ベルギー)が、アダム・トゥパリック(チェコ)との一騎打ちを制し優勝。沢田時(ブリヂストンアンカー)は、4分7秒差の34位だった。
U23が密集してスタートしていく photo:Makoto.AYANO
優勝候補と目された昨年のジュニア覇者シモン・アンドレイッセン(デンマーク) photo:Makoto.AYANO2日目午前、50分で行われるU23レース。軽い霧雨ながら降り続く雨によりゾルダーの路面は悪いままだ。土曜に独走のレースが続いたが、U23レースは先頭の選手が周回ごとに入れ替わり、10人ほどに勝機のある競り合いになった。
砂の深い激坂区間を担ぎ上げる photo:Makoto.AYANO優勝候補と目された昨年のジュニア覇者シモン・アンドレイッセン(デンマーク)が後方に沈む一方、チームプレイを見せたのは人数を揃えるベルギーナショナルチームだ。ダーン・ソエテ(ベルギー)が3周めに後続と17秒差を開き独走すると、後方集団に控える。
アダム・トゥパリック(チェコ)が先行したベルギーの二人に追いつく photo:Makoto.AYANOフェリペ・オルトス (スペイン)とシェーベン・ワウテルス(オランダ)がソエテに追いつき、ワウテルスが先頭を奪う。しかしその後落車。6人ほどの争いに。
ラスト1周を残して最終周回に入るホームストレートで悲劇は起きた。後方に差をつけ、これがフィニッシュと勘違いしたアダム・トゥパリック(チェコ)が勝利を祝福するポーズをとり、スピードを緩める。しかし脇を通り過ぎるベルギーの2選手に気づき、再び追走することに。
先行するエリ・イゼルビットとクィンテン・ヘルマンス、そしてイタリアのジョエーレ・ベルトリーニ(野辺山シクロクロス2014の覇者)。トゥパリックは前に追いつくのに時間を要した。ベルトリーニがフライオーバーでミスして落車。
ベルギー2人とチェコのトゥパリックの争いに。トゥパリックが力をすでに使い果たしていることを見ぬいていたイゼルビットがマッチスプリントでトゥパリックを下し、世界チャンピオンに輝いた。
U23はエリ・イゼルビット(ベルギー)がアダム・トゥパリック(チェコ)を下す photo:Makoto.AYANO
表彰台で失意が隠せないアダム・トゥパリック(チェコ) photo:Makoto.AYANO「3、4回ほど死にかけたほどに苦しんだ。でも大観衆からの声援で覇気を取り戻したんだ。トゥパリックが手を挙げたのに気づいて、彼がもう力を残していないだろうと思っていた」とイゼルビットは話す。
「僕は世界じゅうの笑いものだろう。ラスト1周のとき、僕に向けて観客から『ファイナルラップ』と叫ぶ声が聞こえたんだ。僕のミスだ。世界チャンピオンのタイトルを失ったよ」とトゥパリックは悔やんだ。
沢田時は4分遅れて34位でフィニッシュ
順位の期待がかかった沢田時は4分遅れて34位でフィニッシュ。自身が目標とした10番台の順位には届かなかった。
ドロップオフを下る沢田時 photo:Makoto.AYANO
スタート直後は集団後方に下がった沢田時 photo:Makoto.AYANO沢田「トラブルはなかったんですが、いろいろありました。スタートで落車があって出遅れてしまい、想定通りではあったんですが...。
踏めてないわけではなかったんですが、順位を下げてしまいました。もう少し行けたんじゃないかと思うと悔しいですね。
30位には入ろうとペースは維持したんですが、前が見えていたのにミスをして。皆が期待してくれていたのは分っていたし、自分も行けると思っていました。甘くなかったですね。調子も良かったけれど、皆が強いのは感じました。前で展開できればもう少し結果は違ったかもしれません。前で展開したかった」。
男子U23リザルト (国籍・年齢)
1位 エリ・イゼルビット(ベルギー 19)51:18
2位 アダム・トゥパリック(チェコ 20) 51:19
3位 クィンテン・ヘルマンス(ベルギ 21) 51:23
4位 ティス・アールツ(ベルギー 20) 51:29
5位 クレメン・ルッソ(フランス 21) 51:30
6位 フェリペ・オルトス (スペイン 21)51:33
7位 ジョエーレ・ベルトリーニ(イタリア 21) 51:33
8位 マルティン・ブディング(オランダ 21)51:42
9位 シェーベン・ワウテルス(オランダ 20)51:47
10位 ダーン・ソエテ(ベルギー 22)52:25
34位 沢田時 (日本 22)55:25
photo&text : Makoto.AYANO in Huesden-Zolder, BELGIUM
![U23が密集してスタートしていく](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2016/02/01/MKB_1334.jpg)
![優勝候補と目された昨年のジュニア覇者シモン・アンドレイッセン(デンマーク)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2016/02/01/BZ5A1411.jpg)
![砂の深い激坂区間を担ぎ上げる](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2016/02/01/BZ5A1395.jpg)
![アダム・トゥパリック(チェコ)が先行したベルギーの二人に追いつく](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2016/02/01/MKB_1506.jpg)
ラスト1周を残して最終周回に入るホームストレートで悲劇は起きた。後方に差をつけ、これがフィニッシュと勘違いしたアダム・トゥパリック(チェコ)が勝利を祝福するポーズをとり、スピードを緩める。しかし脇を通り過ぎるベルギーの2選手に気づき、再び追走することに。
先行するエリ・イゼルビットとクィンテン・ヘルマンス、そしてイタリアのジョエーレ・ベルトリーニ(野辺山シクロクロス2014の覇者)。トゥパリックは前に追いつくのに時間を要した。ベルトリーニがフライオーバーでミスして落車。
ベルギー2人とチェコのトゥパリックの争いに。トゥパリックが力をすでに使い果たしていることを見ぬいていたイゼルビットがマッチスプリントでトゥパリックを下し、世界チャンピオンに輝いた。
![U23はエリ・イゼルビット(ベルギー)がアダム・トゥパリック(チェコ)を下す](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2016/02/01/MKB_1526.jpg)
![表彰台で失意が隠せないアダム・トゥパリック(チェコ)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2016/02/01/MKB_1601.jpg)
「僕は世界じゅうの笑いものだろう。ラスト1周のとき、僕に向けて観客から『ファイナルラップ』と叫ぶ声が聞こえたんだ。僕のミスだ。世界チャンピオンのタイトルを失ったよ」とトゥパリックは悔やんだ。
沢田時は4分遅れて34位でフィニッシュ
順位の期待がかかった沢田時は4分遅れて34位でフィニッシュ。自身が目標とした10番台の順位には届かなかった。
![ドロップオフを下る沢田時](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2016/02/01/BZ5A1497.jpg)
![スタート直後は集団後方に下がった沢田時](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2016/02/01/MKB_1343.jpg)
踏めてないわけではなかったんですが、順位を下げてしまいました。もう少し行けたんじゃないかと思うと悔しいですね。
30位には入ろうとペースは維持したんですが、前が見えていたのにミスをして。皆が期待してくれていたのは分っていたし、自分も行けると思っていました。甘くなかったですね。調子も良かったけれど、皆が強いのは感じました。前で展開できればもう少し結果は違ったかもしれません。前で展開したかった」。
男子U23リザルト (国籍・年齢)
1位 エリ・イゼルビット(ベルギー 19)51:18
2位 アダム・トゥパリック(チェコ 20) 51:19
3位 クィンテン・ヘルマンス(ベルギ 21) 51:23
4位 ティス・アールツ(ベルギー 20) 51:29
5位 クレメン・ルッソ(フランス 21) 51:30
6位 フェリペ・オルトス (スペイン 21)51:33
7位 ジョエーレ・ベルトリーニ(イタリア 21) 51:33
8位 マルティン・ブディング(オランダ 21)51:42
9位 シェーベン・ワウテルス(オランダ 20)51:47
10位 ダーン・ソエテ(ベルギー 22)52:25
34位 沢田時 (日本 22)55:25
photo&text : Makoto.AYANO in Huesden-Zolder, BELGIUM
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