2016/01/31(日) - 10:44
シクロクロス世界選、初日最後のレースは女子エリート。スタートで出遅れたオランダのデヨングが驚異的な追い上げで全員をパス。期待していなかったアルカンシェルを獲得した。
2週目へ。先頭争いはロードレースのようだ photo:Makoto.AYANO
キャンバーセクションに突入する先頭グループ photo:Makoto.AYANO女子エリートのレースが始まると、雨足は弱まり、風も止んだ。路面は2レースを終えて荒れているが、コンディションがやや好転したようだ。
43人が一斉に飛び出したスタート。日本の興那嶺恵理は集団の最後尾でコースに向かった。
カロリン・マーニ(フランス)をサンヌ・カント(ベルギー) が追う photo:Makoto.AYANOエレン・ファンローイ(ベルギー)を先頭に、優勝候補のサンヌ・カント(ベルギー)、ヘレン・ワイマン(イギリス)、ソフィー・デボェ (オランダ)、サブリナ・スタルティエンス (オランダ)、ニキ・ハリス(イギリス)、ケイティ・コンプトン(アメリカ)、ケイトリン・アントノー(アメリカ)らがリードする。
アメリカチャンピオンで優勝候補のコンプトンが落車し、ポジションを下げるが、リードする有力選手たちのなかから優勝選手が出るだろうと思われた。
結局は優勝することになるタリタ・デヨング(オランダ)はスタートに手こずり、後方スタートになってしまう。21秒遅れのデヨングは2週目の舗装区間などで強力なパワーライドで追い上げる。
デヨングの追走に観客が沸く。前のグループに合流したデヨンフはさらに加速。前に追いつき、5人の先頭グループが最終ラップに入る。
スプリントのあるカントがアタックする動き。デヨングは腰を浮かせてダンシングスタイルでカントに喰らいつく。
サンヌ・カント(ベルギー)に肉薄するタリタ・デヨング(オランダ) photo:Makoto.AYANO
デヨングはランニングを強いられる激坂区間も力強いステップで進んでいき、カントを引き離すことに成功した。その差は8秒。デヨングはそのまま単独でゴールに飛び込んだ。ジュニアに続きオランダに2枚目のアルカンシェルだ。
女子エリートを制したタリタ・デヨング(オランダ) photo:Makoto.AYANO
昨年2位、今年は優勝を狙ったカントはイタリアのマーニに交わされた。オランダのデボェが仕掛けたが、カントはこれに反応して3位を譲らなかった。
「スタートで出遅れてしまってからは、最善をつくすレースをしよう」と自分に言い聞かせて走った。先頭に立ってからはコース脇の観客の叫び声が聞こえた。とても調子が良くて最終周回までに全員を捕まえた」とデヨングは言う。
カントは「タリタは後ろから来たはず。彼女はただ強かった。だから昨年(2位)よりも失望は少ない」とデヨングを讃えた。
優勝候補のサンヌ・カント(ベルギー) は3位に終わった photo:Makoto.AYANO
女子エリート表彰 アルカンシェルはタリタ・デヨング(オランダ)の手に photo:Makoto.AYANO
34位の興那嶺恵理「また挑戦したいという気持ちが湧いてきた」
與那嶺「もっと前で走りたいという気持ちが沸いてきました。もし前週のW杯を走れてから出場できていたらスピードや走り方が分かっていたと思う。それがないまま走った世界選はスピードに衝撃を受けました。コースは難しくて、転倒してサドルが曲がってしまいました。いい経験をさせてもらいました。
女子エリートで34位の興那嶺恵理(日本) photo:Makoto.AYANO
スタートが最後尾だったのは、前をシングルギアに替えたことで(トップギアが足りず)ペダルが回りきってしまったんです。アップダウンも厳しくて、それに対応するギアも必要です。そういった機材面も違うので、準備することはたくさんあります。
レースを終えて、また挑戦したい。もっとうまくなりたいという気持ちが沸いています。
世界選はナショナルチームで参加しないと挑戦はできなかったですね。サポートしてくれたことに感謝しています」。
女子エリート
1位 タリタ・デヨング(オランダ) 0:41:03
2位 カロリン・マーニ(フランス)+0:00:14
3位 サンヌ・カント(ベルギー) 0:00:24
4位 ソフィー・デボェ (オランダ)
5位 ニキ・ハリス(イギリス) 0:00:32
6位 サブリナ・スタルティエンス (オランダ)0:00:36
7位 エヴァ・レチナー(イタリア) 0:00:46
8位 ケイトリン・アントノー(アメリカ) 0:01:12
9位 クリスティン・マイェラス (ルクセンブルク)0:01:25
10位 サンヌ・ヴァン・パーセン(オランダ)0:01:44
−
34位 興那嶺恵理(日本) 0:07:36
photo&text : Makoto.AYANO in Huesden-Zolder, BELGIUM
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43人が一斉に飛び出したスタート。日本の興那嶺恵理は集団の最後尾でコースに向かった。
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アメリカチャンピオンで優勝候補のコンプトンが落車し、ポジションを下げるが、リードする有力選手たちのなかから優勝選手が出るだろうと思われた。
結局は優勝することになるタリタ・デヨング(オランダ)はスタートに手こずり、後方スタートになってしまう。21秒遅れのデヨングは2週目の舗装区間などで強力なパワーライドで追い上げる。
デヨングの追走に観客が沸く。前のグループに合流したデヨンフはさらに加速。前に追いつき、5人の先頭グループが最終ラップに入る。
スプリントのあるカントがアタックする動き。デヨングは腰を浮かせてダンシングスタイルでカントに喰らいつく。
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デヨングはランニングを強いられる激坂区間も力強いステップで進んでいき、カントを引き離すことに成功した。その差は8秒。デヨングはそのまま単独でゴールに飛び込んだ。ジュニアに続きオランダに2枚目のアルカンシェルだ。
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昨年2位、今年は優勝を狙ったカントはイタリアのマーニに交わされた。オランダのデボェが仕掛けたが、カントはこれに反応して3位を譲らなかった。
「スタートで出遅れてしまってからは、最善をつくすレースをしよう」と自分に言い聞かせて走った。先頭に立ってからはコース脇の観客の叫び声が聞こえた。とても調子が良くて最終周回までに全員を捕まえた」とデヨングは言う。
カントは「タリタは後ろから来たはず。彼女はただ強かった。だから昨年(2位)よりも失望は少ない」とデヨングを讃えた。
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34位の興那嶺恵理「また挑戦したいという気持ちが湧いてきた」
與那嶺「もっと前で走りたいという気持ちが沸いてきました。もし前週のW杯を走れてから出場できていたらスピードや走り方が分かっていたと思う。それがないまま走った世界選はスピードに衝撃を受けました。コースは難しくて、転倒してサドルが曲がってしまいました。いい経験をさせてもらいました。
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スタートが最後尾だったのは、前をシングルギアに替えたことで(トップギアが足りず)ペダルが回りきってしまったんです。アップダウンも厳しくて、それに対応するギアも必要です。そういった機材面も違うので、準備することはたくさんあります。
レースを終えて、また挑戦したい。もっとうまくなりたいという気持ちが沸いています。
世界選はナショナルチームで参加しないと挑戦はできなかったですね。サポートしてくれたことに感謝しています」。
女子エリート
1位 タリタ・デヨング(オランダ) 0:41:03
2位 カロリン・マーニ(フランス)+0:00:14
3位 サンヌ・カント(ベルギー) 0:00:24
4位 ソフィー・デボェ (オランダ)
5位 ニキ・ハリス(イギリス) 0:00:32
6位 サブリナ・スタルティエンス (オランダ)0:00:36
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8位 ケイトリン・アントノー(アメリカ) 0:01:12
9位 クリスティン・マイェラス (ルクセンブルク)0:01:25
10位 サンヌ・ヴァン・パーセン(オランダ)0:01:44
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34位 興那嶺恵理(日本) 0:07:36
photo&text : Makoto.AYANO in Huesden-Zolder, BELGIUM
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